地下室に495年間、閉じ籠ってる吸血鬼、どんなに泣いても喚いても、誰も助けに来てくれない、何度も外に出ようとしたけれど、館のみんなに阻止され続け、次第に出る気も無くしてしまった。彼女の名前は「フランドール」、永遠に幼き紅い月、「レミリア・スカーレット」を姉に持つ、
独りぼっちの吸血鬼
紅魔館―地下室―
~フランドール~
誰にも会いたくない、何も壊したくない、自分が嫌いだ、自分が怖い、周りが嫌いだ、周りが怖い、消えてしまいたい、死にたい、私なんかいてもいなくても変わらない、あいつには自分を慕ってくれるメイドがいる、親友がいる、館を守る門番もいる・・・あはは、私ってなんで生まれたのかな、わかんないよ、誰か教えてよ、助けてよ、こんな思いするくらいなら生まれて来なければ良かった・・・・・自分に能力を使ったら楽になれるかな、もういいよね?このまま誰か傷つけるくらいなら、いっそのこと
(ダメ!)
え?今、声が
ガチャリと扉が開いた音がした。その事に一瞬期待したが、期待したって無駄だ、どうせあいつかメイドがなにか言いに来たんだろう。そう思って振り返るのを止めた、が今回は違ったようだ。聞こえてきたのはメイドでもあいつの声でもない
「あきらめちゃ・・・ダメ」
「え・・・・?」
聞こえてきたのは、さっき私の心に響いてきた、あの優しい声だった。
紅魔館―廊下―
窓から月明かりが差し込む廊下を霊夢は進む、道中、妖精メイドが邪魔してきたがすべて札で無力化した。
「・・・にしても趣味が悪いわね」
外側が紅ければ中も紅いときた、今は夜だからあまり気にならないが、朝にはかなり目がチカチカしそうだ、とはいえ今は異変の首謀者を叩くのが先、自分の目のことなど二の次である。
しばらく歩き続けると奥の方に大きな扉がある。まるで主がここに居るぞと言わんばかりの厳格な扉だ。霊夢はその扉をやや乱暴に開ける。そこには
「あら、やっときたのね。以外に遅かったじゃない博麗の巫女、私の名前はレミリア・スカーレット、この紅魔館の主よ」
玉座に鎮座する魔王ではなく、ピンク色のドレスを着込み、背中に蝙蝠の翼を持つ、水色の髪の少女がそこにいた。
紅魔館―地下室―
梨奈がドアを開けるとそこには幼い少女がいた、濃い黄色の髪をサイドテールでまとめ、服装は真紅を基調としている、背中にある翼はまるで一対の枝に七色の結晶がぶら下がっているように見える(こんな翼でどうやって飛んでいるのか作者の永遠の謎である)。明らかに人間でないのは明白だが、今はそんなことは梨奈にはどうでも良かった。
その少女は今、目を丸くして梨奈の方を見ている。
「・・・・・・」
梨奈も黙って少女を見る。しばらくの静寂が地下室を支配する。そんな中で少女は口を開く。
「・・・あ、あなた誰よ、屋敷の新しい使用人?」
「違う」
「じゃぁ、誰なのよ、何しにここに来たのよ。私なんかのところに来ても良いことなんて無いわよ」
少女はまるで梨奈を突き放すように言う。その言葉に対し梨奈は
「聴こえたから」
まるで当たり前のようにそう答えた。
「・・・は?一体何が聞こえたっていうのよ、私は何も言ってないし、人違いじゃない?」
「ううん、ここであってる。だって」
おねえちゃんが助けてって泣きながらいっていたから・・・・
~フランドール~
何なのよこいつ、私を助けたいって言いたいの?図図しいにも程があるわ。私はもう誰も信じたくないし、誰とも関わりたくなんかない、だから
「はっ!何寝言いってるのよ!?あんたなんかに私の何が分かるのよ!何にも知らないくせにとっとと出てってよ!私はもう・・・・・誰も信じたくなんk」
私が思ったことを伝えるまえに
「・・・梨奈ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「!?おかあさん!」
私の言葉を遮って、現れたのは、白黒の服を着て黒いとんがり帽子を被った、
魔法使いだった。
紅魔館―謁見の間―
ドカーーーーーン!!
すさまじい爆発音が辺りに響く、今この空間には、館の主と、楽園の素敵な巫女との弾幕ごっこが繰り広げられていた。
「ははははは!!なかなかやるじゃない!博麗の巫女!」
そう言いながら、レミリアは霊夢の弾幕を避け、お返しとばかりに彼女も弾幕を貼る。
天罰【スターオブダビデ】
スペルカードの発動と同時にレミリアの周囲からレーザーがまるで六芒星を描くようにがら展開、さらに弾丸とリング弾が発車される。
「次は貴女が避ける番よ!博麗の巫女!」
「・・・・・」
霊夢はあせることなく淡々と、それでいて舞うように弾幕を避けていく。弾幕がなくなる頃霊夢は口を開く。
「あんた、何だってこんなことするのよ。」
「決まっているわ!私たち吸血鬼がこの幻想郷を支配する為よ!それ以上に理由なんてないわ!」
「・・・・・(やっぱりお決まりの理由か、でも何かしらなんか引っ掛かるわね)」
レミリアの言葉は幻想郷で異変を起こすやつらの決まり文句だが、霊夢は何故か納得できずにいた。
(私たちってことは他にも仲間がいる?いやこの館の住民も含めてだとは思うけど・・・)
自分の中で引っ掛かっているものがわからないが考えても仕方ない。
(取り合えず今は目の前のことに集中しないとね)
考えを切り替え、霊夢は意識をレミリアに移し、弾幕を放つ。
紅魔館―地下室―
私、霧雨魔理沙は考える。
(ど、どうなってるんだぜ?この状況は)
梨奈が危ないと思って駆けつけたら、部屋で女の子がポロポロと涙を流しており、梨奈は彼女のことをじっと見つめている。どう声をかけていいかもわからず、魔理沙は絶賛空気である。が、その静寂を壊すように、フランが口を開く。
「・・・のよ、何なのよ!人がほっといて欲しいときに何で、何で皆、私を一人にしてくれないの?疲れたよ、もう嫌だよ、死なせてよ、私なんか、私なんか!生きてても意味なんて」
パン! 部屋に破裂音が響く、梨奈とフランは目を見開き、魔理沙の方を見る。
「・・・・え?」
「いい加減にしろよ、何があったか知らないけど、それ以上は私が言わせないぜ!」
気がつけば魔理沙はフランの左頬を叩いていた、フランの頬が僅かに赤くなっている。
「生きてる意味の無い奴なんてこの世には絶対にいない!誰だって必ず意味を持ってるんだ!お前がどう思うかは別だが、それだけは絶対だ!だから!」
そんなこと軽々しく言うな!!!
薄暗い部屋の中に魔理沙の声が強く響き渡った。
~フランドール~
・・・・・初めてだ、誰かに面と向かって怒られたのは、館の皆はただ黙って私を地下に閉じ込めるだけで私の目を見て叱ってくれることは無かった。頬が痛い、でも、それよりも、自分のことで怒ってくれるのが堪らなく嬉しくて、
「うぅ、うわぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁああああぁぁああぁ!!!!」
気が付けば大粒の涙を流して泣いていた。ずっと我慢していたものが溢れ出るような、今までの悲しみを、寂しさを、洗い流すように、ただ泣き続ける私に寄り添うように目の前の二人は両隣に座っていてくれた。それがまた嬉しくて涙が出てくる。寂しさに凍り付いた私の心が少しだけ溶けた気がした。
魔理沙「おい、作者」
作者 「へぃ!何でございやしょう!」
魔理沙「お前、私が梨奈探してるところ全カットってどう言うことだ?お?」
作者 「いや、これは、その・・・・」
【キラークイーン】!!
魔理沙「あ!!待て!逃げんな!!このくそ作者ぁ!!」
梨奈「閲覧ありがとう御座いました。」