ご注文は従兄ですか???   作:naogran

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季節は冬。街はこの日もマーケットは多くの客で賑わっている。

マーケットの人「どう?美味しそうでしょ?」

1人の女性客がりんごを取って買った。

マーケットの人「はいありがとうね。」

この街に1人の少女が歩いていた。少女の名は『香風チノ』。喫茶店ラビットハウスの娘である。両手には、マーケットで買った食材とパンが入った袋を持っていた。そして彼女の頭に乗ってるのは、アンゴラうさぎの『ティッピー』。そして彼女は、ラビットハウスに帰って来た。そこには。

リゼ「お!チノ!おかえり!」

バイトのリゼ。

楽兎「おかえり!チノちゃん。」

チノの従兄の楽兎。そして。

ココア「チノちゃん!おかえりなさーい!」

もう1人のバイトで自称姉のココア。彼女は帰って来たチノに抱き付いた。

チノ「ただいまです。」

こうして新しい日常が始まった。


##2期編##
13羽「笑顔とフラッシュがやかましいこれが私の自称姉です」


開店前に更衣室で着替えるチノとココア。

 

チノ「写真ですか?」

 

ココア「うん!手紙と一緒に写真も実家に送ろうと思って!」

 

チノ「それは良い考えですね。」

 

ココア「お母さんも喜んでくれると思うんだ!」

 

チノ「はい。」

 

制服に着替えたココアは、カメラを持って被写体をチノに向けた。

 

ココア「じゃあチノちゃん!こっち向いて!」

 

チノ「え?街の写真じゃなくてですか?」

 

ココア「皆の写真だよ!はいチノちゃん!撮るよー!」

 

だがチノは戸惑っていた。

 

チノ「でも・・・」

 

ココア「笑ってー!」

 

チノ「早く行かないとリゼさんと楽兎さんに怒られますよ・・・」

 

急いでホールへ向かうチノ。

 

ココア「あ!待って!」

 

 

 

 

 

 

ホールでもココアはチノの写真を撮りたがっていた。

 

ココア「チノちゃん!こっち向いて!」

 

ティッピー「ハァイ☆」

 

後ろに向くティッピー。

 

チノ「仕事があります・・・」

 

ココア「笑ってー!」

 

シャッターを何枚も切るココア。そして撮った写真を見る。ティッピー以外どれもブレてた。

 

ココア「うーん!ブレてても可愛い!」

 

楽兎「ブレてても良いのかよ。」

 

ココア「リゼちゃんも撮るよ!」

 

リゼ「ええ!?ちょっと!」

 

バラを咥えて銃を構えるリゼ。ココアが写真を撮る。

 

リゼ「バラはいるのか?」

 

ココア「え?気に入らない?だったら!首を傾けて、口に手を当てて!」

 

リゼ「こ・・・こうか?」

 

ココア「ニコッ!」

 

リゼ「ニコッ!」

 

満面な笑みを見せたリゼ。ココアが何枚も撮る。

 

リゼ「すぐに消せー!」

 

恥ずかしながらココアを勢い良く揺らすリゼ。

 

ココア「これもダメなんてわがままだなあ〜!」

 

楽兎「やべぇ、リゼの満面な笑みに見惚れて撮っちゃった。」

 

スマホでリゼの満面な笑みを撮った。

 

リゼ「楽兎消せーーーー!!」

 

楽兎「銃を向けるな!!消すから!!」

 

すぐに写真を消した。

 

ココア「じゃあ楽兎君も撮るよ!」

 

楽兎「俺もか?」

 

コーヒーを淹れてる姿を撮る。

 

楽兎「これで良かったのか?」

 

ココア「うん!じゃあチノちゃんも!」

 

チノ「わ・・私は良いです・・・」

 

ココア「そんな事言わないでこっち見て!笑って!」

 

チノ「コーヒー豆の在庫を確認しないと・・・」

 

倉庫に向かうチノ。

 

ココア「チノちゃん・・・」

 

リゼ「あまり無理強いするなよ?」

 

ココア「恥ずかしがる事ないのに・・・」

 

リゼ「写真苦手な人だって居るからさ。」

 

ココア「うーん・・・」

 

 

 

 

 

 

コーヒー豆を持ってホールへ向かう途中、窓ガラスに映る自分を見るチノ。頑張って笑顔を作るが、否定した。

 

チノ(ココアさんのようには出来ないです・・・)

 

ティッピー(健気じゃのう・・・)

 

隠れながらチノを見てる楽兎。

 

楽兎(チノちゃん、頑張れ。)

 

 

 

 

 

 

翌日、ココアは千夜と帰ってる。街をカメラで撮るココア。

 

千夜「その写真を実家に送るの?」

 

ココア「うん!雪が残ってる街並みも良い感じ!千夜ちゃんも撮るよ!」

 

千夜「ピース!」

 

ピースする千夜と写真を撮る。互いの頭の後ろからピースして写真を撮る。キリッとした顔で写真を撮る。

 

ココア「良いね!未来の甘兎庵女社長の貫録が出てきたよ!」

 

千夜「ホントに?サインの練習本格的に始めた方が良いわね!この前雑誌の取材を受けたのよ。」

 

ココア「取材?」

 

千夜「甘兎庵、大手チェーンへの第一歩!」

 

ココア「雑誌ができたら見せてね!」

 

千夜「もちろん!サインもするわ!」

 

ポーズを取る千夜を撮るココア。

 

 

 

 

 

 

そして甘兎庵に帰った千夜とお邪魔してるココア。

 

千夜「え?働いてる所を撮るの?」

 

ココア「うん!お母さん着物とか好きだから喜ぶと思うの。だから何時も通りの姿撮らせてね。」

 

千夜「はーい。キリッ!」

 

あんこが乗ってるテーブルに肘を付けて格好良くポーズを取る千夜。

 

ココア「何時も通りでって言ったよね!」

 

今度は3つのお盆にお茶が入ったの湯呑みを乗せてバランスを取る。頭、右手、左手それぞれ1つずつ持ってる。

 

千夜「はっ!お盆三刀流!」

 

ココア「それでこそ何時もの千夜ちゃんだよ!チノちゃんも千夜ちゃんみたいに撮らせてくれたら良いのに・・・」

 

千夜「照れてるだけよ。」

 

ココア「お姉ちゃんに照れる必要なんてないのに・・もう一年近くも一緒にいるんだから・・・」

 

千夜「あんまり無理強いしちゃダメよ?でもどうしても笑わせたい時は私が力になるわ。」

 

ココア「ありがとう!千夜ちゃん!さすが親友だね!」

 

千夜「試したい漫才のネタがたまってるのよ!」

 

ココア「千夜ちゃんは漫才やりたいだけだよね・・・」

 

 

 

 

 

 

次にココアが向かったのはフルール・ド・ラパン。シャロとみくるが働いていた。何故かシャロが困っていた。

 

シャロ「お客様・・・店員の写真撮影はやめてください!」

 

カメラを太ももに向けられて困っていたのだった。

 

みくる「ココアちゃん何しているの?」

 

ココア「お姉ちゃんたちバニーガール喜ぶと思って!」

 

シャロ「うちはそういう店じゃないんだけど!」

 

ココア「でも・・・さっき撮ったシャロちゃん、気品オーラが足りない気が・・ちょっとこれ持って座ってくれる?」

 

シャロ「ん?」

 

ティーカップを持って座って、足を組んで、お嬢様ポーズをする。

 

ココア「それでこそ何時ものシャロちゃんだよ!」

 

みくる「本当にお嬢様みたいね!」

 

シャロ(普段の・・・私って・・・)

 

何故ココアが写真を撮ってるのか理由を訊く。

 

シャロ「チノちゃんの笑顔が撮りたいの?」

 

ココア「うん・・・でもはずかしがってそっぽ向いちゃって・・・」

 

シャロ「然り気無く撮ったら?」

 

ココア「私がカメラ持ってるだけで警戒しちゃって・・・」

 

シャロ「無理矢理撮ろうとしたんでしょ?」

 

みくる「私もそう思うわ。」

 

ココア「もう!懸賞金出すから撮ってきて!」

 

シャロ「懸賞金!?で・・・でも・・・お金の問題じゃなくて・・・」

 

ココア「リゼちゃんの格好良い写真を付けるから!」

 

リゼ『シャロ!』

 

ワインを持った軍服姿のリゼ。

 

シャロ「惑わされないんだから!」

 

みくる「シャロちゃん大丈夫?」

 

 

 

 

 

 

ラビットハウスに戻ったココア。緑羽太が来てる。

 

ココア「あとはチノちゃんだけなの!ちょっとだけで良いから撮らせて!」

 

チノ「そ・・・そう言われましても・・・」

 

緑羽太「なぁ楽兎、ココアちゃんは何してるんだ?」

 

カフェオレを飲んでる。

 

楽兎「皆の写真を実家に送りたいって事で写真を撮ってるんだ。」

 

ココア「お願い!可愛い妹が出来たアピールをお姉ちゃんやお母さんにしたいの!」

 

チノ「ですが・・・」

 

リゼ「チノ、ちょっとだけココアに協力してやったらどうだ?」

 

楽兎「そうそう。ほんのちょっとだから。そんな長くないよ。」

 

チノ「少しだけですよ・・・」

 

ココア「ホント!?ありがとう!」

 

そして被写体をチノに向ける。チノはトレーで顔を半分隠してる。

 

ココア「チノちゃん、もっと笑顔で!」

 

チノ「難しい事言わないで下さい・・・」

 

緑羽太「ココアちゃん、強引になり過ぎてない?」

 

リゼ「そうだ!どうせなら二人並んだ所を撮ってやるよ。」

 

楽兎「お!ナイスアイデアだなリゼ。」

 

ココア「ホント!?チノちゃん、一緒なら恥ずかしくないよね?」

 

チノ「は、はあ・・・」

 

 

 

 

早速チノの隣にココアが立つ。

 

ココア「チノちゃんに合わせるから無理に笑わなくても良いからね。」

 

チノ「そうですか・・・なら・・・」

 

ティッピー「わしもチノに合わせよう。」

 

ココア「リゼちゃん!お願いね!」

 

リゼ「ああ、撮るぞー。」

 

2人の写真を撮るリゼ。写真を確認する。写ったのは・・・

 

 

 

 

 

 

目が暗い2人の写真だった。

 

リゼ「これは陰気な喫茶店だな・・・」

 

楽兎「通夜かよ・・・・・・」

 

緑羽太「こんな怖ぇ写真は流石の俺も初めてだ・・・」

 

ココア「笑って下さい・・・お願いします・・・!」

 

泣きながらお強請りする。

 

リゼ「泣きながら言うなよ!」

 

チノ「なんだか証明写真みたいですね。」

 

こっそりチノが笑ってた。

 

リゼ「ココア!シャッターチャンスだ!」

 

 

 

 

だがココアは外に出た。

 

リゼ「居ない!」

 

楽兎「タイミング悪っ!」

 

チノ「撮れなくて良いんです。ココアさんにとって私は我が子を谷に突き落とすライオンです。這い上がって来た時に笑顔の写真を撮らせてあげるんです。多分。」

 

緑羽太「多分って・・・」

 

リゼ「照れてるだけって正直に言えよ。くすぐったら笑うだろ?ほれほれ〜。」

 

するとリゼがチノの脇腹をくすぐる。チノは笑うことなく怖がっていた。

 

チノ「やめて下さい・・・」

 

楽兎「おいリゼやめろ!」

 

しかしすぐに止めた。

 

リゼ「罪悪感と言うか犯罪な気がして・・・私にはこれ以上は無理だ・・・」

 

楽兎「お前これ以上ヤバかったら猥褻行為だぞ?」

 

緑羽太「さっきの行為、俺らがやったら大罪確定だな・・・」

 

 

 

 

 

 

ココア「漫才コンビの相方連れてきたよ!コントでチノちゃんを笑わせるからね!」

 

外に出たココアが千夜を連れて戻って来た。

 

リゼ「千夜!仕事中じゃないのか?」

 

千夜「それはそれ。これはこれだから。」

 

チノ「どれですか!?」

 

千夜「私達接客業なんだし笑顔は大事よね。」

 

ココア「じゃあ一枚もらおうかな?」

 

千夜「良いわよー!撮りなさーい。」

 

悪魔のような笑顔で黒いオーラを出す千夜。

 

ココア「ち・・千夜ちゃん!?良いね!良いですね!こんな眩しい笑顔見た事ないよ!」

 

ツッコむどころかココアもボケて千夜の写真を撮る

 

リゼ「何処がだ!」

 

楽兎「ツッコンでねぇ!」

 

そこにリゼと楽兎がツッコむ。

 

ココア・千夜「はい!ナイスツッコミ!」

 

リゼ・楽兎「私(俺)も参加してたのか!?」

 

ココア「これであなたも漫才コンビの一員です!」

 

リゼ「何がだよ!」

 

楽兎「俺も巻き込むなー!」

 

すると微かだが、チノが笑った。

 

千夜「ココアちゃん!」

 

ココア「チノちゃん!」

 

そこにココアが撮った。

 

チノ「こんな事までして、ココアさんは本当にしょうがないココアさんです。」

 

ココア「チノちゃんの笑顔撮れたよ!わーい!やったー!」

 

チノは照れて顔を隠した。

 

ココア「笑顔!笑顔!」

 

写真を見るが、チノは笑顔じゃなく嘲笑をしていた。

 

リゼ「それ・・・笑顔じゃなくて・・・嘲笑だ・・・」

 

緑羽太「えー?チノちゃん、シャッターを切ると同時にやったのか?逆に凄ぇ・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日、喫茶店の雑誌を見る心の準備をしていた。今日も緑羽太が来ていた。

 

ココア「心の準備は出来た?行くよ!皆!」

 

千夜「OKよ。」

 

そして雑誌を開く。そこには甘兎庵の記事が載せられていた。

 

リゼ「おおー!」

 

ココア「甘兎庵が雑誌に紹介されてる!」

 

チノ「千夜さん素敵です!」

 

ココア「すっごーい!こんなに大きな特集記事なんだね!」

 

シャロ「何もわざわざここで読まなくても。」

 

千夜「1人だと緊張で怖くて・・・」

 

ココア「分かる!私も通知表1人で見るの怖くて・・・」

 

2学期の通知表を出した。

 

リゼ「2学期のだろ!?早く見ろよ!て言うか学校に返せ!」

 

緑羽太「俺も給料明細見るの怖いんだよな・・・」

 

給料明細10枚出した。

 

楽兎「何故見ないんだ!?ってか10枚あんのかよ!」

 

リゼ「でもこの甘兎庵の記事小さくないか?」

 

千夜「ううん、良いの。お店を大きくするって夢の第一歩だから、小さくても嬉しい!」

 

みくる「千夜ちゃん強いね〜。」

 

ココア「こっちにフルール・ド・ラパンも載ってるよ。」

 

フルール・ド・ラパンの記事も載っていた。

 

シャロ「え?何時の間に!?」

 

千夜「うちより大きく載ってるわ!」

 

シャロ「今小さくても嬉しいって・・・!」

 

緑羽太「本音が漏れた!?」

 

みくる「千夜ちゃん趣旨変わってない?」

 

チノ「ラビットハウスには取材来てもらえてません・・・」

 

ティッピー「周りのお店は載ってるのにのう・・・」

 

ココア「何時かきっと来るよ!それよりも今いるお客さん為の為に真心を込めてコーヒーを淹れなきゃ!」

 

シャロ「今・・・私達しかお客居ないけど・・・」

 

緑羽太「ここに1人居るぞー!」

 

楽兎「お前以外のお客様だよ。」

 

 

 

 

 

 

そこに青山ブルーマウンテンが来店した。

 

青山「人が少ない所は落ち着きます。」

 

ココア「救世主だー!」

 

すると青山は雑誌を見た。

 

青山「あ、この雑誌、私のグルメレポートも載ってるんです。ほら。」

 

グルメレポートの記事に青山の写真が載っていた。

 

ココア「そんなお仕事もしてたの!?」

 

みくる「グルメレポートは副業なの?」

 

ココア「あ、リゼちゃんのスナップ写真が。」

 

その次のページにはリゼのスナップ写真も載せられていた。

 

リゼ「ああ!」

 

シャロ「素敵です!先輩!」

 

楽兎「リゼ何時の間に?」

 

リゼ「そう言えばこの間買い物してる時に撮られたんだった。お、このパン屋さんって・・・」

 

スナップ写真の下には、ベーカリー保登の記事が載せられていた。

 

ココア「これ、私の実家のお店だよー!」

 

シャロ「そんな所まで取材を?て言うかパン美味しそう・・・」

 

みくる「本当ね。どれも食べたくなるわね。」

 

千夜「素敵そうな場所にあるのね。」

 

チノ「良い雰囲気です。」

 

ココア「そ・・・そうかな・・・?ん?」

 

ページを捲ったココアが見た記事は。

 

ココア「このケーキ屋さんは?」

 

そこにケーキAYABEと言う名の店が載ってあった。

 

リゼ「ケーキAYABE?」

 

楽兎「この店・・・母さんのケーキ屋じゃねえか!」

 

シャロ「え!?楽兎さんのお母さん?」

 

楽兎「俺の母さんパティシエでケーキ屋やってるんだ。この店結構評判が高いんだ。特にチョコケーキが1番だ。」

 

緑羽太「後このケーキ屋、楽兎の実家だ。」

 

すると本に何かが零れ落ちた。

 

ココア「何かティッピーが凄い悔しい顔してる!」

 

ティッピーが悔し泣きしていた。

 

楽兎(ティッピー、自分の喫茶店が載ってなくて悔しいって言ってそうだな。)

 

シャロ(先輩の載ってる本・・・欲しい・・・でも今月もお金が・・・)

 

リゼのスナップ写真のページを見てるシャロ。千夜はハサミを取り出した。

 

千夜「切り抜いてあげましょうか?」

 

シャロ「良いの?」

 

千夜「シャロちゃんの為だもん。」

 

ページを切ってシャロにあげる。

 

千夜「はい、シャロちゃん。」

 

シャロ「あー・・・ありがとう・・・」

 

リゼ「シャロ、何を切り抜いてもらったんだ?」

 

シャロ「あ!あの・・・これは・・・その・・・!実は前から憧れていて・・・!」

 

リゼ「そうだったのか!?」

 

リゼがびっくりしていた。実はスナップ写真の記事の裏には、筋肉執事喫茶の記事があったからである。

 

リゼ「ま、まぁ人の趣味はそれぞれだからな・・・」

 

シャロ「いや・・・!そうじゃなくて!」

 

チノ「暇です。」

 

千夜「チノちゃん、ラビットハウスが取材されなくて落ち込んでるのかしら?」

 

ココア「チノちゃん・・・私に任せて!」

 

何か閃いたココア。

 

ココア「チノちゃん!」

 

チノ「はい?」

 

ココア「これ見てごらん!三姉妹喫茶だよ!」

 

三姉妹喫茶の絵を雑誌に貼っただけだった。

 

チノ「どう反応したら!?」

 

青山「楽しい雰囲気のお陰で、今日もおいしいコーヒーが飲めそうです。」

 

席に座った青山。するとその時。座ってた椅子が壊れて落ちてしまった。

 

ココア「青山さん!」

 

チノ「大丈夫ですか!?」

 

青山「良い椅子ですね・・・お店の歴史を身体で感じました。まさか!これはマスターのお叱りの意志!仕事しないから!?」

 

リゼ「あ・・・頭打ったのか!?」

 

楽兎「この椅子直せそうにないな・・・新しいの替えるか。」

 

チノ「こんなオンボロのお店じゃ取材が来ないのも納得です・・・」

 

ティッピー「オンボロですまんのう・・・」

 

シャロ「そんな事ないわよ。このテーブルの傷一つにもお客さんとの思い出が詰まっているのよ。」

 

テーブルに愛情を込めるシャロ。

 

チノ「それココアさんが付けた奴です。」

 

今度はティーカップに愛情を込める。

 

シャロ「このカップだって、沢山のコーヒーを注がれて。」

 

チノ「それココアさんが割ったので新調した奴です。」

 

シャロ「ココアーー!」

 

怒ったシャロはココアをポカポカ叩く。

 

ココア「何で怒られてるの!?」

 

千夜「年季が入ってる事は、思い出があるって事よ。」

 

チノ「年季・・・ですか・・・」

 

千夜「こうやると刻まれた思い出をお店自身が教えてくれるわ。」

 

壁に顔を付けて耳を澄ます。

 

ココア「あー!ロマンチック!」

 

チノはテーブルに顔を付けて耳を澄ます。

 

千夜「第一章ラビットハウス誕生。」

 

チノ「あの・・・」

 

緑羽太「それ千夜ちゃんが言ってるだけじゃねえのか?」

 

すると電話が鳴った。

 

リゼ「お客さんからかも!また来るって言ってくれてたしさ!」

 

電話に出るリゼ。

 

リゼ「はい!ラビットハウスです!」

 

ココア「ほら、リピーターさんはちゃんと居るよ。」

 

チノを撫でるココア。すると。

 

リゼ「バカ!来るんじゃない!」

 

突然怒ったリゼは電話を切る。

 

楽兎「どうしたリゼ!?」

 

リゼ「親父の部下達が、客が居ないなら自分達が行くって・・・」

 

チノ「何でうちの状況知られてるんですか・・・」

 

みくる「何処かに盗聴器仕込まれてるんじゃない?」

 

楽兎「無いだろ。」

 

緑羽太「大丈夫だぜチノちゃん!毎日俺が来てやるから心配ない!」

 

チノ「でも緑羽太さんは、カメラマンの仕事があるんじゃないんですか?」

 

緑羽太「カメラマンは自由だから気にするな。」

 

楽兎「ならラビットハウスの写真を何枚か撮ってくれるか?」

 

緑羽太「お安い御用だぜ。ラビットハウスの知名度を上げさせる為にな。」

 

 

 

 

 

 

翌日。チノがマヤとメグ一緒に下校している。

 

マヤ「へえー雑誌かー!ラビットハウスが載るのも時間の問題だね!」

 

チノ「そうでしょうか?」

 

メグ「そしたら私達有名人の友達かー。」

 

チノ「有名人って・・・」

 

マヤ「有名人になったら誘拐とかされるかもしれない!」

 

それを聞いたチノとメグは怯えた。するとメグが防犯ブザーを出した。

 

メグ「大丈夫!何かあったらこれで守る!」

 

チノ「防犯ブザーですか?」

 

メグ「これ、羊の鳴き声なんだよ。」

 

紐を引っ張ると。

 

 

 

防犯ブザー「メェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!」

 

 

 

羊の鳴き声のブザーが鳴った。

 

マヤ「鳴らしちゃった!」

 

チノ「可愛い。」

 

マヤ「取材が来たら、ちゃんと話せる?」

 

チノ「父と楽兎さんが居るので。」

 

メグ「インタビューの練習しようよ。」

 

マヤ「噂の人とは、どう言う関係なんですか!?」

 

チノ「誰の事ですか!?」

 

メグ「この写真をばら撒いて欲しくなければ全部話して下さい!」

 

チノ「脅し!?何時撮ったんですか?その写真!」

 

自分の寝顔の写真を見せられたチノ。チノが逃げる。逃げるチノを追い掛けるマヤとメグ。

 

マヤ「人気者になった後のパパラッチごっこ!」

 

チノ「必要ありません!」

 

マヤ・メグ「待てー!待て待て!」

 

 

 

 

 

 

その日の夕方、楽兎とココアがテーブルを拭いてる。そこにタカヒロが来た。

 

タカヒロ「今日も一日お疲れ様。もう上がって良いよ。」

 

ココア「はーい!お疲れ様でした!」

 

楽兎「お疲れ様ですタカヒロさん。」

 

男子更衣室に向かう楽兎。

 

タカヒロ「あ、そうだ、ココア君。」

 

ココア「ん?はい?」

 

タカヒロがココアを呼び止めて何かを伝えた。

 

 

 

 

 

 

その頃チノは、部屋で写真を見ていた。

 

ティッピー「結局、取材には来なかったのう・・・」

 

チノ「ココアさんみたいにもっと笑ったら・・・お客さん来てくれる・・・?」

 

楽兎「チノちゃん。」

 

そこに楽兎が部屋に入って来た。

 

チノ「楽兎さん。仕事お疲れ様です。」

 

楽兎「チノちゃんってさ、笑顔作るの苦手だよね?」

 

チノ「そう、ですが・・・」

 

楽兎「でもさ、俺とティッピーとタカヒロさんにだけ笑顔見せてるよね?もしかしたら、馴染んでる人にしか笑顔作れないのかな?」

 

チノ「馴染んでる人?」

 

楽兎「チノちゃんはもうココア達と馴染んでるから、少しずつ笑顔の練習したらどう?」

 

するとチノは、ほっぺを引っ張って笑顔を作ろうとした。

 

楽兎「いや、別に無理にやらなくても・・・」

 

ココア「迷える子うさぎが居るよ。」

 

すると後ろからココアが来た。右手にはうさぎのパペットを着けていた。

 

ココア「チノちゃん腹話術上手だから私も練習してるんだ!チノちゃん元気かい?」

 

パペットを動かしながら喋るココアだが口が明らかに動いてる。

 

楽兎「おい口動いてんぞ。」

 

ティッピー「わしの真似事など20年早いわ。」

 

ココア「流石だね!よーし、わしと腹話術で勝負じゃ。」

 

楽兎「だから口動いてんぞ。」

 

チノ「ココアさんにはお爺さんの声は出せませんよ。」

 

楽兎(そりゃそうだろ。あんなダンディーな声出せる訳ねぇし。ってかまだチノちゃんの腹話術って信じてるのかい。)

 

ココア「チノちゃん!さっきお父さんから聞いたんだけどね。」

 

チノ「何です?」

 

ココア「笑顔になれる報告があるよ。」

 

廊下からタカヒロが聞いてた。そして静かに去って行った。

 

 

 

 

 

 

翌日、再び皆がラビットハウスに集まった。

 

ココア「行くよー!皆!」

 

リゼ「ああ。」

 

千夜「お・・・OKよ。」

 

シャロ「焦らさないでよ。」

 

緑羽太「この雰囲気あの時のデジャブか?」

 

楽兎「そうでなかったら良いんだけどな。」

 

ココア「せーの!」

 

そして雑誌を開く。そこには、ラビットハウスの記事が載せられてた。写真には、ココアとチノとリゼの集合写真と、楽兎の個人写真が載せられており、横のページには、バータイムの記事とタカヒロの写真も載せられていた。

 

千夜「わー!チノちゃんのお爺ちゃんの事が語られてるわ。」

 

シャロ「苦労してこの喫茶店建てたのね。」

 

ティッピー「うんうん。」

 

みくる「良かったねチノちゃん!」

 

ココア「チノちゃんのお父さんの写真も!」

 

リゼ「バータイムの記事でかいな!って三姉妹って言ったの誰だ!?」

 

ココア「エヘヘ!」

 

するとチノが笑顔になった。すると誰かがチノの笑顔の写真を撮った。撮ったのは楽兎だった。

 

チノ「何するんです楽兎さん!?」

 

楽兎「ごめんねチノちゃん。ココアに頼まれちゃって。」

 

そっぽ向いたチノ。だがいやでもなく笑った。

 

チノ「本当にしょうがないココアさんです・・・」

 

 

 

 

 

 

数日後の夕方、ココアが実家に送る手紙と写真をポストに投函して帰った。

 

 

 

 

ホールではチノと楽兎が居た。

 

ココア「チノちゃん!」

 

チノ「はい?」

 

ココア「どう?この写真立て。私の部屋に飾ろうと思って!」

 

写真立てを見せたココア。ココアとチノのツーショット写真が写ってた。

 

チノ「そ・・その写真立て・・!」

 

ココア「可愛いでしょ!お店の棚の奥にあったんだ!」

 

チノ「そ・・・それ、私が昔作った物です・・・こんな出来損ない使わないで下さい!」

 

怒って取り上げる。

 

ココア「出来損ないじゃないよ。そのライオンの木彫り細工可愛くて凄く好きだな。」

 

楽兎「あ。」

 

チノ「これはタンポポなんです・・・顔の付いたタンポポなんです・・・」

 

ココア「え!?か・・・か・・・可愛いよ・・・!ライ・・・タ・・・タンポポ・・・!」

 

楽兎「怒らせちゃったな。」

 

 

 

 

 

 

その夜、写真立てを見て昔を思い出すチノ。それはサキがまだ生きてた頃、膨れっ面になったチノをサキが撫でてくれた事を。

 

ティッピー「懐かしいやり取りじゃったな。お前の母親と褒め方が同じじゃ。」

 

チノ「全然違いますよ。」

 

この日、チノが微かに笑顔になった事をティッピー以外知らなかった。

 

「END」




         キャスト

      綾部楽兎:斎藤壮馬

       ココア:佐倉綾音
        チノ:水瀬いのり
        リゼ:種田梨沙
        千夜:佐藤聡美
       シャロ:内田真礼
        マヤ:徳井青空
        メグ:村川梨衣
     茶度緑羽太:相葉裕樹
     鴨田みくる:三森すずこ
青山ブルーマウンテン:早見沙織
     ティッピー:清川元夢
      タカヒロ:速水奨

   マーケットの人:八百屋杏

ティッピー「この感じ思い出すのー。」

タカヒロ「久し振りで緊張してるのか?」

ティッピー「マスターのわしが緊張する訳ないだろ!」

タカヒロ「親父。」

ティッピー「何じゃ?」

タカヒロ「マスターは俺だ。」

ティッピー「なぬ?」

次回「灰色兎と灰かぶり姫」

感想や評価や誤字脱字なの宜しくお願いします。

どの組み合わせが好き?緑羽太編

  • 緑羽太×ココア
  • 緑羽太×チノ
  • 緑羽太×リゼ
  • 緑羽太×千夜
  • 緑羽太×シャロ
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