IS~ワンサマーの親友   作:piguzam]

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プロットデータ整理してたら出てきたので投下www


番外編~IF世界
閑話~怒り(本編IF~ゴーストライダー)


 

 

 

もしも鍋島元次のISがオプティマスじゃ無かったら――皆に受け入れて貰え無かったら――こうなっていたであろう。

 

 

 

 

大事な家族をあのクソ忌々しいオルコットに侮辱され、俺は怒りに支配されたままクラス代表決定戦を迎えた。

その時の怒りに当てられた1組女子は俺の事を怖がり、誰一人として俺に話し掛ける事は無くなったが、それも仕方の無い事だろう。

ルームメイトの……いや、元ルームメイトの本音ちゃんも俺と目が合うと「ヒッ!?」と悲鳴を挙げて逃げてしまう様になった。

真耶ちゃんも同じく生徒の皆と一緒になって震え、かなり余所余所しい対応をされた。

それから少ししてこの学園では俺に対するアンチ組織が出来上がり、歩くだけで罵詈雑言を受けてしまう様になった。

やれ「学園から出て行け!!」とか「この暴力男!!女の子に怒るなんて最低!!」とか「早く人体実験されに行けば!?」なんて言われてる。

唯一俺の味方は一夏と箒、そして千冬さんの3人だけ……もうこの学園に居るのも苦痛にしか思えない。

そして俺の大切な家族を侮辱したオルコットとISで戦う日、俺に届いた専用機は――。

 

 

 

「元次……これがお前の専用機――『G・R』だ」

 

 

 

束さんが俺の力になれる様にと秘密裏にISへ進化、改造してくれていた俺の愛車……イントルーダークラシックだった。

まだ初期状態なので一次移行が終わるまでは只のバイク……史上最強の兵器と言われているISに、俺は自らの愛車で挑む事になった。

幸いISとしての最低限の機能としてシールドエネルギーと絶対防御は備えられていたので、俺は玉砕覚悟でオルコットとの戦いに望んだ。

カタパルトから打ち出されてアリーナの地面へと着地した俺に飛び交うブーイングの嵐と嘲笑の渦。

「地面を這う虫けらにしか見えませんわね」等と天に浮くオルコットから侮辱されるも……俺の取った行動は回避のみ。

当然だ、こっちは武器も無ければ空も飛べない、謂わば普通のバイクに防御機能が付いただけの状態。

なら俺がするべき事は、どれだけ笑われようとも一次移行までの時間を稼ぐ事だけだった。

 

 

 

「あぁもう!!飛べもしない無様なISで30分も逃げ回ってばかり……アナタには人間としての誇りすら無い様ですわね!!」

 

「……勝手に言ってろ」

 

 

 

30分。短い様で長い30分という時間を、俺は必死に逃げ回った。

速度、機動性、敏捷性の全てにおいてオルコットのISを下回るスペックのG・Rを駆使して逃げ回っていた俺に飛び交ったのは野次だけではない。

彼奴等観客席からゴミを投げ付けてきやがった……しかも悲しい事に、1組の女子もほぼ全員参加してる。

皆「男の分際で偉そうにしてんじゃ無いわよ!!」とか言ってる……挨拶を交わして友達になった筈の夜竹や相川……本音ちゃんまで……。

 

 

 

俺がキレたのがいけなかったのか?男だからって理由だけで家族を侮辱されても怒っちゃいけねえってのか?

 

 

 

俺は1人で非難を浴びる事の辛さより――この理不尽な女尊男卑思考の世界に、自分でも信じられない程の強い「怒りと殺意」を覚えた。

 

 

 

上等だ……今まではずっと、俺を馬鹿にするぐらいならどうでも良いと思ってた……けどよ。

 

「これで終わりですわ!!その不快なバイク諸共、塵に消えなさい!!」

 

今日からは、俺に少しでも敵意を向けた奴は全員――――『惨たらしく殺してやる』

自分の中に湧き上がる憎悪と殺意の『炎』に全身を焦がされるイメージを鮮明に感じながら、俺はオルコットの放ったミサイルに呑まれていく。

 

「ふぅ……やはり塵は塵に。ゴミは焼却処分されるのが相応しいですわね」

 

ミサイル爆破の衝撃、そして俺の居た場所が粉塵に包まれた向こうで、オルコットの不快な高笑いが聞こえてくる。

その耳に障る声をBGMに聞きながら、俺は――。

 

『GRRRRRRRRRRRR……』

 

「……え?…………ヒッ!?」

 

全身から湧き出す炎に包まれ、黒焦げのライダースジャケットを身に纏った『骸骨』に変貌する。

肩の部分と拳から肘までのグローブに付けられた銀の鋭いスパイクが見る者に底知れない恐怖を撒き散らす。

その異質過ぎる風貌に観客席の笑い声はシンと鎮まり、辺りは静寂に包まれた。

 

「な、何ですの?その姿は……ま、まさか、それが一次移行した姿だとでもいうのですか!?お、おぞましい!!」

 

『……』

 

空中で俺を見て戦慄するオルコットには目もくれず、俺は骨だけになった手をイントルーダーのガソリンタンクに添える。

 

『――GAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!』

 

ゴォオオオオオオオオッ!!!

 

俺の口から出た地獄の入り口から聞こえる悲鳴の様なボイスと同時に、俺の身体からバイクへ炎が引火した。

普通なら爆発するであろうバイクは何事も無くマフラーから大きな排気音を響かせながら、炎によって形状が変えられていく。

下向きに伸びていたマフラーは上にカチ上げられ、タンクを骨の手の平の様なパイプが通る。

装備されていたクラシックフェンダーの頂点には刺が生え、フロントフォークがチョッパースタイル然とした長さまで延長された。

車体を奔る炎はやがて収束され、熱で真っ赤に染まったエンジンと燃えるタイヤへと変貌を遂げゆく。

アップハンドルは溶けたかの如く曲がり下向きに変更され、ヘッドライト部分には馬の頭のドクロを模した飾りが付けられる。

 

 

 

 

 

歪にして燃え盛る憤怒をこの世に形為した地獄のバイク……『ヘルバイク』。

 

 

 

 

これを自由自在に操り、この世のありとあらゆる乗り物を地獄のマシンに変化させる、俺のISの真骨頂にして単一の能力。

 

 

 

 

 

速度、機動、パワー特化型IS――――『Ghost Rider』のワンオフ・アビリティー、『復讐之精霊(スピリット・オブ・ヴェンジャンス)』だ。

 

 

 

 

 

さぁ……地獄の時間だぜ?……精々苦しみな。

 

『GURAAAA!!』

 

「な!?空を(ガシィッ!!)がう!?」

 

アクセルを煽ると、まるで悪魔の鳴き声の様なサウンドをマフラーから響かせながら、ヘルバイクは炎のレールを描いて空中を疾走する。

オルコットのISを上回る……いや、現存するISの中でも最高速と加速度は他の追随を許さない『Ghost Rider』のスピードは、一瞬の内に奴の背後まで移動出来た。

そのまま『Ghost Rider』の武装のチェーンを呼び出し、それでオルコットの首を縛り上げる。

圧倒的な加速が生み出す膨大な慣性の力によってオルコットの身体はヘルバイクに引っ張られてしまう。

更に『Ghost Rider』の力は、束さんのカタログ値によれば訓練用IS100台分の出力を弾き出している。

そんな力で思いっ切りアリーナの地面に向かって俺が鎖を引っ張ればどうなるか?答えは単純明快――。

 

「きゃぁあああああ!?」

 

ゴシャァアアアアッ!!!

 

今まで体験した事の無い速度で地面に叩き付けられる結果となる。

頭から地面に落ちた衝撃で、ISの絶対防御が発動していても立ち上がれないのか、オルコットは全身を痙攣させながら手を地面に付く。

まだまだ……もっと苦しませてやるよ……もっと痛みをやるよ。

俺はそんなオルコットから視線を外し、手に持ったチェーンの端の部分をヘルバイクのリアフェンダーに繋ぐ。

そこから姿勢を戻してアクセルを5回程吹かし――。

 

ギャルルルルルルルルルルッ!!!

 

「つぅッ!?ああああああああぁぁ!!!」

 

前輪をウイリーさせながらオルコットをISごと引き摺りつつ走りだした。

ヘルバイクのタイヤが織り成す炎のレールにも攻撃性は有り、オルコットは首を支点に引き摺られながら炎に身を焼かれる。

勿論シールドエネルギーと絶対防御があるから本当に焼けている訳では無いが、絶対防御を突破すれば炎の熱さと痛みを同時に味わう事になるだろう。

俺はヘルバイクをウイリーさせたままアリーナの壁際まで突っ走り、そのまま垂直に壁を駆け上がる。

そうすると今度は生徒の安全を守る為に張られたシールドバリアーの上に立つ事になるが、オルコットがシールドの上に乗った瞬間、その下から悲鳴が挙がる。

なぜならオルコットはここまで顔面を引き摺られているからだ。

幾らシールドエネルギーがパイロットを保護していても、首を絞められたまま引き摺られるのは絵柄的にかなりの恐怖を煽る。

まだ許すつもりは微塵も無え……二度と俺に歯向かえ無いぐらい……ズタズタにしてやる。

 

ギャルルルルルルルルルルッ!!!

 

「~~~~~~~~~~~~ッ!!!?」

 

もはや悲鳴にすら聞こえない程のくぐもった声を挙げながら、オルコットは観客席を覆うシールドバリヤーの上を俺のヘルバイクで引き摺り回される。

顔が見えないのが残念だが、苦しみに藻掻くオルコットの悲鳴を聞き取って、俺が感じたのは――。

 

『――HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAAAAAAA!!』

 

家族を侮辱した奴を叩きのめし苦痛を与える事への……無上の歓喜だった。

『Ghost Rider』の仕様なのか、ボイスチェンジャーで人間の物とはかけ離れた声で笑う骸骨姿の俺は皆にどう見えるのだろう?

それは考えるまでも無く、年端もいかない少女達にはキツすぎる光景だ。

ハイパーセンサーを通して俺に見える彼女達の顔は、今までに無い恐怖に染まっている。

幾ら代表候補生とはいえ、同い年の少女がバイクで引き摺り回されて公開処刑に処されているんだ。

それを自分達の真上で見せられたら、恐怖する以外の感情は湧いてこないだろう。

俺はオルコットを引き摺りながら、時たまアリーナの四方八方に位置する支柱の部分にオルコットを叩き付けてダメージを与える。

そんなリンチ目的のドライブを何周も続け、俺は最後にオルコットをアリーナに飛び出したピットへ通じるカタパルトのレールの上に叩き付けた。

 

バゴォオオオンッ!!

 

「あぐ!?……ひ、ひぃぃ……ッ!?こ、来ないでぇ……ッ!?」

 

合金で出来たカタパルトが凹む勢いで落とされたオルコットに喋るだけの余裕は無く、バイクに跨る俺に恐怖の視線を送っていた。

普通ならこの時点で止めていただろう……俺が怒りの感情に呑まれていなければ……。

だが、この時の俺にはまだ足りなかった……まだ喋る余裕があるなら、喋れなくしてやろうとしか頭に無かった。

その心に渦巻く怒りに従い、俺はゆっくりとバイクに乗ったままオルコットに近づく。

 

「ゆ、許して……ど、どうか慈悲を……」

 

『――Sorry(悪いな)

 

縋る様な声で慈悲を請うオルコットの言葉を即座に断り、ボイスチェンジャーで自動変換された英語を喋りながら、俺は首を絞めていた鎖をオルコットの身体に巻き直して自由を奪う。

もう俺が言葉で止まる事は無いと悟ったオルコットは大粒の涙を零しながら震える口を開く。

あぁ、お前の言おうとしてる事は何か判ってる……だから――。

 

 

 

「で、でしたらわたくしがギブアッ――」

 

I do not have the mercy(俺に慈悲は無えんだ)

 

 

 

言わせるかってんだ。

この試合事態を恥も外聞も無く棄権しようと口を開くオルコットに向かって、俺はヘルバイクの後輪を持ち上げ――。

 

ズドンッ!!

 

「ごぶうぅ!?」

 

オルコットの顔面の上に燃え盛るタイヤを乗せて、フロントブレーキを掛けたまま思いっ切りアクセルを捻る。

 

ズギャァアアアアアアアアアアッ!!!

 

「~~~~~~~~~~~~ッ!!!?」

 

『『『『『いやぁあああああああああッ!!?』』』』』

 

『HAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!!YHEAAAAAAAAAAAAHAAAAAA!!』

 

オルコットの顔面の上で燃え盛るホイルスピンを披露しながら狂気の嗤いを見せる俺に、観客席から悲鳴が木霊した。

今まで自分達と一緒になって俺に中傷を浴びせていた女子は、オルコットに自分の未来を重ねたんだろう。

全身を痙攣させながらも燃える鎖に動きを阻害されて逃げられない恐怖。

とんでもない速度で回転する悪魔の車輪に女の命とも言える顔面を蹂躙される地獄絵図。

間違いなくIS学園で上位に残る残虐な試合内容だっただろう。

 

『そ、そこまで!!勝者、鍋島元次!!』

 

慌てた様子でアナウンスを流す教員の声を聞いて、俺はホイルスピンを止めてオルコットの上から退く。

奴は度重なる激痛と恐怖で気絶し、ブルー・ティアーズも再起不能じゃないかという程までグチャグチャに破壊されていた。

これで良い……これでコイツに対する仕返しは満足出来た。

俺は奴にひと目くれただけでアリーナを後にし、千冬さんに遣り過ぎだと怒られてから自分の部屋に戻った。

 

 

 

後日――。

 

 

 

教室に登校してきたオルコットは俺に詰め寄るなりあの試合は無効だとか『Ghost Rider』のスペックは規定違反だとか様々な文句を付けてきた。

しかも言うに事欠いて開発者を出せとか言い出すし……本気で殺そうと思った所で千冬さんが現れて、オルコットに注意を浴びせた。

 

「貴様はまだ学習しないのか?鍋島は本来、試合を行わなくともお前を病院送りにする等朝飯前なんだぞ?それでも試合で双方の決着が着いた事を無効にするつもりか?」

 

「お、織斑先生はそのクズ男の味方をすると仰るんですか!?この男の使用したISは明らかなレギュレーション違反です!!わたくしはあんな決着を認めるつもりはございませんわ!!」

 

もう良いよな、コイツ殺しても?

そう思って動こうとした俺の前に千冬さんが出て――オルコットに『死刑宣告』を下した。

 

「……もう吐いた唾は戻らんぞ?……セシリア・オルコット。今の反省の無い態度を証しとして、篠之乃束からの要請を受諾。イギリス政府並びにIS学園、そして国際IS委員会の3組織が……お前に『退学処分』を下す」

 

「……え?」

 

千冬さんの言葉にクラスメイト全員が一瞬呆け、次の瞬間には驚愕の表情を浮かべる。

渦中に居る俺も同じく目を見開いてしまう。

更に宣告されたオルコット本人は、何がどうなってるのか理解出来ない様だ。

千冬さんの続けた言葉は、俺がブチキレた日の会話内容を聞いて憤慨した束さんが全てを世界中に公表したという事だった。

しかも自分の大事な人である俺を猿と罵ったとして、イギリスは全てのISを機能停止に追い込まれ、現在国の防衛が出来なくなっているという。

これにイギリス政府は頭を抱え、兎に角今回の騒動の責任者であるオルコットを強制帰国させる事にした。

本来IS学園は他の国のあらゆる権力も通じない治外法権地域なのだが、今回の事に関してはイギリスの存亡が懸かっている。

抑止力であり防衛力でもあるISが全機機能停止なんて、外の国に狙って下さいと言ってるのと同じだ。

それを理解したオルコットは学園に残りたいと千冬さんに縋るも、学園長から既に退学扱いとされている上にまだ反省してなかったオルコットを庇う気は無いらしい。

ならばとオルコットは涙を流しながら他の生徒に助けを求めるも、他の生徒は皆関わりたく無いと冷たく突っぱねてしまう。

そして遂にオルコットはイギリスのSPに連れられてIS学園を去った。

最後までSP達に引き摺られながら泣き喚くオルコットの姿は…………爽快としか言えなかったぜ……くくっ。

そして1週間程してもイギリスのISは全て機能停止のままで動かず、俺はどうなってるのか知りたくて束さんに連絡を取った。

 

『あ~、あの金髪?あれなら家も家督も全部全部ぜ~んぶ政府に取り上げられて、もう何も残ってないよ♪ペンペン草1本もってヤツだね♪』

 

束さんの話しでは、オルコットの招いた不祥事の責任として、まず代表候補生の地位を剥奪、専用機も取り上げになったらしい。

だが、オルコットのブルー・ティアーズは俺が殆ど全てを破壊し尽くしていたので、戻ってきたブルー・ティアーズは修理が不可能になっていた。

更に機能が停止しているのでデータすらどうなってるかも判らず、一度初期化して作り直した方が予算も掛からないという話しになってる。

これに政府のお偉方は頭にまで痛みを感じた。

ISの開発というのは国の予算を掛けてやる事であり、その金額は1つの機体で数兆円にもなる。

そんな莫大な予算を掛けて作られた専用機がボロボロの使えません状態で返されてハイそうですかとなる筈も無い。

イギリスに戻されたオルコットはまずイギリス王室に呼ばれ、女王直々に大変叱られた。

束さんにより発信された今回の出来事で『イギリスは他国を見下す恥知らずな国家』と世界中の笑い者にされたと。

オルコットはその場で女王直々に家督を返上させられ、今後は『イギリスの恥』という題名で名前と写真を世界各国の教科書に永遠に載せられるらしい。

有名人になれて良かったじゃねぇか。間違いなく誰もが知る有名人にな。

更に不幸は続き、政府に専用機の予算全てを返済する事を迫られて、家の財産から土地、衣服に至る全てを返済に当てたそうだ。

それでも足りなくて、オルコット自身の身柄も誰かに売られるらしい。

だが、誰もが恥知らずな女なんてのを側に置くつもりも無く、売れてはいないって話しだ。

それから数日して、イギリス政府から俺宛に多額の謝罪金が運び込まれ、束さんにISを動かしてくれと頼んでほしいと依頼された。

さすがに高官の人に土下座されたら断る訳にもいかず、千冬さんにも手伝ってもらってイギリスのISを束さんに頼んで動かしてもらう事に成功。

 

 

 

いやはや、全てが収まる所に収まって良かったぜ。

俺に喧嘩を売ったオルコットは全てを失い、もう俺に対して表立って喧嘩売ってくる奴は誰も居なくなったし。

 

 

 

あぁ、それと余談だが、IS至上主義にして女尊男卑の思考に染まっていた我が1組の女子が、全員で俺に土下座して謝罪してきたよ。

何でも俺が居ない間に千冬さんが懇々と皆に説いて説明したらしい。

ISが無ければ女は余程の実力者でも無い限り、男には身体能力で負けるのだと。

外では当たり前の様に女が男を扱き使うが、その女連中は根本的な事実に気付いていない。

女はISには乗れるが、その肝心のISは国の持ち物で自由には使えない。

例え逆上した男に襲われても、ISで対抗する事は出来ないのだと。

世界最強の千冬さんが説明するからこそ、その言葉は皆に真実として直ぐに浸透したらしい。

 

 

 

だから、今回の事で男だからと俺を罵ってゴメンナサイと全員が涙ながらに謝り――――俺は誰も許さなかった。

 

 

 

当たり前だ。簡単に許す筈が無えだろ?

 

 

 

お前等にはキッチリと、自分の言葉に責任を持って、俺とは絶交してもらう……俺もお前等なんぞとは関わりたくねぇからよ。

 

 

 

最後に歪に笑いながらそう言うと、クラスメイトは皆涙を流しながら何度も何度も謝罪を口にし……俺はそれに心を動かさなかった。

 

 

 

これが、もしも鍋島元次が歪んだ思想を持ってしまったらというIFの話……もしも、というだけの話……。

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

はい、どうも作者です。

 

えぇ、これはまぁ、その……どうもすみませんm(__)m。

 

この話はプロットの段階で存在し、もしも作者がゴーストライダーをISにしていたらこうなっていました。

でも作者的に主人公が嫌われる……というかここまで重い話は書きたくなかったので没案にしたものです。

いやー、かなり暗くて考えてる段階で鬱気味だったのにそれを保存していた自分に戦慄しました(;´Д`)

はい、ここで元ネタの軽い解説をば……。

 

 

 

ゴーストライダー。

 

 

 

アメリカコミックMarvelの世界で活躍する古参のダークヒーロー。

初代は70年代、そして二代目のゴーストライダーは90年代に登場しています。

ドクロの頭部に燃え盛る炎が纏ったと言う非常にアメリカンで頭のネジがぶっ飛んだデザイン。

罪なき命から血が流れた時のみ変身するのだが、常に手遅れの時点で登場するので実質的に被害者は救えてない。

その代わり被害者の恨みを盛大に晴らしてやると言わんばかりに加害者をフルボッコにする極悪ヒーローなのです(オイマテ。

 

 

 

このゴーストライダーとオプティマス、そしてあるヒーローのドレをISにするか悩みました。

 

 

 

ちなみにもう1人のヒーローとは――

 

 

 

~没案2~

 

 

 

「届いたぞ元次……お前の専用機…………名は『HULK』だ」

 

『ハァルクッ!!スマァアアアアッシュッ!!!』

 

結果、アリーナ全崩壊。

 

セシリア・オルコット再起不能。

 

 

 

……と、なりそうだったのでハルクはボツになり、結果として一番最初に考え一番好きなオプティマス・プライムになり申した。

ちょっと書いてる合間にこのデータを見つけたので乗せた次第です。

そういえば皆さんはご存知ですか?MARVELに於いて最強の怪力、つまり力自慢は誰か?

ハルクは勿論、ハルクと同じチームであるアヴェンジャーズのマイティ・ソーのどちらかでは無いかと言われていますが、実はその上が居ます。

はい、前振り通りゴーストライダーです。

彼はMARVELのイベントで理性と怒りを両立させた最強状態のハルクと普通に殴りあってました(笑)。

しかもゴーストライダーはその身に宿した悪魔の力を常時制御しながら戦っていたのに対して、ハルクは全力も全力だったという。

もし制御は関係無く全力でやってたらゴーストライダー圧勝だっただろうとも言われているそうです。

他にも戦車とか馬鹿でかいビルを片手で振り回してましたしね、彼ってばお茶目(・3・)アルェー?

 

 

 

 

ともあれ、これからもワンサマーの親友をよろしくお願いします。

 

 

?「俺様の出番はあるのか?」

 

ん?あ、メ○ちゃんは……どうしよう?どうにかして出したいけど……。

 

?「俺様を出さなければ貴様を吹き飛ばすぞ、虫ケラよ?」

 

で、出来る限り頑張ります(;´Д`)

 

?「私も勿論、出番はあるのだろうな?早く脚本を送ってこんか」

 

( ゚д゚)ハッ!?し、消防車様まで?確かに色々聞かれてますけど……

 

?「腐食したくなければやるのだ!!」

 

は、はいぃいいいい!!!

 





少しばかり書き足して投稿www

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