リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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サイラオーグVSリアス(1)

 

後日、イリナから仲直りしたと聞いた。迷惑をかけてしまい申し訳ないという伝言がきたので口出ししてすいませんと伝えてもらった。そして今日、サイラオーグ・バアル対リアス・グレモリーのレーディング・ゲームが行われる。

 

かく言う俺は会場には言っていない。行きにくいというのもあるが面倒なのだ。俺はテレビで見られるならわざわざ映画館には行かない派なのだ。何故テロが起こるわけでもない場所に行かなければならん。

 

なんで分かりきっているのかと言うと、昼間にヴァーリが接触してきたからだ。しかも客として、だぜ?お前は本当にテロリストか?と思ってしまった。まあともかく、その時に英雄派に伝言を頼んでおいたのだ。『邪魔したら潰すぞ?』という内容で。それを聞いたヴァーリは苦笑いしつつ帰っていった。解せぬ。

 

閑話休題。他の眷属たちも別に見られるなら何処でも良いらしく、テレビの前でそれぞれ寛いでいた。かく言う俺も茶を飲みながら気楽に待っていたが。そしてゲームが始まった。同時進行でソーナ・シトリー対シーグヴァイラ・アガレスの試合もあるようだが、そちらは見られそうにない。こちらの方が上級者には好まれそうな試合にはなるだろうが、詳しくないこちらとしては分かりやすい方がいい。

 

このゲームはプロ仕様となっており、実況と解説と審判がつく。実況は元七十二柱ガミジン家のナウド・ガミジン。審判は最上級悪魔にしてレーディング・ゲームのランキング第七位リュディガー・ローゼンクロイツ。解説にはアザゼルとレーディング・ゲームのランキング第一位皇帝(エンペラー)ディハウザー・ベリアル。超豪華な面子だな。これが新人のゲームとは到底思えない。

 

ゲーム形式は「ダイス・フィギュア」。両者がダイスを振り、その合計で出せる眷属が決まるという物だ。その基準は駒の価値ーーーー騎士(ナイト)が3、僧侶(ビショップ)が3、戦車(ルーク)が5、女王(クイーン)が9ーーーーに従って決められるが両者ともに1と2消費の眷属がいないため、3が最小値となる。

 

その上で(キング)の価値は上層部の判断によって決められた。サイラオーグ・バアルが12、リアス・グレモリーが9。最高評価を受けたサイラオーグだが、それは両者ともに6が出なければ出られないという事だ。

 

「リアスさんは悔しいだろうね。……まあ、その評価をここでひっくり返すつもりなのかもしれないけど」

 

「そんぐらいの意気込みがないとこれからやっていけないぜ?それにサイラオーグのあの評価は妥当な物だ。本人が凄まじく強いし、眷属もサイラオーグに対して忠誠を誓っている。あのチームはまだ成長幅もあるが完成している部分がある。しかしあれは……」

 

あの兵士(ポーン)の気配はなんだ?テレビ越しとはいえ、気配がよく分からない。少なくとも元人間という訳ではないな。そんな事を考えていると最初のダイスの目が出てきた。1と2……合計は3か。

 

初っ端から騎士(ナイト)対決かな?サイラオーグ側から出てきたのはベルーガ・フールカス。旧七十二柱の一角であり、最後の生き残りといった感じか。従えているあの馬は確か一回冥府で見た事があるな。何か向かってきたからぶん殴ってやったが。グレモリー側から出てきたのは木場祐斗。聖魔剣の二つ名を持つ優良の剣士。序盤から中々派手な組み合わせになったな。

 

『お初にお目にかかる。私はベルーガ・フールカス!サイラオーグ様に仕える騎士(ナイト)だ』

 

『初めまして。僕は木場祐斗。リアス・グレモリー様に仕える同じく騎士(ナイト)です。以後、お見知り置きを』

 

『知っているとも。聖魔剣を操る木場祐斗殿。一度戦ってみたいと思っていた。このような機会を下さったサイラオーグ様には感謝せねばならん』

 

『そう言って頂けるとは光栄の極み。……これ以上言葉は必要ないでしょう。後は剣で語るとしましょう』

 

そこからあちらこちらでランスと剣のぶつかり合う音と火花が散っているのが見える。ああ、思い出した。あの馬、確か青ざめた馬(ペイル・ホース)とか言う名前だったな。おっ、今度は空中を駆け始めた。空まで走れるのかよ、あの馬は……木場くんが雷の聖魔剣で撃墜しようとしたが、ランスを投げて回避した。鬣に手を突っ込むと二本目が出てきた。

 

『なるほど、さすがの技量。いずれ貴殿の才能は私とアルトブラウを上回る事だろう。その聖魔剣も実に恐ろしい物だ。しかし!』

 

馬が突撃のポーズをとり、一気に駆け出した。すると複数の姿が見えた。幻影かなんなのか知らないが相当な技量だ。やはり中々どうして素晴らしいものだ。泣き言を言わずに懸命に努力してきた結果がこれか。面白い。今の木場くんがこれを対処するのは難しいだろう。初っ端で体力を消費するわけにはいかないが、どれが本物か見切るのも難しいだろう。

 

二振りで捌きつつも耐えきれなくなったのか、オーラを弾けさせて牽制した。そしてため息を付きつつも一振りの聖剣を創りだした。

 

『あなたは強い。そして後続のために削げるだけ削いでおくという覚悟も持っている。そんなあなたを倒すのにスタミナを大きく消耗させる。しかし今後を鑑みて短期決戦(ブリッツ)で決めた方がいい。だからーーーー』

 

木場くんは聖剣を構え、ただ静かにこう呟いた。

 

『ーーーー禁手化(バランス・ブレイク)

 

そして木場くんの身が聖なる甲冑に包まれ、周りに大量の聖剣が現れすぐ傍に木場くんと同じような甲冑の騎士たちが現れ木場くんの周りを囲んだ。その中心に立っている木場くんはまるで龍の騎士を従える騎士団長のようだった。

 

禁手化(バランス・ブレイク)……だと……?馬鹿な!貴殿の禁手化(バランス・ブレイク)双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)のはずだ!何故違う禁手(バランス・ブレイカー)に……まさか!聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)禁手(バランス・ブレイカー)か!?』

 

「やっぱりこの辺は双子と言えども分かれる、か……数をもって圧倒するやり方。しかも禁手(バランス・ブレイカー)としては亜種……亜種祭りだな」

 

聖覇の龍騎士団(グローリイ・ドラグ・トレーパー)。あなたの言うとおり、聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)禁手(バランス・ブレイカー)にして亜種です』

 

本来の「聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)」の禁手(バランス・ブレイカー)は複数の聖剣持ちの甲冑騎士を創りだす「聖輝の騎士団(ブレード・ナイトマス)」という代物だ。それが赤龍帝の影響や創生龍との修行によって開花したのか。まったくもって恐ろしい。

 

そして木場くんの指揮する騎士団とベルーガ・フールカスの幻影同士がぶつかり合い……聖剣の一撃を受け、ベルーガ・フールカスはリタイア。グレモリー側が先制する事となった。

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