リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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オリキャラ登場。


願いの為に

 

とある気配を感じて入り口を見てみると、そこにはフェイト・テスタロッサと高町なのはがいた。阻む理由があるわけでもないので放置した。

 

「母さん」

 

「……何しに来たの。戻りなさい」

 

「母さんにとって私は、本当の娘じゃなかったのかもしれません。それでも私は母さんの味方です」

 

「……だから何?いまさら貴女を娘と認めろとでも?」

 

「……母さんが望むのなら」

 

 

「…………私は認める訳にはいかない。こんな所で終わるなんて……こんなはずじゃなかった未来を変える為にやってきたんだから!」

 

 

「世界はいつだってこんなはずじゃなかった事ばっかりだよ!それでも僕たちは生きていかなきゃならないんだ!」

 

こんなはずじゃなかった事、ね。まあ確かに望んでも願っても思っても。届かない物が存在する。それでも今を懸命に生きねばならない。他人の為、とかじゃなくて己の信じる未来の為に。

 

「……そんな綺麗事で納得なんて出来るわけが無いだろ。どれだけ苦しんでも、もう一度会いたい。そう思う事もあるさ」

 

「そんな事は……!」

 

「あっちゃいけない、なんて誰にも言わせない。執務官、お前にはいないのか?もう会えないと分かっていても、もう一度会いたいと思える者が」

 

「……いるよ。会えるのなら、もう一度会いたいと思う人が。それでも死者は生き返らない。過去の人物が今を生きる者に介入なんてしちゃいけない」

 

「思想に影響を与えるくらいならあるだろうがな。まあ、概ね賛成だ。死人に口無し。死者は何も語ってくれなんてしない。過去に別れを告げ今を生きるか、過去に幻想を求め続けるか。それはその人次第だけどな」

 

かく言う俺は全くあの人の願いに尽力出来てないけどな。覇を求める者であるが由縁に残るものは何もない。草木一本だって残らない荒野があるだけだ。俺がやっているのは戦いの無益さを証明してるだけさ。

 

そんな感傷に浸っていた時、莫大な量の魔力の奔流を感じた。この魔力は……ジュエルシード?封印したんじゃないのか?

 

「この魔力量は……この場所くらいは簡単に吹き飛ぶか。……ったく面倒な事この上ないな」

 

メザンティスで空間を引き裂き、ジュエルシードが封印されている場所に向かった。意図的に暴走させたみたいだな。誰の仕業か知らないが……馬鹿だな。

 

「たかがこの程度の魔力を抑えきれない訳がないだろうに。この程度なら殴って粉砕できるな。やらないが」

 

やったら結局この空間が壊れるだけだからな。俺は大丈夫だが、他の奴はまず死ぬな。次元の狭間の『無』に対抗する術がないし、あの空間は魔法使えないしな。結界が張ってあれば、話は別だけど……。あいつらには意味ないしな。

 

「封印術式起動。『全てを呑み込む聖剣の鞘(レーギャルン)』・第一段階全制御解放(ファーストリミテッド・フルオープン)

 

俺の身体を九本の鎖が包み、そしてその一本が砕け散る。やはり身体に溜まる天使の力の所為でどんどん魔力が増えていく。こうやって制御していなければそれだけで世界に影響を与えかねない位に。

 

「夢幻の肉体になって容量が増えた所為でどんどん天使の力が溜まっていくな。たった一段階で少し空間が軋んでるし」

 

『もはや今代の白いの、いや歴代の誰も勝てないだろうな。正直、強くなりすぎだろう』

 

「まあ、気付いたらこんなに増えていっただけだしな。力を求めて求めて求めて……その成れの果てが俺なんだ。分かってるだろ?」

 

『……相棒、そこまで自分を卑下する必要はない。あの娘との約束をそこまで必死になって遂げようとする必要はないだろう?』

 

「そりゃそうだけど、さ。あの御方の理想は夢物語さ。それでも成し遂げようとする事に、意味があるんだと思うんだ。その為に頑張る事は間違っちゃいないだろう?それに俺は何時でもあいつにも胸を生きたんだ、って言える人間でありたいんだ」

 

『……本当に義理堅い奴だな。それよりも相棒、気付いているだろう?』

 

「もちろんだ、ドライグ。……姿を現したらどうだ?残念ながら殺気でバレバレだぞ?」

 

 

「おやおや、それは残念ですね。今なら軽く殺せる自信があるのですが」

 

 

「……悪魔か」

 

「ええ。ゼレクト・フルーレティと申します。さて、早速ですがそれを渡してもらいましょうか」

 

「……お前、俺を誰だと思ってるんだ?」

 

「ただの神器持ちの人間でしょう?多少魔力は多いようですが……問題はないでしょう。命が惜しかったからさっさとそれを渡しなさい」

 

驚いた。何に驚いたかってここまで戦力差が理解出来ていない事、そして鎧を纏っているのにこれが一体何の神器か理解していない事だ。懐から小瓶を取り出して何かを飲み込んだと思ったら、魔力が増大した。それでも最上級悪魔の下位クラス。とんだ期待はずれだな。

 

「……ハァ。ここまで弱いと戦う事すらも面倒くさくなってくるな。というかここまで弱い奴を初めて見た」

 

「何をブツブツ言っているのです。たかが人間風情が上級悪魔の役に立てるんですから、光栄に思いなさい」

 

 

「もういいよ、お前。邪魔だよ」

 

 

「っ!それが貴方の答えですか。良いでしょう、その慢心を抱いたまま死ぬがいい!」

 

「だから。邪魔だって」

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

「なっ!これは……」

 

俺のはなった魔力弾に身体を呑み込まれると、跡形もなくなった。本当にあいつは何をしにきたんだろうか?っていうか、さっきあいつは一体何を呑んだんだろうか?




そんなこんなで十九話でした。

いや〜弱いでしょ?作者の考える上級悪魔の典型を出してみました。一誠強すぎで話にならんけど。(笑)

一誠の語るあの御方やらの話は、後々やっていく予定です。具体的に言うと、A'Sの後ぐらいに。それでまたまたアンケート!ぶっちゃけGOD編見たいですか?と言う事です。見たい方は感想をどしどし送ってきてください。待ってます。

ご意見、ご感想をお待ちしております。
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