金属のケモノは夢を見る   作:プレダコンボイ

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一応の簡単な舞台設定

アニメ版
トランスフォーマープライム(主人公はプレダコンという種族)←G1からゲストでホイルジャック他

宇宙放浪の旅(ボディは捨ててきた)

アニメ版 ゾイド(原作開始数百年前に不時着)

ゾイドになっちゃった

簡単にいうとこんなかんじ


金属のケモノは接触する

 

長い時が流れた。友の墓がある洞穴から定期的に世界を見て回るのが最近の私の日課だ。

 

昔に比べ、生息するゾイドも随分と変わったようにも見える。

随分前から二つの国が争うようになり、その数も勢いよく増えている。

とはいえデスザウラーほどの強敵に会うこともなく、たまに襲い来る血気盛んな野生ゾイドや野良ゾイドを蹴散らしつつ星を一周してから洞穴に戻る。こうして星の変化を感じつつ私は生きている。

 

ただ最近になって一つの問題が浮上した。

 

……整備だ。

 

いかにゾイドコアを活性させることでゾイドが持つ自己修復機能を刺激し、壊れた所を修復することができるといっても限界がある。

私がまだトランスフォーマーだった頃ですら、整備用の設備で定期的に点検していたというのにこの惑星に降り立ってからはほとんど受けていない。

唯一それができた人間はもういないし、今を生きる彼らにはその技術はおそらくないのだろう。

私の仲間たちが知恵ある者たちに取って代わられたのも私と違い、点検などという発想に辿り着けなかったからなのかもしれない。

 

仕方ないな、彼らもまた獣だったのだ。

 

しかし、こうやって考え込んでいても状況が改善されるわけでもなく、依然困った事態なのは変わらない。

具体的にいうと、最近足の調子が悪いのだ。足だけでなく身体の節々が錆び付いているのだが、最も深刻なのが足なのだ。

足を動かすための油圧系が上手く機能しないのか、走るのはもちろんバランスをとるのにも支障をきたしている。

 

おかげでトランスフォームができない、異常を感じたあたりで自分で直しておくべきだったと考えるが、よくよく考えれば自分はそういう知識は皆無だったことを思い出す。

然もあらん、私は獣ですから。

そういうのは知恵あるものか、人間たちの役割ではないだろうか。

 

まあ、翼があるからまだ大丈夫だ。

それにお得意の火炎攻撃は未だ健在。

今も敵からの攻撃は飛んで逃げるか、火で追っ払っている。

 

さて、困った事態というのは得てして、さらなる厄介事を呼び寄せるとはよく言ったもので……はて?誰が言ったのか?あの頭の横部分がよく光る博士だったか、はたまた絶叫が得意な筒みたいな奴だったか……黄色い奴だっけ?

話がそれた、そう厄介事だ。

 

どうやら争っている二つの国から追われているらしい。

日課の星一周飛行をしているときに、執拗に飛行ゾイドに追われたのだ。私と同じ幻獣型のようだったのだが……

まだまだ遅い。速度は昔見せてもらった速度基準でマッハ3ぐらいだろうか。

だが直線軌道ばかりのぬるい飛行で私は捉えられるはずがない、空中で翼を羽ばたかせ一時的な減速とホバリングをやって見せれば一瞬で後ろを取れる。

調子のってすれ違いざまに火炎を吐いて見せたら一切の攻撃が止んだ。どうやらゾイドのほうがビビったらしい。

 

この星の戦闘用のゾイドは本能的にビビると火器が使えなくなるとか……あれだ、ビビってると咄嗟の行動が取れなくなるよな。

私も飛んでるときに驚いたときには、思わず飛び方を忘れてしまったよ、うっかりうっかり。

結構な高さから地面に落ちた時の痛みはデスザウラーとの戦闘以来のビックリランキングベスト1位だ。

あれ以来だったか、足に違和感を覚えたのは……

まさか空中に魚が飛んでるとは思わなかったのだ、仕方あるまい。

 

 

 

 

******

 

 

 

 

こんにちは!

え?なんだか不機嫌?そうなんです。なんだかとっても嫌な気配を感じるんです。

昔、とっちめようとした相手と似た気配です。おかげで気になってしかたないので、飛び回って探しているところです。

 

 

 

 

 

見つけた!

 

ひー、ふー、みー……たくさんのゾイドが倒れ伏している。

頭を吹き飛ばされた奴、痛々しい切り傷、銃痕跡……荷電粒子砲の余波で溶解しかけている奴!

姿かたちは随分と違うが、間違い。嫌な気配をぷんぷんする。

私が探していたのは、こいつだ。

 

私は崩壊した砦とそこにいる人たちを後ろに奴の前に降り立つ。

翼を大きく広げ、うなり声をあげつつ、姿勢を低く保つ。

見た目からして武装はデスザウラーのように豊富にあると見える。

背中と頭のロングレンジライフルとビームガンに注意しつつ、距離を縮める。

 

すると、弾やビームが体を掠めていく。ジェノザウラーの正確な攻撃をギリギリでよける。

パイロットの腕がいいのだろう、少しずつだが掠る弾が当たりつつある。私の装甲はかつてはデスザウラーの荷電粒子砲にも耐えたが、年数が経ち劣化したボディでは通常弾ですら怪しい。

このままでは接近できないので翼を使って飛びあがり低空飛行をしつつ一気に接近する。

しかし、目の前のゾイドは荷電粒子砲を放つ準備をしている。

 

マズイ……そう思った私は咄嗟に火炎を地上に当て、その勢いで無理やり上昇する。

その瞬間、私の真下を光の渦が轟音と共に過ぎ去っていく。

 

やべっ!爪先が溶けた!

 

だがこれはチャンスだ。荷電粒子砲を放ったばかりなら、連射はできないはず……できないよね?

できないと信じて、勢いよく突っ込む。

渾身の体当たりだ、しかもただの体当たりではない。私は目の前のゾイドより大きく、そんなゾイドがマッハ3を超えるスピードで突撃したらどうだろうか?

 

答えは目の前で大きく吹っ飛ばされたゾイドが教えてくれる。

 

腕は折れ、先程まで弾幕のごとく撃っていた火器は沈黙。目の前のゾイドは既にコンバットフリーズだ。

もはやまともに戦闘できまい。

 

 

そう思っていた時期が私にもありました……

 

なんだあれはズルくないか……オーガノイド……

まだ存在していたとは……

オーガノイドは昔私を作った人間が共に共存して暮らしていくことを目的に作られた小型ゾイド。

その多くがゾイドのもつゾイドコアを活性化させ、修復や強化といった機能をもたらす。

私はゾイドコアが変質しているせいでその恩恵に与れなかった。私だけぼっちである……いかんいかん、話がまたそれた。

結局のところ目の前にいたゾイドもまたオーガノイドの力によって修復はなかったものの再び戦闘力を得て、私から逃げおおせたのだ。

うらやまけしからん、そもそもなんでそんなゾイドにオーガノイドが従うのか、私にはわからん。

 

しかし一旦逃げに入られると探し出すのは難しいかもしれない。

実際、今回見つけたのはほとんど偶然である。

次会ったときは、オーガノイドを以てしても立ち直れないぐらいボコボコにすることを決意し、私は飛び立つのであった。

 

 

 

 

******

 

 

 

やられた……あのデスザウラーもどきは囮か……

 

あの後一度傷ついたボディの修復のため寝床 兼 友人の墓である洞穴に戻ったのだが、ものの見事に爆撃を受け崩落。

なんとか脱出できたものの、私は住処を失ったのだった。

どうにもあのもどきの気配を察知して接触されることは予想されていたらしく、その後つけられたらしい。

場所がバレ、捕獲もしくは破壊目的で爆撃された。

くそぉ、私の数少ない憩いの場が……

 

しかたないので追ってをことごとく焼き払って、友人の所に避難することにする。

え?友人なんていたのかだって?

いるとも、いかに私が獣だとはいえ、友人の一人や二人……あれ?そういえばあいつ以外にいたっけか?

 

…………

 

いやいや、まさかねよくよく考えれば友人なんて一人だけだわ。正確には一体か……

そいつはとある放置された砦に住んでいるのだが、右前足を故障している。

友人はその場所で相棒の帰りを待っているのだとか。

どれぐらい前に別れたのか聞いてみたが覚えていないらしい。けれど後100年ぐらいしたら来る気がするとか……人間の寿命ってそんなに長かったか?

いや長かったような、あれ?

まあいい、とりあえずそいつのところにしばらく止めてもらおう。

 

あ~腹減った~、故郷で食べたエネルゴンキューブが懐かしい……

ゾイドになってからは、無人の砦に残されたものを補給に使ったり休眠状態入ったりして節約してきたのだが、今回久々に本格的な戦闘を行ったせいかエネルギーが足りない。

 

今後の課題の一つとなりつつある。

こればかりは、私一人では解決できないから困ったものだ。

友人はどうしているのか、今度聞いてみるか。




感想でブロックスやサラマンダーといった考察がありましたが
作者的に主人公はギル・ベイダーorギルドラゴンの親戚(ゾイド化するきっかけの野生体ゾイド)
大きさはアニメ版デススティンガーより少し小さいぐらい(つまり並の大型ゾイドよりはデカい)
続きと主人公の詳しい設定はその気になれば書くかも……
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