リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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三大勢力

 

 

海鳴を散歩していたある日、結界に反応があった。これは……悪魔?いや、悪魔だけじゃない。堕天使と天使もいる。どういう事だ?面倒な予感がするな。そう思った瞬間だった。

 

「これは……人払いの結界?」

 

「……ええ。その通りですよ、今代の赤龍帝」

 

後ろを向くと魔法使いがいた。ひょっとして俺よりも前からいた魔法使いか?外から来たなら俺の結界に反応がない訳がない。まあ、あの人たちは堂々としすぎだが。人じゃないが。

 

「貴方は?」

 

「私はマドルド・K・ティエトと申します」

 

「ティエト……ああ、あの子の父親か何かですか。それで一体どういった御用ですか?」

 

 

「率直に伺います。貴方はこの土地で一体何をするつもりなんですか?」

 

 

「何を、と言われましても……。俺はただ、休息のつもりでこの土地に来ただけですよ。それで色々と巻き込まれている訳ですが、ね」

 

「……この土地で一体何が起きているんですか?」

 

「……異世界の技術が関わっている事件ですからね。貴方が関わるような余地はありませんよ。一介の魔法使いでしかない、貴方にはね」

 

「……確かに私は魔法から離れて久しい。熟練と呼ぶにはおこがましい、その程度の力しか持っていないような存在です」

 

「それなら尚更じゃないんですか?三大勢力と事を構える気はありませんから、ここが戦場になる事はないし、たとえ向こうにやる気があっても戦場を次元の狭間に変えますよ」

 

 

「それでも私は、たった一人の家族ぐらいは守りたいんです」

 

 

「……その思想はご立派ですね。でも、力のない意志はただの戯言ですよ。意志なき力はただの暴力ですけど」

 

「それは……分かっています。今の私に力がない事は。……この間、娘に魔法の事をばれてしまいましてね。教えてほしいとせがまれたんですよ」

 

「何で俺に相談するのか知りませんが……それで?」

 

「その時にこの街で起こっている事、そして貴方の事を聞きました。私は……どうするべきなんでしょうか?」

 

「知りませんよ。ただ言えるとしたら……」

 

「言えるとしたら?」

 

 

「後悔しない道を選ぶしかないでしょうね。後悔先に立たずと言いますが、少なくとも今自分が納得できる選択をするしかないでしょう」

 

 

「そう、ですね。相談に乗ってくれてありがとうございました」

 

「お礼なんていりませんよ。それよか早くここを去った方が良い」

 

「……分かりました。それでは、お気をつけて」

 

何であの人たち一緒になってこっちに向かってきてんの?俺に用事でもあるのか?……あるんだろうな。面倒くさいったらありゃしない。そして来たのはとんでもない面子だった。

 

「……何か用でも?」

 

「相変わらずだな、兵藤。もうちょっと素直になれないのか?」

 

「うるさいよ神器オタク。そういうあんたは誰かととっとと結婚でもしろよ」

 

この人はアザゼル。神の子を見張る者(グリゴリ)の総督で堕天使のトップ。神器(セイクリッドギア)研究の第一人者ーーーーという名のただの神器オタク。グリゴリの中で唯一婚期を逃していて、仕事が恋人とかいう残念な奴だ。

 

「お久しぶりですね、兵藤君。元気そうで何よりです。偶には天界に来ませんか?ガブリエルや他のセラフの面々も心待ちにしているのですが」

 

「お久しぶりです、ミカエルさん。そう言われましても、俺が天界に行く訳にはいかないでしょう?赤龍帝である俺は特に、ね」

 

この人は天使長ミカエルさん。俺の力天使化(エンジェリック)のモチーフになっている天使。俺の力を知ってよく天界に連れていこうとする。一回行ったら、セラフの面々と仲良くなった。

 

「やあ一誠くん!変わっていないようで何よりだよ。母上たちも君の事を心配しているから、また冥界に来てくれないか?あとセラフォルーが君の事を探してるんだけど……」

 

「俺が特定のどこかに行くわけにはいかないでしょ?俺は元気ですと、伝えておいてください。あとセラさんの事は……放置しておいてください」

 

この人はサーゼクス・ルシファー。四大魔王の一角、ルシファーの座位を継いだ悪魔。前の名前はサーゼクス・グレモリー。昔に迷って冥界に行った時、色々とお世話になった。でも魔王の面子はプライベートがとんでもなく軽いからお目付役の人がいるんだが……

 

心配してくれるのは嬉しいんだけどな……確実に俺の質問と関係ないよね。セラさんとガブリエルさんにはあまり頻繁に会いたくないんだよな。だって……襲われるから。いろんな意味で。

 

「それで?一体何の用で来たんです?っていうか、お付きの人はいないんですか?」

 

「ああ。ちょっとお前に訊きたい事があってな。護衛はいらないだろ。そもそもやられる程弱くないし、お前のお膝元で暴れる奴なんていないだろ?」

 

「概ね同意見ですね。今回はこの近くで起きた魔力異常の調査の意味も兼ねて来たんです」

 

「私もだ。本当は上級悪魔を送ろうとしたんだが、結界を突破出来なかったのでね。私が来たというわけだ」

 

ああ……そういえば防護結界も張ったな。そっか、破れなかったのか。あの程度の結界を、とはいえ魔力は龍穴から集めているから魔力切れとかありえないが。

 

「そうなんですか……。ん?」

 

「どうかしたかい?」

 

「いえ、来てますけどいいんですか?」

 

「え?誰が?」

 

 

「……やっと見つけました」

 

 

サーゼクスさんがバッと後ろを向くと、メイド服を着た銀髪の女性ーーーー『銀髪の殲滅女王(クイーン・オブ・ディバウア)』グレイフィア・ルキフグスさんがいた。

 

この三大勢力は昔に戦争をした所為で種族が存亡の危機に立っているらしい。そこで悪魔側が開発したのが悪魔の駒(イーヴィル・ピース)兵士(ポーン)八個、騎士(ナイト)二個、僧侶(ビショップ)二個、戦車(ルーク)二個、女王(クイーン)一個、そして(キング)一個。この計六種類十六個の駒を使って眷族を作り、競うゲームがレーディング・ゲーム。まあ他にも変異の駒(ミューテーション・ピース)とかあるけど……後回しで良いだろ。

 

「まったく……勝手に動いてもらっては困ります。それと……一誠さん、お久しぶりです」

 

「ええ。お久しぶりです。いつも通りお疲れのようで……お疲れ様です」

 

「ありがとうございます。それで、この面子で何を?」

 

「いや、まだ何も始まっちゃいない。さっき再開の挨拶したばっかりだしな?」

 

「そうですね。ところで場所を変えませんか?流石にこんな場所で話す会話ではありませんし」

 

「そいつはそうだな。おい、兵藤。どっか良いところは無いか?」

 

「良いところ、ね……。食事が美味い喫茶店は知ってるけど?そこにしないか?甘い物でも食べなきゃやってらんないし」

 

「ふむ……私は構いませんが、皆さんは?」

 

「俺も大丈夫だ」

 

「我々も大丈夫です」

 

「グレイフィア!ひょろひょろはなひてくれないか?」

 

……一人だけ締まらないけど、まあ良いか。俺先導の元、あの店に向かう事になった。あ〜あ、今まで頑張ってきたんだが……無駄だったのか。そんな哀愁を漂わせながら、俺は歩き始めた。




ティエト父登場!さらに三大勢力トップ陣〜。もう、わけわかんないね。自分で書いといてなんですが。現在シエナは魔法の修行の真っ最中!しかも天賦の才能の持ち主。設定ではゲオルグよりちょっと下。ヒロインにしようかな〜?と考えだした今日この頃。それではまた次回!
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