リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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GOD編
龍神との邂逅


 

 

あれから数日、好きなように生きる。を目指していろんな場所を歩きまわっていた。でも、その度に誰かに出会う。まるで監視でもされているかのようだが、それはない、と思う。なんせ結界を破壊されたから、張り直すのが面倒になって張っていないからサーチャーとやらをばら撒かれても何も分からない。

 

「さて……何をしようか」

 

『こんなにまったりとしているのは初めてなんじゃないか?相棒。まあ、俺もこういう時間は必要だと思うがな』

 

暇すぎるのも問題だと思うが。やる事がまったく思いつかないし、基本的に行き当たりばったりで行動するせいかな?何もやる気が起きない。

 

『考えかたが若干九歳のする事とは思えないな。そんなに急ぐ必要もないんだろうが……』

 

良く言えば、成熟している。悪く言えば、ただ老けているだけだからな。まったく褒められたことじゃないが、な。

 

っていうかさ、見ないふりしてるけど、声かけなくても良いのかよ?俺は別に構わないんだけど。お前は一応、顔なじみみたいな物だろ?俺は問答無用で敵対したけど。

 

『そんなので本当に良いのか……?まあ、いい。それで、何故此処にいる?オーフィス』

 

「久しぶり、ドライグ」

 

「……俺は断じて突っ込まないぞ。たとえ龍神が幼女の格好をしていても突っ込まない。……それで何か用事でもあんの?」

 

「我の目的に協力してもらいたい。ドライグの力があれば必ず成し遂げられるはず」

 

オーフィスの目的、それは次元の狭間で無謬の平穏を手に入れることだったか?オーフィスが次元の狭間に戻れない理由。それは単にグレートレッドが次元の狭間にいるからだ。グレートレッドがいる限りオーフィスは平穏を手にする事は出来ない。

 

両者とも仲がものすごく悪い。動のグレートレッドに静のオーフィス。仲が良いはずがない。力量も拮抗しているせいか、勝負の決着はつかずなし崩しの状態でグレートレッドは次元の狭間を統べている。それがオーフィスにとっては目障りなんだろうな。

 

「目的?それってあれか?次元の狭間で眠っていたいっていうニート発言の事か?」

 

『相棒、その言い方はどうかと思うんだが……』

 

「いいじゃないか。その通りなんだから。それで、お前は俺にどうして欲しいわけ?お前と協力してグレートレッドを潰して欲しいのか?それであいつを殺せるなら誰も苦労しないだろ」

 

「違う。我の作った組織に入ってもらいたい」

 

「……数を集めれば殺れるって訳じゃないだろ。俺だって、あいつを倒す事は出来ても殺す事は出来ないんだからな。大体どういう名前の組織だよ?」

 

「『禍の団(カオス・ブリゲード)』。もう数は揃えてきている。そこにドライグが入れば……」

 

「要するに、はみだし者の集まりって事だろうが。まっぴらごめんだね。というよりは、お前はタイミングが悪かったな。

 

少なくとも一ヶ月前の俺なら了承したかもしれないが……今の俺には無理だよ。俺はやりたいようにやる。それを探すために忙しいんだ。だから、お前のやる事に協力してやる事は出来ない」

 

「やりたい事?ドライグのやりたい事とは、何?」

 

「それを探すんだよ。昔の俺は、今のお前以下だよ。ただ漠然とした目的のために戦ってきた。でもさ、それじゃダメなんだよ。自分の行動で起きた事は全て自分の責任だ。俺はそれを知らなかった。

 

だからこそ、俺は自分のしたい事をするのさ。まあ、まずは自分のしたい事を知る方が先なんだがな。それでも、今は前よりも充実しているだろうさ」

 

知らなかった事を知る。俺は未知が多すぎる。新しい発見を探す、それはとても面白い事だろう。既知などいらない。ただただ未知を欲する。最強になったとはいえ、俺はまだまだ知らない秘密が世界中のいろんな場所にあるって事を、俺は知った。

 

「既知から未知へ。俺はお前らと違ってまだまだ若輩者だ。だからこそ、欲しいんだよ。見たいんだよ。世界に生きる者の可能性、って奴をな」

 

「そう……」

 

「俺はお前の力にはなれないが……お前の友人にはなってやるよ。オーフィス」

 

「友人?それ、一体何?」

 

「頼り頼られる関係、かな。少なくとも、敵対したりはしないだろうな。友人になる条件は、たった一つだけーーーー名前を呼ぶことだ。俺はお前の友になりたい。お前はどうだ?オーフィス」

 

「我、ドライグの宿主の名前知らない」

 

「あれ?言ってなかったっけ?まあ、いいか。ーーーー俺の名前は一誠。兵藤一誠だ。イッセーでも何でも好きに呼ぶと良い」

 

「分かった。それじゃあ、イッセー。バイバイ」

 

「ああ。じゃあな。またいつか、何処かで会うこともあるだろう。その時まで、お別れだ」

 

オーフィスはコクリとうなづくとふっとその姿を消した。多分次元の狭間に行ったんだろう。あの言葉は嘘じゃないが……アザゼルとかミカエルさんあたりにばれたら絶対なんか言われるな。

 

『何かを言いはするだろうが、しょうがないと諦めるだろうな。強硬策に出られるほど、相棒もオーフィスも弱くはないからな』

 

「まあ、出たとしても死ぬだけだしな。そんな意味のない行動はしないだろうな。それじゃあ、散歩に戻るとしよう」

 

そのまま街を歩き回っていると、黒いリムジンが後ろから来たと思ったらドナドナみたいに連れていかれた。中々早かった事に驚いた。まあ、こんな事させる奴はそういないだろうし誘拐するって事は殺しはしないだろうと高を括っていた。

 

連れていかれたのは月村邸。初めて見た時も驚いたけど、でかいよな。この街で一二を争うくらいだ。まあ、金はあるんだろうがどうやって稼いでいるんだろうか?気になるが……それは置いておこう。

 

「それで?何で俺はまたどうしてこんな格好にさせられているんです?」

 

「すまないな。忍が君と話があるらしいんだが、君が何処にいるか分からないから探していたんだ」

 

「その格好で、ですか?」

 

俺を連れ込んだのは高町恭弥さん。なんか忍者ルックの服装をしてるんだけど……運転席にいるのは鮫島さん。本当はバニングス家の執事らしいんだけど、今は月村に協力しているらしい。

 

「とりあえず、この縄邪魔なんで破棄しますよ。こんな事しなくても言われれば行くのに……」

 

腕の一部から小さな刃物を出現させ、身体に巻きついている縄を切り裂いた。鮫島さんは驚いていたが、恭弥さんは何も言わなかった。多分俺に関しては驚くのを止めたんだろう。

 

そして恭弥さん先導の下、とある一室に入るとメイドさんが1人と月村すずか似の女性(まあこの場合は逆だろうけど)が待っていた。この人が月村忍さんか……なるほど、吸血鬼だね。

 

「こうやって挨拶するのは初めてね。月村家当主の月村忍です。よろしく、イッセーくん」

 

「赤龍帝の兵藤一誠です。こちらこそよろしくお願いします。それで?俺は何でまたドナドナされて連れてこられなくちゃいけないんですか?」

 

「恭弥……まあ、それに関しては謝罪するわ。でも、こちらとしても早急に済ませておきたい話題だから……」

 

 

「別に念を押さなくったって黙っていますよ。どうしてツェペシュでも、ましてやカーミラでもない吸血鬼がいるのかは興味がありますが、そこまで知りたい情報ではないです」

 

 

「……まあ、お見通しよね。それじゃあ、この話題は此処までにしましょう」

 

「おい、忍」

 

「恭弥、イッセーくんを怒らせてはいけないの。この子の気分を損ねれば、たったそれだけの事でこの街が地図から消えても何もおかしくはないのよ」

 

「そんな事には欠片も興味ないですけどね。それで、まだ何か用事があるんですか?暇だからいいですけど、長くなるようなら帰りますよ?」

 

コカビエルみたいな戦争狂ならまだしも、無作為に人を殺すような趣味はない。大体、俺の気分を損ねたとしても悲惨な目に合うのは損ねた奴だけだろうし。

 

「イッセーくんって魔法使いなのよね?」

 

「正確には違います。俺は魔術師であって、魔法使いじゃないんですよ」

 

「何が違うんだ?正直な話、違いがあまり分からないんだが」

 

「魔法使いっていうのは、悪魔の使う魔法を体系化し行使する者たちの事。魔術師っていうのは、聖書とかに記されている神の奇跡を行使するのを目標にしている者のことです。って言うか、魔術師って俺しかいないんですけどね。

 

それで話に戻りますけど、魔法を使いたいんですか?確かに魔法も使えますから、教えるのは吝かではありませんが……」

 

「本当に!?いや〜、実は自分の身だけは守れるようにしたいって言ってきたんだけど、私には何をしたら良いのか皆目検討がつかなかったんだけど……」

 

「まあ、それぐらいは。魔法使いだって実力主義ですから、俺に教えを乞うと言うなら生半可な実力じゃあ許しませんけどね」

 

「……おてやわらに、お願いね?」

 

「それは彼女の努力次第でしょうね?俺は教えるだけですから」

 

そんな俺を見た忍さんは、人選間違えたかな……?と内心考えていたらしい。

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