リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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関係ありませんが、魔弾の王と戦姫の七巻を買いました!やっぱり面白いですね。

今回はついにあのドラゴンが登場!それではどうぞ!


修行と使い魔

 

その夜、風呂場で騒ぎがあったりサーゼクスさんたちに謝罪をしたりといろんな事があったが割愛。翌日、グレモリー眷属が修行に入ることになった。木場くんはサーゼクスさんの騎士(ナイト)である沖田総司さんに一から剣を学び直す事にしたらしい。祐樹も興味があるのか一緒について行くことにした。

 

リアスさんは戦術パターンを磨く事と、割と普通の修行。まあ、元々リアスさんは才能があるからそれだけでも今よりも成長するだろう。なんだかんだでサーゼクスさんの妹さんだ。あの人ほどではないにしてもできる事はグッと増えるだろう。

 

次に姫島さん。彼女は内に流れる血……つまり堕天使としての力を受け止め雷を次の段階ーーーー雷光に至らせること。悪魔の弱点である光の力を乗せられれば、彼女は格段に強くなるだろう。そこまでいく事自体が大変だろうが。

 

次にアーシアさんはその回復能力ーーーー聖母の微笑(トワイライト・ヒーリング)の幅を広げる事を目的とした修行。つまり広範囲に広げたり、遠距離にいる味方を回復させたり、だが……彼女のネック。それは敵として認識する事ができないその優しさ。それは美徳とするべき物だが、こと戦闘になれば邪魔にしかならない。まあ、そこを何とかするのもアザゼルの腕の見せ所だろう。

 

塔城さんはお姉さんーーーー黒歌に仙術を教わる事にしたらしい。猫又という極めて珍しいと言える種類の妖怪だから、それを眷属にできた元主は大層運が良かったのだろう。……頭の方も壮大にぶっ飛んでいたようだが。ともかく、仙術を使えるようになればそれは相当戦闘において有利に運ぶ。

 

そして高神くんはというとーーーー

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁっ!死ぬ!マジで死ぬって!」

 

「大袈裟だな。高々こんな高さから落ちたって死にはしないさ。多分、重傷だと思うけど問題になんてならないよ。死んでないなら、俺が何とかできるし」

 

「初めて会ったが、今代の赤龍帝の宿主はサーゼクスが言っていた通り万能に近いようだな。それに比べて……創生龍の宿主の方は随分と根性なしのようだな」

 

「まあ、つい三ヶ月前まではただの人間だったんだからしょうがないさ。俺みたいに戦いに明け暮れていた訳でも、あんたみたいに長い時を生きてきた訳でもない。ここは大人の余裕って事で水に流しなよ。六大龍王の一角と謳われた魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)タンニーンの名が泣くぞ」

 

最上級悪魔であり、元六大龍王の一角魔龍聖(ブレイズ・ミーティア・ドラゴン)タンニーンに近くの山で鍛えられることになった。おそらく生き残れるんだろうが、下手したら死ぬ可能性は多いにある。魔法協会理事メフィストフェレスの女王(クイーン)であり、元が付くとはいえ六大龍王の一角だ。未だ禁手(バランス・ブレイカー)にすら至っていない神器使いだ。最初から戦いにはなっていないだろうな。

 

俺がこの2人について来た理由は近くで大量発生している魔獣の殲滅と怪我した場合の治療役なんだが……多分大丈夫じゃねえかな?高神くんも躱すだけなら危なげなくなってきたし、タンニーンにいたってはそもそも攻撃されていないのだ。俺、正直要らないだろ。

 

「タンニーン、俺はちょっと行きたい場所があるからここを離れるが構わないな?」

 

「ぬ?構わないが……一体何処にいくのだ?お前は確かあまり冥界に来た事がないのだろう?そんなに行く場所があるとは思えないのだが」

 

「ちょっとティアマットに会いに行ってくるだけさ。今まで一度も呼んだことなかったし、暇してるんじゃないかな」

 

「そう言えばティアマットはお前の使い魔になったんだったな。あいつはドライグの事を嫌っていた筈なんだが、お前と契約したとはな。正直、驚いた」

 

「だぁぁぁぁぁぁっ!しゃらくせぇ!喰らいやがれ!」

 

俺がタンニーンから離れた瞬間、避け続けるのが辛くなってきたのかついに高神くんが攻勢に移った。タンニーンは面白そうに口の端を上に向けると会話を止めて攻撃した。俺も巻き添えをくわないように転移魔法で移動した。最後に見たのは山火事にでもあったんじゃないかと思えるような山だった。タンニーン、ちょっと本気(マジ)になってんじゃね?

 

俺が数多くの悪魔たちが使い魔にする生物が沢山いる森に行くと、なんか変な格好……と言うよりは言動をしている男を見つけた。相手もこっちの事に気づいたらしく、近寄ってきた。……ん?あいつはひょっとして

 

「ザトゥージか?」

 

「おう!俺の名前はザトゥージ!使い魔マスターを目指して修行中の悪魔だ!ところであんたは一体何のようなんだ?見たところ人間のようだけど……ん?人間?ひょっとしてイッセーか?」

 

「なんだお前か。懐かしいな。前に会ったのはお前が初めてこの森に入ってきた時だったっけ?」

 

「おう!あの時はありがとな。ところでイッセーはこの森に何の用なんだ?使い魔を探しにきたんだったら、俺がとっておきを紹介してやるぜ!こいつは天魔龍(カオス・カルマ・ドラゴン)ティアマット!まだ俺も目にした事すらないまだ現存している五大龍王の一角だ!こいつを使い魔にできた奴はまだ1人も」

 

「残念だけど。そいつはもう俺の使い魔だからな?俺の今回の目的もティアマットに会いに来ることだったんだからさ。姿が見たいならついて……いや、止めといた方がいいな。最悪、お前死ぬし」

 

「流石にそんな命知らずな真似はしないぞ。それじゃあ俺は使い魔マスターになるために修行に戻るぜ!じゃあな、イッセー!」

 

「ああ。じゃあな、ザトゥージ」

 

これから向かう場所は魔物たちがひしめく山の上だ。とはいえ、初めて登った時は誰が来るのか楽しみにしてたんだが、誰も向かってこなかったがっかりした覚えがある。後でドライグに『そんな事になるのは相棒だけだ』と言われた。解せぬ。そう思っていると氷山龍(ブリザード・ドラゴン)の子供が倒れていた。

 

この森は意外と縄張り争いが激しいのだ。その中でもこの山は激戦区。まあ、ここにいればそれだけでティアマットの配下と言うか眷属のような扱いになる。そうじゃなくても、龍のいるところには力が集まる物だ。この小さいのは親が死んだんだろう。普通なら放っておくんだろうが……寝覚めが悪くなるしな。治療を施して頭に乗せておいた。

 

そのまま山を登っていると怖いもの知らずなのか、ヒドラが襲いかかってきた。拳を握り、触れた瞬間に身体がバラバラになって吹き飛んでいった。こんな物か、と言った感じだがこいつは山にいる個体の中でもその実力は中ぐらい、つまり大して強い訳ではないということだ。

 

呆れるほど弱いわけでも、底知れぬほど強いわけじゃない。他の場所にいる魔獣や精霊たちに比べれば格段に強いんだろうが……少しだけ期待外れ感が拭えないな。俺の期待がすぎるだけなんだろうがな。それにしても、起きんなコイツ。そんな事を考えながら、俺は頂上まで登りついた。

 

道中の騒がしさに比べれば頂上はものすごく静かだった。それはここで暴れれば俺に襲いかかった時と同じような目に会うことが目に見えているからだ。獣の本能で分かるんだろうな。手を出しても良い者といけない者の差が。俺は覇気を抑えてるから知らないけど。頭の氷山龍の子供がぶるぶると震えていた。まあ、ここにいるのは龍王だからな。怖がるのも無理ないか。

 

そう思っていると、洞穴から1人の女性が現れた。普通なら何故と思うところだろうが、ティアマットは俺と契約した影響か知らないが人間の姿になることもできる様になっている。聖の象徴である黄金と魔の象徴である黒色を織り交ぜたような髪の色にまるで女神のような体型。ティアマットは俺と会う時は専らこの姿だ。そして実はこの洞穴の中は俺が魔術で構成した異界に繋がっている。快適な生活を送れるようにしたその中に入って、置いてあった椅子に座りこみ頭の上にいる氷山龍をテーブルの上に置いた。

 

「……ようやく来たか。待ちくたびれたぞ、兵藤」

 

「おう。悪いな、あんまり呼び出せなくてさ。まあ、勘弁してくれないか?俺としてもお前に頼るような事態は極力無い方が良いし、お前としてもあまり外界に出たくはないだろう。それにいざとなれば勝手に出てくる奴が何言ってんだよ」

 

「ふっ。まあ、そう言うな。それにしても……世界も随分と騒がしくなったな。オーフィス、特異な二天龍の宿主に創生龍。そして禍の団(カオス・ブリゲード)に聖槍十三騎士団、だったか?世界中に戦いの波が広がり始めたな。お前の日和見もそろそろ終わりかな?……私もこうして自由にしてはいられないかな」

 

「……どんな物であれ、俺たちは戦う他に道はないんだ。旧魔王派に天使派、堕天使派。それに英雄派やはぐれ魔法使い派。それに術者の渇望によって生まれる聖遺物の使い手たち。史上稀に見る戦争が始まる。それでも俺が、俺たちが掴む物は勝ちだけだ。それ以外はいらない。なあなあの結果に意味なんてないんだからな。俺が欲する物は勝利だ。そのためなら、一切を倒してみせるさ。そのために力を欲し仲間を、家族を強くしてきたんだ」

 

「欲する物のために全力を尽くそう。お前が勝ちたいなら私も手を貸そう。私はお前の使い魔なんだから、それぐらいは当然だ」

 

「ありがとな。……俺たちはこの戦争に勝つ。凱旋と行こうぜ。勝利をこの手に掴むためにな」

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