青鬼 ~もう一つの咄~   作:彩風 鶴

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『皆さん少し遅れましたがあけましておめでとうございます!』

「おいコラ、待てよ。」
『ど、どうしたんすかハルトくん。ちょ、近い近い怖い!』
「前回投稿日時どうなってんだよ湧いてんのかお前。」
『そ、そんなキャラブッ壊れるまで怒らなくても……。』
「あとちょっとで1年経ってたんだぞ?」
「まぁ、確かに憤りを覚えないではないですね……。」
『うぇぇ……ひろしくんまでそんなこと……。』

『とりあえずこの場を借りまして謝罪します。この度は投稿が遅れてしまい本当に申し訳ありませんでした。リアルの忙しさが佳境には入ったこともあり、なかなか投稿ができない状況にありました。
しかし、新年を迎え改めて時間の使い方を見直し、がんばってみようかと思っています。どうかお暇でしたらおつきあいください。』


「明らかにまえがきでいうことじゃないよね……」




注意です。

この作品は100%作者の妄想で構成されております。
そのため原作などの設定とは異なる部分。
キャラが一致しない。
何か違和感。
ブルーベリー欠乏症。

上記の事柄が発生する恐れがあります。

他にも単なる作者の文章力の欠如などが多々見られると思われます。

それでも耐えられるという勇者の皆様方はこのまま館へとお進み下さいまし......。



14話  崩壊

「はぁ……はぁ……」

 

さして走ってもいないのにひどく呼吸が乱れる。

きっとこれは運動によるものではないのだろう。

跳ね上がる心臓を必死に押さえつけながら焦点の合わない目を今走ってきた方向へと向けた。

 

アレの姿はない。

 

当然だ、アレは今ひろしを追って3階にいるはずだ。

こっちには来ない。

 

思わず安堵の息が漏れた。

 

 

違う……。

 

 

何で安心してるんだ俺は……。

ぞくぞくと冷たい何かが背中を這いずり回る。

ひろしを見殺しにしたんだぞ!?俺は!

分かってんのか!?

罪悪感はムクムクと体の中で膨れ上がりこのまま押しつぶされてしまいそうな錯覚が襲う。

 

最低だ。

 

この人でなし。

 

血も涙もない。

 

屑。

 

罵ってるだけじゃ変わんねぇだろ!行動を起こせよ!

頭の中で自分で自分に叫び続ける。

 

 

でも、情けなく震える足は階段の方を向かなかった。

 

自分への嫌悪感が爆発する。それでも人間というのは便利な生き物で俺はその場を離れようと走りだした。

 

 

 

闇雲に動き回ったところでどうにもならないことは分かっていたが場所を選んでいる余裕などそのときの俺にあるはずもなく、最初に目に入った浴室のドアへと向かう。

とりあえず落ち着ける場所が欲しかった。少しだけでいいから頭の中を整理したかった。

ドアノブに手をかける。

そのときだった。

「うっ……」

思わず顔を顰める。

鼻をつく異臭が襲ったのだ。

 

それに嗅いだことのある臭いだ。

 

鉄の臭い、そして何か腐ったような臭いが混ざっている。

できるならば嗅ぎたくない。

 

「血か……?」

 

思わずドアノブから手を離す。

あの時と同じ感覚がした。

図書室に入る前。アレを見る前、扉を開けるときに感じたあの予感のようなもの。

何かこの扉の奥を見てはならないような……。

開けたら何かが崩れ落ちて、もう元には戻らないような、そんな。

根拠なんて一つもない。

ただ俺の中で何ともしれない何かが必死に腕を止める。

 

開けるのは止めておこうか……そう思ったとき。

ふと扉の奥で声がするのに気づいた。

微かに、ほんの微かにだが、すすり泣くような声。

少なくともアレではない。

もしかして……。

 

 

「里桜!?」

 

 

そう思ったときには扉を開けていた。

扉の奥には力なく座り込んだ里桜がいた。

目を見開いて怯えたように小刻みにふるえている。勢いよく入ってきた俺にも気づいていない様子だ。

「里桜!大丈夫か!おい!!しっかりしろ!!」

すぐに駆けよって肩を揺らす。

しかし、どんなに呼びかけても返事がない。

よほどアレを見たときの衝撃が大きかったのだろう。

当然だ。俺だってこれに近い状態になっていた可能性は十分ある。

「大丈夫……大丈夫だから。落ち着いて、ゆっくり呼吸しろ。」

一言一言はっきりと言い聞かせる。

 

「お兄……ちゃん…………?」

 

大粒の涙を浮かべた目がこちらを向く。

途端に糸が切れたかのように俺の方に倒れ込んできた。

「っとと……。」

何とか受け止めて背中をさすってやる。これが正常な反応だろう。

どちらにせよさっきのような放心状態よりは幾分かましになっただろうと思い、ふぅ……と息をもらした。

のもつかの間で、一つ異様なことに気づいてしまった。

「おま……里桜……!その手どうした!?」

里桜の手は赤黒い液体でベットリと汚れており華奢な腕は人形のようにその場に垂れていた。

反射的にその手を取りその液体を慎重に拭う。幸いにも怪我をしている様子はない。

液体の正体は紛れもなく、血液だろう。

この部屋に入る前のにおいの正体はこれだったのだろう。

「里桜……大丈夫か!?何があったんだ!?」

必死に尋ねるも、里桜に返答する様子はないようだった。

しかし、俺もそんなものを見て冷静でいられるはずもなく、質問を繰り返した。

 

「どういうことだ!?いったい誰の……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゾワッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一瞬で心臓が跳ねるかのような動悸に変化した。

 

 

続きを言うのが怖かった。言いたくなかった。言えなかった。言ってはいけなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それ、誰の血なんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋に入る前に嗅いだ異臭。

血のにおいだけじゃない。何かが腐ったようなにおい。

胃酸のにおい。

 

 

どこからそんなにおいがした?里桜の腕か?違う。それだけじゃない。もっと大量の……。

 

 

あれ?何かがおかしい。

 

 

何か見落としてる。

 

 

何かから目を背けている。

 

 

この部屋に入ってから見たもの。

扉のそばの里桜だけ。

 

 

この部屋に入ってから見ていないもの。

浴槽の方。

左。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

静かに横を向いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

焦点の合わない虚ろな目。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆがんだ表情でこちらを見ている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

顔だけになった……たけし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界が真っ白になる。

 

 

言葉にならない叫び声が狭い部屋の中でこだまする。

 

 

笑っていた。

 

 

嗤っていた。

 

 

視界がぐにゃぐにゃと曲がり出した。

 

 

顔だけのたけしが俺にこう言うのだ。

 

 

「何で俺が……。お前が死ぬべきだったのに。」

 

 

やめろ。

やめろ。

やめろ。

やめてくれ。

 

 

気づいたときには里桜の手を無理矢理引っ張って、浴室を飛び出していた。

 

 

 

 

 

 

 

俺たちが見たのは紛れもない、死体。

人間の……死体。

それも知っている人間の、先ほどまで生きていた人間の死体。

 

首と胴体がちぎられたかのように離れてしまったかつて人間だったもの。

 

 

 

 

 

 

この悪夢の。

最初の犠牲者。

 

 

 

 

 

 

 




はい!どうも!昨年末指揮官になってしまい、勉強に手が着かない彩風です!

ユニコーンちゃんがさいかわ。異論は認めない。

さてさて、今回も後書きまで見ていただきありがとうございます!
前書きでもお話ししたとおり、投稿を本当に長い間お休みしてしまい申し訳ありませんでした。
改めて謝罪します。
なんだかハーメルンで投稿する度にこういった謝罪をしている気がして、心苦しい限りです。
なんとかもがきながら投稿していこうと思うので2018年もよろしくお願いいたします。

さて、今回ついに最初の犠牲者が出てしまいましたね。
既にシナリオが原作のどのバージョンとも似ているようで若干違ってきています。その辺は自由にやっていかせていただくつもりなので悪しからず……。
言わずもがな犠牲になったのはガタガタことたけし君です。
キャラはわりと好きなんですけどね。漂わせる小物感からついつい手が滑って殺っちゃいました。ドヂっ娘だね。

とまぁとりあえずの大きな展開がやっとこさ来たところです。作者さんがこれからどんな風に物語を進めていくのか私も楽しみで仕方がありません!(白目)
それでは!次回もゆっくりしに来てくださいね!
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