ご注文は従兄ですか???   作:naogran

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今日も長閑なこの街。

ココア「ん〜・・・!気持ちの良い朝だね〜!ピッカピカの朝!ピッカピカのお姉ちゃん!」

チノ「全く意味が分かりません。お姉ちゃんだと言うなら朝自分でちゃんと起きて下さい。楽兎さんだって朝自分で起きてますよ。」

ココア「えへへ〜。」

チノ「何で照れるんですか?じゃあ。」

ココア「また後でね〜!」

2人はそれぞれの学校へ登校する。するとココアがチノに向かって。

ココア「チノちゃーん!後半年経ったら、こっちの道に来られるねー!」

チノ「え?」

ココア「同じ高校に通える日が楽しみだよー!」

チノ「まだ何処へ行くかは決めてませんからー!」

ココア「ヴェ!?」

全速力でチノの目の前まで来た。

ココア「じゃあ今すぐ決めようよ!!決めて!!どう!?決めた!?」

チノ「そんな簡単に言わないで下さい!遅刻しますよ?」

ココア「ウェルカムカモーンだよー!」




しばらく歩いたチノが、考え事をした。

チノ「高校・・・」


27羽「世界のすべては私の経験値」

中学校。

 

チノ「高校の?」

 

マヤ「説明会?」

 

メグ「うん!2人も一緒にどうかなって。志望校まだ決めてないよね?」

 

マヤ「メグの志望校って、あのごきげんよう高校でしょ?」

 

 

 

 

生徒達『ごきげんよう!』

 

リゼ『ごきげんよう!』

 

シャロ『ごきげんよう!』

 

ごきげんよう高校とは、リゼとシャロが通っているお嬢様学校の事である。

 

メグ『ごきげんよう!』

 

リゼ・シャロ・メグ『ごきげんよう!』

 

 

 

 

マヤ「メグがごきげんよう症候群になってしまう!!」

 

メグ「もう、大袈裟だよ。そんな風にならないって。」

 

マヤ「あの学校、堅苦しそうだし、倍率高いし、授業も結構難しくて、試験も多いし、大変そうだよ!」

 

想像しただけでガクガク震えてしまった。

 

チノ「詳しいですね。」

 

マヤ「ホラ!前にリゼが言ってたじゃん?」

 

メグ「そうだっけ〜?」

 

チノ「私はまだ志望校は決めてませんし、参考になるかも知れないので良いですよ。」

 

マヤ「!」

 

メグ「良かった〜!実は1人だとちょっと不安だったんだ〜。」

 

マヤ「はぁ・・・分かった!私も行くよ!メグとチノがごきげんよう症候群になったら大変だし。」

 

メグ「ありがとうマヤちゃん!じゃあ、見学の届け出しとくね!」

 

マヤ「・・・・・」

 

チノ「?」

 

何かを考えてるマヤに、チノが疑問を抱いた。

 

 

 

 

 

 

同じ頃、ココアと千夜が通う高校では。

 

委員長「と言う訳で、文化祭の出し物は喫茶店に決めました。実行委員長は、実際に喫茶店で働いている千夜さんに。同じくココアさんが副委員長に決まりました!」

 

ココア「は〜い!」

 

千夜「力の限り頑張ります!」

 

もうすぐ文化祭が開催される為、出し物を決めていた。

 

ココア「そう!私達が実行委員に選ばれた以上!」

 

千夜「妥協と敗北は許されないわ!!今年の文化祭は!!」

 

ココア「戦争です!!」

 

クラスメート達「大袈裟な!!」

 

千夜「やりましょう!ココアちゃん!」

 

ココア「うん!千夜ちゃん!」

 

ココア・千夜「私達に〜・・・任せなさーい!!」

 

お決まりのポーズ!2人バージョン。ここでクラスメートのレイが挙手した。

 

レイ「はーい!経験者と言っても、ココアと千夜が働いている所想像出来ませーん!」

 

ココア「フッフッフッ。私達の別の顔を知らない人も居るみたいだね。千夜ちゃんのお盆三刀流は名人の域だよ!!」

 

カノ「仕事関係無い!?」

 

千夜「それだけじゃないわ。ココアちゃんの日向ぼっこ振りは、お客さんの関心して褒める程よ!!」

 

カノ「サボってんじゃねえか!?」

 

千夜「どう?」

 

ココア「凄いでしょ?」

 

クラスメート達「凄くねえよ!!」

 

 

 

 

 

 

夕方の下校道。

 

ココア「ワクワクする喫茶店にして、チノちゃんに楽しんで貰うんだ!この高校に通いたいなって思うように!そうそう!千夜ちゃんの司会進行、凄く良かったよ!いよっ!文化祭実行委員長!」

 

しかし千夜は乗る気しなかった。

 

ココア「千夜ちゃん?」

 

千夜「わ、私・・・皆を仕切るなんて初めてで・・・無事成功出来るのかしら・・・!?」

 

ココア「千夜ちゃん!?」

 

急に千夜が怯えた。

 

千夜「こんなんじゃ将来・・・甘兎庵社長として・・・やっていけないわあああああ!!!」

 

その場で泣き崩れた。

 

ココア「千夜ちゃん!?」

 

千夜「こんなにプレッシャー感じるなんて思わなかったの!!!うっ・・・うっ・・・!」

 

泣き崩れた千夜をココアが優しく抱擁した。

 

ココア「よーしよし。一緒に頑張ろうね〜。」

 

 

 

 

 

 

ラビットハウス。

 

ココア「私、明日から文化祭の準備で、しばらくバイト休ませて貰います!」

 

チノ「凄く張り切ってますね。」

 

ココア「フッフッフッ。楽しみにしててよ?ワックワクのモッフモフだよ!!」

 

楽兎「全然分からん。」

 

緑羽太「あはは・・・」

 

リゼ「ココアのクラスは何をやるんだ?」

 

ココア「飲食店だよ!今年は地域と協力するの!」

 

楽兎「地域と協力?壮大だな。」

 

ココア「うん。街の畑で採れた野菜や果物を提供してくれるんだって!」

 

リゼ「へぇ〜!」

 

ココア「だから出し物は飲食店が多いの!」

 

チノ「収穫祭って感じですね。」

 

楽兎「チノちゃん、ラビットハウスも協力したら店の宣伝になるかもだよ?」

 

チノ「そうですね!」

 

ココア「皆でティッピー帽子被るとか!」

 

リゼ「良い宣伝になりそうだな!提案してみてくれ!」

 

ココア「どうせなら!ティッピーも教室に居て貰おうよ!」

 

ティッピー「なぁ!?」

 

チノ「人気出そうです!」

 

ティッピー(何故コーヒーを提供するのではなく、ワシの提供なんじゃー!?)

 

楽兎「ティッピーを教室に置いたら、子供達からモフモフされまくりだな。」

 

緑羽太「ティッピーモフモフだからなぁ。」

 

ココア「そうだ!楽兎君!」

 

楽兎「何だ?」

 

ココア「ポッポちゃんも出そうよ!」

 

楽兎「ポッポも?」

 

そこにポッポがカウンターに飛び出た。

 

楽兎「ポッポ、出れそうか?」

 

ポッポは口を動かした。

 

楽兎「・・・ちょっと考えてみるか。」

 

緑羽太「そうだ!紅音も文化祭に誘ってみるか。」

 

LINEで妹の紅音を誘ってみる。

 

 

 

 

 

 

夜の甘兎庵。千夜が喫茶店の意見を纏めていた。シャロとみくるが手伝いに来てる。

 

千夜「学校でも作れる料理。皆の意見を纏めると・・・」

 

シャロ「大変ね。実行委員長。」

 

みくる「余程プレッシャーに圧倒されたんだね。」

 

千夜「この予算じゃ、カーテンのグレードを下げないと行けないわ・・・」

 

シャロ「ねぇ、どんな感じかちょっと見せて?」

 

みくる「私もみたい。」

 

千夜「ダメ!!クラスの皆との秘密だから!!」

 

シャロ「っ!?プゥ!」

 

みくる「ムゥ!」

 

怒ってむくれた。

 

千夜「はっ!一瞬シャロちゃんとみくるさんがフグになった気が・・・」

 

シャロ「き、気のせいよ!」

 

みくる「幻だよ!」

 

シャロ「まぁ頑張りなさい。」

 

 

 

 

 

 

一方、ラビットハウス・ココアの部屋。

 

ココア「リゼちゃんとシャロちゃんの高校の見学会!?」

 

楽兎「メグちゃんの誘いで?」

 

ココア「良いなぁ〜。私も行きたいなぁ〜。」

 

チノ「ココアさんは自分の学校へ行って下さい。」

 

ココア「えへへ・・・」

 

楽兎「チノちゃん、説明会って保護者同伴とかある?」

 

チノ「はい。確かあったってメグさんが言ってました。」

 

楽兎「なぁ、俺を同伴してくれるか?チノちゃんの従兄だし、それにリゼとシャロの高校はどんな感じか見てみたいし。」

 

チノ「良いですよ。ココアさんの学校って、どんな感じなんですか?」

 

ココア「楽しいよ!面白いよ!モフモフだよ!」

 

楽兎「全然分からん・・・」

 

チノ「何ですか?モフモフって・・・」

 

ココア「ん〜・・・リゼちゃんの学校も楽しそうだな〜。」

 

楽兎「でも彼処、この街のお嬢様学校だろ?偏差値高そうな感じ。」

 

ココア「ん〜・・・あ!もしチノちゃんが気に入っちゃったら・・・!?」

 

チノ「そのまま受験するかも知れないですね。」

 

ココア「オーマイガー!!」

 

ベッドにぶっ倒れてしまった。

 

楽兎「あ、撃たれた。」

 

ココア「わ・・・私の・・・妹と一緒に高校見学が・・・で・・・でもそれがチノちゃんの選んだ道なら・・・お姉ちゃんは・・・」

 

チノ「・・・フッ。」

 

ココア「っ!?もお!お姉ちゃんをからかっちゃいけないんだよ!?」

 

楽兎「俺の従妹だぞ?」

 

チノ「はいはい。」

 

 

 

 

 

 

後日。学校の説明会の日。

 

メグ「2人共こっちだよー!」

 

今日のメグはウキウキしていた。

 

チノ「メグさん楽しそうです。」

 

マヤ「テンション高いなぁ〜。」

 

チノ「楽兎さん、緑羽太さん、みくるさん、同伴してくれてありがとうございます。」

 

楽兎「良いよ良いよ。」

 

緑羽太「俺も、2人の高校がどんな所か見てみたいし。」

 

みくる「私も、シャロちゃんに会いたいし。」

 

楽兎・緑羽太「お前は何しに来たんだよ!!」

 

 

 

 

いざ、学校の前に立った。

 

マヤ「何だこれ!?ラスボスの城か!?」

 

チノ「ここまで近付いたのは初めてです。」

 

楽兎「凄え学校だなぁ。」

 

緑羽太「まぁお嬢様学校だし。女子校だし。」

 

みくる「さてと、シャロちゃん何処かな〜?」

 

メグ「よし、行こう!」

 

マヤ「おぉ行った!メグは勇者だなぁ!」

 

チノ「お姫様の皮を被った勇者です。」

 

 

 

 

受付で楽兎達が保護者同伴の名札を貰った。

 

 

 

 

講堂で説明会が開かれた。

 

凛『OGの真手凛です。今は出版社に勤めています。』

 

 

 

 

チノ(あの人、確か青山さんの・・・)

 

楽兎(青山さんの担当者だ・・・)

 

 

 

 

凛『ーーーー少しハードルが高いかと思っていましたが、先生に勧められて、特待生で入る事になりました。』

 

 

 

 

マヤ「ふぅ〜ん、特待生ね〜。」

 

みくる「シャロちゃんと同じだね。」

 

メグ「し〜。」

 

みくる「おっとごめんね。」

 

 

 

 

凛『本当にやっていけるのか、付いて行けるのだろうかと、そんな私に思わぬ出会いが待っていました。誰かと出会う事によって、人は自分に秘められた新しい可能性を知り、成長する事が出来るのです。私は1人の先輩と出会った事により、人生が大きく変わりました!私は知ったのです!出会いが大切だと!』

 

 

 

 

チノ(出会いが大切・・・出会いが人生を変える・・・)

 

初めてココアと出会ったあの日を思い出した。

 

チノ(そう言う事もあるのかも・・・)

 

 

 

 

凛『先輩に振り回される日々は、私に充実した経験と、未来への道を開く切っ掛けを与えてくれました。』

 

すると後ろにスクリーンが下りた。

 

凛『そして・・・』

 

後ろのスクリーンに・・・

 

 

 

 

 

 

青山ブルーマウンテンの指名手配書が映し出された。

 

 

 

 

 

 

全員「おぉー!!」

 

チマメ隊(青山さーーん!?)

 

楽兎・緑羽太・みくる(指名手配されてるー!?)

 

凛『今でもその先輩に振り回されています!!!この人見掛けたら連絡下さーーーーい!!!』

 

 

 

 

 

 

説明会が終わった。

 

マヤ「ん〜〜〜!はぁ〜〜〜。」

 

チノ「良いお話でした。」

 

メグ「青山さんの担当さんだったんだね。」

 

楽兎「指名手配までされるとは・・・」

 

みくる「懸賞金凄かったね・・・」

 

緑羽太「凛さんご苦労様です・・・」

 

メグ「素敵なお話だったな〜。よぉ〜し!合格するぞ〜!」

 

みくる「頑張ってメグちゃん!応援してるよ!」

 

マヤ「やっぱ私、堅苦しいのは無理だ・・・体がイーってなる・・・」

 

メグ「慣れれば大丈夫だよ!」

 

マヤ「そうかな・・・?」

 

メグ「そうだよ!試しにお淑やかなマヤちゃん見てみたいなぁ〜!」

 

マヤ「お淑やか?無理だって。」

 

チノ「見せて下さい!」

 

みくる「お願い!見せて!」

 

マヤ「えぇ〜?もう、仕方無いなぁ〜。じゃあ、オホン。」

 

お淑やかモード発動!

 

マヤ「あら、お2人共。ごきげんYO。」

 

投げキッスした。

 

チノ「真面目にやって下さいYO。」

 

メグ「巫山戯ないでYO。」

 

マヤ「だから無理って言ったのに!!」

 

楽兎「でもまぁ、マヤちゃんらしいね。」

 

緑羽太「あんな感じに勧誘されたい自分がここに。」

 

みくる「あ、それ私も。」

 

楽兎「おい。」

 

マヤ「さ!帰るよ!」

 

メグ「あ!ちょっとその前にお手洗い行って来るね!えっと・・・あの辺で待っててね!」

 

天使の銅像を指差した。

 

 

 

 

しばらくしても、メグが戻って来ない。

 

チノ「メグさんがお手洗いから戻って来ません。」

 

マヤ「花に見惚れて、蝶を追い掛けて、迷子になってそう。」

 

 

 

 

メグ『待ってぇ〜!』

 

 

 

 

楽兎「小学生か!」

 

マヤ「この学校広いし。」

 

チノ「メグさんらしいです。」

 

”ブーブー”

 

楽兎「ん?母さんだ。ちょっと電話して来る。」

 

チノ「はい。」

 

その場を離れて恵美と電話する。

 

マヤ「ちょっと探しに行こ?」

 

チノ「え?待ってた方が・・・」

 

緑羽太「どうする?」

 

みくる「私達も行こ?」

 

緑羽太「楽兎を置いて行くんかい。」

 

4人はメグを探しに行った。

 

 

 

 

しかし、メグは近くのガーデンベンチに居た。

 

メグ「マヤちゃんチノちゃん、楽兎さん達も何処行っちゃったの?もぉ、すぐ迷子になるんだから。」

 

楽兎「メグちゃん?」

 

メグ「楽兎さん!」

 

そこに楽兎がメグを見付けた。

 

楽兎「やっと戻って来た。さて、帰ろうか。」

 

メグ「楽兎さん、マヤちゃん達は何処ですか?」

 

楽兎「皆なら彼処に・・・あれ?」

 

天使の銅像を見たが、チノ達の姿が無かった。

 

楽兎「居ない?」

 

 

 

 

その頃マヤとチノは。

 

マヤ「メグ居ないねぇ〜。っで、ここ何処?」

 

チノ「メグさんを探していたのに自分が迷子になるなんてマヤさんらしいです。」

 

 

 

 

 

そして緑羽太とみくるは。

 

緑羽太「あれ?2人は何処だ?」

 

みくる「あれ?さっきまで付いて来てたのに?」

 

 

 

 

その頃楽兎とメグは、4人を探していた。

 

楽兎「待てって言われたのに何処行ったんだ?」

 

メグ「むぅ。」

 

???「今度吹き矢部、大きな大会に出るんだ〜。」

 

???「助っ人か?」

 

メグ「この声!」

 

楽兎「リゼか?」

 

そこの角を覗いた。

 

 

 

 

結良「リゼ、頼める?」

 

リゼ「任せとけ!」

 

吹き矢部部長の狩手結良の誘いにリゼが乗った。

 

結良「やった〜!シャロちゃんも一緒にね。では、ごっきげんよう。」

 

リゼ「じゃあな!」

 

 

 

 

メグ(リゼさんあんなに頼られて・・・)

 

楽兎(リゼ、人望厚いなぁ。)

 

メグ(凄いなぁ・・・)

 

 

 

 

結良が去った後。

 

メグ「リゼさーん!」

 

リゼ「ん?メグ!?楽兎まで!?」

 

楽兎「おっすリゼ。」

 

メグ「ごきげんよう。」

 

リゼ「ご、ごきげんよう。じゃなくて!何故ここに!?」

 

楽兎「ああ、それはだな・・・」

 

メグ「マヤちゃんとチノちゃんが迷子なの・・・」

 

楽兎「緑羽太とみくるがどっか行っちまってな・・・」

 

リゼ「え?」

 

 

 

 

その頃マヤとチノは、校舎内の階段に座っていた。

 

チノ「メグさん居ませんね。楽兎さんに緑羽太さんにみくるさんも。」

 

マヤ「はぁ・・・地下のラビリンスに迷い込んじゃったのかな?」

 

チノ「あ!シャロさん!」

 

 

 

 

シャロ「特売は5時半、この為にバイトは休んだし。序でに夜の半額セールも狙って・・・」

 

 

 

 

マヤ「シャロー!メグと楽兎達見てなかった?」

 

シャロ「見てないわ。賞味期限は・・・」

 

チノ「こっちには来てないみたいですね。」

 

シャロ「・・・はっ!!何で居るのーーーー!?」

 

ノリツッコミ炸裂。

 

マヤ「戻って来た!」

 

シャロ「誰かに見付かったら・・・」

 

チノ「私達説明会に・・・」

 

シャロ「来て!こっちよ!」

 

話を聞かずに2人を連れて行く。

 

 

 

 

更衣室。

 

シャロ「早くこれに着替えて!」

 

学校の制服。

 

チノ「えっと・・・」

 

マヤ「これって・・・」

 

シャロ「早く!不法侵入がバレたら大変よ!」

 

チノ「不法侵入ではなくて・・・」

 

マヤ「説明会が・・・」

 

シャロ「外で見張っているから、急いで!!」

 

話を聞かずに外へ見張りに行った。

 

チノ・マヤ「・・・・」

 

 

 

 

その頃緑羽太とみくるは、生徒達に聞き込みをしていた。

 

緑羽太「ありがとう。じゃあね。」

 

みくる「チノちゃん達を見てなかったなんて。」

 

緑羽太「楽兎も見てないのか。くそっ、彼処で素直に待ってれば良かった。」

 

 

 

 

しばらくして、チノとマヤが学校の制服に着替えた。

 

チノ「シャロさん、見学会があった事を知らなかったんでしょうか?」

 

マヤ「面白いから黙ってよ?でもこの制服、落ち着かない・・・」

 

 

 

 

制服に着替えたチノとマヤをシャロが先導する。

 

シャロ「良い?私の真似をするの。自然に胸を張って堂々と!」

 

2人も胸を張って堂々とした。

 

生徒「ごきげんよう。」

 

シャロ「ごきげんよう。」

 

チノ・マヤ「ごきげんよう。」

 

シャロ(良い感じよ?)

 

チノ・マヤ(うん!)

 

アイコンタクトで通じた。

 

シャロ「それは真似しなくて良いの!」

 

マヤ「あのぉ〜、お下げがトルネードの子を見ませんでしたか?」

 

2人の生徒にマヤが聞き込みした。

 

シャロ「物怖じせずに訊けるのね。」

 

チノ「ゲームを攻略してる感覚かと。」

 

マヤ「チノー!話せたー!もっと堅苦しい人達かと思ってたよ!」

 

チノ「どうでしたか?」

 

マヤ「その事だけど・・・校舎の西側に目撃情報がないって!情報伝達に優れる生徒会役員だったから信用出来る!!」

 

チノ「この短時間でそこまでの情報を!?」

 

マヤ「しかもお茶会に誘われた!!」

 

チノ「お茶会!?」

 

シャロ「えぇ・・・!?」

 

 

 

 

 

 

その頃緑羽太とみくるは、中庭に居た。

 

緑羽太「はぁ・・・何処にも居ねえなぁ・・・」

 

みくる「電話してみたら?」

 

緑羽太「チノちゃん達持って来てないし、楽兎はマナーモードにしてるから。」

 

みくる「ん?」

 

2人の生徒に付いて行くチノ達を見付けた。

 

みくる「緑羽太!あれ!」

 

緑羽太「あ!見付けた!何処行くんだ?」

 

みくる「尾行してみよう。」

 

 

 

 

 

 

お茶会に誘われた3人は。

 

チノ(これが本物のお嬢様のお茶会・・・)

 

生徒会役員A「私最近手料理に夢中で。マヤちゃん、オススメ食材ないかしら?」

 

マヤ「もやし!便利だよね!」

 

生徒会役員A「もやし?」

 

シャロ「マ!?もやしはカレー粉と炒めるだけで美味しいと聞いた事あるわ!」

 

生徒会役員B「シャロさん博識〜!」

 

生徒会役員A「もやしって何?」

 

マヤ「待ったー!意義あり!!炒めるよりお味噌汁に入れるの好き!!」

 

シャロ「茹でたら食感を楽しめないでしょ?」

 

マヤ「茹で派!!」

 

シャロ「炒め派!!」

 

2人の戦いが勃発した。

 

生徒会役員B「私シャロさん派。」

 

生徒会役員A「私マヤちゃん派。っで、もやしって何?」

 

チノ(本物の・・・お嬢様の・・・)

 

 

 

 

そのお茶会をこっそり覗いている2人は。

 

みくる(もやしだけで彼処まで勃発するの・・・?私茹で派だけど。)

 

緑羽太(譲れない戦いが始まっちまったな・・・あ、俺炒め派。)

 

 

 

 

その頃メグは。

 

メグ「リゼさんの制服、ちょっと大きい・・・でも、もう制服を着る事が出来るなんて〜!」

 

志望校の制服を着れて大満足。

 

リゼ「メグ。」

 

メグ「は、はい!」

 

リゼ「良いか?不法侵入がバレないようにマヤ達を探せよ?それにしても、何で楽兎達がこの学校に?まさか・・・不法侵入にまで染められているのか・・・?」

 

メグ(リゼさん勘違いしてるけど楽しそう!)

 

リゼ「敵地に潜入したつもりで任務に当たれ!!」

 

メグ「サ、サー!!」

 

 

 

 

更衣室の外では。

 

楽兎「何でリゼは人の言う事を聞かねえのかな・・・?話そうとしたら遮りやがって・・・後でこっ酷く説明しないとな・・・」

 

 

 

 

その頃社交ダンス部の部室では。

 

マヤ「何で私達、社交ダンス部の部活に混じってるんだろう?」

 

チノ「これも一種の情報収集なのかも知れません。」

 

マヤ「でも!何だかこの学校意外と面白い!!」

 

華麗にダンスを披露した。

 

チノ「本当、マヤさんは何でも楽しんでしまうんですね。」

 

マヤ「・・・ねえチノ、飛び込んでみないと分からない世界ってあるんだね!」

 

チノ「飛び込んで?」

 

マヤ「それに、経験値が増えた気がする!」

 

チノ「シャロさんのような気品オーラが!」

 

マヤのレベルが上がった。

 

シャロ「?」

 

 

 

 

その頃リゼとメグは、

 

生徒達「ごきげんよう。」

 

リゼ「ごきげんよう。」

 

メグ「ご、ごきげんよう。」

 

リゼ「よし、良い感じだぞ。」

 

メグ「サー・・・」

 

 

 

 

後ろの角から楽兎が。

 

楽兎「こっそり付いて来いって言ってるけど・・・これじゃあ本当の不法侵入者じゃねえか・・・」

 

 

 

 

リゼ「ん?」

 

2つの指を目に翳してから前に出した。

 

メグ「え?目潰し?」

 

リゼ「前を見ろ!」

 

メグ「え?」

 

前を見ると、5人の生徒が此方に歩いて来てる。

 

メグ(生徒になりきらなきゃ!なりきらなきゃ。)

 

リゼ・メグ「ごきげんよう。」

 

生徒2人「ごきげんよう。」

 

リゼ・メグ「ごきげんよう。」

 

チノ・マヤ・シャロ「ごきげんよう。」

 

バッタリ会った。

 

5人「え!?」

 

楽兎「お!」

 

緑羽太・みくる「あ!」

 

 

 

 

 

 

その後事情を説明した。

 

リゼ「学校見学会だったなら言えよ・・・!」

 

チマメ隊「ごめんなさ〜い。」

 

楽兎「リゼ!説明会って言おうとしたのに話を遮りやがって!少しは人の話を聞け!!」

 

リゼ「すまない・・・私とした事がつい・・・」

 

緑羽太「でも無事に会って良かった。」

 

シャロ「知ってたのに忘れてた・・・」

 

みくる「忘れるなんて、シャロちゃん可愛い〜!」

 

メグ「でもワクワクしたね!マヤちゃん!」

 

マヤ「うん・・・勧められていたこの高校の特待生試験、考えてみようかな?」

 

チノ・メグ「え!?」

 

楽兎・緑羽太・みくる「え?」

 

リゼ「おいおい、ボケてないで真剣に進路考えろよ〜。」

 

マヤ「いや!真剣な話なんだけど!!」

 

リゼ・シャロ「え!?」

 

メグ「先生に勧められていたの!?」

 

マヤ「うん・・・」

 

チノ「初耳です!」

 

楽兎「先生からの推薦!?」

 

メグ「確かに。マヤちゃん実は成績良いもんね。」

 

緑羽太「優秀なの!?」

 

チノ「飽きっぽいですけど、好奇心の力は凄いですし。」

 

みくる「その好奇心が成績優秀に繋がってるの?」

 

リゼ「今まで計算尽くで私達をからかって楽しんでたんじゃ・・・!?」

 

マヤ「だ、だって・・・ここ苦手意識あったし・・・でも。」

 

シャロ「礼儀作法とか、窮屈にならない?私馴染むのに凄く苦労して・・・」

 

マヤ「シャロは肩に力入り過ぎだよ〜!それに学費免除になれば、親を楽に出来るかな〜って。」

 

リゼ「マヤ・・・」

 

シャロ「マヤちゃん!入学したら、もやし料理沢山教えてあげる!!」

 

マヤ「もっと先輩らしいアドバイスしてよ!!」

 

楽兎「何でもやし?」

 

チノ「前から薄々思っていましたが、マヤさんは私達に内緒が多いです。」

 

メグ「先生にこの学校を勧められてたのに、教えてくれなかったよね?前にリゼさんに相談しに飛び出して行った事もあったし。」

 

チノ「ありました。」

 

マヤ「・・・・ひゅ〜ひゅ〜。」

 

口笛吹いて誤魔化す。

 

チノ「でも、本当は繊細な気遣い屋さんなのはお見通しです。」

 

メグ「そうだね〜。私達思いの寂しがり屋さんなのも知ってるんだから。」

 

マヤ「・・・リゼーー!!あの2人黙らせてよーーーー!!」

 

照れてリゼに抱き付いた。

 

リゼ「その気持ち分かるぞ。」

 

楽兎「あはは・・・」

 

メグ「マヤちゃん、本当に照れてる!」

 

チノ「貴重です!」

 

緑羽太「写真に収めたいけど、止めとこ。」

 

みくる「マヤちゃん可愛い〜!」

 

マヤ「むぅ・・・そうだ!チノも一緒の高校になれば!」

 

チノ「照れてるの誤魔化しています。」

 

マヤ「そうじゃなくて!それもあるけど、チノもこの高校に入れば!」

 

メグ「そうだね!3人ずっと一緒!」

 

3人は手を繋ぎ。

 

マヤ「チマメ隊!3人でごきげんようって言おう!ごきげんよう!」

 

メグ「ごきげんよう!」

 

チノ「クスッ。2人共ごきげんよう症候群になってます。」

 

リゼ「もしココアと千夜がこの学校だったら、こんな風に騒がしかっただろうな。」

 

シャロ「ですね〜。想像しただけで五月蝿い・・・」

 

???「ごきげんよう!」

 

???「ごきげんよう!」

 

そこに、聞き慣れた声が聞こえた。

 

リゼ「あの声は!?」

 

???「聞き慣れた声が!」

 

???「見慣れたツインテが!」

 

全員「!!」

 

 

 

 

何とココアと千夜がそこに居た。

 

 

 

 

ココア「リゼちゃん!シャロちゃん!」

 

千夜「ごきげんよう。どうしてここに?」

 

シャロ「こっちの台詞!!」

 

楽兎「あれ?お前達、その制服どうした?」

 

ココア「文化祭の資材借りに来たら、被服部と仲良くなって着せてくれたの!」

 

千夜「私達、今日だけお嬢様〜!」

 

ココア「あ!チノちゃん!メグちゃんもマヤちゃんまでその制服!!」

 

千夜「皆すっかり馴染んでるわね〜。」

 

ココア「イエーイ!!」

 

チノの手を握って万歳した。

 

ココア「皆でお嬢様ー!」

 

千夜「イエーイ!」

 

チノ「イエーイ。じゃないです。」

 

リゼ「全く。」

 

シャロ「何をやって。」

 

結良「イエーイ!」

 

何時の間に居た結良が2人の手を握ってイエーイと言った。

 

リゼ・シャロ「わあ!?」

 

結良「リゼ〜、さっきのシャロちゃんの件なんだけど〜。」

 

千夜「何時もシャロちゃんがお世話になっております。」

 

みくる「お世話になってます。」

 

シャロ「ち、ちょっと止めてよ!」

 

結良「どう致しまして〜。」

 

ココア「リゼちゃんとっても良い子じゃましょ?」

 

リゼ「お母さんか!!」

 

結良「そうだね〜。」

 

千夜「これからも、シャロちゃんとリゼちゃんを。」

 

ココア「宜しくお願いします。」

 

みくる「ウチの可愛いシャロちゃんを宜しくお願いします。」

 

結良「任せて〜。」

 

リゼ「止めろ!!」

 

シャロ「恥ずかしい!!」

 

みくる「だって本当の事じゃないの?」

 

シャロ「だからってそれは!!」

 

 

 

 

メグ「この学校、楽しく過ごせそうだね!」

 

マヤ「うん!」

 

楽兎「リゼの言う通り、騒がしくなったな。」

 

緑羽太「だな。」

 

チノ「・・・高校かぁ・・・」

 

果たして、チノの志望校は見付かるのか。

 

『END』




         キャスト

      綾部楽兎:斎藤壮馬

       ココア:佐倉綾音
        チノ:水瀬いのり
        リゼ:種田梨沙
        千夜:佐藤聡美
       シャロ:内田真礼
        マヤ:徳井青空
        メグ:村川梨衣
     茶度緑羽太:相葉裕樹
     鴨田みくる:三森すずこ
       真手凛:木村珠莉
     ティッピー:清川元夢
      タカヒロ:速水奨

      狩手結良:大西沙織
       委員長:日笠陽子
        レイ:田澤茉純
        カノ:嶺内ともみ
     生徒会役員:会沢紗弥
           前田佳織里

ティッピー「チノ、高校は決まったかのう?心配じゃ〜。」

タカヒロ「どんな制服も似合いそうだ。」

ティッピー「ワシは、ブレザーが着てみたいのう!」

タカヒロ「親父の事じゃない!」

次回「あったかもしれない日常」

楽兎の妹投票

  • チノ
  • マヤ
  • メグ

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