初戦を制したグレモリー。二回戦のダイスの目は6と4。つまり合計の数字は10。これは大きな目だ。サイラオーグ側から出てきたのは魔法剣士のような格好をしている
塔城ちゃんは初っ端から全力ーーーー本人曰く、猫又モード2ーーーーを出した。そしてバラムの方に向かって攻撃を放った。豪快な音とは裏腹に、効果はあまりなかった。バラムはただでさえ巨人のような外見をしている上に、
ロスヴァイセの方はクロセルの神器
重力のせいで腕を動かしにくいのか動きが拙かったがなんとか魔法陣を起動させると、そこから出た光がクロセルに向かいーーーー反射された。
『甘い!対策ぐらいはキチンとしているんだ!』
反射された光はさらにバラムに跳ね返され、光が消えた時にはロスヴァイセの位置にバラムが。バラムの位置にロスヴァイセが立っていた。そしてフルバーストの魔法が放たれ、直撃したかのように見えた。煙が晴れると倒れていたのはクロセルだけだった。それに唖然としているとクロセルが力を振り絞って塔城ちゃんに神器を使った。そんな隙だらけの状態だった塔城ちゃんにバラムが強烈な一撃を放った。
回避するどころか防御する事もできなかった塔城ちゃんはそこでリタイア。バラムもそこで力を使い果たしてリタイアとなった。グレモリーが二勝とはたから見れば有利そうに見えるが、ただでさえ数の少ないグレモリーから穴が出た。これは痛いだろうな……。
次のダイスの目は8。サイラオーグ側から出てきたのは
この試合は特筆するほど語る事はない。高神くんの精製した宝具による一方的な絨毯爆撃。相手であるコリアナも多少は抵抗したが、躱しきれなくなり防御魔法で防いでいたところに高神くんが宝具を爆発させた。それで目くらましをしている間に聖なる力を持つ籠手で殴った。それでコリアナ選手はリタイアとなった。
そして次のダイスの目はまたも合計は8。サイラオーグ側から出てきたのは
正直、ギャスパーくんが出てくるとは思わなかった。塔城ちゃんの敗北に感じるところでもあったのかな?良いね、男の子らしくて実に良い。……まあ、彼は分類としては男の娘って感じだけど。
ゲームが始まるとラードラが瞬く間にドラゴンの姿に変わった。アザゼル曰く、ブネ家の特性らしいが一族でも限られた者しかなる事が出来ないらしい。それに少し戸惑っている間にミスティータが神器
木場くんとギャスパーくんは一旦退避した。そしてギャスパーくんが解呪を試みた。だが腐っても神器によって掛けられた封印だ。そう簡単には解けない。どうするのかと思ったらギャスパーくんが自ら時間稼ぎに出た。そしてギャスパーくんがやられていく姿を見ている眷属やレイヴェルちゃんたちは泣いていた。
『僕が……時間を……稼がないと……。僕だって……僕だって、グレモリーの男子なんだから!』
『……その覚悟に敬意を評してこれで終わりにしてやる!』
そして振り降ろされたラードラの足元にはーーーーギャスパーくんの姿はなく、遠く離れたところに木場くんがギャスパーくんを抱えていた。そしてボロボロのギャスパーくんをゆっくりと地面に下ろした。木場くんがラードラに視線を向けた時、木場くんは涙を流していた。
『……ああ、僕が愚かだった。ギャスパーくんはこんなに覚悟を持っていたのに、僕は手札を切る事を惜しんで後輩がこんな状態になるまで何もできなかった!だけど、それはあなたに対してもギャスパーくんに対しても不敬な事だった。だからこれを使う事に、微塵の後悔もない!』
『ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ。
ーーーー聖なる刃に宿りしセイントの御名において、僕は解放する。デュランダル!』
「そうか……使う事に決めたんだね。そこまでやって負けるなんて許されないよ。頑張れ」
『馬鹿な!デュランダルだと!?それは確か赤龍帝眷属の聖剣使いの物だったはずだ!』
『サイラオーグ様対策に借りてきたんだ。あの方の防御力は尋常じゃない。僕の聖魔剣では先に砕けてしまう。だからこそ、威力のあるこれが必要だったんだ。その為に、兵藤さんにも頼んで一時的に聖なる因子の量を増やしてもらった。でも今は!これで頑張った後輩に報いる!』
『くっ!させるか!今度はその聖剣の力を封じ……』
ミスティータの行動を封じたのはリタイア寸前のギャスパーくんだった。
『リタイア寸前だというのに、その執念……これがリアス・グレモリー眷属か!』
『ギャスパーくんを……グレモリー眷属の男子を甘く見るな!』
振り降ろされた聖剣の一撃はラードラとミスティータをリタイアさせた。それと同時に力尽きたギャスパーくんもリタイア。あの凄まじい執念……男を見せた、って感じだな。ギャスパーくん。
その後はさすがにサイラオーグの眷属が残り
しかしアバドン家か……あの家が持っている特色とも言うべき能力である
ある意味で悪魔らしい大質量の魔力をぶつけ合う。その威力はフィールドに立っている塔を余波だけで破壊するのだから押してしかるべしと言ったところだろう。そして姫島さんから放たれた雷光が
第六試合のダイスの目はーーーー12。つまりサイラオーグが出てこられるようになったという事だ。もはやゲームも終盤に近い。あの
「ねえ師匠。どうしてここであの2人なの?さっさと倒しちゃった方が楽でしょ?」
「あの2人じゃさすがにサイラオーグは倒せない。それを2人とも理解しているのさ。だからこそ、削りきれるまで削り切っておくんだよ。流れは大体読める。次の試合はおそらくクイーシャ・アバドンと高神くん。その次はあの
「祐樹が渡したあれは使うと思うか?」
「……使うよ。今の祐斗なら。どれだけ苦い思い出があっても、それを使って勝てるなら。きっと使う。今の祐斗は、主のために命をかけられるんだから」
『サイラオーグ様。きっと僕らはあなたを倒す事はできない。それは重々理解しています。実際、言われた事でもありますしね。でも、僕らは負けるわけにはいかないんです。だからこそ、死力を尽くしてあなたを削りきれるまで削り切っておく……後に続く者のために』
『ふっ、凄まじい覚悟だな。しかし、一体誰に言われたのだ?死力を尽くして戦えば、勝てるやもしれんだろう』
『赤龍帝ーーーー兵藤一誠さんです。あの人は偉そうにする人外が嫌いだと言った。その中で魔王になりたいという夢を掲げたあなたの事を高く評価していた。そしてあの人があなたの事を認めていた。それだけで十分脅威だ。でも、そう簡単には諦めない!』
『世界最強と呼ばれる者からの賛辞とは恐れ入るな。その意気だ!俺もお前たちに敬意を評して始めから全力で行く!』
木場くんがデュランダルを地面に突き刺し、両手を組んで地面に向けるとその下の方の地面が割れて聖なる輝きが世界を包んだ。そこから出てきたのはーーーー鎖で縛られた一本の剣。
『汝よ、誉れ高き騎士王の剣と呼ばれしものよ。今、我は誓う。この戦いを主と戦友に捧ぐと。故に汝よ、今こそ汝の力を振るう時なのだ。
主の勝利のために。我は今こそ力を振るう。この戦いの果てに勝利を約束するために!その力を解き放て!ーーーー
世界最強の聖剣。コールブランドと共に双璧をなしたかつて砕けてしまった剣。持ち主に勝利を約束した、誉れ高き騎士王アーサー・ペンドラゴンが振るった剣。その輝きと発せられるオーラは砕けて分かれてしまったそれらの聖剣のオーラをはるかに凌駕していた。
『血を分けた妹がくれた絶対無双の剣。祐樹は僕に頑張れと言ったんだ。憎しみを乗り越え、トラウマを乗り越えて勝利を掴めと!この二振りをもってお相手仕ります!』
『最強の聖剣と謳われたかの
そして火蓋は切って落とされた。完成系のエクスカリバーの力は伊達ではなく、鍛えられたサイラオーグの神速の如き速さに追いつくどころか追い越しそうな勢いで駆けた。そして木場くんからの援護として
だが、サイラオーグは闘気を身に纏う事で隠れたロスヴァイセから放たれたフルバーストの魔法攻撃を防ぐどころか弾いていた。急に溜めの姿勢に入り、右腕に圧縮された闘気を放った。それはものの見事にロスヴァイセに直撃し、速攻でリタイアとなった。どんな威力だよ……一応は
その隙を狙い、木場くんはデュランダルとエクスカリバーを重ねて右腕に当てた。双方が放っている聖剣のオーラが相乗効果を生み出し、莫大な聖剣のオーラによってサイラオーグの右腕は斬られた。だが、闘気が凄まじすぎたので聖剣のオーラに当てられて消滅する事はなかった。その右腕を回収し、サイラオーグは両チームに一個だけ与えられているフェニックスの涙を使った。
傷は治ったが、神経の部分でズレが生じた。これは後々響いてくるな。そう思った次の瞬間にはサイラオーグは木場くんに対して猛ラッシュを繰り出した。ただでさえ防御力が薄い木場くんだ。これはリタイア級のダメージだな。
『ソーセーくん、部長……後は、よろしくお願いします』
そうつぶやき、木場くんはリタイアの光に包まれた。