魔法少女リリカルなのはStrikerS ケロロ小隊ミッドチルダ戦記《更新一時停止中》 作:マシュ・マック
NoSide
「・・・い、・・・・・・きろ! おい!」
「・・・・・・・・・ゲロ?」
「起きろと言っているだろ! このボンクラが!!」
「ゲロッ!! 痛った〜、何をするでありますか! ギロロ伍ちょ・・・ゲロ!?」
ハッキリとしない意識の中、誰かの声で目覚めかけ、最後に貰った一発で完全に目覚めたケロロは、自分を殴ったであろうギロロに対し文句の一つでも言おうとしたが、自身の目に映った光景に対する驚きの余り、言葉を失ってしまう。
何故なら其処は・・・
「ど、何処でありますか、此処は〜!?」
先程まで自分たちが居た軍曹ルームではなく、森の中であった。
「どうなっているでありますか!? 此処は何処でありますか!? 我輩達、何でこんな所に「落ち着け!!」ゲロッ!!」
狼狽するケロロをギロロは再び殴る。
「二度もぶった! 親父にもぶたれた事無いのにゲロッ!!」
「巫山戯てる場合か!! そもそも貴様、父親にぶたれた事等、いくらでもあるだろ!!」
巫山戯るケロロをまた殴るギロロ。
「まつたく、貴様と言う奴は・・・」
「ゲロ〜、それで、本当に此処は何処なのでありますか?」
結局、三回も殴られ、漸く真面目になったケロロがギロロに問う。
「分からん。俺達もさっき目覚めた所だ。タママとドロロが今、辺りを偵察に行っている」
「ゲロ? クルルは?」
「クルルなら其処だ」
そう言って後ろを指差すギロロ。
その先ではクルルが自分のノートパソコンの画面に向き合っていた。
「何をやっているでありますか? クルル曹長」
「クック〜、やっと起きたか隊長。今丁度こいつを解析してる所だ」
そう言って視線を移すクルル。
その視線の先にはケロロも見覚えのある物があった。
「ゲロ! それは!」
「ああ、そうだ。隊長も見覚えあるだろ〜」
そう、其処にあったのは忘れもしない。自分がガンプラと一緒に紙袋から取り出した、あの赤い宝石だった。
「恐らく俺達が此処に跳ばされたのは十中八九こいつが原因だろうな。こいつを調べれば元の場所に帰る手がかりが掴めるかもしれねぇ」
「それで、何か分かったのか?」
いつの間にかギロロもケロロ達の元に来た。
「いんや、まだ何も分からん。現在解析中しばらくお待ちください、って奴だ」
「そうか・・・・・・、ところでケロロ」
「ゲロ?」
ギロロはクルルの返事を聞いてから暫くして、今度はケロロに話しかける。
「お前、何か武器は持っているんだろうな?」
「え、武器?」
ギロロの問いに首を傾げるケロロ。
「そうだ。未知の土地での活動中に戦闘に遭遇しないという保証はない。いざと言う時の自衛の為に持っておくべきだ。因みに俺はこれだ」
そう言ってギロロは自分の使い慣れたビームライフルをケロロに見せる。
「タママ、クルル、ドロロも各自、自前の武器を持っている。で、お前はどうなんだ?」
「え、あ〜、えっと、わ、我輩は・・・」
「・・・・・・・・・、はあ〜、」
ケロロの焦り振りを見て何も持っていない事を見抜き、ギロロは溜め息をつきながら、自分が持っているもう一つの武器を取り出し、ケロロに放り投げる。
「ゲロ?」
「持っておけ、それならお前も使えるだろう」
「おお、これは。助かるであります、ギロロ」
ギロロから受け取った武器を確認するケロロ。
それは彼がよく使っている武器、ビームサーベルだった。
「全く、こういう時、本来お前はケロボールを取り出すべきだと言うのに」
「いや〜、ケロボールは現在、冬樹殿によって厳重に保管されているでありますから」
「隊長の証であり、最強の武器でもあるケロボールをペコポン人に奪われる等、軍法会議ものだと言うのに」
ケロロの失態に対し、悪態をつくギロロ。
と、そこへ・・・、
「只今戻ったでござる」
「あ、起きたんですね軍曹さん」
偵察に出ていたタママとドロロの二人が戻ってきた。
「おお、タママにドロロ、お帰りであります」
「で、どうだったんだ?」
帰ってきた二人をケロロは労い、ギロロは偵察してきた事について問う。
「ギロロ殿達が思った通り、此処はどうやら拙者達にとって未知の場所の様でござる」
「僕も辺りを見てきたですけど、見覚えのある物は何も無かったですぅ」
「そうでありますか・・・、クルル、そっちはどうでありますか?」
二人の報告を聞いた後、クルルの方へ問いかけるケロロ。
「こっちも解析が終了したぜぇ。調べた結果、こいつは超高エネルギー結晶体の類いだ」
「超高エネルギー結晶体?」
クルルの言った言葉をタママが復唱しながら問う。
「ああ、こいつは途轍もないエネルギーを何らかの方法で結晶化した物だ。調べた所、これ一つがモアのハルマゲドンに匹敵するほどのエネルギーを秘めているみたいだ」
「ゲロォ!! こんなちっこい宝石に」
「モアのハルマゲドンに匹敵するほどの」
「エネルギーが秘められているのでござるか!?」
クルルの言葉にケロロ、ギロロ、ドロロのそれぞれが驚愕する。
無理も無い、星の断罪者たるアンゴル族の少女にして、自分たちケロロ小隊のオペレーター的存在であるアンゴル=モア。
その彼女の必殺技にして、惑星を破壊する事の出来るアンゴル族の究極奥義。
それに匹敵するだけのエネルギーを秘めた物が自分たちの目の前にあるのだから。
「じゃ、じゃあもし、この宝石のエネルギーが暴走したりなんかしたら・・・」
「ああ。間違いなく、こいつを中心とした半径数千キロが壊滅状態に陥り、最悪その惑星そのものが消滅する」
恐る恐る発せられるタママの問いに、クルルはハッキリと答える。
「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」
それを聞いたクルル以外の四人は唖然とする。
当然だろう。もし下手をすれば自分たちは勿論、その周囲にも危険を及ぼすほどの危険物が自分たちの目の前にあるのだから。
「だが、それ以上に妙な事がある」
「ゲロ? 妙な事って?」
ケロロの問いに、クルルは答える。
「さっきも言ったが、こいつは途轍もないエネルギーを結晶化した物だ。だが、あくまでそれだけでしかない筈だ」
「どういう事ですか?」
今度はタママがクルルに問う。
「つまり、本来こいつに何かを何処かへ跳ばすなんて真似は出来ないっつー事だ」
「何? だが現に俺達はこうして未知の場所に跳ばされた訳だが・・・」
「だから妙だっつってんだよ。何で俺達がこうなったのか、さすがに俺でも分んねぇよ」
クルルの言葉を聞いたギロロがクルルに問いを発するが、それを聞いたクルルは少し苛立たしげに返す。
「ゲロ、我輩達、これからどうすれば・・・」
重い空気の中、これからの事について思いを巡らすケロロ。
と、その時、
「ッ!! 何奴!?」
何かの気配を感じたドロロが、気配のした方向に手裏剣を投げる。
そして、其処から何十体という数のカプセル型の物体が出現した。
「ゲロォ!? な、何でありますかこいつらは!?」
「ボサッとするな!! 構えろ!」
突然の未確認物体の出現に狼狽えるケロロをギロロが叱咤激励し、仲間達に戦闘態勢をとる様促す。
「
ドロロは自身の技を使い、カプセル型の物体の正体を見極める。
「生命反応無し。こいつらは絡繰りで動く機械人形の様でござる!」
「フッ、なら遠慮なく破壊させて貰うまでだ。良いなケロロ?」
「無論であります。ケロロ小隊、戦闘開始であります!」
「「「「了解!」」」」
隊長であるケロロの掛け声を合図に、ケロロ小隊とカプセル型ロボット達との戦闘の火蓋が切って落とされる。
ケロロ小隊がカプセル型ロボット達と戦い始める少し前。
ケロロ達のいる森の上空を飛行する二人の女性の姿があった。
「次元震がの反応があった地点までもうすぐだよ、なのは」
「うん、分かってる」
黒い服に白いマントを羽織った金髪の女性の掛け声に、彼女の隣を飛行する白い服を着た栗色の髪の女性が答える。
『なのはちゃん、フェイトちゃん、聞こえる!?』
突然何も無い空中に画面の様な物が現れる。
その画面には飛行する二人と同い年位の茶髪の女性が映っている。
「どうしたのはやてちゃん?」
『さっき次元震の反応があった地点の付近でガジェットの反応が出たんや』
その言葉に飛行中の二人は息を呑む。
「分かった。急いで現場に向かう。行こうなのは」
「うん!」
金髪の女性の掛け声に、栗色の髪の女性が頷く。
『二人とも気ぃ付けてな・・・って、え!』
「はやて?」
茶髪の女性の様子が変わった事に金髪の女性が気付く。
『ちょっ、それホントなん!?』
「どうしたのはやて!?」
『次元震の反応があったのと同じ地点で生命反応を確認。それから暫くして今度は謎のエネルギー反応を確認。それと同時にガジェットの反応がどんどん減ってるんや!』
「「!?」」
茶髪の女性の言葉に二人は先程以上に息を呑む。
「それってつまり 誰かがガジェットと戦ってるって事?」
「 しかも謎のエネルギー反応って・・・」
『何が起こってるのか分からへん! 二人とも!十分に注意してな』
「「了解!」」
通信が終わったからか、空中に現れていた画面が消える。
「急ごう、なのは!」
「うん!」
二人の女性は飛行速度を上げて現場へと急行する。
「セイ! ヤァ! トゥ! ハァ!」
ビームサーベルで次々とガジェットを切り裂いていくケロロ。
「ハァッ!!」
ビームライフルで次々とガジェットを打ち抜いていくギロロ。
「オラオラオラァ!!」
自身の拳でガジェットを殴り、破壊していくタママ。
「クークックックック」
ヘッドフォンから伸ばしたアンテナから謎の電波を発してガジェットを混乱させ、同士討ちさせるクルル。
「ニンッ!」
近距離の相手には刀で、中距離の相手には手裏剣で応戦し、次々とガジェットを落としていくドロロ。
圧倒的な物量を持って攻めるも、ケロロ小隊の一騎当千の戦いぶりの前に次々と破壊されるガジェット達。
当然と言えば当然である。
故郷であるケロン星の軍隊で徹底的に鍛えられ、地球に来てからも、世界の命運を賭けた戦いを幾度となく繰り広げてきたケロロ達にとって、ガジェットは文字通り鉄屑でしかなかった。
と、そうこうしている間に・・・、
「ラスト一機であります! タママニ等、トドメを!」
「了解ですぅ! はあぁっ!」
ガジェット達は全滅寸前となっていた。
ケロロの掛け声を受け、力を溜めるタママ。
そして・・・、
「タママインパクト!!」
自身の必殺技をもって最後の一機を破壊する。
この瞬間、ケロロ小隊とガジェット達の戦いはケロロ小隊の圧勝で幕を閉じた。
「ゲロ、全員無事でありますな?」
ケロロが隊長として部下達に安否を問う。
「当然だ」
「あの程度の相手に」
「やられるなんて事ぁ」
「万が一にも無いでござるよ、隊長殿」
隊長の問いに、ギロロ、タママ、クルル、ドロロの順に答える。
「それにしても、こいつらは一体・・・“ピーッ、ピーッ、ピーッ” ゲロ!?」
戦闘が終わったのも束の間、クルルの持つノートパソコンから警報の様な音が鳴り出す。
直ぐさまパソコンを取り出し、原因を探るクルル。
「隊長! 南西の方角よりこちらに急速接近する飛行物体を感知! 数2」
「総員、迎撃用意!」
クルルの報告を聞き、隊員達に迎撃の準備を指示するケロロに、その指示に従い迎撃準備を行うギロロ達。
だが次の瞬間
「ゲロォ!!」
「何!?」
「ええぇ!」
「クックー!」
「何と!」
接近する飛行物体を見て、驚愕を露にする五人。
そう、彼らが見たのは
「ペ、ペコポン人!?」
自分たちが普段お世話になっている人達と同じ、地球人であった。
これが、後に伝説として語り継がれる五人の英雄と、魔法少女達のファーストコンタクトであった。
ケロロ小隊戦記、第2話でした。
前書きにもあった通り、ケロロ達が無双しました。
少しチートなのでは?とも思いましたが、作中にもあった通り、厳しい戦い(超劇場版やRPGの戦い)を繰り広げてきたケロロ小隊ならガジェットなんて敵じゃない。と思ったのでこうなりました。
因みにケロロ達を跳ばした赤い宝石、ヤバすぎじゃね?と思ったかもしれませんがそれについては後々詳細が分かる予定です。
さて次回、いよいよケロロ小隊と魔法少女達、運命の邂逅です。
どうぞお楽しみに
感想誤字脱字指摘等、お待ちしています。