仮面ライダーディケイド エクストラ   作:牢吏川波実

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 最後にどうしようか悩んだけどある台詞、そしてもう一つあるものを試験的にこんな感じでやりますと言う感じに載せました。次回からはもっと長く入れていくつもりです。


プリキュアの世界chapter81 むしろ彼らだから

 それは、突然動き出した。ブルーシートを被せられて倉庫かどこかの奥底にしまわれていたそれは、まるでこの時を待っていたかのように突然動き始め、変形した。ただの乗り物のような形をしていたはずが、突如として人形となったソレは、辺りを見回し、そしてあるものを見つけた。油を指していないブリキ人形のようだったその動きも、徐々に滑らかになっていき、これまた倉庫の奥底にしまわれていたソレを持ち上げると、まるでそれが使命であったかのように、そして何者かの魂が宿ったかのようにその倉庫から飛び出していった。かつての仲間たちの声を背にして。

 

「行きましょう、彼らのところへ」

 

「うわぁぁ!!」

 

 吹き飛ばされたデルタはファイズと同じように建物の壁にぶつかり、変身が解除される。やはり最強のオルフェノクを相手に一対一なのはあまりにも部が悪かった。

 

「……」

「ま、待て……」

 

 アークオルフェノクは、まるで三原への興味を失ったかのように尾上タクミの吹き飛んだ方向へと歩いていく。三原もまたそのあとを追おうとした。だが、そう思っても身体が言うことをきかない。立ち上がろうとしても再び地面に這いつくばってしまう。

 

「くそッ」

 

 このままでは尾上たちが危ない。だが、とてもではないがもう自分一人で止めることはできない。いや、それはハジメからわかっていたことのはずだ。だが、それでも彼はもう、あのときのような悔しさを味わいたくない。

 あの戦いのとき、生き残った仮面ライダーは自分一人だけだった。草加も木場も乾も死んでしまった。たった一人だけ、仲間の命を犠牲にして、自分一人だけ生き残ってしまった。もう、あのときのような悔しい思いをしたくない。

 

「こ、の!」

 

 そんな必死な思いだけが、彼を突き動かした。もう立ち上がることも不可能なほどに傷つけられたはずの彼は、ゆっくりと立ち上がる。フラフラと、いまにも崩れ落ちそうな彼は、アークオルフェノクに向けて叫んだ。

 

「オルフェノクの王!尾上と戦う前に……俺と戦え!!」

 

 三原は再びデルタフォンを手に持ち、仮面ライダーデルタに変身しようとした、しかし、ダメージの大きなその身体で、変身することはできなかった。その手からデルタフォンが落下し、三原はその後ろの壁に倒れそうになりながらももたれ掛かった。

 

「ッ!」

 

 その姿を見たアークオルフェノクは、その腕を三原に向ける。とどめを指すつもりだ。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……」

 

 再びあの光弾を出すか、それともカイザギアを破壊し、木場の命を奪った触手を伸ばすか、どちらにしても三原の命は風前の灯となっていることは間違いない。

 

「三原さん!」

 

 尾上の声が響いたその瞬間であった。アークオルフェノクの指から触手が延びたのと、そして三原の目の前に灰色のオーロラが現れたのは。

 

「え?」

「これは……」

 

 オーロラは、アークオルフェノクの攻撃を防ぐと同時に、その向こうから銃弾の雨を降らせる。突然のその攻撃に、アークオルフェノクも後ずさりする。そして、オーロラから現れたのは、二体のロボット。バイクのタイヤのような盾を持った人間よりも少し大きいぐらいの大きさの二体の同じ姿のロボットが現れた。唯一の違いと言えば一体は、その右手になにか四角い物を持っているということだけであろうか、

 

「あれって、オートバジン?」

 

 オーロラから現れたロボットを見て、開口一番に尾上はそう言った。まさしく、そのロボットは仮面ライダーファイズの使用しているバイクであるオートバジン、そのバトルモードと呼ばれている物である。普段は自分自身が呼ぶか、もしくはピンチになったら自動でバイクの姿から変形して現れ、自分のことを助けてくれる優秀な相棒。今回は恐らく後者の理由で現れたのだとは思うが、しかし明らかになにかがおかしい。

 自分が所有しているオートバジンは当然のことではあるが一台のみである。そのため、一方が自分のオートバジンであると仮定したとしても、もう一方のオートバジンの正体に検討がつかない。それに、あの手に持つ物はなんなのだろうか。いや、確かに自分はどこかで見たことがある。だが、一体どこで見たというのだろう。

 

「ファイズブラスタ―……まさか、あのオートバジンは」

 

 三原の頭に浮かんだ考え、一方のオートバジンが持っているそれが、自分達の世界の物だと気がついたその時あのオートバジンは乾巧の最後の戦いでアークオルフェノクに破壊され、そして自分が修理したオートバジンであることを確信した。しかしあれは、乾巧の理解者の一人であった菊地啓太郎の店にて保管されていたはずだ。それにその手に持つファイズブラスターも同じく。一体なぜここに現れたのか、その疑問の答えとなる男が返信を解いて言う。

 

「その通りです、デルタ」

「ッ!紅……それじゃ、あのオートバジンは……」

「えぇ、あなたが修理したオートバジンです」

 

 やはり、自分の思った通りあのファイズブラスタ―を持ったオートバジンは自分達の世界の、持っていないオートバジンは恐らく尾上の物であろう。だが、オートバジンがファイズブラスタ―をもって現れたという事実、それが示す答えを、三原は察した。

 

「紅、お前は尾上に……!」

「……」

「いた!お前ら、無事か!」

 

 三原が紅に怒気のこもったような言葉をぶつけようとした瞬間、仮面ライダーゼロノスをはじめとして戦士たちが次々とその場に現れた。

 

「明、お前はあれをシンジに!」

「その時間、私たちが稼ぎます!」

「わかった」

 

 その言葉を合図として、オレンジの戦士を除いた者たちがそれぞれに戦いをはじめる。そして、一人の戦士、トッキュウ6号である虹野明は、倒れ付している辰巳シンジに手を伸ばして立ち上がらせると言った。

 

「シンジ、これを届けに来た」

 

 そうして、彼は一枚のカードをシンジに見せる。

 

「これは……《SURVIVE》?」

 

 見たところ、自分が 仮面ライダー龍騎として使用しているカードと規格は同じもののようだ。だがそこにかかれているイラスト、そして文字には見覚えがない。金色の鳥の方翼と、その背景は炎だろうか。その炎は、シンジが触れた瞬間にカードのなかで動き出す。なんなのだこの不思議なカードは。

 

「そのカードは、仮面ライダー龍騎を強化するためのカード、《SURVIVE 烈火》です」

「龍騎を……」

「えぇ……」

 

 さらに渡は続けて話す。シンジとはまた別の仮面ライダー龍騎であった城戸真司は、13人の仮面ライダーが最後の一人になるまで殺し会う世界での仮面ライダーであり、彼はその戦いを止めるべく奮戦していた。しかし、ライダーバトルを仕掛けた神崎士郎の目的が時間制限があるものであったこともあり、彼にとって戦いに消極的であった真司、そしてもう一人同じく殺し会うことに消極的な仮面ライダーの存在は邪魔に近いものであった。焦っていた士郎はその二人にあるカードを渡した。それが《サバイブ》のカード。結果的に真司ではない方の仮面ライダーはそのカードを使うまでもなく脱落し、また別の人間にカードがわたり、真司の方に至ってはそのカードをもらってもなお戦闘に積極的になろうとはしなかったため、神崎が二人にカードを渡した明確な理由は不明ではあるがその本来の役割が果たされなかったことは確かであろう。

 本来であればそのカードも一度世界が作り直された時に消滅したものの、今回渡の計画したある方法によって復活させることに成功した。それは……。

 

「イマジネーションです」

「え?」

 

 元々ある兄妹のイマジネーションによって作られたミラーモンスターの力を使って戦っていた仮面ライダーに力を与え、ミラーモンスターにも影響を及ぼすサバイブのカード。であるのであれば、同じ子供のイマジネーションの力をあらせることによって再びそのカードを産み出せるのではないかと渡は考えたのだ。

 正直のはなしこれはなんの確証もない一か八かの方法ではあったため、失敗したとしてもなんら不思議でもないことだったが、なんとか成功したようだ。

 

「そして、お二方にも……」

「え?」

「……」

 

 その言葉と同時に、一台のオートバジンが尾上タクミの横に降り立ち、タクミが立ち上がるのを待ってから、その手に持った機械を手渡した。なかなかの重量感だが、一体これはなんなのだろうか。

 

「それは……」

「ファイズブラスタ―、サバイブのカードと同じ、ファイズを強化する機械だ」

「三原さん……」

 

 渡を遮るように答えたのは、ようやくと言った様子で渡の前に来た三原だ。彼は、渡の服をつかむと言った。

 

「紅!なんでこれを持ってきた!」

「もちろん、尾上タクミに使わせるためです。このままでは、アークオルフェノクには勝てません」

「わかってるのか!これを使えば……これは、ファイズの変身者の寿命を刷り減らせるんだ!それを尾上に使わせるつもりか!?」

「僕の命を……」

 

 そう、ファイズブラスターは諸刃の剣、仮面ライダーファイズに大きな力を与える代わりにその命を代償と差し出さなければならない悪魔の契約。敵のオルフェノクのみならず装着者本人にもフォトンブラットの毒に蝕まれる禁断の兵器であるのだ。いや、ファイズブラスターが毒となるというのは少し語弊がある。正確に言うとするならば、ファイズブラスターは通常の変身の何倍もの毒を変身者に与える物であるのだ。

 フォトンブラットとは、オルフェノクにとって毒となる流体光子エネルギーであり、ファイズやデルタの必殺技でそれを敵に撃ち込むことによって敵を灰にするものなのだ。だが、問題はファイズに変身するにはオルフェノク、または人工的に埋め込まれたオルフェノクの記号を持つもののみがライダーズギアと呼ばれる物で変身することができるということ。フォトンブラットは、仮面ライダーのスーツ全体を循環している。ファイズの身体にある血管のようなラインがそれである。オルフェノクの記号を持つ者であるならともかく、オルフェノクが仮面ライダーに変身する際にフォトンブラットが悪影響をもたらしてしまう。無論、直接叩き込まれるよりも影響は少ないがしかし、何度も変身を続けていればその負担は大きなものとなり、いづれはその変身者の命を奪う。

 ファイズブラスターは、変身者をブラスターフォームに変身させる装置なのだが、ブラスターフォームになると、フォトンブラットが全体的に循環され、全身が赤くなる。簡単に言えば歩くフォトンブラットと言っても良いもので、並のオルフェノクであれば触れるだけで灰となってしまうほどに凶悪なフォームなのだ。だが、その力は変身者にも跳ね返る。通常のファイズへの変身でも毒であると言うのに、全身くまなくフォトンブラットが駆け巡っているのだから、その姿は毒を浴び続けていると言っても良い状態、勿論変身者の命を通常の何倍もすり減らす行為であるのだ。

 三原の世界のファイズの一人、乾巧もまたブラスターフォームに変身して戦ったことにより寿命をすり減らす結果となってしまった。わずか四回しか変身していないと言うのに、最後の戦いから間も無くして、巧は死んでしまった。それまでの戦いの影響もあったとは言え、彼の死を加速させたのは間違いなくこのファイズブラスターであろう。

 

「ですが、これを使わなければアークオルフェノクには勝てません」

「ッ!」

「それからもう一つ、カズマ……あなたにはこれを」

 

 そうして渡が剣立カズマに手渡したのは一つの器械と三枚のカード。

 

「これはラウズアブゾーバー、そしてフュージョンジャック、アブゾーブクイーン、エボリューションキングのラウズカード……仮面ライダー剣を強化するためのアイテムです」

「これが……これがあればジョーカーを……」

「ただ気を付けてください。それを使いすぎると、あなたもアンデットになってしまうでしょう」

「え?」

 

 どういうことだ。そう言いたげなカズマの表情に対して渡は話をする。元々渡が手渡したラウズアブゾーバー、そして三枚のラウズカードは剣崎一真、つまり原点の世界での仮面ライダー剣からの借りものである。以前剣崎一真はある方法を用いることによって自らがアンデットとなることによて世界の破滅を防いだと言った。その方法が先ほどの器械とカードを使用することであるのだ。ラウズアブゾーバーアブゾーブクイーンとエボリューションキングを使用することによって、仮面ライダー剣は13体のスペードのカードのアンデットすべてと融合したキングフォームへと姿を変えることができる。いうなれば13枚のラウズカードに封印されたアンデットの力を同時に使うことができるということであるのだ。一枚一枚のカードの力ですら大きなものであるのに。それらすべてと融合したということを考えれば、それがどれだけ強い物であるのか想像がっできるであろう。しかし、その強大な力の代償もまた大きい物。剣崎一真は13体ものアンデッドと融合したことによって自身がジョーカーとなってしまう危険性を背負い、そしてそれを利用することによって自分自身をジョーカーへと、人ならざる者へと変身させた。

 

「ただし、それは剣崎一真がアンデッドと融合しやすかったという体質がもたらしたものです。しかし、彼の平行世界の同一人物に位置するあなたにも同じことが起こらないとは限りません」

「俺が、アンデッドに……」

 

 自分が今まで封印してきたアンデッドたちのようになってしまう。それを聞いた瞬間、カズマは手に持ったラウズアブゾーバーを地面に落としてしまう。見ると、手が震えている。それは自分が人ならざる者になるという恐怖であるのか、それとも仲間のために自分の人生を投げ出す覚悟を持った自分じゃない剣にたいしてか。

 やはり、自分は剣にふさわしくないのか、果たして自分にそんな覚悟があっただろうか、仲間のために人生を投げ打つ覚悟が自分に。

 

「……」

 

 紅渡はそんなカズマの姿を見て何も言わない。いや、何も言ってはならないのだ。今、彼は自分自身の存在意義と戦っている。自分は本当にこのまま仮面ライダーとして戦っていいのか、いやそもそも仮面ライダー剣とは何なのか、その答えは自分で出さなければ、他人からの助言をもらってはいけないことなのだ。いや、しかし彼は言っていた。カズマに、このラウズアブゾーバーを渡す相手に言ってもらいたいことがあると。だが、果たしてそれを言ってどう変わるのか、どう彼が結審するのだろうか。そして、今がその時であるのか。渡は言うタイミングを計りかねていた。

 

「俺はやるぞ、渡!」

 

 そういうのはカズマ、ではなくサバイブのカードを受け取った辰巳シンジである。

 

「シンジ……」

「さっきの説明からすると、俺はこのカードを使っても死ぬとかそんなことは無いんだろ?だったら……いや、違う……俺は戦いたいんだ。仲間一人守れないで、戦いの先にある真実をつかめるはずない」

「戦いの先にある……真実?」

「あぁ……」

 

 シンジは思う。もしも彼と、門矢士と出会わなかったなら自分はただのカメラマンとして終わっていたし、相棒とは喧嘩別れしたまま上司の死の真実を知ることもなかっただろ。それが彼と出会い、自分の世界に入り込んだ遺物であるアンデットであり副編集長、そしてあのライダー裁判の仮面ライダーでもあった鎌田の凶行を阻止し、編集長の桃井の命を救い、そして相棒とも仲直りができた。自分は、彼のおかげで仮面ライダーとして戦うことができるようになった。そして、自分が戦う理由を見つけることができた。

 

「俺は戦う、そして真実を見つける。きっとそれで辛い思いもするかもしれないし、させたりするかもしれない……それが正しいなんて、俺には断言することができない。でも、それでもたった一つだけの真実を……それを惑わせるものがあったら壊して、真実を明らかにする。それが俺が一人の仮面ライダーとして戦う理由だ」

「シンジさん……」

 

 その言葉を受けたタクミもまた言った。

 

「三原さん、僕……言いましたよね、彼女の夢がかなう瞬間を見たいから……もしも、僕の命が尽きたとしても彼女の夢は続いていく……だったら、僕は戦う!オルフェノクとして、人間として!ファイズとして!!」

「タクミ……」

 

 それが今の、自分の戦う理由なのだ。この力で彼女のことを守れるのであれば、いやすべての人たちの夢を守ることができるのであれば自分は戦う。例え、それが偽善で自己満足と言われようとも、その言葉すらも糧として自分は夢の守り人となる。あの時、彼女の写真を見た時からそう決めていたのだ。

 シンジ、タクミ、いや龍騎とファイズは立ち上がった。自らの信じる物のために、戦う理由を掲げて立ち上がった。例え傷ついたとしても、死んでしまっても自分の護りたいもののために、自分が戦う理由のために彼らは立ち上がった。彼は真実のため、彼は夢のため、ならば自分はなんのために戦う。何のために仮面ライダーになった。仕事のだからでも、自分のためじゃない、ましてやお金の為なんてものじゃない。自分はそんなものを投げ打ってでも守りたいものがあった。そう、それは……。

 その時、その目線の先にあったもの、それはラウズアブソーバー、そして3枚のカード。そういえばどうして剣崎一真は自分にこれを貸したのだろうか。これを使うことでアンデッドになる危険生があることを知っていたというのに。自分の同類を生み出すためか。いや、違う。きっと、このカードとアイテムが導き出す答え、それは……。

 

「……ちょっとだけ見えた気がする。俺が戦う理由、俺が戦う意味をッ!」

 

 もうその目に迷いはなかった。地面に転がるラウズアブソーバーとカードを手にしたカズマの目は、一直線にジョーカーへと突き刺さる。

 

「性懲りもなく、また立ち上がりますか、紛い物の分際で」

「確かに俺たちの前に、仮面ライダーとして戦っていた人たちがいたのは拭いようのない真実だ。だが、それで俺たちが紛い物だと言っているのはあんたたちだけだ!」

「なに?」

 

 3人の心を揺さぶるかのように放たれたジョーカーの言葉。だが、もうその程度で揺れる男たちではない。見つけたから、自分達が何であるのかを。答えを出せたから、自分の闘う理由を。シンジの言葉に続いてタクミが言う。

 

「僕たちは、僕たち自身を偽物だなんて思っていない。僕たちだって必死に戦って、誰かのために傷ついて、それでもまだ戦うことをやめない、仮面ライダーだ!」

 

 どれだけの場美雑言も、妄言も何一つ関係ない。どれだけの暴言も、彼らを揺さぶることはできない。たとえその舌が十枚も百枚もあったとしても今の彼らを止めることなどできないだろ。しかし、それでもジョーカーは続ける。

 

「しょせんあなた方はオリジナルがこれなかったためのただの代役、そんなあなた方が我々を止められるとお思いですか!?」

「僕がなんの考えも持たずに彼らを呼んだとお思いですか?」

「渡……」

「龍騎、ファイズ、剣、この三人と同じ姿に変身する仮面ライダーはこの三人だけではなく、それこそ星の数ほどいました。中には、遠藤止と同じ転生者も……しかし、彼ら三人はその星の数ほどいる仮面ライダーの中でも、数少ない……原典での仮面ライダーに近く、けどそれぞれがその原典の彼らとはまた別の戦う理由を持った……本物の仮面ライダーです」

「ここにいるのは偽物なんかじゃない。まぎれもなく本物の仮面ライダーだ。けど、それを決めたのは俺でも、ましてやお前のような悪人じゃない。タクミたち自身だ!その覚悟だ!遠藤止にはない……こいつらは、その覚悟に見合うだけの想いと心を持っている!どれだけお前らが御託を並べても、絶対に止まらない!」

「渡さん……三原さん……」

 

 それは、原典と呼ばれる世界で戦っていた者たちの言葉。そして、原典の剣崎一真の言葉に対するアンサーであった。『俺には、お前をブレイドだと認める権利はない』とはつまり、剣立カズマを剣であると認めないということではない。剣であると認めるのは他人ではなく自分自身であるのだ。そして、彼らは立派に受け継いだ。多くの転生者とは違う、誰かのために、欲望に身を委ねることなくその力を他人のために使う、そこにいたのは本物の仮面ライダーだけであった。

 

「俺たちは戦う。それが運命だっていうのならその運命も背負って、戦う。戦いたくても戦えない剣崎一真の分まで!戦うことのできない人の分まで、俺たちは戦い、そして守って見せる!それが俺の……戦う理由だ!」

 

 そのカズマの言葉を皮切りとし、その場にいたすべての戦士たちが彼らの後ろに集結した。

 

「タクミ、いえファイズ、デルタ、あなた方の変身に必要なイーグルサットは先ほどこの世界に送らせていただきました。これで、この世界でも変身が可能です」

「ありがとう。渡」

「俺たちはもう迷わない!」

「真実を追い、夢を守り、そして信じる仲間たちと進化していく!」

「それが僕たちがこのベルトを受け継いだ覚悟なんだ!」

 

 原典の仮面ライダーにも勝るとも思えない迫力、それはさしものジョーカーをたじろがせるのに十分足りてる物であった。果たして、ジョーカーは言う。まるで導かれたかのように、彼らの世界の敵たちが放ってきた言葉のように叫んだ。

 

「なんなのです……貴殿方は一体!なんだというのですか!?」

 

 その言葉を聞いた三人いや、紅渡も含めた戦士たちは思わず笑みがこぼれてしまった。この状況、もしも彼だったらお決まりのあの台詞を言うのだろうと。だが、その男は現在遠藤止と戦っている。ならば代わりに答えよう。自分達だって、いまは彼と似たような立場になっているのだから、言う権利はあるはずだ。三人はアイコンタクトをしてそのタイミングを見た。そして……。

 

「「「通りすがりの仮面ライダーだ!覚えておけ!!」」」

 

≪standing by≫

≪ガブッ!≫

「変身!」

「変身!」

「変身!」

「変身!」

「変身!」

≪standing by≫

≪≪complete≫≫

≪Turn Up≫

 

♪今1人1人の胸の中 目を覚ませThe time to go 強くあるために♪

 

≪Awakening≫

≪アブゾーブクイーン≫

 

♪また護ることと戦うこと Dilemmaは終わらない 走りつづけても♪

 

≪サバイブ≫

≪complete≫

≪エボリューションキング≫

 

♪end justiφ’s the mean♪

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