真琴×光秀短編集   作:とましの

6 / 6
治療

うちのスーパードクターは年相応にガキで未熟でへこたれる。

だがそれは、患者と真剣に向き合っているからこそのことだから仕方ねぇ。切れば必ず助けられるってもんでもないからな。

 

俺たち医者は神でもなんでもないんだから。

 

 

平日午後六時、伊達川から出されたレポートに目を通していると携帯が鳴った。

電話の相手はうちのスーパードクターだが、今回の用件はそっちの話じゃないらしい。

 

携帯を耳に当てたまま職員室を飛び出すと通りかかった前木が驚きの声をあげる。

だがそっちに目を向ける余裕はなさそうだ。

 

 

うちのスーパードクターは手がかかる。

泣き虫で強引で鈍感で、訳がわからない事をしでかすこともある。

けどその手間を面倒だと思ったことは一度もない。

 

 

久しぶりの発情期はかなり酷い有り様だった。少なくとも治療で二時間かかるなんて普通じゃありえねぇ。

 

おかげで俺は治療室のベッドから降りることもできずに午後九時半を告げる時計をぼんやり眺めることになった。

 

今夜も徹夜仕事になりそうだ。

 

けどあいつが発情期を過ぎて落ち着きを取り戻したならそれでいい

 

さっきから口を開くたびに「ごめん」を繰り返すその殊勝な態度も別にいい

 

いいっつーか……こいつが無事なら何でも流せるつーか

 

こいつがどんな姿でも何をしでかしても、俺はこいつに惚れてんだから仕方ねぇよな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

.....................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................................

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。