リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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大魔導士VS赤龍帝

 

 

禁手化(バランス・ブレイク)

 

『Welsh Dragon Balance Breaker!!』

 

鎧をまとったのは良しとして……これからどうしようか。さすがに全力で力を振るえば、こいつ死ぬしな。そうなったら色々と面倒な事態になりかねないな。

 

「ーーーー光を導く者(ルシフェル)ーーーー」

 

魔力弾どうしでのぶつかり合いを繰り返す。やっぱりこういう場合は……相手の自信をこなごなにするところから始めないとな♪

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

さらに倍加し続ける事で相手を圧倒する。やっぱり赤龍帝の力ってのは相対した状態での戦闘じゃチートくさい事この上ないな。さらに弾幕を増やす。

 

「ほらほらどうしたんだ?大魔導士様よぉ。この程度の攻撃で参ってもらっちゃ困るぜ?」

 

「くっ!それなら……」

 

「収束砲か。良いだろう。受けてやるよ」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

「俺の防御を超えられるもんなら超えてみろよ!病気持ちの奴が一体どれだけ耐えられるか知らないがな!」

 

「……何故」

 

「知ってるのかって?その青白い顔とかを見れば大体の事は分かる。どこか大怪我をしているようには見えない。だが、健康ならそもそも自分でジュエルシードを集めてるだろ。残る可能性は病気持ちってところだろ」

 

「そうよ。私の命はそんなに長くはない!だから私は、このチャンスに賭けるしかないのよ!だから!」

 

 

「邪魔をするなぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

 

なるほどな。確かにこいつにはこいつなりの理由があったんだろうな。だがな

 

「それがどうした!」

 

力が倍加され続けた結果、ただ腕を薙ぎ払うだけで収束砲は消えてなくなった。

 

「自分の願いの為に他人を傷つけるなんて事はあっちゃいけねぇ。それが如何なる願いであってもな。そんなふざけた考えは俺が破壊してやるよ」

 

 

「ーーーー融合禁手化(ユニゾン・バランス・ブレイク)ーーーー」

 

『Welsh Dragon Unison Balance Breaker!!』

 

融合禁手化(ユニゾン・バランス・ブレイク)ーーそれは天使の力(テレズマ)を凝縮させる事で精製される鎧『光輝の鎧』と『赤龍帝の鎧』を融合させる物だ。本当はもう一つあるんだが……今は語る必要は無いだろ。

 

因みに何が変わったのか、と言われると赤龍帝の鎧の所々に金色のラインが刻まれただけだ。今の状態は『赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)Ver.ミカエル』だ。

 

「何をしたか知らないけど、こんな所で止まるわけにはいかないのよ!」

 

視界を全て埋め尽くす程大量の魔力弾。確かに大魔導士と呼ばれるだけあるな。さっきまであれだけ攻撃してたのに、まだそんな余裕があるとは。

 

「だがなぁ。『神の如き者』と呼ばれるミカエルの力が宿っている今の俺に、そんなチンケな攻撃が効く訳無いだろ!」

 

放たれた全ての魔力弾が命中する。しかし全くダメージはない。魔力弾の威力が鎧の耐久度を全く超えていないのだ。多少揺らぐ事はある。だがその程度でしかない、という訳だ。

 

しかし大魔導士も諦めはしない。数が駄目なら質で勝負する。再度収束砲の準備を始める。されどそんな物を放っておくわけがない。放たれた魔法は全て拳で弾かれ、身体には全く届いていない。

 

「私は……私はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「これで……終いだ!」

 

放たれた拳は現れた障害をなんなく打ち壊し、身体に直撃した。ミシリっと軋んだ音を出しつつ、大魔導士は拳の衝撃によって吹き飛んだ。

 

「ふぅ……。それでお前さんらは一体何の用だ?管理局」

 

「プレシア・テスタロッサの逮捕……だったんだが」

 

「ふ〜ん。まあ、連れて行けばいいんじゃない?もはや俺には関係のないことだし、一発殴ってやろうと思って来ただけだしな。逮捕なり何なり好きにすると良い」

 

「あ、ああ。そうさせてもらう」

 

そう言いながら、黒いの……クロノだっけ?がおそるおそるプレシアに近づいていった。そんなに怖がらんでもそいつにそこまでの力は残されちゃいないだろう。そう思っていたんだが……

 

「……くっ!ぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 

「うわっ!?」

 

「……ヘェ〜。意外だな。まだそこまで力が残ってたんだ。確実に入ったと思ったんだがな」

 

「……まだ、まだ諦めるわけにはいかないのよ!私の所為で死んでしまったあの子を生き返らせる迄は!」

 

「フェイト・テスタロッサじゃ不満なわけ?あれだってあんたの娘だろ」

 

「それを認めてしまったら……私はもう戻れない。そんな事はあってはいけない。アリシア(あの娘)を忘れてしまうなんて事は!」

 

「もしそうなってしまったとしたら、あんたのその娘への愛情がその程度だってことだろ?」

 

「そんな事は……!」

 

 

「本当にその人の事が好きなのなら、絶対に忘れたりなんてしない。たとえ幾億の時が過ぎようとも、もう絶対に会える事がなくても、忘れるなんて絶対にあり得ない!」

 

 

俺があの人の事を忘れるなんて絶対にあり得ない。たとえその愛情が俺には向かっていなかったとしても。その視線の先には別の奴がいたのだとしても。俺はあの人を心の底から慕っていた。その事実だけは永久不変なのだから。

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