二条城で八坂の防衛にまわる事になった。他の者は三大勢力陣営と戦う者、或いはグレモリー眷属と戦う者に別れた。ばれないようにこっそりと
俺は八坂の隣に座りこみ、グレモリー眷属たちがやって来るのを待っていた。八坂は表情に出しはしないが、不安に感じているようだ。俺の視界には悠々と待ち構えている英雄派幹部陣営と爆発の煙などが見えていた。しばらくすると、二条城の門が開き、グレモリー眷属と匙くん、それに俺の眷属たちが出てきた。まあ、相手は中堅クラスの
「俺達の中でも中堅から下位の使い手とはいえ、禁手使いの刺客を倒したか……やはり脅威的だが、そうでなくては面白くない」
曹操がゲオルグに視線を向けると、八坂の足元に巨大な魔法陣が展開された。それを見ると、八坂がこちらをじっと見つめてただ一言こう呟いた。
「頼んだぞ」
「任された。お前はキチンと俺が守ってやるから心配するな」
八坂はフッと笑った後、悲鳴と共に本来の姿ーーーー九尾の姿になった。
京都はその存在自体が巨大なパワースポットとされる。龍脈に囲まれた大規模な術式発生装置。この都市を生んだ古き陰陽師たちが作り上げた、巨大な一つの「力」そのもの。
故に様々な存在を呼び寄せることにも繋がり、今回はそれを利用しようとしている。
この疑似空間は京都から極めて近く限り無く遠い次元に作り上げられており、気脈のパワーはこちらにも流れ込んでいる。そして、九尾は妖怪の中でも最高クラスーーーーそれこそ龍王と比肩し得る存在だ。
九尾と京都は密接な関係にある。だからこそ、此処で行うことに意味がある。そういう説明を曹操がしている間に術式としての効率を上げつつもできる限り八坂に負担が少なくなるように術式を組み替えていく。
その作業を終えて視線を向けると、ゼノヴィアの手にはデュランダルが握られていた。しかしその姿は通常のデュランダルとは違い、明らかに何かに覆われている形になっているようだ。そこから膨大な量の聖なる力が溢れだし、俺たちに迫ってきた。無論、それはゲオルグに防がれたが幹部連中のテンションは上がっていた。
「それじゃ、行ってらっしゃい。……ああそうだ。ジャンヌ、お前が俺の眷属の内の誰かを速攻で倒せたら、なんか願い事の一つは聞いてやるよ」
俺がそう言うと、ジャンヌのテンションがさらに跳ね上がった。周りの連中がそれに苦笑している傍で相手方は人選を済ませたらしい。匙くんがグリゴリで修行した結果手に入れた力ーーーー『
『もう絶滅したに近いからな。お目にかかる機会なんてそうないだろうさ』
そんなもんかね。視線を向けるとジークフリートは木場くんとゼノヴィア。ヘラクレスはロスヴァイセさん。ジャンヌはイリナ。曹操はこちらに向かってこようとしてくる高神くん。そしてこちらにはシエナと祐樹。八坂の相手は匙くんか……総力戦って感じだな。
「俺もちゃんとしようか。ーーーー
『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!』
「いきなり本気だね。そんなに邪魔されたくないのかな?」
「俺は構わないが……こいつ等はそうじゃない。できる限りクライアントのためになる仕事をするのが俺だからな。それにゲオルグが後ろに控えている以上は多少は気にしない」
防御面において、
と言うより、上位の
聖書の神も何を考えてこんな物を創ったのか分からない。……いや、そんな事はないんだがな。人に神をも殺せる力を与えた理由、キリスト教を布教する上で他の神話の勢力が邪魔だったというのもあるんだろう。でも、聖書の神も分かっていたんだと思う。人は神に頼らずとも生きていけると。だからこそ……まあ、勝手な想像だから本当の事は分からんが。
「さあて、と。俺たちも始めようか。言わずとも分かっているとは思うけど、一応言っておく。ーーーー全力を出せ。余力なんぞ残すな。すべてを振り絞ってぶつかってこい!」
「「当然!」」
「これは一応、戦みたいなもんだ。故に、名乗ってから始めるとしよう。赤龍帝、兵藤一誠!お前らの全力の境地を見せてみろ!」
「赤龍帝眷属“
「赤龍帝眷属“
ここに眷属と主の戦いが始まったのであった。