今まで色々と忙しかった為、仕事が中々終わらなかった一誠だったが仕事にも区切りがついたため機動六課を訪れていた。一応はやてには連絡を入れたため、案内役を用意するって言ってたから誰か人がいるのかと思ったら入り口には誰もいなかった。さてどうしようか、と考えこんでいる最中に声をかけられた。
「ああ!やっぱり一誠だ!久しぶりだね!」
「お、お姉ちゃん。ちょっと静かにしてよ。目立ってるよ……」
「おお、久しぶり。姉妹揃って何してんの?っていうか案内役ってお前らなのか?」
「まあね。ちょっと別件で時間がかかって戻ってくるのに時間がかかっちゃって……案内役は私だったんだけど遅れちゃったんだ。ゴメン!」
「いや、それは別に構わない。どうせまだ五分も経ってないしな。それじゃあ悪いが案内してくれ」
「了〜解!それじゃあレッツゴー!」
「相変わらず元気だな……なんで姉妹でこんなに違うんだ?なあ、どう思う?」
「あ、あははは……そういえば一誠はどうして六課、というよりミッドチルダに?」
「ちょっとした野暮用だ。少なくとも半年はいる事になるだろうから、よろしく頼むわ。……案内役が先々行くな!来るの遅れたんだから仕事くらいちゃんとやれ!」
まったく案内役としての役割を果たしていないアリシアを先導にして六課内を歩いていた。割と問題も多かったけど。ざっと見て回った後に部隊長室に案内された。そこにいたのは書類相手に四苦八苦しているはやてとツヴァイと夜天がいた。
「いらっしゃ〜い、ようやく来たな。一誠くん。それでどうやった?ウチが作った機動六課は?」
「……一応確認しておくが、
「そうやけど……それがどないしたん?」
「金を使いすぎだ。ここに来る前に他の地上部隊の隊舎とか見て回ったけど、こんなに綺麗な状態じゃなかった。後、あのヘリ。なんで武装が一個も付いてないんだ?あんなのガジェットで特攻されたら終いだ。問題点なんて洗い出せば幾らでも出てくるぞ?」
「でも綺麗な状態の方が皆もやる気出るやろ?まあ……確かに一誠くんの言うとおりヘリの件は追い追い何とかするわ。そういう問題点やなくてなんか良いところとかなかったんか?」
「長所も裏返したら短所だ。金使ってるだけあって建物もキチンとしてるから、ここだけ見たら地上部隊も立派だなと思うかもしれんな。後は……少なくとも職員が部隊長に文句の一つもなかったのには少々驚いたな。普通はそれぐらいあるはずなんだが、そこは
「えへへ……んんっ。それでこれからどないすんの?暇やったら仕事手伝ってくれへん?」
「誰がそんな事するか。俺も仕事がひと段落したからここにいるんだよ。後はフォワードの確認と多少の話し合い。ってところだな。それが済んだら帰る」
「そっか。……ところでさっきから気になっとるんやけど、訊いてもええかな?」
「どうぞ?」
「……なんで眼帯しとるん?」
「どいつもこいつも言う事はそればっかりか。……こいつは封印具みたいなもんだ。膨大な力を溢れさせないようにする為の魔具。別にできもんがあるとかそういうんじゃねえから、安心しろ」
俺はおもむろに立ち上がり、来る時に見た演習場に向かった。そこでは新人のフォワードチームが訓練してーーーーいるのではなく、ヴァーリとシグナムが戦っていた。何やってんだ?あいつら。
「あれ?一誠、お前どうして……って、そういえばはやてが今日は一誠が来るとか言ってたな」
「よっす。……それで何してんだ?あれは。またシグナムの病気が発病でもしたか?」
「想像に任せる。それにしてもあのヴァーリって奴、胡散臭いんだけど実力的には既に隊長クラスかそれ以上の実力を持ってやがる。一体なにもんなんだ?」
「俺のライバルだからね……いくら本気で戦っていないとはいえ、リミッターを掛けられた状態の隊長陣に負けるとかあり得ない話だな」
「あれで本気じゃないとか、マジかよ。いや、よく見たら涼しい顔してるしそんなもんか」
「あ、あの〜ヴィータ副隊長。この人は……?」
「おっと、自己紹介が遅れたか。俺は兵藤一誠。今日はちょっと関わりのある機動六課がどんな物か見に来たんだよ。本当はフォワードの実力を見たかったんだが……その様子じゃちょっと無理そうかな」
話しかけてきた赤髪の少年の後ろには青い髪の少女とオレンジ色の髪の少女、それにピンク色の髪の少女がいたんだがどの子も息を切らしていた。一体どんな訓練してるんだよ……まあ魔砲少女『高町なのは』がまともな訓練してるとは思えないが。
「ヴィータ、悪いがちょっと訓練メニュー見せてくれないか?」
「別に良いけど……まだまだこいつ等はひよっこなんだ。訓練についてこれないのは仕方ないんだぞ?」
「あれから十年、なのはが一体どれだけ成長したのか気になるだけだから関係ないよ。……へえ、思っていたよりは中々まともな訓練メニューじゃないか。なるほどなるほど。どういう思想を持って教導しているのか、よく分かった。じゃあな、ヴィータ。またいずれ会おう」
「おう。じゃあな、一誠」
基礎訓練を繰り返す事で一定の技量を習得させ、しかる後に個別の訓練メニューに入る。あいつもそれなりに成長しているという事か。でも、きっとなのはは何故基礎訓練を繰り返すのか説明していないんだろう。あのオレンジ色の髪の少女……あの娘の胸の内にあるのは多分……いや、今考えても詮無い事だな。そう思いながら、一誠は1人帰路についたのだった。