リリカルD×D~狩り人の戦記~   作:シュトレンベルク

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それではD✖D編スタートです。


ハイスクールD✖D編
それは物語の始まり


 

 

シエナや四葉兄妹が二年生に上がり、店もそこそこ評判が出てきて平和に過ごしていたとある日に街に堕天使が入ってきたのを感じた。まあ、別に悪魔の管理する土地に堕天使がいてもなにも不思議じゃないと思って放っておいた。これが物語の始まりだとは知らずに……

 

やけに楽しげな高校生のカップルがいた。いや、はしゃいでいるのは男だけで女の方はそういう演技をしているだけだな。引っ掛けられたのか分からないが、ご愁傷様と言ったところだろうな。って言うか……女の方は堕天使か。まあ、何か問題を起こしてる訳でもないし放っておくか。

 

その翌日、学校から帰ってきたシエナがなんか考え込みながら帰ってきた。あんまりにもらしくない姿に疑問は抱いたものの、何か困った事があれば相談してくるだろう。さらに数日後の晩に相談してきた。

 

「師匠、変態三人組って知ってますか?いえ、知らなくても構わないんですけどね。まあ、とにかくその三人組の内の1人が悪魔になってたみたいなんです。何か知ってますか?」

 

「知らねえよ。でもまあ想像はつくな。そいつは多分神器を持ってたんだろ。それを危険視した堕天使に殺されたんだろ。よくある手口だから、放っておけばいい。

 

それに悪魔になったって事は、リアスさんかソーナさんの庇護下に入ったってことだ。いくらなんでも魔王の妹に手を出す奴はいないだろ」

 

「そうですか。まあ、あまり気に掛けたいとは思わないんですが。なんせ普通に学校でおっぱいおっぱい言ってる人たちの1人ですからね。正直な話、気持ち悪いんですよね」

 

「ちょっと待て、そいつは本当に学生か?男としてあまり認めたくないぞ。って言うか、同じ学校にいる男子たちが不憫すぎるだろ。……しかし、これは何かの幕開けになるのかね」

 

街の空気が不穏な物に変わってきたような気がする。普通は相互不干渉を貫くはずだが、堂々と人を殺してる。いくら悪魔の駒(イービィル・ピース)とはいえ、死んで数時間も経つ奴を生き返らせるなんて不可能だ。という事はまだ死にたてか死ぬ寸前だったという事。そんな事を許すのか?

 

「不穏な空気だな。戦いの幕開けになるのか、それとも新たな時代の幕開けとなるのか。はてさて、どうなる事やら」

 

雲に隠れてしまった月を見上げつつ、俺はぼそりと呟いた。幸いと言うべきか、2人には聞こえていなかったようだ。どちらにせよ、世界の変革の鼓動を感じつつも俺はまず傍観に徹する事にした。

 

「アイス食べたくなったんでちょっとコンビニまで行ってきますね。何か買ってきて欲しいものとかあります?」

 

「いや、特にないな。……一応言っておくが、夜道には気をつけろよ。何もないとは思うが、一応念押ししておくが」

 

「あはははは。大丈夫ですって。たとえ襲ってきたのが悪魔でも堕天使でも追い返してきますから。八舞さんも特にない?それじゃあ行ってきます!」

 

まあ、俺自身そこまで大袈裟な心配をしているわけではない。一応の話だ。いざとなれば契約してる使い魔を呼べば良いんだけどな。天使の力(テレズマ)が身体に満ちている俺たちには状態異常という物が起こらない。自然と起こるならまだしも、人為的な手段では無理だ。

 

そんじょそこらの痴漢や強姦魔程度にやられるほど本人の身体能力も低くはない。まあ無駄な心配だって分かっているけど、しても悪い事ではないだろう。自前の紅茶を淹れながら本を読んでいた時にシエナが帰ってきたと思ったら、なんかありえないみたいな表情を浮かべていた。

 

「……おかえり。どうしたんだ?何か変なことでもあったのかよ。すごい顔してるぞ、お前」

 

「……師匠、多分これから帰ってくるの遅くなると思うからよろしく」

 

「は?何言ってんだ?別に俺はお前に早く帰ってくるよう命令した覚えはないぞ。だからお前ホントに何があったんだよ」

 

 

「悪魔に目をつけられた。なんであんな所にはぐれがいるのよ。しかもそいつを殺したと思ったら、今度は堕天使が襲ってくるし。そいつを殺したら今度は悪魔に目をつけられるし……」

 

 

「……………………」

 

な、何も言えねえ……。むしろ、どうやったらそんな不幸のオンパレードに陥れるんだ?しかも自分から向かっていったんじゃないのにそんな事になるなんて……呪われてんじゃねえの?と言いたいぐらいの不幸っぷりだ。

 

「お前は絶対に悪魔になんてなれないから、心配するほどでもないが……悪魔陣営に入るなどとは言わないようにしてくれよ。後から引っこ抜くの面倒なんだから」

 

「そりゃあ分かってますよ。テレズマが満ちているこの身体は転生なんて出来ないんでしょう?それに悪魔陣営に入ればどんな事を言われるか分かったもんじゃありませんからね。心配されなくてもしませんよ」

 

正確に言うならば、俺たちの身体は天使に近いが別物の何かに変わっている。悪魔とはそもそも力が反発してるし、天使・堕天使の両方とも構成が異なっている。だから無理なのだ。

 

「しかし、お前も大概だな。どうやったらはぐれの後に堕天使と接触だなんて神懸かり的な事が出来るんだよ。びっくり仰天にもほどがあるわ」

 

「私が聞きたいですよ!師匠みたいなトラブル体質じゃないと思うんですけどね……まあ、特に問題ないから別に良いんですけどね。面倒だなと思うだけなんで」

 

ないとは思うが、殺そうとしてきたら俺は悪魔陣営との戦争をしなきゃならんのかな?まあ、その時は新しい覇龍(ジャガーノート・ドライブ)で一気に殲滅か、滅神龍(クァルティカ)を使うかだな。どちらでも面倒な事に変わりはないから、愚かな事はしないでもらいたいな。

 

紅茶を飲みつつ本を読みながら、そんな物騒なことを考えていた。まあ、サーゼクスさんは俺の眷属(家族)の面子を知ってるから止めるんだろうけど。厄介な事が起こらなければ良いんだけどな、と望み薄な願望を抱きながら紅茶のカップを置いた。

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