ファイタースピリット~神話の世界~   作:ユウタ~創造神~

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 どうも、さっさと進めたいよ・・・

 では本編をお楽しみ下さい。


フィアーブ章

 黒い槍は黒い空に白い線を引きながら飛んでくる、俺はそれを手元にあった双剣で下の地面を掘り進み回避してそのまま大将目掛けて高速で飛んでいく。

 大将は蹴り飛ばそうとするがそれをうまい具合に双剣でガードしてその足を掴み相手を踏み台にして少し高く飛んでから一気に大将を地面に叩き付ける、そのまま触れている手で魔本陣を展開しゼロ距離で光の特大エネルギー砲を放つ、巨大なクレーターが出来るとともに月に大きな風穴があく。

 

「お、おう、すげぇ」

 

『感心している場合?これは君の力なんだよ?君が操らなくてどうするのさ』

 

「そ、そうだよな、マジでどうしようか」

 

『はぁ、のんきな奴だなぁ』

 

「色々やってみたけど全然うまくいかねーんだもん、無理ゲーだろ」

 

『君は難しく考えすぎなんだよ』

 

「そうはいわれてもなぁ」

 そんな会話をしていると敵の大将が穴からものすごい勢いで上がってきて俺に突進しようとするがそれをかわし通り過ぎた直後に足を掴み捻りながら再び大穴の方へ投げ入れる、大将は真っ直ぐ穴に落ちるのではなくやや斜めに落ちていき壁に衝突する、そそいて埋まるわけではなくそのまま跳ね返されて弾みながら落ちていった。

 

『...。』

 

「...。」

 しばらくの沈黙、敵の大将は落ちていったきり姿を見せなくなった。

 

「....どうなったんだ?」

 

『さぁ?死んだんじゃないの?』

 

「あの程度で?」

 

『打ち所が悪かったとか』

 

「そうかな?」

 

『まぁ適当だけどね』

 こいつ...!

 まぁでも上がってこないことから察するに何か作戦を考えているか本当に死んだか、だ。

 見る限りではあいつも人によく似た生物だから似ているなら弱点も同じなのかもしれない、たまたま打ち所が悪くてあっけなく死んでいるかもしれない、それを確かめるのにも体を動かす必要があり俺は頭を悩ませている。

 

「....っ!!!!っだは!!動かねぇっ!」

 

『頭で動かそうとしてるからだよ、もっと頭をeasyに考えなよboy』

 

「....なんかお前喋り方変じゃない?」

 

『ソウデスカ?シリマセンネ』

 

「おい、ふざけてる場合かよ」

 

『うん、だって僕関係ないし』

 

「......。」

 そもそもこいつは何なんだ?

 なんかサイコロ渡されて振ったらなんか色々なってもう訳が分からん、そういや初めてあった時「器」とか「認めてもらってない」とか言われたな。

 そういやなんか色々あったな、家に居たらロルネがいきなり現れてロルネの事について調べてたらなんか殺人鬼に襲われて、その後は病院で目覚めたと思ったらロルネとデートしてなんか攫われたし。

 本当になんなんだよ、ここ数日で俺の人生が大きく傾いてる気がする、なんでこんなことになってるんだろう。

 

『そりゃ君、ロルネちゃんのせいだろうよ』

 

「まぁそりゃそうだけど、困っている少女をほっとけないだろう」

 

『それはいいわけさ、ロルネがなにを言おうと警察にとっとと連れて行ってしまえばよかったのに』

 

「...頼まれたからさ、それにやだって言ってたし」

 

『君の短所を言ってやろうか』

 

「なんだよ急に」

 

『頭悪い』

 

「うっ」

 

『物事を難しく考えすぎ』

 

「ううっ」

 

『お人よし過ぎ』

 

「うううっ」

 

『とにかく人間としてマイナス過ぎ』

 

「そこまで言わなくても...」

 声が泣き声になる、めっちゃ馬鹿にされてる。

 

『でも君はなんであの時動いた?』

 

「...え?」

 

『己に勝ち目がない、仲間を全滅寸前、そんな状況なのになんであの時戦おうとした?』

 

「そ、それは...」

 

『守りたかったから?それとも殺人鬼に殺された人たちの事でも考えてた?某アニメの主人公みたいに『もう誰も見捨てたりなんかしない!!』って?』

 

「....。」

 

『エゴだねぇ、これだから人間は』

 

「...。」

 

『アニメの世界に生きる人たちだって僕たちからしたら二次元の世界のフィクションだけど彼らにはそこが現実(リアル)なんだよ?奇跡なんてない、でも彼らは負けないそれはなぜか』

 

「だから主人公補正だろ、所詮アニメとか漫画とか、作者がやりたいようにやって面白くなるように操作してるだけさ、だから負けないんだよ」

 

『君もかい?』

 

「そうさ、俺だって所詮は誰かの作った一人の主人公と言う名の駒だ、勝手に操作されて勝手に動く...?」

 その瞬間何かの違和感に気が付いた。

 

『君たち人間はアニメの世界の人たちの事を考えた事はあるかい?今どんなことを考えどんな事をしたがっているのか考えた事はあるかい?』

 

「い、いや」

 

『そりゃそうだよね、だって君たちのお決まり口上は『作者のみぞ知る』だもんね』

 

「....。」

 

『でもさ、彼らを一つの命として本気で考えた事はあるかい?』

 

「.....。」

 

『『二次元だから』『アニメだから』『漫画だから』『フィクションだから』『ドラマだから』て勝手に決めつけてあたかも彼らが自分とは違う別の者として考えてはいないかい?』

 

「そりゃぁ、あれは人が作ったものであんな風に何でもかんでも人生うまくなっていかないし」

 

『それはその人しか見てないからだろう?その中で生きる全ての生き物、君たちの言うモブの事を考えた事はあるかい?』

 

「....。」

 

『ある人はあるよね、でも所詮は考えるだけで結局『別次元』として考えるんだよね』

 

「そ、それは...」

 

『一度でいいから本気で考えてみなよ、別次元として考えるのではなく自分の身の回りで生きている、とそう考えてみなよ』

 

「でもっ!あんな風に手から炎出したり魔法を使ったりなって人間に出来るわけないだろ!やれるもんらやってみてくれよ!」

 あれ?何言ってんだ俺?

 

『ほらそうやってさ、”今”できないから、”現実にそんなことありえないから”って御託並べちゃってさ。

 誰かが言った『地球は平らだと』そしてまたある者が言った『地球は丸いのだと』』

 

「それは...」

 

『でも地球は丸いんだと誰も信じなかった、でも彼はあきらめなかった』

 

「.....。」

 

『”不可能”そんな言葉は証明をあきらめた負け犬のセリフだ、”今”できないから?なんで”今”じゃなきゃいけないの?それは自分が知らないから、そして自分が知りたいから』

 

「でも、人は目の前の事しか信じない」

 

『そうだね、だから『成功者はほんの一握り』とか言うんだよね、馬鹿だよね、まるではなから知っているような口ぶりで』

 

「それが常識だからさ、人は一人ではいられない、一人ではできないから仲間を作る、仲間といないやつは孤独に負ける、人に合わせようとする」

 

『それこそが間違えでありそれこそ”非常識”という、人に合わせなくていい、自分の信じる道を行け、”今できない”なんてないんだ、変わろうとすれば人は変わる、”やってみろよ”じゃない、”やってやる”だ』

 

「...っ」

 そうだ、なんで人に合わせる必要がある?人は人なんだなにも自分が変わる必要なんてどこにもない。

 嫌われるから?仲間外れになるから?孤独になるから?

 馬鹿だよね、その程度で崩れる人情なんてあってないようなものだ。

 世界には稀にいる、”常識”に捕らわれない者が、自分の道を進むものが。

 『その程度で崩れる正義など』『その程度で崩れる友情など』『その程度で崩れる愛など』

 『世界の平和のために!』  『何もわからないくせに!』 『何も知らないくせに!』

 そうじゃないだろ?何も知らないからアドバイスができるんだろ?何もわからないから君を助けようとするんだろう?平和って自分のだろ?

 自分のために生きるのは構わない、でも他人を巻き込むなよ。

 『みんなで守っていこう未来!世界!』そうじゃない、『一人一人歩もう、夢を』だ。

 みんなでじゃない、巻き込むな、この言葉が”非人道的”だ、と言われようとも”非常識だ”と言われようとも、守る必要のあるものなんてない、それは勝手に他人が決めている事だ。

 本当に助けを求めている人とは”不可能”を勝手に押し付けられ朽ちていく者たちだ。

 

『だから言ったろ?』

 

「?」

 

『神様が死ねば、世界は平和になると思うって』

 

「....。」

 

『生まれて間もない子供が一日に何人も死んでるんだよね?飢えて死にかけている人が世界には沢山いるんだよね?今日も明日も明後日も、虐められて誰かに助けを求めている人が巨万といるんだよね?それを人が助けてる』

 

「支え合わなければ人は簡単に崩れてしまう、だから人は助け合って明日に向かって行くんだよ」

 

『それ、その人たちだけだろ?全ての人がそうなの?違うでしょ?死んで逝っている子供など見向きをせず、明日のための金を稼ぎ生きる、『自分の事で精一杯』だから、そしてその事を突き詰められても『自分の頭のハエも追えないくせに』とお決まり口上で逃げる』

 

「事実だろ、自分の事で精一杯なのに他人の事を考えてなんていられない」

 

『はい矛盾、未来守ろうって誰の未来?守る世界ってどこ?君たちは所詮自分の頭のハエしか追わない(・・・・)んだよ、本気で考えた事なんてない』

 

「....。」

 

『現地で活動している人があるから、その人たちに任せよう、これも矛盾、助け合おう?笑っちゃうね』

 

「......。」

 

『世界は矛盾だらけさ、そしてこれもまたシナリオ、誰かの書いた物語(ストーリー)

 

「で....も」

 

『だから言ったろ?神なっていない方が....』

 

「それでも!!!」

 

『?』

 

「それでも世界は回ってるんだよ、世界は時を刻んでいるんだよ!人々がたとえシナリオの中のモブだとしても!”今”を生きているから、矛盾だとしても世界は動いているから...」

 

『....。』

 

「俺は俺の道を行く!人も助ける!たとえこの答えが矛盾であろうと、俺の道は俺の物だ!」

 

『主人公のつもりかい?』

 

「そうじゃない、それが俺の答えってことだ」

 

『....そうか』

 

「確かに”不可能”なんて考えちゃだめだよな、でもそれを神のせいにするのもどうかと思う」

 

『...。』

 

「確かにシナリオを書いているのかもしれない操り人形なのかもしれない、でも今自分の脳で心で”自分”がわかっているなら、信じて先に進めばいいと思う」

 

『.....。』

 

「一人はみんなのために、そのみんなはさらにその周りの人々のためにってね」

 

『それが君の答えなのかい?』

 

「別に”今”答えを出す必要はない、そうだろう?」

 俺がそういって笑うと少女も笑う。

 

『...ふふ、ははははは!!いいね!!!面白い!!!』

 

「へへっ」

 なぜか照れくさくなって笑う、例えシナリオだとしても世界に”不可能”が無いのなら、世界は”可能”に満ちている!そして”希望”だあるんだ!

 

『くくくっ、最高だよ人間、その自分勝手さこそが世界を変える本当の意味での”能力”なのさ』

 少女は大笑いしながら言う、気が付くと体が自由に動くようになっており手にはまたサイコロが握られている。

 

『今度こそ本当の反撃だよデント』

 

「...おう!」

 

 体が自由に動くようになった、今度こそ反撃の時だ。

 しかし敵の大将は落ちたっきり音沙汰ない、本当に死んだのだろうか?いや、そんなはずはない、あれほどの力があってあの程度で死ぬとは考えにくい、テンプレだ。

 

「とりあえずどうしよう」

 

『穴に向かってもう一回さっきの打てば?』

 

「そんなポンポン出せるん?」

 

『ポンポンはできないけど結構時間たったし一発くらいなら行けるでしょ』

 

「ほう、そうか」

 俺は掌に能力を集中させる、いつもの俺なら懐中電灯がいいところの俺が大きな光のエネルギー球が出現させる。

 

「おう!いいねこれ!」

 

『さっさと打てよ』

 

「少しくらいこの感覚を堪能させてよ!初めてのエネルギー球なんだからさ!」

 

『....好きにしな』

 

「ふむふむそうだな、なんか技名があった方がかっこいいよな...」

 敵の事そっちのけで浮かれる、いつも他人の事を見ながら恨めいていたが今では自分でその力が出せる、しかも数倍で。

 

「そうだな、光の玉...ライトボール...」

 

『ださ』

 

「いやいやまてまて、えっと...ライトブラスト?」

 

『ださい』

 

「シャイニングバズーカ?」

 

『ださい』

 

「ジェットハリケーン!」

 

『もはや光じゃなくね』

 

「うーむ...」

 ちょっと敵が可哀想になるくらい放置する、敵も敵で隙をつくわけでもなく全く姿を見せない。

 

「じゃあこんなのはどうよ」

 

『ん?』

 

「【光の流星砲(ハレー)】」

 

『中二...』

 

「え、いいじゃん、かっこいいじゃん」

 

『まぁいいんじゃない?』

 

「よしこれで行こう!」

 そう言ってさっきのように掌に力を溜める、そして今度はそれと同時に白い魔方陣も一緒に生成する。

 エネルギーは魔方陣に挟まる様に生成され徐々に大きくなる、そして魔法陣が二個、三個と増えていく。

 

「くらえ!」

 

光の流星砲(ハレー)】!!

 穴に向かって超巨大なエネルギー砲を放つ、それは世界を照らすほどの閃光と共に月を貫通する、するとやっと札が顔を出した。

 

「来たか!」

 すぐに臨戦態勢に入る、両手にルイデスからもらった武器を装備して構える。

 敵は少しだけ空中に滞在した後物凄い勢いで突っ込んできた、それを二丁拳銃で防御し一瞬のスキをついて腹にしたから蹴りを入れるが当たったにもかかわらずほとんど無傷でそのまま足裏に陣を開きブーストして押し切ろうとする、それを受け流すように回避し二丁拳銃で攻撃するが弾は敵に当たる前に黒い空間に消えいきなり後ろにさっきの弾が現れる、それをハンドスプリングの要領で回避し後ろ足で弾を上方向に弾いてから再び二丁拳銃で応戦する。

 が、しかしかわされる。

 

「ちっ、当たらねーな」

 

『君がへたくそなんだよ、スナイパーライフルではうまいのに拳銃になると下手になるって本当にどっかのアニメの主人公でも目指してんの?』

 

「んなわけあるか、たまたまだよたまたま」

 

『ふーん、まぁいいけど』

 少女はどこか楽しそうに笑いながら言う。

 敵はそんなこちらの会話を気にするわけでもなく周りに黒い球体を出現させてそれらを操り攻撃してくる、それを二丁拳銃だった武器を双剣に変化させ真っ二つにぶった切りそのまま切り取った部分を蹴り飛ばして攻撃する。

 敵もやすやすと当たって気だけてくれるわけでもなくまた当たる寸前のそれを消し前後左右に出してくる、切りがないと思ったのでそれらを双剣でみじん切りにした後少し後ろに下がり今思いついた必殺技を出そうとしてみる。

 

光線波射(ヘルブレスト)】!!

 

 目の前の一直線にまばゆい光の光線が放たれ瞬間的に黒い世界に光をともす、それは敵の方に真っ直ぐ飛んでいき気付いた頃には胴体が高速で後ろの方へと飛ばされていた。

 

「へ、どうだ?」

 

『そのフラグと主人公っぽい喋り方やめて、殺したくなる』

 

「えええ!?ご、ごめんなさい」

 

『わかればよろしい』

 なんか従わされてる?

 

「ま、まぁいいや。とりあえずこれでしばらく時間稼げるだろ」

 俺は地面に手を添え白色の魔法陣を展開する。

 

『なにするんだい?』

 

「まぁ見てなって、主人公っぽいかっこいい決め技をしてやるからよ」

 

『?』

 少女を横目に魔方陣に力を注ぐ、その時大将の方でもまたある異変が起きていた。

 

 

 

END




 さて、あと一つだ!

 ではまた次話でお会いしましょう。
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