仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

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そういえばあの遠藤止の設定ならば、この人達のレンジャーキーもあるんじゃないかな、ということで。


プリキュアの世界chapter74 ある戦いの遺物

 激しい戦いが繰り広げられている中、ゴーカイジャーは6人そろって同じ場所で戦いを続けていた。

 

「フッ!ジョー!」

「フッ!ハァッ!アイム!」

「ッ!ルカさん!」

「いい位置!はぁぁぁ!!ハカセ!」

「フッ!おっとととと、マーベラス!」

「フッ!はぁぁ!!」

「俺はこの武器一本槍!!」

 

 ゴーカイシルバー以外の五人は、ゴーカイサーベルやゴーカイガンといった手持ちの武器を仲間に渡しながら戦いを繰り広げる。ゴーカイレッドは、ゴーカイサーベルとゴーカイガンの二つとも用い、ゴーカイブルー、ゴーカイイエローはゴーカイサーベルの二刀流、ゴーカイグリーンとゴーカイピンクはゴーカイガンの二丁拳銃で戦い、ゴーカイシルバーは自らの武器であるゴーカイスピアー一つで戦っていた。

 

「ハァッ!ん?」

 

 ゴーミンを斬り捨てたゴーカイレッドは、自身に近づく複数の影を見た。それは、彼の見覚えのある物ばかりだった。

 

「ありゃ確か……」

「どうしたんですか?」

「おい、なかなかに面白い奴らが来たぞ」

「?」

 

 ゴーカイレッドのその言葉に、他のゴーカイジャーもまたレッドの目線の先を見た。そこにいたのは……。

 仮面ライダーオーズタジャドルコンボ、シャウタコンボ、ガタキリバコンボ、ラトラーターコンボ、プトティラコンボ、サゴーゾコンボ。

 磁雷矢、ジバン、ドラフトレッダー、ジャンパーソン、ブルービート、ビーファイターカブト。

 以上12人の姿だった。もちろん、本物ではない。

 

「あれって!」

「なるほど、遠藤止がレンジャーキーからスーパー戦隊の力を呼び出せるのなら……」

「以前私たちが使ったライダーキー、それからメタルヒーローキーがあっても何も不思議ではありませんね」

 

 以前、仮面ライダーとスーパー戦隊が共に戦ったあの戦い。士と海東が喧嘩別れをしたあの戦い。通称スーパーヒーロー大戦、そしてそのスーパーヒーロー大戦から1年後にあったもう一つのスーパーヒーロー大戦、ゴーカイジャーはそれらの戦いで仮面ライダーオーズのレンジャーキーと、メタルヒーローと呼ばれる戦士たちの力を使って戦ったことがあった。遠藤止がレンジャーキーから敵のスーパー戦隊を作り出すことができるのであれば、彼らが現れたことは何ら不思議ではない。

 

「ど、どうするのさマーベラス!!」

「決まってる……派手に行くぜ!」

「ちょっと待って!」

 

 それぞれに武器を構えて突撃しようとしたゴーカイジャーだったが、後ろからかけられたその言葉に立ち止まって、振り返った。そこにいたのは仮面ライダーオーズ、火野映司である。

 

「元々はあの力は俺が生み出した物だ……だから俺にも戦わせてくれ」

「お前……」

 

 元々、仮面ライダーオーズのライダーキーを産み出したのはオーズである火野映司だった。だからこそ、仮面ライダーオーズの偽物と戦うのは自分じゃなければいけない。そう考えたのだ。

 しかし、戦いに参加しようとしていたのは彼だけではない。

 

「私達も一緒に戦います!」

「フォローは任せなさいって!」

 

 オーズの後ろに複数の戦士たちが並び立つ。皆、オーズ、そしてメタルヒーローと戦う気であった。

 

「フッ、面白れぇじゃねぇか……それじゃ、全員まとめて。ど派手に行くぜ!」

「ライダーも、スーパー戦隊も、そしてプリキュアも!助け合いでしょ!!」

「荒~れ~る~ぜ~……止めてみな!!」

 

 今この場所でメタルヒーロー、仮面ライダーオーズのそれぞれのコンボと戦士たちとの戦いが始まった。

 まずは、昆虫たちの力と共に戦う戦士ビーファイターの二人との戦いである。ブルービートはスティンガーブレード、ビーファイターカブトはカブトランサーを取り出す。それに対してメガレッドがドリルセイバーでブルービートと、仮面ライダーアギトがストームフォームとなり、ストームハルバードを取り出して戦う。

 

「フッ!ハァッ!」

「ッ!タァ!!」

 

 互角の戦いを繰り広げた両者、一度メガレッドとアギトは後ろに退いた。すると、二人のビーファイターはそれぞれインプットマグナム、インプットカードガンを取り出した。

 

「ガマガマ銃!」

 

 だが、それよりも一歩早くアオニンジャーの攻撃が二人に直撃し、二人に隙を作った。そして……。

 

「ハァッ!セイバースラッシュ!」

「はぁぁぁ!!」

 

 メガレッドのセイバースラッシュ、そしてアギトのハルバードスピン。

 

「今です!番君!」

「応!!」

 

 アカライダーとなった番のライダーキック、ブロッサムのブロッサムシャワーの連続攻撃により、二人のビーファイターはメタルヒーローキーへと戻った。

 

「プリキュア!はうっ!?……ピース、サンダー!!」

 

 続いてはドラフレッダーとジャンパーソンの二人である。キュアピースが必殺技である電撃による攻撃で牽制するが、それでもドラフレッダーは前に進もうとする。

 

「行くよ!プリンセス!」

「うん!昔の私と、はるはるもいい!?」

「オッケー!」

「はい!」

「「プリンセス!ボール!」」

「プリキュア!!フローラル……トルビヨン!!」

 

 二つの青い光の弾と、無数の花びらがドラフトレッダーとジャンパーソンを襲う。

 

「はぁぁぁ!!」

 

 それにひるんだところを、はるかがしたから滑り込んで、二人を空高く上げた。

 

「今よ!」

「よっしゃラッキー!行くぜハッピー!」

「うん!気合いだ気合いだ気合いだぁぁぁぁ!!!」

≪ギャラクシー!≫

「オールスタークラッシュ!」

「プリキュア!ハッピー……シャワァァァァ!!!」

 

 空中で動けない二人に対して、シシレッドとキュアハッピーの二人による攻撃が襲った。二つの光の奔流に巻き込まれた二人のメタルヒーローは、さらに空高く投げられてメタルヒーローキーへと姿を変えた。

 機動刑事ジバンは、マクシミリアンガンをデカレンジャーに向けて放った。

 

「やはりサイボーグ、正確な射撃だ」

「でも、これ以上ジバンの姿で好き勝手はさせられないよ!」

「部署や出身が違っていても、ジバンは俺たちデカレンジャーの先輩だからな」

 

 機動刑事ジバンは、その名前の通り刑事である。宇宙警察の一員であり、地球署のデカレンジャーからしてみれば、確かに出自諸々が違う物の、過去の地球を守ってきた先輩の刑事であるため、その姿を利用されることは許すことができなかった。

 

「行くわよ!」

「あぁ!先手必勝!」

 

 その言葉と同時に、それぞれ別の場所にいたデカレンジャーは一斉に動き始める。その動きに対処できなかったジバンは、デカレッドのディーマグナム01、ディーマグナム02の餌食となる。そして動きを止めたところにデカブルー、デカグリーンがディーロッドで切り裂き、続けてデカイエロー、デカピンクがディーショットで撃ち抜く。そして……。

 

「ディーマグナム02!ディーマグナム01セット!!ハイブリッドマグナム!!Dパワー!チャージ!!ストライクアウト!!」

 

 デカレッドが、2丁のディーマグナムを合体させたハイブリッドマグナムにエネルギーを集中させた光線『マグナムエクスキュージョン』がジバンに直撃し、大きな爆発とともにメタルヒーローキーへとその姿を変えた。

 デカレッドは、ハイブリッドマグナムを再び二つに分けて上空に投げると、二つの銃は示し合わせたように腰に下げたホルスターに戻った。

 

「これにて一件コンプリート!メガロポリスは……」

「まだ終わっていない。敵は大量に残っている。行くぞ」

「ッ、応!あ~いぼう!!」

「フン……相棒と呼ぶな!」

 

 かつて、とある宝を守るため悪の忍者・妖魔一族と戦った戦士がいた。それが戸隠流正統、磁雷矢。

 

「ッ!強い!」

「流石、かつての世界忍者戦を勝ち抜いた大先輩……たとえ偽物でも……」

 

 ニンニンジャーである二人の少女は立ち上がりながらそうつぶやいた。

 本物の磁雷矢と面識のある二人にとって、相手は自分たち忍者の大先輩の姿をした偽物。しかし、その力はやはり本物と似ている。

 二人は、再び気を引き締めた。その時だ。ハリケンレッドが二人の目の前に来て言った。

 

「ニンニンジャー!バラバラに戦ってても勝ち目はねぇ!ここは一緒に行くぞ!」

「え?一緒にって、どういう……」

 

 一瞬困惑するモモニンジャーだったが、ハリケンレッドのその言葉で閃いたニンジャレッドは言う。

 

「あれか!前に一緒に使ったのは10年以上前だったな!」

 

 そう、その技は以前未来から来た妖怪、ネコマタに奪われた終わりの手裏剣という物を取り戻すために隠流であるニンジャレッド、宇宙統一忍者流であるハリケンレッドの二人がそれぞれの所属、流派を超越して繰り出した技である。その時は、即興で繰り出した技であったためにネコマタを倒すまでには至らなかったが、しかしそれから何年間も熟慮と改良を重ねた結果、他の流派の者たちとも使えるように進化させることができたのだ。

 

「え?なになに?」

「何か、面白そうな話してんじゃん」

「私達も混ぜなさい、サスケ」

 

 キュアドリーム、キュアルージュそしてニンジャホワイトとカメレオングリーンもその話に食いつく。

 

「よし!忍者とプリキュアの最強コラボだ!」

「あぁ!やい偽物!覚悟しやがれ!!」

「地球を守ってきた先輩の力を、これ以上は使わせないんだから!」

「行くよ!ルージュ!」

「YES!」

 

 磁雷矢は、腰に下げたジライバスターを戦士たちに向け放つ。

 だが、その攻撃自体は戦士たちに当たることなく後ろの地面に当たり大きな爆発が起こる。彼らは、その爆風を追い風にするかのように凛々しく走り出した。

 

「流派超越!影の舞!!」

 

 その瞬間、磁雷矢の目の前に障子が出現し、磁雷矢の姿は障子越しに影でしか映らなくなった。

 

「フッ!ハァッ!!」

「ハッ!ハァァァ!!!」

「フッ!ハァッ!」

 

 目にもとまらぬ速さで影たちは磁雷矢へと攻撃していく。もちろん、その影の正体はハリケンレッド他戦士たちである。

 この攻撃は、元々ハリケンジャーの技であり、障子の向こうにいる敵とハリケンジャーたちの姿のみを映し、超高速での攻撃を繰り広げる技である。

 磁雷矢もまたその攻撃に対して幾分か応戦する物の、しかし相手は歴戦の戦士たち、それも今を生きている者たちだ。

 障子が開いた瞬間、現れたのは地に伏した磁雷矢、そしてその磁雷矢を背にして並び立った戦士たちであった。

 

「とどめだ!隠流!満月斬り!!」

「隠流!くの字斬り!!」

「ハミリオンインパクト!」

「宇宙統一忍者流剣技!疾風斬!」

 

 ニンジャレッド、ニンジャホワイト、カメレオングリーン、ハリケンレッドのそれぞれの必殺技が立ち上がった磁雷矢に直撃していく。

 

「プリキュア!ファイアーストライク!!」

「シュリケン忍法!火炎の術!」

≪めらめらじゃー!≫

 

 さらに追撃するようにキュアルージュとシロニンジャーによる炎の攻撃。

 

「シュリケン忍法!土の術!」

≪どんどんじゃー!≫

 

 それに加えて、モモニンジャーが土の術によって地面を隆起させる。その勢いで磁雷矢は空中に投げだされた。これで磁雷矢は身動きができない。

 その磁雷矢に向けて最後の攻撃を繰り出すのはこの女性だ。

 

「プリキュア!シューティングスター!!」

 

 桃色の彗星が磁雷矢を貫通する。ドリームのとどめの一撃によって磁雷矢の身体はメタルヒーローキーへと変換されて、それが地面に落ちた。これにて、メタルヒーローキーによって誕生したメタルヒーローたちは全員が元の姿へと戻った。

 だが、これで安心していてはならない。まだあと6体の仮面ライダーオーズがいるのだから。

 仮面ライダーオーズガタキリバコンボ。クワガタとカマキリとバッタのメダルのコンボによって誕生した仮面ライダーオーズの姿の一つである。その最大の特徴は分身をすること。数え切れないほどの自分自身を産み出すことができるというまさに一人人海戦術を用いることが可能なコンボであるのだ。これがもし味方であったのであればかなり頼りがいのある物であるのだが、敵となってしまえば話は別。これ以上ないほどに戦うことが面倒になるコンボはない。

 地面を埋め尽くすほどに発生したガタキリバコンボたち。その姿を見て背筋が凍る思いをしている者がいる。

 

「うわぁ、いくら仮面ライダーっていっても、やっぱり虫は苦手……」

 

 キュアマーチ、その弱点は虫。わらわらと湧いてくる無数の虫たちの姿を見るだけで吐き気を催しそうになる程であった。と言っても相手は虫をモチーフにしているだけの仮面ライダーであり、そもそも虫をモチーフにしている仮面ライダーであるのならすぐ隣にいる仮面ライダー1号も同じ事なのであるが、しかし大量発生したガタキリバの姿は、そんな彼女をノックアウト寸前にするほどにまで迫力があったのだ。

 

「つべこべ言うな。さっさと倒せばいいだけだ」

≪ジェットコンバット!≫

「その通り!んじゃ、稼がせてもらいますか!」

≪アガッチャ!ジェット!ジェット!イン・ザ・スカイ!ジェット!ジェット!ジェットコンバット!≫

≪カポーン!ブレストキャノン!≫

 

 そう言うと、仮面ライダースナイプはコンバットシューティングゲーマーレベル3に、仮面ライダーバースは追加武装の一つであるブレストキャノンを装着する。

 

≪ガッシャット!キメワザ!ジェットクリティカルストライク!!≫

≪セルバースト!≫

 

 つかさずスナイプは上空に飛びあがり、ジェットコンバットガシャットをキメワザスロットに装填、バースもまた必殺技を撃つ体制になった。

 

「ハァッ!!」

「おらぁ!!」

 

 空中からの爆撃と地上の砲台からの攻撃。次々と殲滅されていくガタキリバコンボ、だがそれでもまだ数は多い。

 

「私達も!」

「うん、これぐらいだったらもう大丈夫!」

 

 そこへガタキリバコンボの数が減ったことによって立ち直ったキュアマーチ、そしてキュアミントの二人が跳びあがる。

 

「プリキュア!……マーチシュートォォォ!!!」

「プリキュア!エメラルドソーサー!!」

 

 マーチは出現させた複数の光弾を蹴り、ミントは円盤状の物体を次々と投げて行く。

 もはやこれは戦争か。スナイプの爆撃やバースの光線、そして二人のプリキュアによる容赦のない連続攻撃によって、ガタキリバコンボは、もはやうち漏らしただけであるほどの人数にまで減ってしまった。

 

「フッ!はぁっ!」

 

 その打ち漏らしたガタキリバコンボに対するのは始まりの仮面ライダー、仮面ライダー1号、そしてミドライダーである。だが、その戦いはもはや圧倒的であり、初陣にちかいミドライダーもまた、安心できるほどにまで余裕を持って仮面ライダー1号がその場を制圧していった。

 やはり半世紀近く戦いを続けてきた男は何かが違う。その経ち姿を見るだけで敵は怯え、その動きが遅くなっているように感じる。おそらくガタキリバコンボには感情などという物はないはずだ。しかし、その男が立ち、歩き、そしてこぶしを握る敵がしり込みしているのではないかと感じるほどの圧倒的な存在感。それは仮面ライダー1号、本郷猛という名前の本物の漢であるからこその物であったのだ。

 

「ゆくぞ!トゥ!!」

 

 そうして戦っている間に敵の数は残り五体となる。ここが決め時だ。そう考えた仮面ライダー1号は、力強く跳びあがり、そしてあの必殺技を繰り出した。半世紀近く、全ての仮面ライダーに受け継がれてきた伝説の必殺技、数多くの怪人たちを葬り去って来た仮面ライダーの代名詞。その名も……。

 

「ライダァァァ……キック!!」

 

 爆風が収まったその時、そこには一人の漢しか立っていなかった。小さなクレーターの中心に立つ仮面ライダー1号の元に、キュアマーチやミントと言った共に戦った面々が集まる。

 

「もう全部倒し終えたみたいですね」

「次の敵の所に行きましょう」

「あぁ……ッ!」

「どうしたの1号?」

 

 その場を離れようとした仮面ライダー1号ではあるが、何かに気がついたようなそぶりを見せて立ち止まる。果たして何を感じたのか、漢は少し考えた後にマーチたちに向けて言う。

 

「お前たち、先に行ってくれ。俺には、やらなければならないことがある」

「え?」

「……」

 

 その言葉にスナイプ、バースそしてミドライダーは何かを察した。この男に因縁のある敵がいるのだと。

 

「……分かった。行くぞマーチ、ミント」

「え?あ、はい」

「……気をつけて」

 

 去り際に、ミドライダーはそう一言付け加えた。

 これでその場に残ったのは仮面ライダー1号、そして徐々に近づいている一人の男のみ。果たして、その正体とは……。

 

 近くにある池で戦いを繰り広げている者たち。だが、それは敵の得意なフィールドであったのだ。

 仮面ライダーオーズシャウタコンボ。それは、シャチ、ウナギ、タコのコアメダルで構成されているコンボである。その動物の構成からも分かる通り、この状態になると水中水面での戦いが得意になるのだ。そうつまり今この状況は、水を得た魚という言葉がそっくりそのまま当てはまってしまう物となる。

 

「プリキュア!サファイア!アロォォォ!!!」

「マリィィン……シュート!!」

 

 二人のプリキュアによる攻撃はしかし、シャウタコンボを捉えることができず水面を弾くばかりであった。

 そして、そんな二人の背後に回ったシャウタコンボが空中にいる二人に対して攻撃を仕掛ける。

 

「二人とも!後ろ!」

「!」

 

 アオライダーの声によって奇襲をもろに受けることはなかったが、8本あるタコレッグによる攻撃を防ぐことだけで精いっぱいとなる。

 シャウタコンボが自由落下を始めたためにそのまま押し切られるという事はなかったが、しかしこの繰り返しが続くのであればいつかはやられてしまうかもしれない。

 

「水の中を自由に動くなんて、厄介ね……」

「俺に任せてくれ!」

「!」

 

 その言葉と共に、水陸両用ジェット推進バイクアクアミライダーに乗った仮面ライダーアクアが現れる。

 だが、水中にもぐることができるシャウタコンボとは違い、仮面ライダーアクアは水上を走ることしかできない。シャウタコンボは、水中からバイクアクアミライダーに絡みついた。

 完全にコントロールを失ったとまではいかないが、ここまで接近させられてしまえば関係はない。

 絡みついたシャウタコンボは、アクアミライダーの上の仮面ライダーアクアを襲おうと上って来た。しかし、それは彼が想定、そして望んでいたことでもあった。

 

「今だ!」

 

 仮面ライダーアクアが、シャウタコンボの足の一つを掴むとそう叫んだ。

 

「了解!ハァッ!」

 

 その声に反応したのはウラタロスが変身する仮面ライダー電王ロッドフォームである。

 電王は、デンガッシャー・ロッドモードからオーラの糸をシャウタコンボに向けて伸ばした。シャウタコンボはそれを避けようとする者の、仮面ライダーアクアに捕まれているために逃れることができなかった。

 

「捕まえた!そりゃ!」

 

 その掛け声とともにカツオの一本釣りを模したかのようにしてシャウタコンボを釣り上げることに成功した。

 シャウタコンボは、受け身も取ることもできずに地面にたたきつけられ、周囲にいた戦士たちが集まった。

 

「まさに、まな板の上の鯉っていったところだね」

「そんなこと言ってる暇ないって!」

「そうね、早く倒さないと……また水に潜られたら」

「大丈夫よ」

「え?」

「マジュナ・マジュナ!」

≪マジュナ!マジュナ!≫

 

 その音声と共に池に向かって白い光が飛ぶ。マジレンジャーの母親であるマジマザーの氷結魔法だ。それが池に当たると瞬時に池が凍り付き、シャウタコンボ最大のメリットをかき消してしまった。

 

「これが、魔法の力よ。さぁ、今のうちに」

「ありがとうございます。行くわよ、マリン!」

「うん、もも姉!」

≪FULL CHARGE≫

「ハァァァッ!」

 

 電王は、デンガッシャーをシャウタコンボに向けて投げる。シャウタコンボに当たったソレからは、六角形のエネルギーが現れて、シャウタコンボを完全に拘束した。そして……。

 

「ハァッ!」

「ハァッ!」

「ハァァッ!!」

「マリィィン!ダイブ!!」

「ハァァァァァ!!オーシャニックブレイク!!」

 

 電王、仮面ライダーアクア、キュアアクア、キュアマリン、そしてアオライダーそれぞれの蹴りが直撃する。シャウタコンボは耐えきれず、仮面ライダーキーへと変わった。

 

「ガオメインバスター!」

「炎の!たてがみ!!」

 

 ガオレッドとギンガレッドの二人の攻撃がラトラーターコンボを襲おうとした。だが、凄まじい速さで動くラトラーターコンボにそれが当たることはなく、逆にするどい爪による攻撃を受けてしまった。

 ライオンとトラとチーターのメダルの力を組み合わせたコンボであるラトラーターコンボは、マッハ1.32と言われるほどの俊足を用いて戦うことができるのだ。

 

「ッ!速えぇ!」

「この速さ、俺たちじゃ厳しいか……」

 

 もしも自分たちにラトラーター並みのスピードや、相手を遅くすることのできる技があれば別ではあるが、しかしあいにく彼らはそのようなものを持ち合わせていなかった。

 だが、適材適所という物がある。スピードで翻弄するタイプの敵には、こちらもスピードを主体とした者をぶつければいいだけだ。

 

「俺たちに任せろ。行くぞヒロム!」

「あぁ!」

 

 平行世界の同一人物である二人の桜田ヒロム、その能力もまた二人とも同じであった。それが、超スピード。瞬間移動とも思えるほどの超高速移動によって、同じく素早く移動するラトラーターコンボに追いついた二人のヒロムは、ソウガンブレードを取り出すと目にも止まらない世界で戦いを始める。

 だが、その決着は一瞬であった。世界と、たどった人生は多少の違いがある物の、二人のヒロムの思考はほとんどシンクロに近い状態にあったのだ。

 一方のヒロムがラトラーターコンボの腕を取った瞬間に、もう一人のヒロムが足払いを仕掛けた。その結果、ラトラーターコンボは倒れ伏す。

 その瞬間を彼女が見逃すことはなかった。

 

「プリキュア!プリズムチェェェン!!」

 

 キュアレモネードの放った黄色の鎖がラトラーターコンボを捕えた。何とか立ち上がったラトラーターコンボではあるが、しかし強みであるスピードを失ったラトラーターコンボにこれ以上できることはなかった。

 

「黄色いライオンなら俺の仲間にもいた……だが、お前はそれに遠く及ばない!」

「それだったら、こっちのライオンにもですよ!ハァッ!」

「ファルコンブレイク!」

「ライザースピニングスラッシュ!!」

「はぁぁぁぁぁ!!炎一閃!!」

「ブレイジングパンチ!!」

 

 レッドファルコン、ジュウオウイーグル、ギンガレッド、ガオレッド、四人のレッドの必殺技がさく裂した。そして、ギンガレッドとガオレッドは倒れたラトラーターコンボの身体に爪を立てて地面を引きずっていく。

 

「「はぁぁぁぁぁぁ!!!ハァッ!!」」

 

 そして、岩盤の側面にラトラーターコンボを投げつけた。

 

「ハァァァ!!」

 

 ダメ押しとばかりに、キライダーによるライダーキックがさく裂。その攻撃を最後に、ラトラーターコンボは爆発し、仮面ライダーキーへと変わった。

 

「ッ!」

「重いッ……」

 

 一方こちらではサゴーゾコンボと戦っている戦士たち全員が地に伏していた。いや、地に伏さざるをえなかったと言った方が良い。

 サイ、ゴリラ、ゾウのコンボであるサゴーゾコンボは、重力を操作することができ、周囲の無重力化や敵への重力増加などが可能であるのがそのコンボであるのだ。

 その力により、戦士たちの周囲の重力が増した結果、容易に立ち上がることができないでいた。

 

「ッ!こんなの……こんなの……」

 

 過酷なロケに臨むモモライダーでも、増加した重力の中で動くことはできない。

 だが、この攻撃で一番危機感を感じていたのはキュアメロディだ。プリキュアの状態であればお腹の子供への影響が少ないとは言うが、しかしそれでも限度がある。このまま押しつぶされてしまえば子供の命が危険になる。どうすればいい。

 

「まったく、こんなにも攻略のしがいのある状況を作ってくれるなんて……」

 

 その言葉をつぶやいたのは仮面ライダーパラドクスだ。仮面ライダーパラドクスの変身者であるパラドは、ゲーマーである宝生永夢から生まれたバグスターであり、パラドもまた一種のゲーマーと言ってもいい者であった。

 ゲームにおいて、このように危機的な状況に陥ることは多分にある。だが、その危機的ともいえる状況を打破することができるからこそ、人はゲームをクリアすることができるのだ。だからこそ、彼は……。

 

「心が躍るな!」

≪重力操作!≫

 

 笑っていた。

 パラドがその手に引き寄せたのは、エナジーアイテムの一つである重力操作のメダルである。

 エナジーアイテムはエグゼイド達が使用するメダル型のアイテムであり、それを取得することによってステータスの筋力やスピードの強化、また戦闘フィールドに影響を与えることができるものも存在するのだ。

 

「身体が軽い!」

「これならいける!」

 

 今回パラドが使用したのは後者、フィールドに影響を与えるメダルである重力操作だ。

 その効果によって、増加していた重力は瞬時に元の重力へと戻った。これで自由に動くことができるようになっただけでなく、サゴーゾコンボの最大の強みを消すことができた。あとはサゴーゾコンボを倒すだけである。

 

「行くぞ!」

「あぁッ!」

「「ハァッ!!」」

 

 その言葉を合図に、二人のリュウジが地面を叩く。地上は大きく揺れ、サゴーゾコンボは足元がおぼつかない。

 

「ハアッ!」

 

 リュウジたちが地面を揺らす直前に跳んだキュアホイップはこれを好機とみて、キャンディロッドからクリームエネルギーをサゴーゾコンボに向けて放つ。これで、サゴーゾコンボは完全に動けなくなった。

 

「今よ!」

「うん!いくよリズム!」

「えぇメロディ!」

 

 そう言うと、二人は地面に降り立ち相手の手を握って、笑顔で言った。

 

「「プリキュア!パッショナート!ハーモニー!!」」

 

 二人の目の前にト音記号の形のエネルギーが出現、それが回転しだすと、その中心から金色の光の奔流が放たれ、サゴーゾコンボの身体を光の中に包み込んだ。

 

「皆さん!あの攻撃が来ます!」

「ッ!」

 

 プトティラコンボの羽が開いた瞬間である。ビューティの声に反応したそれぞれの戦士たちは、プトティラコンボの前から飛び退いた。

 その刹那、プトティラコンボが羽ばたき、その羽から白い冷気が一直線にプトティラコンボの前に伸びた。

 

「おい!皆大丈夫か!」

「あぁ!」

「はい!」

 

 仮面ライダーオーズの様々なコンボの中でも、最も危険なコンボは何か。そう聞かれるとこのコンボを思い浮かべる人間が大多数いるであろう。プテラ、トリケラ、そしてティラノのメダルで変身するコンボ、それがプトティラコンボだ。

 仮面ライダーオーズの変身するコンボ、そのメダルに使われている動物には一つの共通点がある。それが、この地球上に存在する生き物であるという事。しかし、このコンボに使われているプテラノドン、トリケラトプス、ティラノサウルスの三枚はすでに絶滅した恐竜もしくは翼竜のメダル。つまり、他のコンボとは一線を画した異質な存在であると言える。それ故か、プトティラコンボに変身することのできた当初は暴走し、映司自身で制御することができず危機になると勝手に変身してしまい仲間を倒そうとしたこともあった。

 それから何度も変身と暴走を繰り返して徐々に制御ができるようになった者のそのたびに周囲には被害を、そして映司には常にグリードとなってしまうリスクが付きまとうことになった。強力な力には、それに見合ったリスクもあるという事だ。

 

「行きましょうダイヤモンド!」

「えぇ!」

 

 作戦はすでに決まっている。それは、プトティラコンボの技を見ていて思いついたものだ。まずは、その土台を作らなければならない。

 

「プリキュア!ビューティブリザード……アロー!!」

「煌めきなさい!トゥインクルダイヤモンド!!」

 

 二人のプリキュアの攻撃はしかし、プトティラコンボの冷気によって凍らされ、凍ることを避けた攻撃もまた、プトティラコンボに当たることなく地面に当たってしまった。結果、プトティラコンボの攻撃も含めて、地面は氷付き、滑りやすくなってしまったことだろう。

 だが、これは想定内。いや、むしろそうするであろうと思っていた。この攻撃は当たらなくて正解なのだ。攻撃が地面を凍らせたという事が重要であるのだ。プトティラコンボが二人を攻撃しようと凍った地面の上に足を踏み出した瞬間である。

 

「ハァッ!!」

 

 氷向こうから一人の仮面ライダーが現れた。仮面ライダー龍騎だ。

 これは、龍騎がミラーワールドを利用して移動することができるという能力があることを聞いたビューティが、過去の自分の経験から考え出した作戦だ。

 

「フッ!ハァッ!!」

 

 龍騎は、ミラーワールドから現れては攻撃し、もう一度ミラーワールドに戻るという事を繰り返す。もちろん、これだけで倒せるとは考えていない。これはいわば目くらまし。プトティラコンボもただやられるだけとはいかず、氷を割ろうと向きを変える一瞬の隙、そこを狙って二人の紫の戦士が飛び込んだ。

 

「行きますよ、ショウさん!」

「えぇ、車掌さん!」

 

 トッキュウ7号、そしてリュウコマンダーだ。二人は左右から息もつかせぬような攻撃を行う。

 

「「ハァッ!」」

 

 そして、がら空きになった腹部目掛けて強力な一撃を見舞った。プトティラコンボはその衝撃に後ずさりをする。

 

「撃つけどいいよね!答えは聞いてない!!」 

 

 さらに追撃をかけるように電王Rの銃撃が襲う。

 

「トドメだ!!」

≪STRIKEVENT≫

 

 氷から再び現れた仮面ライダー龍騎が、一枚のカードを装填すると、空中からドラグレッターの頭部の形をしたドラグクローが現れて、龍騎の手にはまった。

 

「よっしゃ俺たちも!」

「行くでござる!!」

「「「「「アームド・オン!!」」」」」

≪メッチャムーチョ!≫

「ザンダーサンダー!招来!!」

 

 キョウリュウジャー五人が、ガブリボルバーを腕を使って回転させると、それぞれの専用武器であるガブティラファング、パラサショット、ステゴシールド、ザクトルスラッシャー、ドリケランスがそれぞれの手に出現し、キョウリュウゴールドの腕には、雷と一緒にザンダーサンダーと呼ばれる剣が出現した。

 

「はぁぁぁぁぁ……ハァッ!」

「ブレイブ!イン!」

≪ケントロスパイカー!≫

「「「「ケントロスパイカー!!」」」」

「獣電ブレイブフィニッシュ!!」

≪スパパーン!!≫

「獣電池装填」

≪ガブリンチョ!≫

「雷電残光!」

≪ザンダー!サンダー!!≫

≪ZANDARTHUNDER≫

 

 仮面ライダー龍騎のドラグクローファイヤー、キョウリュウジャーの初期メンバー五人の獣電ブレイブフィニッシュ、キョウリュウゴールドによるブレイブフィニッシュ・雷電残光の三つの攻撃が同時にプトティラコンボに直撃した。最凶のコンボであるプトティラコンボではあったが、しかしその終わり方はあっさりとしたもの。プトティラコンボは倒れ、カメンライダーキーへと姿を変えた。

 

「またいつか、『コンボ』会おう!コンボだけに!」

 

 それはさておき。

 カメンライダーキー6つの内5つを倒した戦士たち、残るはただ一つのみ。しかし、その最後にして仮面ライダーオーズのコンボの中でも最高のコンボであるタジャドルコンボに対して戦士たちは総じて苦戦を強いられていた。

 

「キャァ!」

「クッ!」

 

 左手に装着しているタジャスピナーから繰り出されるエネルギー弾。それが、空を縦横無尽に飛び回るタジャドルコンボから幾度も放たれ、ゴーカイレッドを除いたゴーカイジャー五人の周りに火柱をいくつも作った。

 その爆風で五人は倒れ、それをみたタジャドルコンボはつかさず地面に向けて滑空する。トドメをさすつもりなのであろうがしかし、そうはさせないとばかりにゴーカイレッドと仮面ライダーディケイドが五人の前に並び立った。

 

≪ATTACK RIDE BLAST≫

「ハァッ!」

「おらッ!」

 

 二人はそれぞれに向かってくるタジャドルコンボに向けて銃を放った。しかし、タジャドルコンボはそれに対して意に介さずに突き進み、全ての攻撃を避け切って二人をその鋭い爪を用いて攻撃する。

 

「クッ!」

「ちぃ!」

 

 何とか腕で攻撃を受け流したため致命傷は避けられたが、この戦法をいつまでも続けられると持たない。どうすればいいのか。

 

「レッドビュート!!」

 

 そう考えていた二人の耳にその男の声が届く。それは、初代スーパー戦隊であるゴレンジャーのアカレンジャーであった。アカレンジャーもまた、士やマーベラスのように倒れた五人の元に向かっていたのだ。二人は、タジャドルコンボの攻撃を防いでいたが、彼は当たる寸前に紙一重で避け、タジャドルコンボが背を向けた瞬間に素早く専用武器である鞭、レッドビュートを取り出してその足に巻き付けたのである。

 

「とりゃ!」

 

 アカレンジャーによって動きを封じられた形となったタジャドルコンボはどうすることもできずに地面にたたきつけられた。そして、それとほぼ同時に一人の男がタジャドルコンボに斬りかかった。

 

「バルスティック!!」

 

 太陽戦隊サンバルカンのバルイーグルである。先ほどまでは攻撃が届くことのない大空にいた鳥も、落ちてしまえば戦う条件としては同じ。日本刀の形をした剣、バルスティックによる無駄のない動きは、まさに歴戦の戦士を思わせる風格と威厳と共に、タジャドルコンボを圧倒していた。

 

「ヘッ、地面に落ちちまえばこっちのもんだぜ!」

『僕達もあの人を助けに行こう!モモタロス、ジーク、もう一人の僕!』

「うん!」

 

 モモタロス、ジークの憑依した二人の仮面ライダー電王はバルイーグル、タジャドルコンボの元に向かう。そして……。

 

「行くよ……アンク」

 

 仮面ライダーオーズ、映司は自らのベルトにはまっているタカメダルに触れ呟くと、先に向かった二人の電王の後を追った。

 タジャドルコンボは、タカ、クジャク、コンドルの三枚のメダルによって生まれるコンボだ。その大きな特徴としては先ほども説明したタジャスピナーを武器として、また飛べるという事もまた特徴としては大きい部類に入るのかもしれない。しかし、その二つを差し置いて最も特徴的と言える者、それがタカメダルを使用したコンボであるという事だ。

 タカメダル。それは、仮面ライダーオーズの変身者である映司にとっては、大きな意味を持つメダル。彼のかつての相棒であったある一人のグリードの魂であると言えるメダル。そのメダル自体は、半分に割れてしまい、映司が今変身に使用しているメダルはソレではないのだが、しかしそれでもそのメダルにかつて宿っていたある一人のグリードの事を、映司は忘れることはない。だからこそ、映司にとって、オーズにとってそのタカメダルを使用したこのタジャドルコンボはあまりにも思い入れのあるコンボであると言える。

 

「はぁ!おらぁ!!」

「フッ!頭が高い!!」

「フッ!!ハァッ!!」

 

 四人はタジャドルコンボが再び空に飛ばないように連携して攻撃をする。いや、どちらかというと二人の電王が自分勝手に動いているのに対して、映司と飛羽が合わせに行っていると言ってしまった方が楽であろうか。ともかく、荒々しい攻撃である電王Mと、一見して無防備に見えるがしかし、逆説的に言うと無駄のない動きで攻撃を受け止め、カウンターを繰り出す電王W、そしてオーズのメダジャリバーによる連携により、徐々にタジャドルコンボが押され始める。

 

「行くぞ!ハァッ!!」

 

 最後に、飛羽の号令で四人の攻撃が合わさってタジャドルコンボを襲う。だが、これでもまだ倒れないタジャドルコンボは、後ろに飛び退いた。だが、もはや空に跳びあがる体力は残されていないようだ。

 

「スーパー戦隊と仮面ライダー……今こそ二つの力を合わせる時だ!」

「はい!」

「大体わかった」

「面白れぇじゃねぇか」

「俺たちのとっておき、拝ませてやるからよく見とけ!」

 

 アカレンジャーのその号令に四人、そして立ち上がった士とマーベラスが反応する。

 

≪FULL CHARGE≫

≪FULL CHARGE≫

≪スキャニングチャージ!!≫

≪FINAL ATTACK RIDE S-S-S-SLASY≫

「必殺!俺たちの必殺技!!スーパー戦隊コラボバージョン!!」

 

 その言葉と共に二人の電王は走り、すれ違いざまにそれぞれのデンガッシャーで切り裂き、

 

「飛羽!返し!!」

「ドリルビュート!」

 

 バルイーグルの必殺技である飛羽返し、そしてアカレンジャーはレッドビュートを変形させたドリルビュートでタジャドルコンボを貫き、

 

「フッ!」

「オラァ!!」

「セイヤァァァァァ!!!」

 

 ディケイド、ゴーカイレッドがエネルギーを纏ったそれぞれの剣で直接切り裂き、そして仮面ライダーオーズの必殺技、オーズバッシュによって空間ごとタジャドルコンボを切り裂いた。

 もはやオーバーキルとも言えてしまうような一連の攻撃によって、タジャドルコンボは倒れ、カメンライダーキーへと姿を変えた。

 

「これで全部か?」

「はい!メタルヒーローキー、カメンライダーキー全部回収しました!!」

 

 そう言いながら、凱がタジャドルコンボのカメンライダーキーを拾う。

 一つの戦いが終わった直後、士は別の戦場へと向かおうとした。だが、そんな彼に近づいてくる者がいた。その気配に気がついた士は歩みを止め、男に向けて言った。

 

「お前の狙いは俺……だろうな遠藤止」

「あぁ、全てを破壊してくれたお前は、俺が破壊する……変身」

[KAMENRIDE DECADE]

 

 その姿を選んだか。と士はつぶやいた。遠藤止が変身したのは、自分と同じ仮面ライダーディケイドだった。いや、厳密にいえば少しだけ違う。そこに現れた仮面ライダーディケイドは少し前の自分、仮面ライダーディケイド激情態と呼ばれるもの。

 以前、自分は一度だけ世界の破壊者としての自分を受け入れてしまった結果誕生した仮面ライダーディケイドの一つの形態だ。その力は、当時に顕在していたすべての仮面ライダーを倒し、仮面ライダーの中でも屈指の力と能力を持っている仮面ライダークウガのアルティメットフォームですらも倒してしまったほどの物だった。仮面ライダークロノス以外で遠藤止が変身するであろう仮面ライダー、それを考えた時、士の頭に最初に浮かんだのが今自分の目の前にいる仮面ライダーディケイド激情態であったのはそのためだ。

 遠藤止は、さらに何体もの怪人を出現させた。

 

「かかってこい。俺はとうの昔に過去の自分を超えている」

「一人で戦うつもりかい?士」

「ん?」

 

 その言葉と共に、仮面ライダーディエンド、仮面ライダー電王M、仮面ライダー電王ストライクフォーム、仮面ライダーアクセル、仮面ライダーBLACK、仮面ライダーBLACKRX、レッドバスター、シンケンレッド、シンケンレッド(姫)、シンケンイエロー、キュアブラック、キュアホワイト、シャイニールミナスが現れる。

 

「こちとらまだまだ暴れたりないんでな!」

「俺たちも協力しよう、士君」

「……勝手にしろ」

「遠藤止!人の道を踏み外し、外道になり果てたお前を……ここで倒す!」

「ほざけ……作り物である貴様たちが、現実の存在である俺を倒すなど、できるわけがない!」

「できる!あんたの欲望で傷ついたすべての人達の思いを背負っている限り……」

「私たちは、絶対に巻けはしない!」

「すべての決着をつけるぞ……転生者、遠藤止!」




沢山の戦士達の出番を作るために相手にあってる人たちとあってない人たちがいましたが、今回と次回で半分以上のヒーロー達に出番をもたらすことができると思います。が、モチーフの問題で出番に偏りが出ましたが、もはやそれは私の小説の恒例行事ということで。
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