仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

147 / 265
 モモ枠があの子に盗られてしまったためにレジーナが扱いづらくなって同じことの繰り返しになっているような気がする。果たしてキャラが何人歩いているのでしょうか(一人歩きの複数版という事)。


プリキュアの世界chapter51 それでも、戦わなければならない

「……では、これより本日三回目のプリキュア特別会議を始めさせていただきます」

 

 すでに時刻は午後五時を回っていた。窓の外はビルの灯りが煌々と照らされており、夜中であるということを忘れてしまいそうになるほどに明るい。

 自衛隊や警察、四葉財閥の誘導によって周囲のビルにいた人間の避難はほとんど完了している。ならば、ビルから光が溢れているのはおかしいと思うかもしれないが、周りが真っ暗になってしまえば戦いに支障が出るかもしれない。そのため、戦うための光源を手に入れる必要があったため、四葉本社から依頼したのだ。無論その電気代は全て四葉財閥持ちである。ただ、ほとんどの避難が終わったものの本社の真横にある病院はすぐに搬送することのできない重病人もいるために、できる限りに警備の人間を増やすことによって妥協するしかなかった。

 会議を行う部屋は、かなり重苦しい雰囲気となっている。それは、先ほどまでと同じで緊張感という物もあった。しかしそれ以上に、この戦いが本当の意味で命を懸けた戦いであるという事を士、そして熊本の犠牲によって感じ取った怖さもあった。もしかして次に死ぬのは自分なのかもしれない、そんな不安が彼女たちの中に渦巻いていた。また今回の会議には欠席者が多数いた。士と熊本の二人はもちろんのことだが、熊本を失い、失意の中にいるいつきが帰ってきていない。それから、マナから事実上の戦力外通告を受けたレジーナ、それと相楽誠司がそのレジーナに付き添っている。また大人のはるか、かれんも現役のプリキュアたちの精神ケアのためにここにはいない。ありすは、一度友たちの顔を見渡してから言った。

 

「先ほど、自衛隊から遠藤止がここから二十五キロ先にある防衛ラインを突破したという情報がもたらされました」

「もう、そこまで来ているのね……」

「はい……しかもその道中で遠藤止の進行を妨げようとした警察、自衛隊は全滅したそうです……」

「そんな……」

 

 全滅、その言葉を聞いた女性たちの反応はそれぞれだった。自衛隊という普通の人間が異界の力である仮面ライダーに立ち向かって時間を稼いでくれたことに敬意を表し、並びに犠牲になった者たちへの追悼の意を心の中で唱える者達が大半であったのだ。本来ならば、自分たちが戦わなければならなかったはずなのに。結果的に自衛隊、警官たちを犠牲にしてしまった。その罪悪感もまた彼女たちの心の内にはあったのだ。

 

「遠藤止は、確実にこのビルを目指してきます。きっと、激戦に……死者もまた出る恐れがあります」

「……」

 

 沈黙……。そしてありすは言った。

 

「そこで、私は皆さんに提案します」

「提案?」

「……この闘い……参加は強制しません」

「え?」

 

 そのありすの言葉に、みな鳩が豆鉄砲を食ったようような顔となった。ありすは続ける。

 

「命をかける闘いであるからこそ、私は逃げてもいいと考えています。だから……この戦闘は自主参加という形にさせていただきます」

「ありすさん……」

 

 これは、まさしく運命の選択。このメンバーの事だから、きっと逃げたとしても誰もその人間を批判することはないだろう。いや、むしろ逃げて当然なのだ。近くにいた人間の死を経験した彼女たち、もしかしたらその死が自分に向かっているのかもしれないという不安、それを考えた結果、逃げ出しても普通なのだ。ある女性は考える。家族の事を。ある女性は考える。自分の家で待っている妹の事を。ある女性は考える。自分のお腹にいる子供の事を。正直に言えば、皆逃げたかった。しかし、そんな事出来るわけがなかった。自分一人が逃げても、生きても意味はない。友の命を犠牲にしてでも生きていたいとは思わない。プリキュアとは、犠牲というものを一番嫌う人間たちの集まりなのだから。だからこそ、迷った。行く、行かない、その答えを誰も出せぬまま、ただ沈黙だけが貫かれていく。永遠に続くのだろうか、そう思えるほどの時間が流れたその時、一人の男が言った。

 

「僕は、だれがどんな答えを導きだしたとしても、たったひとりであったとしても行くつもりだよ」

「海東……」

 

 海東大樹、その人だ。海東は立ち上がると言った。

 

「士はかつて……ある人間の笑顔のために戦うと言った……。そいつは、誰かの笑顔のために戦うと誓った人間だった。自分の事なんて顧みずに、だからこそ士は、その誰かのために戦う男の笑顔を守ると男に誓った。……士も、その男もこの世界にはいない。だが、士がいないのなら、彼がいないのならば……僕が、士の代わりに……彼の代わりに誰かの笑顔のために戦う……」

「海東さん……」

「僕も戦う」

「えっ?」

「いつき……その髪は……」

 

 会議室に現れたいつき、その顔にはもう悲しみはなかった。だが、それ以上にその場にいた全員が驚いたのはその髪型である。長い長髪で絹のようにきれいだった髪は見る影もなく、まるで昔の中学時代の時のようなベリーショートとなっているのだ。

 

「心配かけてごめん……でも、僕も覚悟を決めてきた……」

「いつき……」

 

 さつきは、そのいつきの覚悟を表面上からも、心からも感じ取った。いつきは、自分の髪と一緒に悲しみを切り取ったのだ。悲しみは人を強くする。それは良。怒りが人を強くする。それも良。しかし、人をもっとも強くするのは愛である。彼女は、自身の髪の毛に悲しみと怒りを込めて切り取り、そしてその指に愛を被せた。彼からの最初で最後の贈り物となった指輪をはめることによって、彼女はその愛を十分に体にしみこませた。

 そして、いつきの行動は、彼女たちを勇気づけるのに十分であった。

 

「ありす……私たちはいつでも、どれだけ危険な戦いでも逃げることはなかった」

「自分の未来は自分でつかみ取る物、それを誰かに頼むなんて自分勝手をして生きてきたわけじゃないもの」

「ありすはちゃん、きっと誰かが死んじゃうことが嫌なんだよね。誰かの幸せを願うことは、間違いじゃないよ……でも、誰かの気持ちを粗末にして、自分が幸せになっても私は……全然ハッピーじゃない」

「最初からあきらめていたら、きっと何も掴むことができません……なら、やらないで後悔するより、やって後悔しましょう」

「皆さん……」

 

 ありすは、全員の顔を見渡した。先ほどまで沈んでいたことがまるで嘘かのように、皆は凛々しい顔つきで、決意に満ち足りていた。考えてみれば、自分はなんとも無駄なことをしたものだろうか。彼女たちが簡単に引き下がることはないと知っていたはずなのに、彼女たちが決して後ろに下がるような人達ではないという事を知っていたはずなのに。そう、本当に怖かったのは自分だ。自分が死んで、自分の子供の未来を残せなくなることが怖かった。ただ、それだけだった。もしかしたら、自分は脱落者が出ることを祈っていたのかもしれない。それに同調して、自分も抜けたかった、そんなことを考えていたのかもしれない。ありすはひっそりと自身の腹部、子供がいる位置をさする。『女は弱し、されど母は強し』という言葉がある。自分もまた、マナのように母親という自覚がなかったということか。確かに子供を守ることも大切だ。しかし、子供を守るために戦うことも大切だ。たとえ矛盾をはらんでいたとしても、それでも守ることは戦う事だから。彼女は決心して言う。

 

「分かりました……なら皆さん、これだけは約束してください……」

「必ず生きて帰る……でしょ」

「……はい!」

 

 ありすはその日一番の笑顔でマナに答えた。

 

「それで、具体的にはどうするの?」

「えぇ、やる気があったとしても、あのクロノスの時間停止能力を破らない限り、勝ち目は薄いわよ」

 

 盛り上がりは一応終了し、ここからは現実的な問題について話し合うことになる。確かに、あのクロノスのポーズ機能は厄介この上ない。下手をすれば、昼時にあった変身前の攻撃、または変身中の攻撃、そして変身アイテムの窃盗という恐れがある。もしもそうなってしまえば、自分たちはなすすべなく倒されてしまうだろう。まずは、この時間停止能力を破る方法を考えてからことに臨まなければならない。さて、どうするべきなのか。そこで、えりかが言った。

 

「その事なんだけど、さつきが一つ気がついたことがあるんだってさ」

「さつきさんがですか?」

「あぁ……」

 

 そう言うと、さつきはありすの元に歩いていき、会議参加者の方に体を向けて言った。

 

「前回の戦闘時、実際に遠藤止が時間停止能力を使用するところを見た。その際だが、奴はベルトについている赤と青のボタンを同時に押し、次の瞬間には、海東君がボロボロとなっていた」

「ボタン……そういえば、あの時も……」

 

 そこで、マナも思い出した。たしか、昼頃に遠藤止と対峙した際、その時も奴はベルトのボタンを押していた。しかも二度の時間停止のタイミングのどちらもだ。

 

「そう、つまり遠藤止が時間停止能力を使うには、ベルトを操作しなければならないのだろう。逆に言えば、奴にベルトを操作させなければ、腕の自由を効かなくさせれば、時間停止させずに済むという事だ」

「確かにいいアイデアだけれど、でもそれって無理があるんじゃ……」

「そうだね。もし仮に変身してから遠藤止という男の元に向かったとしても、接近される前に時間停止能力を使われたらアウトという事になる」

「それに、両手を同時に使わなくしないといけないんじゃない?多分、片手でも操作はできるわよ」

「だが、両手を捕縛するという事はすなわち自分自身も無防備になってしまうという事……その間に仮面ライダーや戦隊を出されてしまったら詰みになる」

「かといって二人で向かったとしても……」

 

 そこで、最初の疑問点である接近される前に時間停止能力を使われる恐れに繋がってしまう。しかし、それを見越していたかのように海東は言った。

 

「だから、四葉財閥の最高の技術を使用する」

「え?」

「作戦は……」

 

 結果として、反対多数であった。理由はあまりにも海東のリスクが大きいという事であった。確かにその方法であれば時間停止能力も使えないし、その理屈であれば彼は右手一本だけじゃベルトの操作をすることはできないだろう。しかし、それを実際に確認したわけではない。だが、この作戦は彼を前線に孤立させてくぎ付けにするため、命の危険は多々ある。それを反対する者が多いのはプリキュア、もしくはプリキュア関係者ばかりのこの場では当たり前であろう。だが、海東はうっすらと笑いながら言った。

 

「確かに君たちの言う通り、この作戦は危険すぎる……だが、リスクを冒さずに勝てる相手じゃない。それは、君たちも分かっていることだろう?」

「それは……そうですが……」

「それに……仮面ライダーの事も、スーパー戦隊の事もよく知っているのはこの中では僕だけだ……」

「大樹……」

「……仮面ライダーは、何人かは正義のために戦っていた……だが、大半の仮面ライダーは、正義以外のためにも戦っていた。士は、自分の世界を見つけるため……」

 

 そう言いながら、海東は士が置いていったカメラを見た。彼は、このカメラで何を見たのだろうか。このカメラで、どんな世界を映してきたのだろうか。表面的なことを海東は知っていた。しかし、彼の心の中にある世界は、知らないままだった。いや、むしろそれは当然なのだろう。完全に人の心を読むことのできる人間なんているわけがない。そんなものがいれば、化け物である。

 

「彼は、笑顔のため、彼女は士のため……そしてある男は……人間の自由のため……」

「人間の……自由……」

「この世界のお宝を……彼に壊させるわけにはいかない……例え盗むことのできないお宝でも……守ることができるのなら戦う……それが、今の僕の戦う理由だ」

「……」

 

 もう何も失いたくなかった。ただそれだけだった。彼は、士との旅の中で宝の大切さについて改めて考える機会を得た。そして、その結果がこれである。たとえ形がなかったとしても、そこに確実にあると誰かが信じているのならば、それはきっと守らなければならないものなのだ。彼にも、この世界のお宝は見えていない。しかし、その場にいるこの世界を生きる人間たちを見ていると思うのだ。プリキュアは、プリキュアの持つその心は、守らなければいけない大切な物なのだと。もしかしたら、それが世界の破滅に繋がる物なのかもしれない。それを使うことによって、この世界から男がいづれは消え去ってしまうのかもしれない。しかし、それでも彼女たちを繋ぐ絆を絶やしてはならない。そう思うのだ。そのためだったら、どんな危険な道でも通っていける。それが、彼の戦う理由なのだから。

 

 ありすは一人、裏で行われるもう一つの作戦についての思案をしながら廊下を歩いていた。会議は終了した。最終的には、海東の提案に押し切られる形となった。だが、今のところ一番有益な方法がそれしか見当たらなかったこともあってか、誰もが納得するしかなかった。だから、もしもの時があれば、海東の救出を行うという事で話がついた形で終わってしまった。海東一人にすべてを押し付けてしまう形となってしまい、申し訳ない気持ちとなってしまう。だが、落ち込んでいる場合ではない。遠藤止対策をしている間に行われるもう一つの作戦、それは……。

 

「ありす!」

「あっ……」

 

 廊下の奥から走ってきたのはレジーナ、それと誠司である。レジーナは、ありすの目の前に来るなり言った。

 

「聞いたわよ、プリキュア奪還作戦の事」

「……」

「私も参加させて」

 

 もう一つの作戦、それは確かにレジーナの言った通りプリキュアを奪還する作戦だ。遠藤止によって囚われている半数近くいるプリキュア。保護した少女たちの証言から大体の場所は把握し、実際に偵察に行った人間からそれらしき反応が検出されたことは、すでにありすの耳にも入っていた。そのため、これから警察、自衛隊、さらにPC計画の適合者によるチームで攻め入ることは決まっていた。これから、その打ち合わせに行く最中であったのだ。しかし、まさかレジーナの耳にもそれが入っていたとは考えもしなかった。

無論ありすの答えは。

 

「ダメです」

「なんで!?」

「それは……」

「妊娠しているから?だったら、めぐみや響や、ありすやマナだってそうじゃない!」

「……」

「子供を言い訳の道具に使うのもうやめてよ……」

 

 正直、子供がいるからという件についてあまりにも軽く見ているという気持ちが自分たちの中に確かにあった。PC細胞に守られているからと言って、激しい動きをしてはいる者の、本当に体内にいる子供に影響がないのかなんて知る由もない。だから本当は戦わない方がいいというのは確かにあっている。しかし、その言葉に矛盾して自分たちは戦場に出ようとしている。レジーナはおそらく、そんな自分たちの矛盾に耐えきれなくなってしまったのだろう。例え、レジーナがこの世界で一番好きなマナに説得されていたとしても、そのマナが戦いに出ようとしているのに、自分一人がじっと待っているなんて、そんな他人任せなことはしたくないのだろう。

 

「ありす……」

「相楽さん……」

 

 どうレジーナの事を説得しようか考えていたありすだが、その時隣にいた誠司が言った。

 

「レジーナの事は、俺やセバスチャンさん、それからシロー達で守る……だから、レジーナの事も、子供も任せておけ」

「……しかし」

「……ありす、お前の気持ちはわかる。俺だって、めぐみの夫であり、めぐみの子供の父親だから……本当はめぐみを戦場に連れて行きたくないって思っている。だからありすは、せめてレジーナだけでも安心して、安全に子供を産めるように、安全な位置に置いておきたいって思ってるんじゃないのか?」

「……はい」

 

 ズバリその通りであろう。もしも、この戦闘で自分とマナに何かあって、流産したとしても、レジーナだけは安心して子供が産める環境を作っておきたかった。だから、危険な戦場へと連れていくことは……。そう思っていたのは確かだ。

 

「でも、レジーナだって一人の人間として、一人の母親として出した結論なんだ……頼む」

「……分かりました。ただし、マナちゃんには内緒でお願いします」

「あぁ、分かってる」

 

 ここで、自分が反対したとしてもレジーナは勝手に行くだろう。そんな事簡単に予想できた。ならば、せめてその責任だけは背負おう、そう彼女は決心して彼女の同行を許可した。ふと、星の見えないどこまでも深く落ちそうなほどに遠い夜空を見上げて、蚊が飛び出してくるのではというほど小さく口を開けてありすは言った。

 

「失格ですね……母親として……」

「それを言ったら、めぐみどころかレジーナも止められなかった俺も、めぐみの夫として、めぐみの子供の父親としても失格だよ」

 

 そう言って彼女たちはもう一つの会議室へと向かって言った。だか、彼女たちは忘れていた。この世に完璧な親なんていないという事実を。永久の過去から消えることのない永遠の真実の事を、彼女たちは忘れていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一つ、また一つと彼の命が含まれた空気が上へと昇っていく。それは、まるで彼の命の灯のように消えそうで、しかし大気の一つになるまでしつこく残っていた。もはや寒気すらもしなくなってきた。今ここがどこであるのかもわからない。海流に流されて、もしかしたら横浜から離れた大海原に流されてしまったのではないかとも考えられた。だが幸か不幸か、あの男に撃たれた傷は、その寒さによってやわらげられているのか、全く痛むそぶりも見せない。

 このまま、肺の中の空気が無くなって、溺死して、海の藻屑に消えてしまう。そんな最期も悪くはない。そう思えてきた。思えば、自分は今まで取り返しのつかない罪を犯してきた。たくさんの人たちの死に関わってきた。大ショッカーの大首領として君臨して、多くの人間を殺してしまった。そして多くの悲しみを生んでしまった。だが、これでようやく砂利道に落ちている石ころほど多い罪を償うことができる。士はいま、それを考えるだけで精いっぱいだった。

 できれば死にたくない。だが、身体は石像になってしまったかのように動こうとはしない。だから、もう自分にできることは何もなかった。できれば帰りたい。彼女の下に、自分が守ってあげなければならない彼女の下に、帰りたい。いや、そんな大義名分なんていらない。ただ帰りたい。自分が温もりにしているあの場所に、自分の帰りを待っていてくれるあの店に。それに、まだ自分は海東の……。

 

≪あきらめるなよな≫

 

 誰だ?士にはその声に聞き覚えはなかった。いや、どうしてこんな海の中で声が聞こえるというのだろう。まるで頭の中に響くように聞こえるその声、まるで頭の中に何者かが潜り込んでいるかのようだ。

 

≪死を想像するんじゃない。生きる方法を創造するんだ≫

 

 生きる方法だと?

 

≪そう、例えばこんな風にな≫

 

 なんだ、あの光……。その時士の目の前に現れた光景、その光から目を守るために手で光を遮ると、その向こうに一瞬だけ見えた何者かの姿。その姿に……いや、服がはだけて少しだけ見えた皮膚に描かれたそれを見た時、士は驚いた。それは、まるで先ほど海東と一緒に見た夕日のようであったからだ。




 ついに、ついに、ついに切り札が現れました。長かった……どこで出そうかと何ヶ月も悩み、一体どう登場させれば格好良くなるのかを考えた結果、もうここしかない。ここで出さなければもうタイミングがない。そう思いここで登場させました。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。