仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

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プリキュアの世界chapter27 引き金はこの手の中に

【悲報】キュアハートまたも大暴れ!交差点が陥没して通行止めに

1:名無しの道化師 2027/12/24(金)12:25:46:79 ID:2er1koj000.net

 

 キュアハートとして知られ、近々衆議院選挙に立候補が噂される相田マナ(24)が、国道215号線にある交差点を破壊したと、多くのメディアが報じた。

 24日、神奈川・大貝町の国道215号線、大貝アーケード街近くの交差点にて、アーマージャケットを着た男と交戦。その影響でアスファルトの地面が陥没し、通行止めの状態が続いている。この事故でのけが人は、相田マナと交戦していた男一名のみ。警察はヤクザの組員と発表している。

 また、大貝アーケード街でも相田マナは秘書のレジーナ(24?)と他男性二名と共に暴れ、魚屋や服屋等を破壊して、逃走。なお、警察は正当防衛のため相田マナを逮捕しないと発表した。

 

2:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:25:48:03 ID:n9wors89uo.net

 

 またあの女かよ、これで何度目?

 

3:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:25:49:71 ID:pjzsmw5f3O.net

 

 当事者以外にけが人いないなんて奇跡だろwww

 

4:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:25:52:37 ID:999osjguiP.net

 

 もう逮捕しろよ。この前もデパート一つ潰したばかりだろ。

 

14:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:31:06:78 ID:jektour981.net

 

 >>4

 あのデパートのやつかwwwあそこようやくリニューアルオープンしたらしいな。

 

19:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:33:51:99 ID:ivnef0gne1.net

 

 >>4

 なんか、国からはプリキュアは逮捕しないようにって御触れが出てるらしいで

 

24:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:35:42:36 ID:meugio4hv1.net

 

 >>19

 マジで!?それじゃあいつら殺人しほうだいかよwww

 

39:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:42:39:81 ID:meugio4hv1.net

 

 >>24

 てか、逮捕しようとしても奴らに抵抗されて殺されるだろ。そうじゃなくてもあの組織g……おや?誰か来たようだ。

 

5:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:26:09:33 ID:pejru3m6n8.net

 

 ていうか、秘書のレジーナ(24?)ってどういうこと?

 

9:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:29:24:19 ID:uvlqzhdby6.net

 

 >>5

 そのものずばり相田マナの秘書だろ。

 

17:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:32:09:79 ID:pejru3m6n8.net

 

 >>9

 そうじゃなくて、(24?)の?の意味。

 

49:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:52:55:69 ID:uvlqzhdby6.net

 

 >>17

 あぁ、それ。確かレジーナっていう女はトランプ王国出身だから年齢があやふやなんだと。

 

61:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:55:19:73 ID:ignby8wll4.net

 

 >>49

 >>17

 スレちだろ。こっち行って議論してくれ。

 【朗報】相田マナの秘書のレジーナ!ロリである可能性が浮上!【ロリコン集まれ】31

 

69:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:57:23:44 ID:z1aog5nhjk.net

 

 >>54

 あれもう2年も前のスレだろwwwまだ続いていたのかよwww

 

 

 

ー城南大学 02:05p.m.ー

 まるで、晒し首にされている友人を見ている気分だと、ほのかは思った。

 相田マナが世界中に自分の正体を明かしてから十年。その間、こうして彼女や、プリンセスプリキュアのメンバーに対してネットはまるで遊び道具のように日常を切り取って、心無い言葉をかけている。なにも称賛ばかりしてもらいたいとは思っていない。しかし、かつて世界を守るために命を賭けて戦った彼女たちに対して、この仕打ちはあまりにもひどすぎる。彼女は、下へとスライドさせていく。そして、ある一つの書き込みを見つける。

 

 

72:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)12:58:51:73 ID:qx1nrg0ilm.net

 

 ふと思ったけど、正体が分かっているプリキュアって何人いたっけ?

 

98:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:04:49:82 ID:bfhby23bg0.net

 

 >>72

 確か、相田マナの他は、

 四葉医療大学の菱川六花

 四葉財閥の四葉ありす

 アイドルのまこぴー

 四葉総合病院の看護師の春野はるか

 海洋学者の海藤みなみ

 モデルの天ノ川きらら

 

 

106:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:07:18:79 ID:merug0kmn3r.net

 

 >>98

 それにプラスして

 城南大学の円亜久里

 あと、地元の友達によると、トリニティとかいうダンスチームの桃園ラブとせつな

 モデルのmktn

 それと山吹祈里とかいう獣医師もだって

 

109:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:08:02:11 ID:begunh8nmr.net

 

 >>106

 そういえば、すでに既出だけどデパートで相田マナが暴れた時のメンバーは誰か分かったの?

 

 

 

――――――――――

 ほのかは、この一文にドキリとした。何故なら、あの時自分やゆりもいたからだ。ほのかは恐る恐る、次の書き込みを見る。そこには……。

――――――――――

 

113:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:10:54:63 ID:mtgj6mle9o.net

 

 >>109

 俺、あの現場いて、写真撮ったけど、その後四葉財閥に回収された。なお、今現在戻ってきていない模様。

 

119:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:12:11:10 ID:lmbyuhi1df.net

 

 >>113

 不覚にもワロタwww

 

127:名無しの光の美男子 2027/12/24(金)13:14:13:70 ID:1nfgy89hlp.net

 

 >>119

 書き込み時間カウントダウンじゃねぇかwww奇跡かよwwwww

 

―――――――――――

 どうやら、自分たちの事はまだしられていないようで安心し、そして安心した自分にイライラした。確かに自分の個人情報が晒されているわけではないが、それでも友達や、現在自分の生徒である亜久里の情報まで晒されているではないか。この情報は、このままネット世界を漂い、二度と消えることはない。それを分かって言っているのだろうかこの中にいる人たちは。ふと思ったが、果たして自分は何を心配しているのだろうか。自分のプライバシーが無くなることか、ネットでの遊び道具にされることか、多分前者だろう。

 その後の書き込みは、大体がマナと一緒にいた二人の男性、おそらく士や海東のことについての議論が起こっていた。彼氏なのだろうか。あんな女の彼氏になるなんて不幸だなとかいう自分勝手な書き込みばかりだ。ほのかは、もうそれ以上見たくないと語るようにパソコンをシャットダウンした。ほのかは、目頭を押さえて考える。

 やっぱり、あの子たちの身体を実験に使ったのは間違いだっただろうか。先ほど健康診断を行った六花から、三人とも陽性であったことを聞いた。もしも、このままマナが子供を出産すれば、ネットのいい得物になるだろう。いずれ父親は誰かという勝手な憶測が流れて、そして父親なんていない。その事実に気がつかれて、もしかしたら自分の元にもたどり着くかも。

 

「……馬鹿ね、自分の事ばかり考えて」

 

 ほのかは自笑する。情けない、本当に大変なのはマナ達なのに。何を自分の心配ばかりしているのだろうか。自分が嫌になってしまう。そういえば、あの夜もこんな気分だったような気がする。

 

 そう、あれは確か一週間前の事だったか。居酒屋で久しぶりになぎさと一緒に酒を飲んだのだ。自分たちのパートナーであるメップルとミップルの二人は、他のお客さんに見せるわけにはいかないので置いてきた。そして、二人ともビールを二杯ぐらい飲んで、少し酔ってきたころだったか、あの話が出たのは。

 ここ最近、セクハラとパワハラで困っているという相談。ほのかは、そう言うのは警察に相談したらと言ったが、別に通報するほどの物じゃないとその提案を断った。しかし、尻を触られたり、キャバクラまがいの恰好をやらされたりという愚行は、流石にやりすぎだとほのかが言った。すると彼女は、ほのかには関係ないことでしょ、と強い口調で言った。酒が入っていたこともあって、その後は罵り合いがあって、そしていつの間にか自分はこう言った。

 

「私、ある国からうちの研究所に来ないかって誘われているの」

 

 と。これは、本当の事だ。少し前からある国のとある研究所から誘われていた。しかし、彼女はそれを断ろうと思っていた。自分のPC細胞の研究が知られるというリスク、それを考えればすぐに断らなければならなかったのだ。本来PC細胞は、ここまで研究していいものではなかったはずなのだ。それを自分の研究したいという欲求が勝って、ついにはマナをありすを、そしてプリキュアではないレジーナまでも妊娠させてしまった。そのPC細胞は移植しても移り、子供にすらも移ってしまう。この意味、それはまた後程に報告するとしよう。

 ともかく、自分がかの国に赴くのはリスクが伴ってしまう。それに、自分が日本を出てしまったら彼女を一人ぼっちにさせてしまう。だから、本当は断ろうと思っていたのだ。それなのに……。

 

「あっそう。それじゃ、勝手に行っちゃえば?」

「何よ、止めないの?」

「それが、ほのかの人生なんでしょ?私は口をださない。だから、私の人生にも口を出さないで!」

「何よ、なぎさの馬鹿!!」

 

 と、まるで子供の喧嘩のような別れ方をしてしまった。冷静になって考えてみると、酒の力は恐ろしいとしか言えない事態だ。それから、ほのかは何度もなぎさに連絡を取ろうと携帯を取った。しかし、どうしても最後の一歩が出ずに彼女とはいまだに仲直りできていない。

 

「はぁ……」

「ほのか、元気ないミポ……」

「大丈夫よ、心配ないわ」

「でも、マナたちの事を聞いてから顔が暗いミポ」

「ごめんね、でも……やっぱり、これでよかったのかなって……」

「ミポ……」

 

 もしかしたら、彼女たちに重みを背負わせてしまったのではないだろうか。ただでさえ、彼女たちは自分自身の身体を守らなければならないのに。それは、妊娠したマナ達だけではない。プリキュアOGである自分達もまた。そう、自分たちの身体はまさに軍事大国からしたら宝の山なのだ。

 PC細胞。これを調べ、そして実験を繰り返していくうちに彼女は恐るべき事実に気がついた。PC細胞を他人に移植したとしても効果を発揮するというならば、それを培養して生成された受精卵で生まれた子供や、PC細胞を持った人間の子供もPC細胞を持つというならば、PC細胞の軍事利用が可能だ。

 そうすればどうなるか。答えは分かり切っている。恐るべき軍隊が誕生してしまうだろう。プリキュアのような自己回復能力と、プリキュアのようなパワーを持った人間。軍隊を持つ国からしてみれば、涎を垂らすほどに欲しいものだ。そんな細胞が簡単に手に入れることのできるものならなおさら。もしもPC細胞の事実に複数の国が気づいて、所有して、それぞれが他国への侵略を考えたのならば待っているのは……。

 

「第三次……世界大戦」

 

 最悪の未来が、脳裏に宿った。現在、プリキュアである中高生はまだ、PC細胞が少ない。だから、彼女たちがPC細胞を目的に攫われるような心配は少ないだろうが、問題は大人となったプリキュアOGたち。特に、現在プリキュアであると分かり切っているマナ達が拉致監禁され、無理やり血を抜かれたり、子供を産まされたりするという危険性がある。だから、この情報は確実に自分たちだけの内緒の秘密。パソコンのデータに残すこともなく、金庫に保存しているのだから、外に出るということは微塵もないように思える。だが、先ほどのネットのように、すでにある情報という物を完全に他の場所から隔離するということは不可能に近い。決してそんなことはないだろうにもかかわらず、自分を呼んだ国の研究所も自分のこの研究に勘づいてしまってるのではないだろうか。そんな不安でさえも彼女の頭の中で渦巻くのだ。

 

「だめね、ネガティブになってちゃ……人を、信じなければいけないのに……」

 

 自分は、いつからこうも人を信用できない人間になってしまったのだろか。昔は、この世界に生きる人たちのためにと戦って、結果としてそれを勝ち取ったというのに、まるでそれを後悔でもしているかのように自分という女は……。だが、この醜い大人の世界に足を踏み入れて、世界は美しい物ばかりではないということを知ってしまった自分は、もう手遅れなのかもしれない。こんな事なら……。

 

「シュレディンガーの猫……か」

 

 見つけなければよかった。見つけなければ、ここまで悩むことはなかったのに。どうして、こんな試練を神は与えたのだろうか。世界を守ったのは罪に値するということなのだろうか。こんなプレゼントをもらっても、自分は何もうれしくはない。そういえば一つ疑問点があった。どうして、つぼみのおばあさんは……。その時だ、窓を叩く音が聞こえる。

 

「え?」

 

 彼女が窓の方を見ると、そこには見覚えのある妖精の姿があった。

 

「メップル?」

「ほのか、早くここをあけるメポ!」

 

 メップル、美墨なぎさのパートナーの妖精であり、ミップルの恋人のようなものだ。どうして彼がそこにいたのか分からないが、ほのかは窓をゆっくりと開ける。

 

「どうしたの?メップル?」

 

 メップルは、ほのかの胸に飛び込んでいった。

 

「なぎさが、なぎさが……!!」

「え?」

 

 その時だ。彼女の耳に何かが爆発した音が聞こえたのは。


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