リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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人物紹介を書いていたので、若干短いです。すいません。それではどうぞ


英雄派との契約

 

 

ロキの会談襲撃から数日後、一誠は新幹線に乗って京都に向かっていた。京都勢力と須弥山と三大勢力の会談に参加するためだ。一誠は一種のパイプ役であり、会談に関しては直接的に関わる事はないと言っていい。だが、事前の準備としてできる事は幾らでもあるだろう。一誠が到着してから数日と経たぬ内にシエナたちが修学旅行で京都を訪れる。日程的にはそれまでに会談は終わっているはずだから、鉢合わせする事はないだろう。

 

そして一誠が駅に着くと、妙な違和感を感じた。本来京都にあるべきではない、異質な感覚と呼べる物を。一誠は自分の秘密を知ってからそれによって発生した新たな可能性を生かすために修行に励んでいた。この異質な感覚はその修行の賜物と呼んで構わないだろう。裏路地に入りこみ、空間に穴を開けてそこに入ると今まで自分がいた場所に出た。ーーーー大凡人と呼べるものは1人たりとていなかったが。

 

爆発音がした方向に駆け寄って見れば、複数以上の人間に囲まれている妖怪たちがいた。その中には自分の見覚えのある者たちがいたのだ。それに囲んでいる連中はおそらく……英雄派か。あれがアザゼルの言ってた数撃てば当たる作戦で生き残った禁手(バランス・ブレイカー)使いか。関係ないな。

 

禁手化(バランス・ブレイク)!」

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』

 

「なっ!赤龍帝だと!?なんでこんなところに……」

 

「退けぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」

 

油断しきっていた外側から襲いかかり、一気に包囲網を突破して襲いかかっていた連中を一気に吹き飛ばして立ちふさがった。

 

「よぉ、久しぶりだな。曹操。久しぶりの再会を祝っても良いんだが……どうする?」

 

「……これは驚いたね。どうやって絶霧(ディメンジョン・ロスト)で作られたこの空間を見つけたんだい?」

 

「んなこたどうでも良いんだよ。……よくもこいつらをこんだけ痛めつけてくれたな。俺は自分の事に関しちゃそこそこは度量が広いつもりだ。でもな、仲間や友達、それに家族の事に関しちゃ狭いんだよ。俺は基本的に契約は遵守する主義だが……こういう事になったんなら話は別だ。皆殺しにしてやろうか?」

 

「出来るのかよ!たった1人しかいない癖にこんだけの数の禁手(バランス・ブレイカー)を相手にして勝てるとでも思ってんのかよ!」

 

「くっくっく……はーはっはっはっはっはっ!お前らなんか物の数に入るわけないだろ。高々禁手(バランス・ブレイカー)に至った程度で調子に乗るんじゃねぇよ、この雑魚が!年季の違いってもんを教えてやるよ!」

 

 

「静まれ!……お前たち、余計な事はするな。相手はあのオーフィスやグレートレッドですら勝てない相手だぞ?俺たち程度の人間がいくら集まろうが勝てるわけがない。無用な諍いをして人員を減らす気はない!」

 

 

「ふーん……流石は首魁だな。きちんと戦局を見切れているようだな。曹操、一つ交渉といこうじゃないか。こちらの要求はただ一つ。八坂を除いた妖怪たちをここから出す事だ。その要求を呑んでくれるなら少なくとも俺は今回の一件に手を出さない」

 

「なっ!兵藤殿、我らはまだ戦えます!こんなところで退くなどできません」

 

「そんな傷で何が出来る!相手は神器持ちであり既に禁手(バランス・ブレイカー)に至っているんだぞ?お前ら如きではどうにもならんのだ。むしろいられた方が邪魔だ。お前からは何かないのか?八坂」

 

「いや、ない。今はお前にすべてを託す。儂はお前の事を信じておるからの」

 

「……ありがたい。それで、返答は如何に?」

 

「……呑んでも良い。だが、こちらの要求に従ってもらう。俺たちはここで実験をする。そのために九尾の御大将の存在は必要となるから、御大将は逃がすわけにはいかない。その上で、貴方を今回の一件において用心棒として雇いたい」

 

「ふむ……良いだろう。目標はグレートレッド。何か秘策でも有るんだろうが……今はどうでもいいか。その要求を呑む代わりに、俺と八坂の身柄の安全は保証してもらう。構わないな?」

 

「勿論だ。それぐらいはさせてもらうさ。……それじゃあ、交渉成立という事で良いのかな?」

 

「ああ。……まずはこいつらを裏京都まで飛ばしてもらう。座標は知っているか?知らないなら俺が飛ばすが」

 

「いや、そこまで心配してもらう必要はないよ。ゲオルグ」

 

俺は倒れている妖怪たちに治療を施した後、裏京都の妖怪たちに下手に動かないように伝えさせ数日後に来る三大勢力陣営と須弥山に応援を頼むように伝えておいた。何も言わなかった事からその辺は織り込み済みであると判断した。そして俺が離れると妖怪たちを霧が包み、その霧が晴れた頃には妖怪たちの姿は影も形もなくなっていた。

 

「それじゃあ、俺たちの根城まで案内しよう……と言いたいんだが気休め程度とはいえ、これをつけてもらう事になる。いくら交渉したとは言ってもこちらも警戒しない訳にはいかないんでね」

 

そう言うと曹操は俺と八坂の手に魔力封じの腕輪をつけた。まあ確かに無駄ではあるんだが……余計な事はしないでおこう。そして俺たちを霧が包み、俺たちは英雄派の本拠地に行く事になった。

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