今日も今日とて管理外世界にある違法研究所を潰す作業に入っていた。今日は珍しく非番だったので手伝いたいと言ってきたゼストさんが来ていた。
「あれが今回のターゲットなのか?」
「ええ。まあ、今回もやっている研究はプロジェクトFの研究なんでしょうけどね。……ところでゼストさん。後ろにいるお二人は本当について来るんですか?」
「……すまない」
俺が後ろを振り返ると、そこにはこの間店にやってきたクイント・ナカジマさん。ゼストさんの隊にいてストライク・アーツというのが得意な近接格闘専門の魔導士。古代ベルカの特殊技能である『ウイングロード』を使用する事で空中戦も出来るとか。
もう1人がメガーヌ・アルピーノさん。召喚魔法などを得意とする遠距離サポート型の魔導士。偵察を行ったり、突入部隊に補助魔法をかけたりとサポート型ではわりと汎用性の高い魔導士だ。
まあ、ぶっちゃけいつも俺だけでこなせているような仕事だからゼストさんにはサブ要員として動いてもらうつもりだったんだけど……この人員をどう動かせば良いんだ?基本的に俺も眷属たちもワンマンアーミーに近いから、勝手にやらせとけばそれなりの戦果を叩き出すんだよな。
「……じゃあ、ゼストさん。2人は任せました。俺は正面から突入するんで、後ろにまわって研究者たちの逮捕よろしくお願いします。それじゃ!」
「なに?おい、ちょっと待て!」
『侵入者確認。直ちに排除します。……命令コードの変更を確認しました。当施設は30秒後に爆発します。施設内にいる局員は直ちに退避してください。繰り返します……』
「チッ!面倒なシステムを作りやがって。しかし、ここは本当に何の研究を……ん?」
近くの扉から何やら騒いでいる声が聞こえたので、既にシャッターが閉じられた扉をバルグレンで焼き切るとそこには赤い髪の小さい妖精みたいな娘がいた。まさか、ユニゾンデバイスか?やっぱり碌な研究じゃなかったな……まあ、今はそんな事どうでもいいか。
「おい!あんた何してんだよ!さっさと逃げなきゃ死んじまうぞ!?」
「悪いがこんな状態で逃げる気は毛頭ない!……良し、枷は壊した。後は逃げるだけ」
『当施設の爆破まで残り5秒。5、4、3……』
「もう時間がない。こうなれば……
『爆破』
けたたましい轟音と共に、研究所が吹き飛んだ。あまりの衝撃に研究所を囲んでいた木々がまるごと吹き飛んだ。防護障壁を張りつつ、防いでいた3人は瓦礫が飛んでこなくなったのを確認した後施設に走り出した。(ちなみに研究者たちは捕縛して地上本部に転移済み)
そしてそこには氷漬けになった一つの部屋とその中にいる1人の青年と1人のユニゾンデバイスがいた。ため息混じりに持っていた槍を振ると、部屋を包んでいた氷が粉々に砕け散った。欠片を防ぎながら外に出てみると、3人がいたので不思議に思っていた。
だがそれよりもユニゾンデバイスの少女の容態が芳しくないと思った一誠は、ゼストにレジアス中将への報告を任せた後に機動六課にいるジェイル・スカリエッティの元へ向かった。
「おや、赤龍帝くん。久しぶりじゃないか。一体どうし……ん?それはひょっとしてユニゾンデバイスかな?」
「ああ。ついさっき保護したんだ。ドクター、あんただって科学者の端くれならこの娘を見る事も出来るんだろ?検査だけでも構わないから見てやってくれ。頼む」
「これはこれは……意外だね。君は他者に対して割と冷たい人間だと思っていたんだが……良いだろう。君の頼みだ。喜んでやろうじゃないか。ウーノ!クアットロ!手伝ってくれたまえ!」
「はい、ドクター」
「分っかりました〜」
ドクターが検査している傍、俺はゆっくりと