焔光の夜伯と剣巫の英雄譚   作:カラムイラス

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九話目です。どうぞ!


九話

 翌日になり、古城は欠伸をしながら登校していた。

「先輩、みっともないですよ?」

 横に歩いていた雪菜が少し責めるように注意した

「仕方ないだろ! 昨日は凪沙の入院手続きやらで夜中までMARの病院に居たんだ。欠伸もしたくなるさ」

 雪菜に責められた古城は言い訳がましく返した。彼女はそれをきいて、息を漏らした。

「ですが先輩は違う理由で寝不足なだけじゃないですか」

 彼女は横目で強い視線を送りながらまた少し責めるような口調そういうと、息を漏らした。

「な、なんだよ! そういう体質になっちまったもんはしょうがねえだろ」

 古城は苦笑いしながら強く言い返し、溜息を吐いた。

「ま、しかし。凪沙が大事無くて良かったな」

「はい、そうですね」

 古城が安心したいうと、雪菜はそれに同意した。

「ですがなんで凪沙ちゃんはテロリストの存在に気付いたんでしょうか。」

 雪菜はそういうと、顎に手をあてた。

「ああ、それは・・・だな・・」

 古城はどこか気まずそうに口を濁らせた。

「先輩は原因が分かるんですか?」

 それを雪菜は見逃さずに追求した。

「ああ。いや、俺もわかったわけじゃねえんだ。」

「ですが、先程の反応は明らかに原因を知ってる風でしたよ」

 雪菜が首を傾げて言葉にすると、古城は言葉を詰まらせた。

「先輩。もしかしてなにか隠してます?」

「な、なんで俺がお前に隠し事をしないといけないんだよ。ははははは」

 雪菜の追求に古城はは笑って誤魔化した。

「先輩」

 しかし雪菜が鋭い目つきで強く責めるように発した。

「わかった、言うから。だからそんな目で俺をみるな!」

「分かればいいんです。それで、先輩。原因は何なんですか?」

 古城はそこで諦めて溜息を吐いた。

「たぶんあれは、凪沙の巫女としての才能でわかったんだよ」

 雪菜はそれを聞くと驚愕した、と同時に納得した。

「そういうことですか。ですが!」

 雪菜は落ち着いた口調で言葉にしたが最後の方で何かに気付いた。

「ああ、あいつの巫女の才能はほとんどない。凪沙自身がアヴローラを留めるためにそれを使ってるからだ。だが、それが偶然見えてしまったんだろう」

「その未来が間もなく訪れるとしった彼女はそれに恐怖し、蹲った、ということですね」

「まあ、そういうことらしい」

 古城はそんなことをいいながら天を仰いだ。

「ですが、何故凪沙ちゃんは目を覚まさないのでしょう」

 雪菜は新しい疑問に突き当たったらしくかんがえていた。

「主治医の話じゃ、久しぶりに使ったことで体が付いて行かなかったらしい」

「そういうことですか」

 彼女は納得したらしく頷いた。

「とりあいず、今日また行くようなんだが。来るか?」

「はい! 私も凪沙ちゃんが心配ですから。それに・・・・」

 雪菜は一度そこで区切り、続きを発した。

「それに私は、先輩の監視役ですから!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようよう、古城。昨日は大変だったらしいじゃねえか」

 古城が教室に入ると、矢瀬がいきなり話てきた。

「ああ、まったく迷惑な一日だったぜ」

 古城は溜息混じりに返すと、矢瀬も察したらしく肩を叩いてきた。

「本当に大変だったんだな! 話なら聞いてやる。昼飯も奢ってやるぞ」

 彼はわざとらしく同情してる振りをしていた。

「お前、まさか昨日の事を聞きたいとかじゃねえよな?」

古城がはまさかまさかと思いながらそれを口にした。

「・・・・・・・・・」

「否定しねえのかよ」

 古城は思わずそう叫んだ。

「古城!」

 すると矢瀬が真剣な口調で古城を呼んだ。

「な、なんだよ」

 その雰囲気に飲まれ、弱腰の古城が返事をした。すると矢瀬は両手を合わせた。

「たのむ! 昨日の事を教えてくれ!」

「やっぱり、そのことじゃねえか!」

 古城の声が教室に響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雪菜が教室に入ると、目の前にステラがいた。

「えっと・・・・。おはようございます、ステラさん」

 雪菜は戸惑いながらも挨拶をした。

「ええ、おはよう」

 挨拶は返ってきたが顔は何故かずっと変わらず、感情が読み取れなかった。

「えっと、どうしたんですか?」

 雪菜がステラに聞くと、彼女は意を決したように口にした。

「話があるんだけど、昼休みどう?」

「か、構いませんけど」

「そう、なら昼休みにね!」

 彼女はそういうと自分の席に戻っていった。それを見て、雪菜は首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 昼休みになり、雪菜はステラに連れられて食堂に来ていた。

「単刀直入に聞くわ」

「は、はい」

 ステラの気迫に押されていた雪菜は慌てて返事をした。

「貴女は何者なの?」

 雪菜はその言葉を聞いて体を硬直させた。

「それはどういうことでしょうか?」

  雪菜は彼女に警戒をしながら真意を求めた。

「そのままの意味よ。貴女は何者なの? 私の質問に答えなさい」

 その態度は親しいものに向ける物ではない。ステラが姫として振舞う時のものだった。

「私には何を言っているのかわかりかねます」

 しかし雪菜はそれに怯まず、丁寧に返した。

「貴女には色々と疑問をもっていたの。貴女は何者なの? 昨日貴女のとこについて調べたわ」

  雪菜はその言葉に驚愕した。しかし、すぐに冷静に分析した。

「そうですか。ですが、それは犯罪ですよ? いくら一国の皇女といっても、それはプライバシーの侵害に当ります。今後気をつけてください」

「ええ、そうするわ。そこで、あなたの経歴をみた」

 ステラは一枚の紙を出して、こっちに見せた。

「驚くぐらい普通だった。普通の学校にいって、普通の成績だった。大会でも普通の成績だった。そんな貴女が、何故、あれ程の戦闘力を持っているの?」

 そこまで言われても雪菜は何も答えなかった。その態度に触ったのかステラが大声でで問いただした。

「ちょっと、何かいったらどうな

「そこまでだ、じゃじゃ馬姫」

 いきなり声が聞こえ、ステラはその方向をみた。そこにはゴスロリを着た小柄な女性がいた。

「なによ! 貴女は」

 ステラがそういうと彼女は広げていた扇子を閉じた。

「ここの教師の南宮那月だ。覚えておけ、馬鹿者」

 彼女はそういうと、扇子を何回も手に叩いている。

「なによ! 教師が私たちに用事があるの?」

「用があるのは姫柊雪菜のほうだな」

 那月はそう発すると、雪菜を見た。

「そう、だけど残念。今は私の用件の番だから後にしてくれる?」

 ステラは威嚇するように那月に言った。

「そうは言ってられない状況でな。事は急を要する」

 彼女がそういうと、雪菜の足元に魔法陣が浮かび上がった。

「ちょ! 南宮先生!」

「問答無用で転移してもらう」

 彼女らは全て食堂から姿を消した。

 

 

 

 




緊急事態です。なんと、いままで執筆していたパソコンが壊れました。ですが、安心してください。自分はこのハーメルンへの投稿をやめるつもりはございません。しばらくは不慣れなタブレットからの投稿になり、見苦しい事があるかもしれませんがよろしくお願いします。
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