私はラル大尉と共に場を離れ、外で会話する事にした。
ナナ曰く「今のうちにイオリさんに改造案聞いてこよーっと」とか言っていたのでしばらくは大丈夫だろう。
「ランバ ラル大尉…かな?あの戦争の後、アルテイシアから聞いた。」
「私もこちらに来るまでは貴方の事を存じ上げておりませんでした。まさか赤い彗星が本当にキャスバル様だったとは…」
「今はその事はいい、今の私は赤い彗星を名乗る少年、赤井秀一だ。階級の事は気にせず、普通に話してくれ。私もそうする事にする。」
一見親子ほど歳が離れている二人だが、最後の階級としてはシャアの方が上であった。
「…あぁ、なら秀一くんと呼ぶ事にしよう。秀一くん、君はあのチームで大会へ出るのかい?それとも、一人でセイくんの様に世界大会に出るのかい?」
シャアとしても悩んでいたことをつかれる。赤い彗星を名乗るならば本来チームには入るべきではない。チームの一人が目立ってしまえばチームの崩壊を招きかねない。さらにあの時の大会以来、シャアは全国に名を知られてしまっている。
「ラル大尉、君の意見を聞きたい。私は…チームに居るべきなのだろうか?」
ラル大尉は黙ってシャアを見つめる。
「私は情けない男だ…あの部に入部したことも、もう一度赤い彗星を名乗ることも後悔はしていない。だが自分の名前が枷になり彼女達の意思を邪魔してしまうのでは…こう思っている…」
「ナナやユーリは私がチームにいることを今は望むだろうが、もし私だけが目立つ様なら彼女らは…私と嫌々組むことになってしまう…」
「…簡単なことです。皆が強くなればいい。」
ラル大尉はその一言をシャアに言い放つ。
「ニールセンラボに来るといいでしょう。貴方のパイロットセンスは私が保証出来るし、彼女らにもいい刺激になる。」
ニールセンラボとはプラフスキー粒子研究施設及びガンプラ博物館、それにガンプラ合宿施設を兼ねた総合施設である。
「しかしそこは…確か実力者のみが使用出来る施設では…」
「なに、私とてこの世界に来て無意味な時を過ごしてきたわけではありません。パイプがありますから、そこに頼んでみましょう。イオリ セイを倒し、赤い彗星を名乗る男。これほどの興味を惹くものはないでしょう」
「…すまない、ラル大尉。感謝する。」
「いえ、シャア少佐。あぁいや、大佐でしたな」
その後すぐ、デュオから呼び声がかかる。
「おーいラルさん、シャア!メシ食いに行くぞー!」
「では行くとしよう、大尉…あぁ、言い忘れていた。」
シャアはラルの方へ向くとニヤリとし言った。
「二人の時はいいが、皆がいる時は敬語はやめてくれよ?」
「…そうだったな、秀一くん。では行こうか」
大尉と大佐。青い巨星と赤い彗星は奇しくもこの世界で再開することになった。
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