仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

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次回の仮面ライダーディケイド エクストラは
「3-Aの担任のネギ・スプリングフィールドです」「ライダーのいない世界」「この街に手を出すなら私が退治する!」「ネギ先生ぇぇぇ!!!!」 次回 レウィス・エスト・フォルトゥ―ナ・イド・キト・レポスキト・クウォド・デディド ―全てを破壊し、全てを繋げ―


ネギまの世界前編
ネギまの世界1-1


―これまでの仮面ライダーディケイドはー

「俺は旅を続ける。なぜなら…旅そのものこそがおれの世界だからな」「すべての戦隊は俺が倒す」「悪を倒すためなら、どんなに汚れた泥でもかぶる。それがヒーローってもんだろ」「通りすがりの仮面ライダーだ覚えておけ」

 

 

 

麻帆良学園都市、そこは普通の街であった。ギネスブックに記載されているものより高い木があっても。車よりも速く走る人が目撃されても。明らかにロボットである少女が普通に学校に通っていても。普通という言葉に堂々と喧嘩を売っている、そんな街である。そんな普通ではない街にやはり普通ではない者たちが普通でない方法でやってきた。…果たして普通とは何だろうか。

 

「今度はどんな世界なんでしょう?」

 

謎のオーロラから現れた建物『光写真館』からまず現れたのは『光夏海』という女性だ。

 

「なんか洋風な街並みだなぁ。もしかしてついに海外進出とか」

 

次に現れた青年は『小野寺ユウスケ』いままで海外へと転移したことがなかったためか、少々興奮している。

 

「ハウステンボスって落ちじゃなかったらな」

 

そして、最後に胸元に下げたカメラで写真を撮りながら現れた青年は『門矢士』という。他にも写真館の中には光夏海の祖父『光栄次郎』がいる。さらにいつもは『キバーラ』という白色の蝙蝠がいるのだが、いまは留守のようだ。彼らは様々な世界を回り、その世界の人々とともに様々な事件を解決し、そしてまた別の世界に行くという事を繰り返している。そんな彼らにはある別の姿があるのだが、今はそれを語らなくてもよい。その時、夏海が士に対して無言で親指を首に突き刺した。

 

「あっハッハッハッハッハッ!……な、何をする?夏ミカン」

 

『光家秘伝 笑いのツボ』がさく裂した。実際に笑いのツボがあるのかは不明だが。人間相手では全戦全勝中であるためもしかしたらあるのかもしれない。人間相手というのは、以前士に擬態したワームという怪物に笑いのツボを使ったことがあったのだ。その際、ワームの反応が薄かった。つまり、擬態したワームを見つける数少ない方法が確立されたと言える。

 

「これは、この前私たちをのけ者にした罰もいっしょです」

「しかたないだろ、あの時ばかりはさすがに危険だったんだからな」

 

士の言うあの時というのはスーパー戦隊と協力して、『ショッカー・大ザンギャック連合』の悪巧みをつぶしたことである。これにユウスケや夏海の姿がなかったのは、なるべく危険から遠ざけたいと考えた士の心意気(?)のようなものだったが、この有難迷惑に夏海は怒り心頭のようだった。

 

「危険だったら今までも一緒です。なのに今回に限って…」

 

夏海のいう事は一理ある。夏海自身様々な危険に直面していた。ある世界では殺人犯に仕立て上げられたり(歴史が変わったためその記憶はないが)、またある世界ではイマジンという怪物に取り付かれて士と戦ったこともあった(この時は性格に難があるがまだましなイマジンだったから大事に至らなかった)。死と隣り合わせであっても彼女は、士と一緒に行くことをためらわなかった。しかし前回は士の方からのけ者にされたため夏海は怒っていた。と、少々険悪になったところでユウスケが二人の間に割って入る。

 

「まあまあ、それより今回は何だ士?」

「ん?」

「コスプレ、いやこの世界の役割だよ」

 

士は行く世界行く世界で様々なコスp…いや役割というものがあり、それぞれの職業の服に代わっているのだ。警察官や弁護士という明らかに免許が必要な職業をした時もあれば、黒子といった裏方の仕事や、『霞のジョー』という個人にもなったことがある。ユウスケの言い方に士は少しイラッとした。もしかするとユウスケは毎回毎回変わる士の服装を楽しみにしているのではないか。それはともかくといった感じに服を探り、証明書のようなものを見つける。

 

「…どうやら教師らしい」

「士君が教師?大丈夫でしょうか?」

 

士が見つけたものは教員免許であった。そしてそれと一緒に辞令のような紙があり、「麻帆良学園女子中等部への赴任を命ず」と書いてあった。夏海は士が教師等して大丈夫か少し心配した。そもそも教員免許を取るには大学を合格しその後にある試験に合格しなければいけない、もちろんだが士がそんなことしているわけなくいわゆる無免許で教師をすることになっているのだ。しかし士はあっけらかんと言った感じで、

 

「心配ない、とりあえず行くぞ」

 

そう言って歩いて行こうとする士。

 

「あ、おいどこに行くかわかってんのか」

「ガキがこんなにいるんだからその先にあるんだろ」

 

士の言う通り、見るところ見るところ子供たちが一定の方向に走っている。それはまるでマラソン大会のようだった。今は朝早くなので、おそらくこれは登校ラッシュなのだろう。だからと言って、こんなにも多くの人が走っていると、その内けが人が出そうである。

 

「そんなアバウトな、でも確かに多い、キャ」

 

そんな中一人の女生徒が夏海にぶつかり、夏海はその衝撃で、しりもちをついてしまった。

 

「おっとっとごめんなさい大丈夫ですか?」

 

ぶつかった女生徒はそういって夏海に向き合う。赤く長い髪の毛で、その眼は右が緑色で左が青色できれいな色のオッドアイであった。

 

「ええ大丈夫です」

「明日菜ぁ」

 

そこへローラーブレードを履いた長い黒髪の女の子がやってくる。大和撫子というのはこれかと、日本に初めて来た海外の人が思うほど日本風な顔立ちである。

 

「明日菜、ちゃんと前もみなぁ」

「ごめんごめん」

 

どうやら2人は知り合いのようで、一緒に登校していたようである。しかし、明日菜と呼ばれた少女はローラーブレードどころか普通の学生靴である。これで一緒に登校していたというのだから明日菜という女の子は走るのが速いのだろうか。息遣いも荒々しくなく、どこから走っていたのかわからないが、体力もありそうである。

 

「明日菜さーん」

「ん?」

 

そこへ、背中に大きな杖を背負った小学生ぐらいの子供が走ってきた。

 

「あ!ネギ」

「修業がちょうど終わったから一緒に行こうと思ったんです。どうしたんですか?」

「あははっ…ちょっとこの人とぶつかっちゃって」

「えぇぇぇ!だっ大丈夫ですか?」

 

明日菜から夏海にぶつかったと聞き夏海を心配するネギは慌てて夏海の方を見る。

 

「えっえぇ大丈夫です」

 

と、夏海は答えながら明日菜の手をとり立ち上がり、ズボンについた砂をはたいた。

 

「『一緒に行こうと思って』ってこの子は君の兄弟?」

 

ユウスケは黒髪の少女の兄弟でなく、髪の色からして明日菜と呼ばれた少女の弟なのだろうと解釈した。きっと一緒に行こうと思っていたら先に姉が出かけてしまい、それに追いついたというところだろう。しかし真実は彼らの想像を凌駕した。

 

「違います。実はこのガ…、いやこの子は私のクラスの担任なんです」

「何?」

 

オッドアイの少女のその言葉を聞いたとき、士もユウスケも夏海も衝撃を受けた。上を見ると太陽がさんさんと輝き、まさに夏を前にした暑さという風である。間違いなく今日はエイプリルフールじゃない。そこへ追い打ちをかけるように、

 

「あっはい。麻帆良学園女子中等部3―Aの担任のネギ・スプリングフィールドです」

「えぇぇぇーーー!」

 

小学生だと思われる少年が先生だというのだ。大体これが普通の反応であろう。夏海は頭が追い付かずポカーンとしている。

 

「子供先生ネギ…か」

 

士はというと、カメラをネギに向けてその純粋無垢な顔を撮っていた。よく見ると頬に傷がある。その傷跡に士は何かあると感じていた。実際、ネギたち3人は普通な街でないこの街の代表のような存在であるが、当然だが士たちはまだ知らない。又、ネギたちも士たちのことを知らない。果たして、士のカメラはその世界で何を見るのか、物語は始まったばかりである。

 




と、言うわけで最初はネギまとのクロスオーバー。
漫画を見たときからもしもこんなことになったらどうなるんだろう?と思っていた妄想を書きました。
因みにハーメルン処女投稿です。

正直、僕のような稚拙な小説が受け入れられるのか…けど、ある作者には絶対に勝ちたいと思っている。いわゆるエタラないように頑張ります。

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