ご注文は従兄ですか???   作:naogran

26 / 51
季節はもうすぐ春。チノはマヤとメグと一緒に下校して、途中で桜の木を見た。

チノ「あ・・・」

目の前に桜の花びらが落ちて来て、片手でキャッチしてそのままバレエのようにクルクル回って綺麗に決まった。それを見たマヤとメグは拍手した。

マヤ「おー!チノすっかりバレエにはまったよね。」

メグ「自然にターンしちゃうほどにね。」

チノ「ち・・・違います。これは・・・その・・・す・・・酔拳です!昨日テレビでやった映画で観たんです!」

酔拳とは、中国武術の一種で、まるで酒に酔っ払ったかのような独特な動作が特徴的な拳種に冠せられた総称である。1978年に酔拳が映画公開され、ジャッキー・チェンが主演をした。

マヤ「おー!」

メグ「わー!」

マヤ「何だそれー!」

メグ「その言い訳マヤちゃんみたい!」

チノは笑った。






途中でマヤが何かを見た。

マヤ「ん?花を持った高校生が多いね。」

メグ「今日高校は卒業式だよ。」

それはココアと千夜が通ってる高校の卒業生達だった。手には花と卒業証書があった。

マヤ「そう言えば、進路どうしようかな?」

チノ「もう考えなくてはいけない時期ですね。卒業式と言えばココアさんは・・・」

メグ「まだ卒業しないでしょ?」

チノ「進級出来るんでしょうか?」

マヤ「そっちか!」

メグ「大丈夫だと思うよ。」

チノ「言ってみただけです。」

ココア「チノちゃーん・・・!」

チマメ隊「ん?」

声がした方を見ると、何とココアが泣きながら歩いてた。

チマメ隊「大丈夫じゃなかった!?」


16羽「ココア先輩の優雅なお茶会チュートリアル」

公園にで、どうして泣いてたかをココアに尋ねる。

 

ココア「卒業式に感動しちゃって・・・」

 

マヤ「なーんだもう。」

 

メグ「びっくりしたよー。」

 

泣いてた理由は進級出来なかったのではなく、卒業式に感動したからである。

 

ココア「それに、私がこの街に来てからもうすぐ一年経つんだなーって思ったら・・・あっと言う間だね!」

 

チノは嬉しそうな笑顔をした。するとそこに。

 

リゼ「あ、いたいた。ココアー。」

 

4人「ん?」

 

そこにリゼとシャロと千夜が来た。

 

シャロ「何で泣いてんのよ。」

 

ココア「だって・・・」

 

チノ「待ち合わせしてたんですか?」

 

リゼ「ああ。進級祝いにお茶しようって。」

 

シャロ「美味しい喫茶店見付けたの。」

 

千夜「チノちゃん達も一緒にどうかしら?」

 

チマメ隊「は!」

 

メグ「もしかして・・・!」

 

マヤ「他の店に浮気!?ラビットハウスから卒業するの?」

 

チノ「は!?」

 

ココア「違うよ!」

 

即否定するココア。そしてこの公園にあの3人が居た。

 

緑羽太「もうちょい上かな?」

 

楽兎「なあ緑羽太、これ何時までやるんだ?」

 

緑羽太「後2時間かな?」

 

みくる「または4時間かな?」

 

楽兎「しんどいわ!後2倍に増やすな!」

 

ある3人とは楽兎達だった。緑羽太がカメラを楽兎に向けて、楽兎がY字バランスをしていた。みくるは緑羽太の後ろから観察。

 

チノ「楽兎さん?」

 

楽兎「ん?おー!皆お揃いでどうしたんだ?」

 

リゼ「今日ココアと千夜の高校が卒業式だったから進級祝いにお茶しようとしてたんだ。て言うか楽兎、何でY字バランスしてるんだ?」

 

楽兎「いや、何かやる事ないから適当に何かやってくれって緑羽太が。」

 

緑羽太「もう良いぞ楽兎。お疲れさん。俺達も入れて良いか?」

 

楽兎「関節痛え・・・」

 

千夜「折角だし、3人も一緒に。」

 

みくる「良いわね!じゃあ早速行こう!」

 

 

 

 

 

 

こうして全員で喫茶店でお茶する事になった。場所は川沿いにある喫茶店。席は、高校生組と中学生組と大人組にそれぞれ別れた。

 

チノ「満席ですね。」

 

メグ「高校生組と大人組と席離れちゃったね。」

 

マヤ「私もあんな風に大人っぽくなりたいなー。」

 

チノ「大人っぽい?」

 

マヤ「後輩に、お茶して行こうぜって自然に誘うのー。」

 

チノ「成る程!」

 

メグ「ナチュラルに誘えるかなー?」

 

マヤ「じゃあメグ、ちょっとやってみ。」

 

メグ「え!?」

 

マヤ「ほらほら。」

 

メグ「で・・・出来るかな?えーと・・・コホン!」

 

お茶会に誘うチュートリアルをするメグ。

 

メグ「き・・・君可愛いねー!い・・・い・・・一緒にお茶して行かない・・・!?」

 

チノ「怪しいナンパです。」

 

マヤ「あはははははは!」

 

メグ「も〜う!」

 

マヤが笑ってチノとメグも笑う。

 

 

 

 

シャロがお茶をお嬢様みたいに優雅飲む。

 

メグ「シャロさんのお茶を飲む姿がお嬢様だよ!」

 

チノ「大人って感じです。」

 

メグ「私もあんな高校生になりたいなー。」

 

 

 

 

するとシャロが女性店員を呼んで、1枚の紙を見せた。

 

シャロ「この券、まだ使えますか?」

 

女性店員「無料券ですね。」

 

この喫茶店の無料券だった。

 

 

 

 

チノ「抜け目ないです!」

 

メグ「憧れるなー。」

 

マヤ「良いのかよ!?」

 

 

 

 

突然ココアが何かを感じた。

 

ココア「何だか妹を取られてる気がするよ!」

 

千夜・シャロ「ん?」

 

ココア「そうだ!」

 

 

 

 

 

 

その頃大人組は、何気ない会話をしていた。

 

みくる「何だか3人集まると昔を思い出すねー。」

 

楽兎「そうだな。幼稚園の頃からずっと一緒だったもんなー。」

 

緑羽太「もうあれから19年かぁ。時が経つの早いもんだな。」

 

みくる「ねぇ楽兎、どうしてラビットハウスで働こうと思ったの?」

 

楽兎「あー、そうだな、ラビットハウスの未来が見たいからかな?」

 

緑羽太「未来をか?」

 

楽兎「ああ。チノちゃんは将来バリスタになりたいって言ってたんだ。その姿を見届けたいからラビットハウスで働こうと思ってたのさ。それに母さんがラビットハウスで働くのを勧めてくれたんだ。」

 

緑羽太「楽兎ってさ、チノちゃんの事を大事にしてるよな?もしかして、一人っ子だからなのか?」

 

楽兎「まあな。緑羽太には妹が居るから羨ましいんだ。チノちゃんを見てると、本当の妹みたいで可愛くてさ。」

 

みくる「そうなんだ。じゃあ私が楽兎のお姉さんにしてあげても良いわよ?」

 

楽兎「いらねえよ。」

 

 

 

 

その頃中学生組は、大人っぽい事をしていた。優雅にお茶を飲むメグ。

 

メグ「こ・・・こうかな?大人っぽい?」

 

チノ「少し優雅になりました。」

 

そこに女性店員が何かを持って来た。

 

女性店員「失礼します。アフタヌーンティーセットです。」

 

ティーセットだった。

 

マヤ「おー!すげー!」

 

メグ「素敵ー!」

 

チノ「頼んでませんけど。」

 

女性店員「あちらのお客様からです。」

 

注文したのはココアだった。チノ達にグッドのサインを出した。

 

チノ「バーじゃないんですから・・・」

 

 

 

 

ココア(喜んでくれてる。可愛い妹達にお姉ちゃんからプレゼントだよ!)

 

 

 

 

マヤ「ありがとう!ココア!いただきまーす!」

 

メグ「待って!」

 

マヤ「ん?」

 

メグ「これって食べる順番があるって聞いた事があるよ。」

 

マヤ「マジで!?」

 

メグ「サンドイッチからだっけ・・それともスコーンから?えーと・・・えーと・・・」

 

チマメ隊「ごくり・・・」

 

食べる順番を考える3人。因みにティーセットの食べる正式な順番はサンドイッチ・スコーン・ペストリー(ケーキ)である。

 

マヤ「つまりこれを優雅に食べなきゃ・・・」

 

メグ「大人のレディにはなれない・・・ど、どうしよう・・・」

 

チノ「ここはシャロさん達を真似すれば・・・」

 

マヤ「それだ!」

 

高校生組を見る3人。しかし3人は驚いた。

 

チマメ隊「ホットドッグ食べてるー!」

 

なんとホットドッグを食べてた。

 

チノ「これ・・・どうすれば・・・」

 

メグ「向こうにも同じ物が!」

 

高校生組の席にティーセットが来た。

 

マヤ「真似するチャンス!」

 

チマメ隊「じー!」

 

 

 

 

高校生組をじーっと見る3人。ココアがまた何かを感じた。

 

ココア「ん?羨望の眼差しを感じるよ。」

 

千夜「いいえ。観察されているのかもしれないわ。」

 

ココア「観察!?」

 

リゼ「どうして?」

 

千夜「尊敬に値する先輩であるかどうか!」

 

リゼ・ココア「大袈裟な!」

 

ココア「そっか・・・分かったよ!」

 

シャロ「納得した!?」

 

ココア「皆!私の相対性理論の説明どうだった?」

 

リゼ「頭が良いアピール!?」

 

千夜「特殊相対性理論と一般相対性理論なら、特殊の方が好きだわ。」

 

リゼ「乗っかった!?」

 

シャロ「い・・・今どき、般若心経の暗記なんて楽勝よね。」

 

リゼ「シャロまで!?」

 

突然訳の分からない会話を始めた。

 

 

 

 

それを大人組が聞いた。

 

楽兎「般若心経って、難易度高いだろ。」

 

緑羽太「それに何だ?特殊相対性理論って、ココアちゃんアインシュタインにでもなりたいのか?」

 

みくる「凄く訳の分からない会話だわ。」

 

 

 

 

そして中学生組も。

 

チノ「特殊相対・・・」

 

マヤ「良く分からないけど、食べる前にお喋りを楽しむらしいね。」

 

メグ「成る程。大人っぽい会話をしなくちゃ・・・!えーと・・・えーと・・・」

 

マヤ「あ、私この前初めて兄貴をパシリに使ったよ!」

 

メグ「それは大人じゃないよ!こ・・・今度ラビットハウスのバータイムにお邪魔しちゃおうかな!」

 

マヤ「大人っぽい!」

 

チノ「よ・・・夜更かししちゃおうかな!」

 

マヤ「良いぞー!」

 

大人っぽい会話をする3人。

 

 

 

 

ココア「お姉ちゃんは許しませんよ!」

 

 

 

 

チマメ隊「聞かれてる!」

 

ココアに筒抜られた。

 

青山「アフタヌーンティーですか?楽しそうですね。」

 

何処からか青山ブルーマウンテンが突然現れた。

 

メグ「青山さん!」

 

チノ「あの・・・これの食べ方知ってますか?」

 

青山「ん?普通に食べるのはダメなんですか?」

 

メグ「普通・・・?そっか、普通で良いのかな?」

 

マヤ「待って!青山さんの普通は私達と違うかもしれない。」

 

青山(え?私普通じゃないんですか・・・?)

 

 

 

 

ココア「チノちゃん達が青山さんと話してる。」

 

リゼ「深刻な話っぽいぞ。」

 

千夜「青山さんに意見を求めてるんだわ。」

 

リゼ「何のだよ?」

 

千夜「もしかしたら・・・観察していたけど彼奴は尊敬出来ないって!」

 

ココア「そんな!」

 

リゼ「おいおい。」

 

そこに青山が来た。

 

青山「こんにちは。」

 

ココア「青山さん!こんにちは。」

 

リゼ・シャロ・千夜「こんにちは。」

 

青山「チノさん達に言われて観察しに来ました。」

 

チマメ隊「言っちゃダメです!」

 

ココア「そ・・・相対性理論か・・・」

 

千夜「特殊と一般と・・・」

 

シャロ「し・・・色即是空・・・く・・・空即是色・・・」

 

ココア「わ・・・私は宇宙ひも理論好きだな・・・」

 

千夜「あら・・・珍しい・・・私もよ・・・」

 

シャロ「え!?み・・皆そうなの?ぐ・・・偶然ね・・・私も・・・」

 

訳の分からない会話をまたしてるココアと千夜とシャロ。だがリゼは、チノ達を見て、席を外す。それと同時にチノ達も席を外し、リゼの後を追う。

 

 

 

 

リゼが向かったのはパウダールーム。後ろからチノ達が付いて来る。するとリゼが後ろに振り向くと、チノが後ろを振り向き、更にはメグが後ろに振り向き、そしてマヤが後ろに振り向き、まるでドミノのように後ろに振り向いた。リゼはチマメ隊が付いて来る理由を尋ねた。

 

リゼ「え?ティーセットの食べ方が分からなくて観察してた?」

 

チノ「は・・・はい・・・行動を真似てたら思わず付いて来てしまいました・・・」

 

リゼ「そんな堅苦しく考えなくても良いよ。」

 

マヤ「でも大人のレディには・・・!」

 

リゼ「こう言うのは楽しく食べれば良いんだよ。マナーなんてお互いが楽しむ為のものなんだから。」

 

マヤ「教官の教え、心に染みるよ!」

 

リゼ「え・・・?」

 

敬礼してリゼにお礼を言うチマメ隊。

 

 

 

 

その頃大人組は、ティーセットを見てた。

 

緑羽太「ティーセットかぁ。」

 

みくる「食べる順番は何なのかな?」

 

楽兎「最初にサンドイッチ、次はスコーン、そしてペストリーだ。」

 

緑羽太「そうなのか?お前物知りだな。」

 

楽兎「まあ、俺は何でも熱中する癖あるからな。」

 

 

 

 

その頃リゼとチノ達がパウダールームから戻って来た。

 

千夜「あ、戻って来たわ。」

 

ココア「席空いたからくっ付けて貰ったんだよ。」

 

高校生組と中学生組の席がくっ付いてた。

 

ココア「じゃーん!クジ引きで席をシャッフルしよう!」

 

リゼ「自分だけ後輩達と同じ卓になるように仕組むなよ。」

 

ココア「平等だよ!私、皆とお茶会出来るだけで楽しいんだから!」

 

 

 

 

クジを引いた結果。

 

マヤ「これ美味しい!」

 

メグ「うん!本当だー!」

 

マヤ「こっちのも食べてみてよ!」

 

メグ「うん!」

 

チノ達とは遠い席になってしまったココアが凹んだ。

 

リゼ「一番遠い席になったからって凹むなよ。」

 

ココア「と・・・遠い・・・」

 

メグ「あの、一つ聞きたい事が・・・」

 

ココア「何何何?何でも聞いて!」

 

チマメ隊「特殊相対性理論と一般相対性理論って何が違うんです?」

 

さっきの会話を聞かれたのか、ココアと千夜とシャロが固まった。

 

リゼ(調子乗ったばっかりに・・・)

 

心の中でツッコミながらお茶を飲むリゼだった。

 

 

 

 

 

 

夕方になり、お茶会は終了した。

 

緑羽太「あぁ〜たっぷり飲んだ〜!」

 

楽兎「ったく、飲み過ぎなんだよ緑羽太は。」

 

みくる「また今度お茶会したいねー。」

 

ココア「私もっと頑張ろう!」

 

リゼ「ああ。頑張れ。」

 

ココア「もっと触れて!」

 

リゼ「じゃあ何だ?」

 

ココア「もっとちゃんとお姉ちゃんとして成長しなきゃって!チノちゃん!カバン持ってあげようか?」

 

チノ「あ、いえ、結構です。」

 

ココア「お姉ちゃんに遠慮しないで良いんだよ。」

 

チノ「遠慮してません。」

 

ココア「じゃあおんぶしてあげる。遠慮しないでー!」

 

早歩きで逃げるチノをココアが追い掛ける。

 

チノ「してません!」

 

ココア「チノちゃーん!」

 

 

 

 

 

 

そしてラビットハウスに帰って来たココア達。ココアの部屋の机に1通の手紙が置かれていた。

 

ココア「お姉ちゃんからだ!今回は返事が早いなー。ん?」

 

 

 

 

 

 

翌朝、早起きするチノ。ココアの部屋へ向かい、ココアを起こす。

 

チノ「ココアさん、朝ですよ。」

 

ドアをノックするが、返事が来ない。

 

チノ「ココアさん?入りますよ。」

 

ドアを開けて部屋に入ると、ベッドの布団が膨らんでた。仕方なく揺らして起こす事に。

 

チノ「ココアさん、春休みだからって寝坊はダメですよ。ココアさん。」

 

やむ得ないを得ないと思い、布団を上げるとチノが驚いた。

 

チノ「ぬいぐるみ!?」

 

布団の中には、ココアではなくぬいぐるみだった。

 

ココア「おはよう、チノちゃん。」

 

チノ「は!」

 

ココア「朝食が冷めちゃうよ。」

 

後ろに振り向くと、ココアがナルシストのように立っていた。右手には焦げたホットケーキを乗せた皿を持っていた。

 

チノ「何時もと違う!でも焦げてる!」

 

ココア「朝食が済んだら特殊相対性理論と一般相対性理論の違いを教えてあげるわっ!」

 

チノ「ココアさん・・・」

 

様子が可笑しいココア。

 

 

 

 

 

 

その後チノがリゼにその事を伝える。

 

リゼ「ココアの様子が変?」

 

ココアは元気良く窓拭きをしてる。

 

リゼ「確かに・・・」

 

ティッピー「何時もより動きが機敏じゃ。」

 

今度はティッピーを機敏に撫でる。

 

ティッピー「何じゃこりゃ・・・」

 

リゼ「ティッピーの撫で方も機敏だ!」

 

ココア「いらっしゃいませ。」

 

青山を機敏に接客するココア。青山は唖然としてた。

 

リゼ「客の招き方も機敏だ!」

 

楽兎「どうしたんだ?今日のココアは?」

 

緑羽太「何か変な物でも食ったのか?」

 

今日の緑羽太はカプチーノを飲んでる。

 

ココア「お席へご案内します。」

 

青山「ジェントルメーン!」

 

優雅に席を案内する。

 

チノ「違うお店みたいなのでやめて下さい。」

 

楽兎「ここはホストクラブか?」

 

チノ「そう言えば、何時もと分け目が逆です。」

 

リゼ「本当だ。」

 

ココアの分け目が右ではなく左になっていた。

 

リゼ「偽物かもしれない!そうだ!」

 

チノ「もふもふもふもふ・・・」

 

ロープでチノにぬいぐるみを縛ってもふもふ作戦を決行する。

 

リゼ「もふもふ尽くし!これなら我慢出来ずに抱き付いて来るはず!」

 

楽兎「さぁココア、何時もと違うお前でも我慢出来ないだろ?」

 

これには流石のココアも動揺してる。だがしかし。

 

ココア「真面目に仕事しなきゃダメだよ!」

 

誘惑に勝ってしまった。

 

チノ「何故か分かりませんが凄く悔しいです。」

 

リゼ「地味にショックだな・・・」

 

緑羽太「もふもふが負けただと?」

 

 

 

 

 

 

コーヒーを運びながらリゼは思う。

 

リゼ(気を張り過ぎて、熱を出さないと良いけど。)

 

楽兎「おいリゼ!下!」

 

リゼ「え?」

 

するとリゼが何かを踏んだ。

 

リゼ「思った矢先に!?」

 

何とココアがぶっ倒れてた。

 

リゼ「しっかりしろ!」

 

チノ「どうしてこんなになるまで・・・」

 

ココア「明後日・・・」

 

リゼ「明後日?」

 

ココア「お・・・」

 

チノ「お?」

 

楽兎「ココア、お・・・とは何だ?」

 

ココア「お姉ちゃん来るんだよ・・・ガクッ・・・」

 

力尽きたかのように倒れたココア。

 

チノ・楽兎「それとどう関係が?」

 

 

 

 

 

 

氷水が入った袋を頭に乗せて冷やす。ココアは落ち着いた。

 

リゼ「つまり、頑張っている所を姉に見せたかったのか?」

 

ココア「うん。もっとしっかりしなきゃって、チノちゃんのお姉ちゃんとしてちゃんとやってるって。」

 

チノ「ココアさんのお姉さんって厳しいんですか?」

 

ココア「安心して!凄く優しいよ!お兄ちゃんも2人居るけど、躾て従えてる姿が格好良いんだ!」

 

リゼ「躾てって調教師か!?」

 

楽兎「ココアって末っ子だったのか。」

 

緑羽太「初めて知ったぞ?」

 

チノ「調教・・・私・・これ以上何かされるんです・・・!?」

 

またロープにぬいぐるみと一緒に縛られてるチノ。

 

リゼ「怯えてしまった!(そっか・・だから姉に憧れてたのか・・末っ子なりの苦労もあったんだろう。)よし!協力するぞ!良いとこ見せよう!」

 

ココア「ありがとう!」

 

リゼ「でも姉妹が沢山いて羨ましいな・・・一人っ子としては。」

 

ココア「リゼちゃん・・・」

 

楽兎「リゼ、分かるぞその気持ち。俺も一人っ子だからな。」

 

ココア「リゼちゃんも私の妹って紹介するからね!チノちゃんと一緒に!」

 

リゼ「普通に友達で良い!」

 

楽兎「リゼの方が年上だろ?」

 

 

 

 

 

 

その後、皆をラビットハウスに呼んだ。

 

千夜「お姉ちゃん修行?」

 

シャロ「何それ?」

 

ココア「どうしたらしっかりして見えると思う?お姉ちゃんに成長した姿を見せたいの!」

 

シャロ「そう言われても・・・」

 

リゼ「とりあえずさっきから怯えてるチノを安心させてみろ。」

 

まだ怯えてるチノを楽兎が支える。

 

楽兎「チノちゃん大丈夫?水持って来ようか?」

 

シャロ「大丈夫。私が付いてるから。」

 

チノを優しく撫でるシャロ。

 

ココア「分かった!大丈ー夫!私が付いてるから!」

 

チノを元気に撫でるココア。

 

リゼ「同じ台詞なのにこの違い・・・」

 

緑羽太「ドリブルしながら撫でてる・・・」

 

千夜「うーん、そうだわ!リゼちゃんたちが少しドジな姿を見せたら。」

 

リゼ「え?」

 

千夜「反対にココアちゃんがしっかり見えるんじゃ。」

 

リゼ「逆転の発想!?ん?しかし協力すると言ってしまったし・・・」

 

ココアがジッとリゼを見てやって欲しいと眼差しで強請る。

 

緑羽太「何あの眼差し?捨てられた子犬状態か?」

 

リゼ「分かった!やってみる!」

 

チノ・シャロ・ティッピー・楽兎・緑羽太「えー!」

 

千夜「じゃあ始めましょう。」

 

 

 

 

 

 

チュートリアルスタート。

 

千夜「注文をお願いしたいんだけど。」

 

チノ「え・・・えーと・・・わ・・・私コーヒーの区別がつかないので・・・」

 

リゼ「ココアー!助けてー!」

 

チノ「私数学苦手ですから間違ってコーヒー缶1トンも注文してしまいました・・・」

 

ティッピー「このドジっ子!」

 

リゼ「ココア、パンって火炎放射器でも焼けるのかな?」

 

楽兎「一瞬で焦げるわ!!」

 

だがココアはそんな2人を見て泣いてしまった。

 

ココア「わーん!こんな2人見てられないよー!」

 

リゼ「お前の為だぞ!」

 

緑羽太「凄いシュール・・・」

 

今度はマヤとメグを呼んだ。

 

マヤ「次は私達がココアを鍛えるよ!」

 

マヤ・メグ「おー!」

 

ココア「宜しくです!サー!」

 

窓を指でなぞり、ホコリを確認するマヤ。

 

マヤ「ココアさん、まだホコリが残っていてよ?」

 

ティッピー「何か始まった。」

 

チノ「姑です。」

 

メグ「このフリスビーを取っておいで!」

 

ココア「ワン!」

 

フリスビーを見てココアが犬になった。

 

メグ「ほーら!」

 

マヤ「所でこれ何の特訓?」

 

楽兎・リゼ「おい!」

 

緑羽太「もう茶番だなこりゃ。」

 

ココア「お姉ちゃんらしくなりたいから、妹役をやってほしいんだよ。」

 

マヤ「オッケー!」

 

メグ「じゃあ皆で一緒に!お姉ちゃん!パンが食べたいな!」

 

3人一緒にココアにお強請りする。

 

チノ「私・・・」

 

マヤ「私は宿題手伝って!」

 

チノ「私も・・・」

 

ココア「後でね〜!」

 

シャロ「あれ何時まで続くんですか?」

 

リゼ「ココアが無意味と気付くまで・・・」

 

緑羽太「気の遠いな。」

 

 

 

 

そしてチュートリアルが終わった。

 

ココア「皆今日は私の為にありがとね!ほんの気持ちのカフェラテだけど。」

 

マヤ・メグ「わー!」

 

シャロ「あ、これココアが描いたの?」

 

ココア「ん?」

 

千夜「初めて貰った時から凄く上手くなってる!」

 

花のラテアートを見せた。前より上達していた。

 

チノ「ずっと見てきたから気が付きませんでした。」

 

リゼ「ちゃんとした成長の証があるじゃないか。」

 

楽兎「凄いな、俺より上手いと思うな。」

 

緑羽太「努力の賜物だなこりゃ。」

 

ココア「は。」

 

メグ「ココアちゃん、すごーい!」

 

マヤ「すげー!格好良い!」

 

ココア「よーし!今もっと凄い物振る舞うからねー!」

 

皆から褒められて元気になったココア。

 

マヤ「3Dラテアートって奴見てみたい!」

 

ココア「任せて!」

 

メグ「楽しみ!」

 

チノ「店員として成長してても姉としてはまだまだです。」

 

リゼ「そうか?」

 

ココア「出来たー!3Dラテアート!じゃん!」

 

チノ「ただのティッピー!」

 

ティッピー「はあ。」

 

でかいティーカップにティッピーを乗せただけだった。

 

 

 

 

 

 

その夜、甘兎庵でシャロと千夜が会話していた

 

シャロ「ココアったら、何時まで経ってもしっかりしたお姉ちゃんにはなれないわね。」

 

千夜「そお?ココアちゃんは良いお姉ちゃん出来てると思うけど。」

 

シャロ「言葉で言っても態度で示さないと。」

 

千夜「そうね。」

 

シャロ「ココアはお姉ちゃんが来るってだけで慌てすぎなのよ。ドーンと構えてれば良いのに。」

 

千夜「そうね。」

 

シャロ「チノちゃんだって最近ココアといると楽しそうなのに。」

 

千夜「そうね。シャロちゃん、ココアちゃんとチノちゃんの事が心配?」

 

シャロ「ココアはもうちょっと自分に自信持てって思っただけよ。」

 

千夜「なら、シャロちゃんも自信持っていかないとね。」

 

シャロ「はあ!?なんで私の話なのよ!?」

 

千夜「シャロちゃんの事、心配だわ。」

 

シャロ「何で私が心配なのよ!」

 

 

 

 

 

 

その頃ラビットハウスのバータイムでは、タカヒロがカクテルをシェイクしていた。

 

タカヒロ「一年振りの再会か。それは楽しみだろうな。」

 

ティッピー「楽しみでもあり不安でもあるじゃろうな。あのココアも珍しく悩んでおったわ。姉としての成長か。生意気な悩みじゃな。そんなもの無理せずとも伝わるもんじゃよ、家族ならな。」

 

タカヒロ「親父。」

 

ティッピー「何じゃ?」

 

タカヒロ「たまには良い事言うんだな。」

 

ティッピー「ここにも生意気な息子がおるな!」

 

 

 

 

 

 

翌朝、遂に今日はココアの姉が来る日。

 

楽兎「今日がココアの姉が来る日か。」

 

リゼ「そろそろ駅に着く頃だろ?本当に迎えに行かなくて良いのか?」

 

チノ「自分でお店まで来るからココアさんには仕事しているようにって手紙に書いてあったそうですが。そうですよね?ココアさん。」

 

だがココアは返事すらしない。

 

楽兎・リゼ・チノ「ん?」

 

リゼ「ココア!?」

 

ココアを見ると、目のハイライトが消えていた。

 

チノ「ココアさんが緊張で固まってます!」

 

リゼ「おい接客業!!」

 

楽兎「返事が無い。ただの屍のようだ。」

 

リゼ「おい勝手に殺すなよ!ちゃんと仕事しろって書いてあったんだろ?おい・・・おい!ココア!」

 

チノ「ココアさんのお姉さん、どんな人なんだろう。」

 

 

 

 

 

 

同じ頃鉄道では、特急列車が走ってた。そして客車の中に1人の女性が外を見てた。

 

女性「あ!」

 

そして木組みの家と石畳の街が見えてきた。

 

「END」




         キャスト

      綾部楽兎:斎藤壮馬

       ココア:佐倉綾音
        チノ:水瀬いのり
        リゼ:種田梨沙
        千夜:佐藤聡美
       シャロ:内田真礼
        マヤ:徳井青空
        メグ:村川梨衣
     茶度緑羽太:相葉裕樹
     鴨田みくる:三森すずこ
青山ブルーマウンテン:早見沙織
     ティッピー:清川元夢
      タカヒロ:速水奨

        女性:茅野愛衣
      女性店員:三上由理恵

ティッピー「これは大変な事になるな!」

タカヒロ「具体的にはどうなるんだ?」

ティッピー「それは、凄い事になるんじゃ。」

タカヒロ「凄い?」

ティッピー「大変って事じゃ!」

次回「ひと口で普通のもちもちだと見抜いたよ」

遂に次回ココアの姉が登場します。感想や評価や誤字脱字など宜しくお願いします。

どの組み合わせが好き?緑羽太編

  • 緑羽太×ココア
  • 緑羽太×チノ
  • 緑羽太×リゼ
  • 緑羽太×千夜
  • 緑羽太×シャロ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。