一時間ごとに投稿して遅れを取り返しますはい。
では本編をお楽しみ下さい。
~一方、デントが月に来る数分前の月戦場では~
「敵が多いわね」
「それになんか訓練の奴より強くないかきえ?」
「...あいつのせいじゃない?」
「全くめんどくさいよ...ね!」
サニーは次々に敵を倒していく。
スレイサー達の他にも軍隊のそれぞれの部隊や教員、たまたま居た遠征部隊など多数の人材が派遣されたが戦況は悪く押され気味であった。
「ルリス、能力の効果残り時間は?」
「一々数えてないきえ!えっと大体三分くらい?」
「まずいわね」
「私たちもエネルギーが底を尽きそうなんだけどね」
「いよいよまずいね、デントにご飯作った上げるって言ったのに」
「なに、お二人付き合ってたの?」
「違うよ、たまたまお父さんとデントが知り合いだっただけ」
「ふーん」
カパラーチェはにやにやと笑いながらガトリングガンで敵を打ち抜き続ける。
「そろそろ撤退しないとエネルギーが...」
ルリスがスレイサーに撤退の合図を出そうとした瞬間四つん這いの怪物に突進され宙に大きく吹き飛ばされる。
「ルリス!!」
落ちてくるルリスを受け止めようとしていたサニーも受け止める瞬間体が伸びる巨人に殴り飛ばされる、兵士たちもまるで歯が立たず次々にやられていく。
「ちっ!」
スレイサーが助けに行こうとするが道を阻まれる。
「どきなさい!」
スレイサーは刀に雷を纏わせ敵の手足を切り裂いていくが敵は次々に現れる。
「...このままじゃ....」
絶望と思われた瞬間、敵の首を次々に分断し何かが現れる。
「皆大丈夫か?」
その声の主は理事長であった、その後ろに援軍と思われる部隊が現れる。
「理事長!」
傷ついた兵士たちも次々に起き上がり名を叫ぶ、絶望と思われた地の底に光の手が舞い降りた。
「理事長すいません、ここを守り切ることができなくてっ...!」
「いや、今回の敵は我々の想像を超える力を持っているようだ、仕方ない」
「はい...」
「行くぞ!皆!こいつらを蹴散らし敵を打ち取れ!!」
理事長の合図と共に兵士たちが一斉に声をあげ武器を取り戦う。
「これならなんとかっ」
スレイサーはルリスとサニーの元へ行き応急手当をする。
戦場は一変しさっきまで追い込まれていた軍は援軍により優勢になり無事に勝利できるかと皆が思っていた。
「よし、私たちも続くぞ!!」
スレイサーの呼び声で残りの兵士たちも立ち上がり戦う、それぞれ自身に与えられた武器をうまく使い敵を足止めしたり倒したりとさっきまでの絶望に満ちた顔とは違う。
しかしいくら援軍が来たと言ってもこちらの被害がゼロになるわけではない、力尽きて死ぬものもいれば死ぬまではいかなくても気絶し戦闘には参加できなくなるものもいるが皆理事長を信じて戦う。
だがこの人類の希望を乗せた勇気ある戦いはどこからともなく飛んできたレーザー砲によって粉々に打ち砕かれる、そのレーザーはたった一発で軍の半分を焼き、一帯を黒焦げの虚無へと変えた。
それを目にした人々は一瞬自分の中の時が止まる。
「な...んだ、今の」
「これは...?」
人々は立ち尽くす、その威力は人類の兵器『核』のそれを何倍も超えた物であり理解するという当たり前の行動すらも消し飛ばした。
その姿を見下ろしながらもう既に戦いは終わっていると言わんばかりに敵は少しずつ進行してくる。
その時消えかけていた炎に油を足すかのように立ち上がったものが居た。
「まだだ!我々はまだ負けたいない!!」
それは理事長だった、彼女は女にもかかわらず臆さず逃げず戦う。
「我々の肩には人類の希望と未来、そして運命すらもかかっている!!この戦いは何を意味するのか!!」
その場の者たちにはその背中が輝いて見えた。
「人類は知るだろう、二つの未来を。我々が負け支配される未来か、それとも我々の勝利を称える未来かを!!」
「...!」
人々は立ち上がる、まだ負けてはいない、例え相手が理解を超える怪物でも‘‘今’’はまだ負けていない。
戦いは続く、どちらかが負けるまで、誰かがいつかこう語るだろ。
『死ぬまで戦うのは愚かだと』
『しかしその愚かさが人々を助けたのではないか』
と。
この戦いは愚かなのか、それとも偉大なのか。
それを決めるのは誰なのか。
しかしどれほどの偉大な大義であっても必ずしも勝てるとは限らない、軍の兵力は減り続ける。
その時人々の頭上を光の流星が通り過ぎ敵の一人を貫いた。
「当たった!!」
すぐに弾を装填しなおす、こちらの位置がばれて反撃される前に次の弾を撃たなければやられてしまう。
『いい腕だな、狙撃の経験ありか?』
「全然ないですよ!ただ狙って撃っただけです!気が散るんで話しかけないでください!!」
『なんだ、面白くない』
ルイデスの言葉を無視して再び引き金を引く、放たれた弾丸はぶれることなく一直線に飛んでいきゴム野郎のこめかみを打ち抜く。
怪物は大きな悲鳴を上げながら倒れ溶けるように死んでいく。
「よし、この調子で...!!」
狙いを定めては打ちを繰り返し敵を殲滅していく、すると耳元の無線に理事長の声が聞こえた。
『デントか!?』
「はい理事長、お助けに参りました」
『今回はサブとして基地待機の命令を下したはずだぞ』
「命令を無視しルイデスさんに武器をお借りして戦線参加しました」
『あれ!?今サラッと私を巻き込まなかった!?』
『ルイデス、どういうわけだ』
『えっと...これには深いわけが...』
「理事長、そんなことより目の前の敵を殲滅しなくていいんですか?」
『それは今終わらす、が、デントとルイデスには命令違反として重い処罰を覚悟しておけ』
『ええ!!??私も!!??』
「分かりました」
『わからないでよ!!私は処罰されたくないよ!!』
「仕方ないじゃないですか、人類滅亡よりマシでしょ?」
『そ、そんなぁ』
『ふん』
理事長との通信が途切れる、すると戦場の理事長が周りの動ける兵士に呼びかけ武器を構えて戦う。
「...」
しかし自分の中で何かが引っかかっていた、最初に敵を打ってから妙に違和感を覚え理事長たちの話も少し流していた。
なぜだか頭の中に何か白いものが回りながら見え合間合間に理事長たちが惨殺されているビジョンが見える、それが気がかりでなぜか落ち着かない。
「...ちっ、なんなんだよ...!」
嫌なビジョンだ、頭の中に語り掛けてくるかのように流れそしてどこか懐かしさを感じる、「不吉だ」その一言が唯一思った事だった。
敵は俺の支援のおかげかはたまた兵士たちの頑張りか徐々に減っていき段々とこちらが優勢になってきた、そう思った瞬間再び巨大なレーザー砲が頭上を走る、それは今度は直接当たるのではなく警告するかのように遠くの方へと放たれた。
それを見た兵士たちは怯えて動けなくなるものもいれば理事長に続き戦い続けるものもいる。
「警告...これ以上戦うなってか?」
俺も気にせず引き金を引き打ち倒していくがしかし思い通りにはいかない、敵の大将のお出ましと言うわけだ。
まるで自分は神だと言いそうな風格を持ち真っ黒のマントを纏い腕組をし真っ黒いヘルメットのようなものをしている、お前はダース〇イダーかと言ってやりたいくらいだ。
そいつが腕を一振りする、瞬間巨大な爆発音とともに周りのあらゆるものが吹き飛び爆風で兵士や理事長たち、スレイサー達も吹き飛ばされた、俺の方にも爆風と共に瓦礫や死体が飛んできたが建物のふちの陰に隠れたのであまり影響は受けなかった。
次に戦場を見た時はその風景に目を疑ってしまった、さっきまでそこには理事長率いる軍隊が居たはずなのに、敵の死体や味方の死体もあったはずなのに、そこは何もかもが無くなっていた。
何もないのだ、石ころ一つない、不本意だがまるで芸術のようにまっ平らになった地面が広範囲に広がっていた。
「な...え、こ、これは?」
本当に一瞬の出来事だったので理解に遅れが生じる、まっ平らになったなった地面に敵の大将が降り立ちたたずむ。
これはあいつがやったのか?はっきり言ってレイジとかの力がどれだけすごくてもこれを見た後だとまるで遊びだ、いや少し盛ったか?でも今のこの状況はそう言うしかないほどの物でありもはや戦意すら薄れていた。
『...デ...ト』
俺が目の前の風景に思考停止状態になっていると無線に何かが聞こえてきた。
「な、なんだ?」
『デント!!聞こえる!?』
「スレイサー!?」
『よかった、繋がった!』
「スレイサー!無事か!?」
『ええ何とか、でも理事長が...』
「理事長がどうしたんだ!?」
『ひどい重症なの、早く病院に連れて行かないと手遅れになるかも...』
「そ、そんな!」
『あの瞬間、理事長は能力で爆風を受け流そうとしたんだけど...』
「無理だったってのか?」
『そうね、結果から言うとそう言う事になるわ』
「俺たちはこれからどうすれば...」
『とりあえずいったん引かないと』
「でも引いたら終わりだろ?」
『...』
「くそ、手詰まりかよ!」
『...私達だけでも何とかいける事には行けるけど...』
「兵は余ってるのか?」
『一応は、理事長が受け流そうと張り合ってくれたおかげでなんとか理事長以外は軽傷よ』
「そ、そうか」
『でも再び対立してもあいつが居る限り...』
「あいつが居なくなればいいのか?」
『...何を考えてるのよ』
「こいつであいつを殺る」
『無理よそんな事、あの力を見たでしょ?そんなスナイパーライフル一つじゃ太刀打ちできないわよ』
『スレイサーちゃんの言うとおりだよ』
スレイサーと話しているとルイデスが入ってくる。
『ルイデス...』
『デント君、その武器がいくら性能が良くても俺を倒せるほど強くはないと言ったはずだよ?』
「でもこのままじゃ!」
『いいかいデント君、こうなった以上取れる手段は二つだ』
「?」
『一つは兵と共に立ち上がり再び戦うこと、二つ目は降参し投降すること』
「...」
『戦うにしてもあれが居ちゃほぼ無理だね』
『万に一つ勝てる保証がないの、あれはそういうものだから』
『過去にSSS級の出現は確認されてるが最後に確認されたのは今から200年も前の事だ、記録も倒したのかさえもわからない』
「じゃあどうすれば...」
『投降するしか...ないよね』
「それじゃあ人類滅亡ってことじゃないですか!」
『しかしあれと戦うよりはまだ生存率は上がる』
『悔しいけれどね』
「...くそっ!」
俺は地面を強く殴る、何もできないのか?
そうだ、何もできない、俺はアニメの主人公じゃないしここはアニメじゃない、運命は人類が切り開くものだと昔の誰かはそういったがこの運命は人が変えられるほど簡単じゃない。
諦めない心?立ち向かう勇気?そんなの所詮は人類の浅はかな戯言だ、決められた運命に本当に抗えるものなどこの世にはいない、人類には抗う力すらないのだから。
人類の運命とは自ら招いた運命だけでなく時に偶然として現れては人類を弄ぶ、そんな偶然に俺たちはなす術はなくただただ結果だけを見て改善しようとする、それでは変えられないと心のどこかで思っていてもその改善をただ信じ続けて己の運命を委ねてしまう、それでは無理なのに。
今回も同じことだ、今の結果だけを見て結論を建てる。戦争に勝ち人類を救うと言う事には異論はない。
しかしそんな大義があっても運命と言う大きな波に流され沈んでいく、人は結論を見なければ変わらない、いや変えられない、だから運命に逆らうことはできない、その運命が決めた結果を頼るのだから。
「...」
でも俺は馬鹿だ、勝てないと分かっているのに頭の中であいつに勝とうとシュミレーションみたいなことをやっている、勝てると思い上がり相手のことを何も知らないのに勝手に思考などと言った事を考えて浅はかな考えで飼っている自分を想像している。
確実に勝てないと分かっているのに、だれがどんなことをしても変えられないのに、勝とうとしている自分が居る。そして俺は来世に誰もがバカだと笑う行動に出てしまった。
次の瞬間俺は体の大部分を失い空中に投げ出されていた。
END
次の投稿は一時間後です!
ではまた次話でお会いしましょう。