仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

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 因みに私の中ではテレビに出ていたデンライナーと映画のnewデンライナーは別物という事になっています。何故ならそうしないと色々と面倒だから。
 なに?時系列が明らかにおかしい?確かに書いている時に自分も思った。でも、細かいことは気にしない。第一、時系列どころか世界観の統合性がおかしいのはスーパーヒーロー大戦その他諸々のあるあるでもあるわけで。


プリキュアの世界chapter65 デンライナーの車窓から

 時の列車デンライナー、次の駅は過去か?未来か?

 

「おいデネブ!まだ野上達の所につかないのか!」

「焦らないで侑斗、今皆が行った場所を探しているから」

 

 デンライナーとは言った物の、現在彼らが乗っているのはそのデンライナーに極めて似ている時の列車ゼロライナー、その客室らしき所である。桜井侑斗、そしてその仲間のイマジンであるデネブは、もう一組の仲間、そして多くの頼れる救援と共に先にプリキュアの世界に向かった野上良太郎達の元に向かっていた。しかし、良太郎とその契約したイマジン達は、彼らが付く前にまた別の世界へと転移してしまった。渡のおかげで今だけは、時だけではなく世界も渡ることができるようになった。しかし、星の数ほどある世界の中から野上良太郎が転移した世界を探すのは苦労する物だ。

 

「大丈夫だよ」

「え?」

 

 早く良太郎の元に向かわないといけない。そう焦っていた侑斗はしかし、自分が救援にと連れてきたある一人の男にそう言われる。彼は、さらに言う。

 

「モモタロスやウラタロスたちは、大丈夫だから。焦ることなんてないよ」

「……お前にそう言われちまうと反論できねぇな」

 

 侑斗は、その言葉を受けて落ち着いてバイクに座る。彼にそこまで言われてしまうと、これ以上焦ってもしょうがないという事が嫌というほどに分かってしまう。何故ならば、彼は……。

 

「侑斗!」

「見つかったか!」

「あぁ、幸太郎たちも向かうって!」

「よし、行くぞデネブ!それに……」

「うん!」

 

 時の列車ゼロライナー、次の駅は過去か?未来か?

 

 ここは、寂れた廃工場。数年前に潰れたばかりで、いまだにここがまだ栄えていた時の物が多数置かれていた。夜中にここに来るとお化けでも飛び出してくるのではないかと思えるほどの立地、しかしその日その場所に現れたのはお化けではなく鬼であった。

 

「うわぁ!」

「良太郎!情けない声出すんじゃねぇ!」

「そんなこと言われても!」

 

 良太郎は、モモタロスと共にショッカー戦闘員、そしてトッキュウ1号と戦っていた。だが、元々の身体能力が低い良太郎では戦力外に近く、逃げ回るしかなかった。とはいえ、攻撃に当たらずに逃げ回れるだけ凄いと思うのは感覚がマヒしているのであろうか。ともかく、モモタロスはトッキュウ1号のレールスラッシャーを自身の剣で防いでいた。

 

「うぉッ!」

「モモタロス!」

 

 しかし足払いをかけられたことによりモモタロスの体勢は崩され、モモタロスはトッキュウ1号に馬乗りにされる。レールスラッシャ―はまだモモタロスに届いてはいないがしかしこの状況、少しでも力を抜けば押し切られてしまう。

 

「まったくなんと雑な戦い方だ、まるで美しさの欠片もない」

 

 等と評するのは置かれた箱の上からモモタロス達の事を見下ろしているジークである。

 

「やい手羽野郎!お前も少しは手伝え!」

「断る。私はこのような乱雑な戦いは好かないのでな」

「んなこと言っている場合か!」

「お願いジーク!助けて!」

 

 良太郎は、器用にもトッキュウ1号以外のトッキュウジャーの攻撃を避けながらもそう言った。その様子をみたジークはついに重い腰を上げる。元々、ジークは良太郎がいなければとっくの昔に消滅していたはずのイマジンだ。そのため、彼に恩義を感じているのだろう。

 

「やれやれ、しかし身体に傷がつくのもはばかれる。少しの間身体を借りるとしよう」

「うッ!」

 

 そう言ってジークは光る玉となって良太郎の中へと入って行った。その瞬間、良太郎の髪の毛に白いメッシュが入り、白いフェザーのファーを首に巻かれる。そして、眼の色も黒から白へと変わった。イマジンは、他人の身体に入り込む、憑依することができる生物である。憑依したその身体は、イマジンが好き勝手にできるのだ。因みに現在の良太郎の中にジークが入ったその姿は、俗に良太郎Wと呼ばれているらしい。先ほどまでは避け続けていた良太郎が、突然トッキュウジャーの攻撃を防げるようになった。

 

「頭が高い!」

 

 右手一本で攻撃を防いだ良太郎Wは、そのまま裏拳でトッキュウ四号を殴ると、さらにトッキュウ2号を叩き言う。

 

「再び降臨!満を持して!」

「ったく面倒くせぇ奴だな!うおりゃ!」

 

 トッキュウ1号が良太郎Wの方に気を取られている隙に、モモタロスは腹部を蹴り上げて膠着状態から脱すると、片膝をついてさらに追撃を加えた。その攻撃によってトッキュウ1号は後ろへと二歩ほど下がる。モモタロスはその様子をみながらゆっくりと立ち上がると、剣先をトッキュウ1号に向けて言った。

 

「言っとくが俺は、最初から最後までクライマックスなんだよ!」

 

 トッキュウ1号は、モモタロスに斬りかかる。だが、その剣先が届く前にモモタロスは横に一閃斬ってトッキュウ1号の後ろへと回る。トッキュウ1号は振り返るが、その瞬間の斬撃を避けることなどできない。

 

「どしたどした!うらぁ!!」

 

 セリフだけを見るとどっちが敵なのか分からない。いや、見た目からしてどう考えてもモモタロスの方が敵ではあるが、しかしこれでもモモタロスのほうが味方である。モモタロスが攻撃を加えるたびに、トッキュウ1号の身体からは火花が飛び散り、トッキュウ1号は攻撃を防ぐことも、攻撃することもままならなくなってきた。

 

「てぇいやぁ!!」

 

 そして最後の一撃。それを喰らったトッキュウ1号は、倒れてレンジャーキーへと戻ってしまう。先ほどまで苦戦していたのが嘘のように最後はあっけなく終わってしまった。モモタロスは、剣を肩に乗せると言う。

 

「へっ!決まったぜ……」

 

 それは、最後の攻撃の斬閃の事を言ったのだろう。だが、そんな風に格好つけているモモタロスは、背後から近づいてくる一つの物体に気がつかなかった。

 

「うわぁ!」

「ぐはッ!何しやがる!!」

 

 運のいいことに、それは敵などではなかった。モモタロスの背中にぶつかった子供と共に、モモタロスは倒れた。そして、振り向いた先にいた子供の向こう側から太陽戦隊サンバルカン、ショッカーの怪人たちが迫ってくる様子が見れた。

 

「御免!今あいつらに追われてて!」

「あぁ……確かキュウレンジャーの」

「小太郎だよ、佐久間小太郎」

 

 佐久間小太郎。キュウレンジャーの最年少メンバーである彼は、対格差もあって生身での戦闘には不向きであるという印象を受けた。

 

「あぁ、そうか。おい小太郎!お前は下がってろ!こいつらは俺が……」

「セイザブラスター!」

 

 そう言って前に出たモモタロスを尻目に、小太郎は手に付けているセイザブラスターのグリップを引いた。その瞬間、セイザブラスターから一つのエネルギー弾が飛ぶ。しかし、それは敵に当たることなくはるか頭の上へと飛んでいくばかりであった。

 

「はッ、外したな」

「どうかな?」

「ん?」

 

 その瞬間だった。何かが落ちてくる音をモモタロスは聞いた。その矢先に、ショッカー戦闘員たち目掛けて大きな箱が落下してくる。ショッカー戦闘員、サンバルカンは避けることができずにそれに押しつぶされてしまう。

 

「お前……」

「さっき、天井に荷物がぶら下がっているのが見えたから」

 

 そう、小太郎は先ほどその荷物目掛けて撃ったのだ。非力な子供である彼であっても、工夫一つで戦うことができる。それを今までの戦いで彼は知っていた。どれだけ非力でも闘う力は誰でも持っている、誰でも反攻する力を持っていることをあの戦いに教えてもらっていた。

 

「やるじゃねぇか。んじゃ、行くぜ小太郎!」

「うん!」

 

 小太郎とモモタロスは、先ほどの攻撃で生き残ったショッカー戦闘員、そしてサンバルカンを倒すために共に向かう。そこには、先ほどまでの守り守られる関係はない。共に戦う者たちの姿があった。

 

「イーッ!イーッ!」

「アリアリ!マンモー!ん?先ほどの女はどこに行った?」

 

 アリマンモスは、多数のショッカー戦闘員を連れて二人の女性を探していた。もちろん、プリキュアであるのだが、しかしどこを探そうとも見当たらない。おそらく、大量にある荷物の影に隠れてしまったのだろう。

 

「まぁいい、この辺りの物を全て吹き飛ばせばいいだけだ。アリアリ!マンモー!」

 

 そう考えたアリマンモスは、破壊光線を発射する体制を取る。だが、その攻撃が放たれることはなかった。

 

「そんな事、させないんだから!!」

「アリ!?」

 

 その声を聞いたアリマンモスが、荷物の上に乗る女性を見上げる。そこにいたのは、紛れもなく来海えりかであった。えりかは、箱の上から飛びあがると、一直線にアリマンモス目掛けて身体を大の字にして迫る。

 

「馬鹿め、跳びあがってしまえば動けまい!」

 

 確かに、プリキュアに変身している時であるならばともかく、変身していない状態ではアリマンモスの攻撃を避けることなど不可能に近い。アリマンモスは改めて破壊光線を放とうとする。しかし、そのような絶望的な状況にあるというのに、えりかはニヤリと笑うばかりである。何故なら、彼女は知っていたからだ。もう一人の仲間がいるという事を。

 

「こっちにもいます!」

「アリ?」

 

 その時、アリマンモスは頭の上からその声が響いたのを聞いた。アリマンモスが、上を見上げた瞬間だった。最初は柔らかい、しかし次の瞬間には硬いものが当たった衝撃がアリマンモスを襲ったのだ。その正体は、花咲つぼみの攻撃。その名も……。

 

「プリキュア!おしりパンチ!」

「し、尻なのにパンチ?」

「プリキュア!全部パンチ!!」

「アリ~ッ!!」

 

 アリマンモスがその攻撃についてツッコミを入れた直後、来海えりかの攻撃、全部パンチという名前のフライングボディプレスが襲った。というか、拳での攻撃でないのにパンチと命名する意図が分からない。

 

「フッ!ハァ!!」

「ヤァッ!ハァァ!!」

 

 着地したつぼみとえりかは、残ったショッカー戦闘員を次々と蹴散らしていく。右に左に、前に後ろにとわらわらといるショッカー戦闘員が次々と倒れ伏していった。圧倒的、二人のコンビネーションによって、ショッカー戦闘員たちは瞬く間に全滅した。しかし、もちろんのことあのような攻撃で改造人間であるアリマンモスが倒れているわけない。二人は、アリマンモスの方を見てから互いに目配せすると、走り出した。その瞬間である。

 

「危ない!」

「え?」

「なに!?」

「マンモー!!」

 

 何者かに引っ張られる感覚、彼女たちの身体が宙に浮いた直後、黄色い光線が目の前を通った。二人が、光線が来た方向を見ると、そこにはアリマンモスの姿。実は、アリマンモスは分身することができるのだ。つぼみとえりかがもう一人のアリマンモスに気を取られていたために、攻撃を加えたアリマンモスに気がつかなかったのだ。もしも、身体を引っ張られなければどうなっていたのかは容易に想像がつく。それにしても、自分たちは一体何に引き寄せられているのだろうか。それに、この身体に巻き付いている糸は一体。そう彼女たちが思った瞬間、二人は一つの腕の中に止まった。

 

「大丈夫?怪我はなかった?」

「あ、はい。ありがとうございます……」

「あんた、えっと……ウラタロスだっけ?」

 

 そう、良太郎の仲間であるイマジンの一人、ウラタロスである。彼は、彼女たちを釣り上げた糸をほどくという。

 

「ところで、この闘いが終わったら。僕とお茶しない?」

「えっと、それってナンパ……なんでしょうか?」

「おあいにく様。私とつぼみにはもう彼氏がいんの」

 

 と、おどおどして答えを出しそうにもない相方に代わってえりかがきっぱりと断りを入れた。ウラタロスは、もう少しだけナンパを続行しようと考えたが、敵が迫ってくる関係上、今ナンパをし続けるのは困難であると悟り、二人を解放した。そして、鳥人戦隊ジェットマンのレッドホークの攻撃を受け止めながら言う。

 

「そう残念、それから!……さっきのヒップアタックだけど、下品だからやめた方がいいよ」

「え?」

「特に、スカートを履いている時はね。それじゃ、攻撃じゃなくてただのご褒美だ」

「何?ウラタロスってもしかして変態?」

「ただの一般論だよ」

 

 ウラタロスは、レッドホークが構えたバードブラスターをウラタロットで弾き飛ばすと、そのままレッドホークを突いて吹き飛ばす。つぼみがおしりパンチと命名した攻撃は、言い換えればヒップアタックなのだが、ウラタロスのいう事ももっともである。そもそも、普通に殴るよりも先に尻が出てくるのは何故なのだろうか。見た目からして拳で殴ったほうが強いのは目に見えている。しかし、尻に敷かれるという言葉があるように、その攻撃を受けたほうは身体的なダメージよりも先に、精神的なダメージを負ってしまうのだ。受けている方からすると、もはやご褒美という概念などない、そのような攻撃を受けている自分自身が情けなくなってしまうのだ。そのため、ウラタロスの言葉もまた合っていると言えるが、しかし百%やられる方が得をするというわけではないのだ。

 飛ばされたレッドホークは、ジェットウィングという背中についている翼を広げてその力を弱めると、そのまま空中に飛び上がり、ブリンガーソードを構えてウラタロスたちを襲う。

 

「ハッ!それッ!」

 

 三人はそれぞれに横に跳んだり転がったりして避けると、ウラタロスはウラタロッドの先から糸と釣り針を伸ばして空を飛ぶレッドホークの足に引っかける。これでレッドホークの動きは封じたも同然となった。

 

「お前、僕に釣られてみる?」

 

 しかし、レッドホークの力は弱まる気配も見せず、逆にウラタロスはのほうが引っ張られそうになる。

 

「ウラタロスさん!」

 

 即座に、つぼみとえりかは逆に吊り上げられそうになっているウラタロスの身体を掴んで援護する。ウラタロスの元々のイマジンの力に加え、変身していないとはいえPC細胞の力で常人以上の力が出せる二人が手を加えたことによって、レッドホークは次第にウラタロスの方に引き寄せられる。だが、三人は失念していた。

 

「まずい!他のジェットマンが集まってきた!」

 

 ウラタロスの言う通り、ブラックコンドル、イエローオウル、ホワイトスワン、ブルースワローといったレッドホーク以外のジェットマンの面々までもレッドホークのすぐ隣に飛翔し、バードブラスターを構える。それだけではない。

 

「俺様を忘れるな!アリアリ!マンモー!!」

「あぁあいつの事すっかり忘れてた!」

 

 そう、先ほどまで戦っていたアリマンモス。その存在をすっかりと忘れていたのだ。アリマンモスもまた、破壊光線を放つ体制にある。

 

「これって、まずくありませんか?」

 

 上からはジェットマンのバードブラスター、地上からはアリマンモスの破壊光線、この二つの攻撃が彼女たちを襲おうとしていた。万事休すと言ったところか。いや、実際にはウラタロッドから手を離せばそれでいいのだが、しかしそれでは武器が無くなってしまう。元々遠距離系の技など持ち合わせていないウラタロスでは、空中を飛ぶジェットマンに太刀打ちできない。つぼみとえりかは、跳ぶことはできるが、しかしそのものずばりに鳥のように飛んでいるジェットマンを相手にするのは難しいだろう。どうするか、しかしそれほど時間は残されていなかった。

 

「死ね!プリキュア!!アリアリ!マンモー!」

「クッ!」

「そないなこと、させへんで!」

 

 つぼみが覚悟を決めたその時だった。箱の上から金色の男が斧を構えてアリマンモスへと飛び掛かったのだ。キンタロスだ。

 

「アリー!!」

 

 キンタロスが、斧を振り落とした瞬間、巨大な爆発が起こりアリマンモスは爆散した。爆心地に立ったキンタロスは、親指で首を捻ると言う。

 

「ダイナミックチョップ……俺の強さに、お前が泣いた!」

「倒してから言うの?」

「キンちゃん、おいしいところを持って行かないでよ」

 

 えりかがそう突っ込みを入れ、ウラタロスが軽口を言った瞬間だった。さらにもう一人の紫色のイマジンがウラタロスの横に現れて言う。

 

「撃つけどいいよね?答えは聞いてない!」

 

 リュウタロスが自身の武器、リュウボルバーを放った。青白い光弾がレッドホーク以外の四人に向かって飛んで行き、そして当たった。その瞬間、小さな四つの爆発と共にジェットマンの四人はレンジャーキーへと姿を変える。残るは、レッドホークのみとなった。

 

「へへっ、やったぁ!」

「全く、それじゃ最後の大物は僕達が貰うからね!」

 

 そう言うと、ウラタロスがウラタロッド引いた瞬間、レッドホークは釣り上げられた魚のように三人の元へと迫ってくる。

 

「行くよつぼみ!」

「はい、えりか!」

 

 それをみたつぼみとえりかは、ウラタロスから手を離して向かってくるレッドホーク目掛けて飛びあがる。

 

「「プリキュア!ダブルパーンチ!!」」

 

 二つの小さくも、しかし大きな拳がレッドホークの身体を捉えた。レッドホークは、地面に落ち、その衝撃で土などあまりないはずなのだが土煙が上がった。それが晴れた頃、そこにはレッドホークの姿はなく、大きなクレーターと共に、一つのレンジャーキーがあるだけであった。

 

「決まったっしゅ!」

「やれやれ、今回はおいしいところを持っていかれてばかりだ」

 

 腰に手を当ててドヤ顔を決めているえりかの横に立ってウラタロスは残念そうにそう言った。そこに、モモタロスと、ジークが憑依した良太郎、そして小太郎が合流した。それに加えて、ショッカーの改造人間と、バトルフィーバーJ、大戦隊ゴーグルⅤ、仮面ライダー電王ソードフォーム、仮面ライダーイクサ仮面ライダー歌舞鬼、仮面ライダー凍鬼、仮面ライダー煌鬼、仮面ライダー西鬼、仮面ライダー羽撃鬼もまた現れた。

 

「まずいよ!どんどんと敵が来てる!」

「何たる渾沌、やはり私には似つかわしくない」

『ちょ、ちょっとジーク!』

 

 そう言うとジークは良太郎から離れて、またもや箱の上で寝転がって言う。

 

「私はここで見物している。さっさと倒せお供たちよ」

「誰がお供だ!」

「どうしようモモタロス……」

「どうするもこうするもねぇ、変身して戦うしかねぇだろう!」

 

 そう言ってモモタロスがベルトを取り出した時だった。

 

≪列車が~参りま~す。白線の内側に下がって~お待ちください≫

「ん!?な、なんだ!?」

「列車って、デンライナーの事?」

「いや、デンライナーは列車っていうよりも新幹線のような……」

 

 その時、彼らの目の前を線路と一緒に赤、青、黄、緑、桃と言ったカラフルら列車が通った。建物の中だというのに、一体どこから出てどこに消えて行ったのか、それは永遠の謎である。そして、列車が通った直後だった。五人の子供と、一人の男性がその場にいた。その内、赤い服を着た子供が消えた列車に向けて手を振って言う。

 

「ありがとうワゴンさん、送ってくれて!あっ、久しぶりモモタロス!」

「あぁ?……あぁ!お前たちはまさか!えっと確か……あっ!トレインジャーか!?」

「違うよ。俺たちは、烈車戦隊トッキュウジャー。俺はライト、よろしく」

「僕はトカッチ」

「私はミオ!」

「俺は、ヒカリ」

「私はカグラ!よろしく!」

「俺は……虹野明」

 

 烈車戦隊トッキュウジャー、かつて世界全体を闇に染めるべく人間世界を侵略しようとしたシャドーラインと戦い、世界の平和を守った六人である。先ほどモモタロス達の目の前を通ったのは烈車、通称トッキュウレッシャーである。彼らはかつて、その烈車に乗り込んで色々な街、駅を旅しながら自分たちがかつて住んでいた街を探しながらシャドーラインと戦っていた。結果、彼らは取り戻した。自分たちの記憶、自分たちの住んでいた街そして自分たちの大切な記憶と、そして……。以前彼らは、およそ30人の仮面ライダーと共に仮面ライダーZXの敵組織であった地下帝国バダンと戦ったことがある。その時に、モモタロス達と出会っていたのだ。

 

「っていうか子供じゃん!いや、私達も元々子供の時に戦っていたわけだけど……戦う力なんて……」

「いや、俺たちにも戦う力はある」

「そういえば……なんだかお前ら縮んでねぇか?」

「あぁ、これに理由があるの」

「とにかく、今はあいつらだ。皆、準備は良いな」

 

 それぞれに武器を持った五人は、ライトの言葉を待つ。そう、いつもライトがかけてくれるあの言葉を。

 

「行くよ、皆!しゅっぱ~つ……」

「ちょっと待ったぁぁ!!」

「え?」

 

 どこから聞こえる誰かの声。その瞬間だった、緑色の電車と青い電車が彼らのすぐそばに来たのは。

 

「また電車ですか!?」

「ゼロライナーとNEWデンライナー……という事は」

「その通り!」

 

 ウラタロス、そして他の電王関係者は知っていた。その電車の名前を、そしてそこから誰が出てくるのかを。そして、右側に止まったゼロライナーの扉が開くと、一人のイマジンが顔をのぞかせた。緑色を基調としながらも、顔だけは金色のお面をかぶっているかのようなイマジンである。

 

「皆!お待たせ!!」

「おデブ!遅せぇぞ!」

「おデブ?」

「あぁ、いやおデブはモモタロスが勝手に行っているだけで、本当はデネブ」

「早く降りろデネブ!野上、無事か!」

「侑斗!」

 

 デネブの後ろから現れた一人の男性、桜井侑斗である。さらに左に停車しているNEWデンライナーの扉が開き、中から金髪の男性と青いイマジンが現れた。

 

「じいちゃん!助けに来たよ!」

「幸太郎!それに天丼!」

「テディでしょ」

 

 野上幸太郎。野上幸太郎にできる未来の孫であり、そして幸太郎と契約したイマジンのテディと共に仮面ライダーNEW電王に変身して叩く仮面ライダーである。

 

「それより、さっきの声って……」

 

 ライトは、先ほどの声に聞き覚えがあった。いや、聞き覚えがあるなんてものじゃない。あれは、間違いなく自分の声だ。そう、自分達が烈車戦隊トッキュウジャーとして戦っていた時の声その物だったのだ。という事は……、そうライトが考えた瞬間、NEWデンライナーから五人の大人が降りてきた。

 

「もちろん俺達だよ、俺!」

「僕達も手伝います!」

「話は全部聞いたわ」

「有休もちゃんととったし」

「皆!久しぶり!!」

「あれって、もしかして大人になったライトたち……?」

「うん、そう。俺たちだ。シャドーラインと戦っていた時の姿だ」

「え?ねぇねぇ、どういうこと!?」

 

 リュウタロスが、子供の方のライトの肩に手を置いて跳ねながら聞いた。

 

「いや、話せば長くなるというか……」

「彼らは、子供の時に大人の姿となって戦っていたのです。そして、戦いが終わり子供に戻って、そして大人になったライト君たちが、今君たちの目の前にいるライト君たちです」

「え?」

 

 NEWデンライナーから、さらにもう一人の壮年の男性が降りてきた。白い帽子に、同じく白を基調とした服とズボンを着た男性だ。その姿を見た子供のカグラは指を指して言う。

 

「あ~車掌さん!」

「だから、今の私は車掌ではなく、鉄道警察隊隊長です!」

 

 彼は、トッキュウジャーが戦っていた時にレインボートレイン、トッキュウレッシャーの車掌だった。今では、それから出世したと言っていいだろう。鉄道警察隊という部門の隊長をしている。因みに彼は、ライトたちが戦っていた時には戦う力を持っていなかったが、何の経緯があったのか定かではないが新たに一つの戦う力を持ったのだった。車掌の説明に、モモタロス達は、つまりは良太郎と似たような物かと勝手に判断する。実際にはそう言うわけではないのだが、しかしそう考えてくれていた方がよっぽど早いのかもしれない。

 

「でも凄いです!ここまでの応援が来てくれるなんて!」

 

 と、つぼみが回りを見渡しながら言った。ここまでで総勢十六人の救援である。これだけ心強い仲間達が来てくれれば、負ける気がしない。だが、侑斗は笑いながら言った。

 

「いや、実はもう一人いる」

「あぁ、それも……とっても心強い人がな」

「あぁ?それっていったい……」

「それは……」

 

 侑斗がその人物を呼ぼうとしたその時だった。デンライナーの扉から一人の男性が降りてくる。

 

「僕だよ、皆」

「えっ……」

「お前!」

 

 現れたのは、どこか頼りなさげな雰囲気を持った男性。その姿を見たモモタロス達は総じて驚いた表情を見せてその男性の事を見ている。どことなく良太郎に似た風貌の男性の正体、それは……。

 

「良太郎!」

「え?」

 

 良太郎。モモタロスはそう言った。しかし、それは彼の隣にいる男性だったはずだ。いや、そういえばライトたちもまた過去、そして未来のライトたちがいてここに集まっている。という事は、彼もまた……。

 

「僕、成長した僕なんだね?」

「うん、あの戦いから10年後くらい後から来たんだ」

「へっ!良太郎が二人もいりゃ怖い物……いや、逆にいつもの二倍大変なことになるのか?」

「ひどいよモモタロス」

「冗談だよ」

「ウラタロス、この良太郎さんは……」

「こっちの良太郎は僕たちと一緒に戦っていた時の姿の良太郎さ」

「今はちっと縮こまってもうたけど、本当はあのくらいの時に戦ってたんやで」

「わ~い!良太郎が二人でリョウタロズだ!」

 

 良太郎は本来であれば20歳を超えている人間だ。しかし、ある事件において起こった時間の歪みによる影響で縮んでしまい、一時は12歳の少年の姿にまでなってしまった。それからその事件が解決してもなお、大きさが元には戻らなかったため、良太郎はそのまま戦いを続けていた。次第に成長を続けており、このままいくと元の年齢に戻るのもそう遠くないと彼らも思っていたところだったのだ。そして実際に、彼は今目の前に降りてきた。成長した野上良太郎として。

 

「えぇい!出てくるならいっぺんに出てこい!!ズゥーカァー!!」

 

 しびれを切らしたカメバズーカーが、ライトたち目掛けて背中の主砲を発射したのだ。間一髪全員避けたためにケガをした人間がいなかったことは幸いであった。

 

「どうする、侑斗?」

「しびれを切らしてきたな、だが向こうがその気ならこっちもやるだけだ!」

「あぁ!皆、ライダーパスをオーナーからもらってきた!こいつで一気に変身するぞ!」

「モモタロス!」

「おう!」

「ジーク!もう一度行くよ!」

「心得た」

 

 その言葉と共にモモタロスが大人の良太郎に、ジークがもういちど子供の良太郎、通称小太郎に取り付いた。

 

「なんだかしっくりくるぜ!俺、参上!」

「三度目は言わんぞ」

「先輩、たまには僕にも変わってもらいたいね」

「せや、成長した良太郎にもう一度会えてうれしいんわ俺らも同じや」

「でもでも!ちっちゃい良太郎でも良太郎は良太郎だよね!」

「あったりめぇだろ!いくぜ良太郎!!」

『ありがとう皆』

『時間は一人一人が持っている大切な物。それを壊そうとする権利なんて誰にもないんだ』

「気合い入れろよデネブ!」

「任せろ侑斗!」

「俺も電王なんだ。おじいちゃんに負けられない。そうだろ、テディ」

「そうだな、幸太郎!」

「いくぞ、俺!皆!」

「あぁ!せ~の!」

「「しゅっぱ~つ……しんこ~う!!」」

「誰もが見たかったこの戦場……ここが、俺の死に場所か」

「皆さん、安全運転で行きましょう!皆さんの命は、私が守ります!」

「僕も、現役の子供戦士としてトッキュウジャーの皆には負けられない!」

「子供戦士か、なつかしいな……あのころを思い出しちゃうよ」

「そうですね……そして今のプリキュアの子たちも……行きましょうえりか!」

「やるっしゅ!!」

 

 M良太郎、W良太郎、ウラタロス、キンタロス、リュウタロスはライダーパスとデンオウベルトを、侑斗はゼロノスベルトとゼロノスカードを、幸太郎はNEWライダーベルトとライダーパスを、ライト、トカッチ、ミオ、ヒカリ、カグラはトッキュウレッシャーとトッキュウチェンジャーを、虹野明はビルドレッシャーとアプリチェンジャー、車掌はアプリチェンジャーとパープルレッシャーを、小太郎はセイザブラスターを、つぼみとえりかはココロパフュームを持って並び立つ。そして……。

 

≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪≪変身いたしま~す!白線の内側に下がってお待ちください!≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫≫

≪コグマキュータマ!≫

≪セイ・ザ・チェンジ!≫

「「「「「「「変身!」」」」」」」

「「「「「「「「「「「「トッキュウチェンジ!ハァ!!」」」」」」」」」」」」

「スターチェンジ!」

「「プリキュア!オープンマイハート!!」」

≪ソードフォーム≫

≪ロッドフォーム≫

≪アックスフォーム≫

≪ガンフォーム≫

≪ウイングフォーム≫

≪ゼロフォーム≫

≪ストライクフォーム≫

≪≪トッキュウ~1号!トッキュウ~1号!≫≫

≪≪トッキュウ~2号!トッキュウ~2号!≫≫

≪≪トッキュウ~3号!トッキュウ~3号!≫≫

≪≪トッキュウ~4号!トッキュウ~4号!≫≫

≪≪トッキュウ~5号!トッキュウ~5号!≫≫

≪トッキュウ~6号!トッキュウ~6号!≫

≪そして夢の超トッキュウ7号!≫




 実は結構初期に書き始めていたこのパート、没にはなりましたがトッキュウジャーの戦闘シーンとか、後から来た電王組の戦闘シーン、あとプリキュア二人組が倉庫内にあった鞭やダーツの矢で戦うというシーンもありました。さらに、サプライズ枠として良太郎がある偉人の眼魂に憑依されるというのも考えていましたが、書き始めて5ヶ月もたった後に冷静に考えた結果それら全部を書くと長すぎるということで全て没になりました(ごめんね良太郎、それと心太……)。
 ところで、ヒップアタックの件なのですが(屈辱的だとかご褒美ではないとか)、これは実際に小学生の頃に女子から攻撃された実体験をもとにしております。まぁ、自分の場合はいろいろあって仰向けの時に連続で顔にやられて、窒息しかけたのですが。
 因みに、途中でモモタロスが言った≪トレインジャー≫ですが、JR東日本でゆるキャラとして実際に活動している他、実は特捜戦隊デカレンジャーのオーディションの時のダミーネームなんです。これは緑の人がある対談で言ってたらしいです。

忘れてた。次回→愛、すなわち子供なのか?
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