バトルフィールドは暗唱中域、シャアには懐かしくも忌まわしい場所である。
今でも思い出す。彼女が彼により討たれたあの時を。
百式とブルーローゼンが並んで宇宙を飛ぶ
「どうかしたの?怖い顔してるよ?」
ナナが心配している。
「…そんな顔をしていたか?」
「大丈夫だよ、先生も悠里ちゃんも強いけど、私達だって劣らないはずだって!」
そう言われてフッと笑みをこぼす。
「あ、笑ってくれた!へへへ」
「よし、そろそろ会敵する。気を引き締めてくれ」
「うん、探知を開始するね」
ブルーローゼンのバックパックにある薔薇が開く。
「…その薔薇、色々な事に使えるのかな?」
「うん、ビットとかファンネルミサイルとか、色々あるよ〜」
後で見せてもらうとしよう、と思ったその時
「敵だよ!二人共一緒に来てる!」
「よし、メガバズーカランチャーを作動させる!」
「私はビットを飛ばしておくよ!行って!ローズビット!」
巡航形態にしていたランチャーを展開し、発射形態へと変わる。
「ビットを射線上に入れないようにな?」
「わかってるよ、さぁどんどん近づいてきてるよ!」
「発射!」
黄色く光るビームが宇宙を貫く。だが当たった感触はない。
「反応が消えた…やったの⁈」
「いや、当たった感触が無かった。おそらく先生のジャマーだろう。」
「ふぃ〜…危ねぇ危ねぇ…助かったぜ悠里!」
「先生も少し油断しすぎでは?」
「そんなこと言われてもよぉ…あんなスピードでコロニーをぶっ壊すビームなんざ見たことはあっても避けれた試しがねぇぜ…」
「しっかりしてくださいまし…相手はシャアなんですよ?」
「あぁ、わかってるって。死神の本領、見せてやらねぇとな!行くぜ、相棒!」
死神は闇へと消える。相手を刈るために。
「仕方ありません…セム、横につきなさい。私を守るのです。」
ユーリが搭乗しているのはセラヴィー3Gをカスタマイズした機体。
セムはセラヴィーの前方に立ち、GNフィールドを張りながら進む。
「敵機発見!」
「私も確認した、攻撃に移るぞ!」
二人のビームライフルがそれぞれの色に光り、放たれる。
しかしその光は掻き消され、当たることは無かった。
「iフィールドか⁈」
「違うよ!GNフィールドだって!でもやばいね、退かないと…」
悠里のセラヴィーは二つの銃口をそれぞれの機体へ合わせる。
「先生、貴方へ渡す獲物はありませんわ!」
ピンクに光るビームが二人を射抜かんと宇宙を駆ける。
「ナナ、避けろ!」
「わかってる!」
二人の間が離れたその時、闇から死神が現れる。
「その時を待ってたぜぇ!」
「え?私⁈」
「させるか!」
デスサイズの鎌と百式のビームサーベルが斬り結ぶ。
「いいですわ…先生、そのままお願い致します!」
「おう、わかってるってハァ⁈」
斬り結ぶ二人の周りにはセムとセラフィムが飛び交う
「電磁パルス!二人を行動不能にしなさいな!」
「ちょっと待て悠里!なんで俺ごとやる気満々なんだよ!」
デスサイズは真上に垂直飛び、パルスの範囲外へ抜ける。
「シャアも早く抜けて!」
ナナはユーリに撃ちながら叫ぶ
「…そこだ!」電磁パルスが使用されたその瞬間に間をすり抜け、範囲外へ飛び出る。
「ビームコンフューズ!」
パルスを張るために陣形を敷いたセムとセラフィムの真ん中にビームサーベルを投げ込み、ライフルでビームを拡散させる。セムとセラフィムは破壊された。
「…実際にやる方がいるとは思いませんでした…さすがシャア、と言ったところでしょう…かっ!」
ユーリはその時には連結ライフルでナナを追い払っていた。ユーリはビームサーベルで百式に斬りかかる。
「受け止める!」
「ならば2本サーベルとトランザムで、貴方を壊します。トランザム!」
セラヴィーは2本目のビームサーベルを百式の腰あたりを斬るように振りかざす。
「ナナ!」
「今だ!ファンネルミサイル!」
薔薇型のファンネルミサイルが全弾命中する。
「あら…やってしまいました…後方注意、と言ったところでしょうか…」
ユーリのセラヴィーが破壊される。
「よし、これで2対1だ!先生、諦めるなら今だよ〜♪」
「……!避けろ!」
「ん?何…!」
ローゼンが上半身と下半身の二つに割れた。
「ちょーと、油断しすぎなんじゃぁねぇの?」
デスサイズが現れる。
「もう隠れる必要はねぇな、一対一だ。真剣勝負と洒落込もうぜ!」
鎌が大きく振られる。
「ふんッ!」
サーベルで受け止める……がサーベルをすり抜け、右足を丸ごと斬られる。
「あぁ、もう無駄だぜ?そのビームサーベル、出力が落ちちまってるからな」
「ちぃ、打ち所が悪いとこんなものか!」
「さぁどうする?赤い彗星!」
「こうなれば……!トランザム!」
百式が赤く染まる
「ハァ⁈反則だろそりゃ!こなくそぉ!」
サイズを振り上げ、その反動で上に上がる。
「そこ!」
ビームライフルはデスサイズの頭を撃ち抜く。
「これでジャマーは使えまい!」
「もう使うつもりは無かったんでな!残念賞だ!」
「いや、これでいい!ハッ!」
百式が体当たりを仕掛けた。
「何⁈……なーんてな?」
百式の体当たりを避け、そのまま隕石に当て、動かなくさせる。
「さ、これで終わりだな。頑張ったな?だが負けは負けだ。あ〜あ、お前が勝ったらお前らに飯奢ってやろうと思ったんだがなぁ?」
「先生、その言葉に二言はありませんね?」
「あぁ、だけどこの状況から勝てる事なんてありゃしないぜ?」
シャアはニヤリと笑みを浮かべ、デュオに語りかける
「聞いた事はありますよね?戦いとは常に2手3手先を読んで行うものだと」
「…それがどうした?」
その瞬間、デュオのデスサイズはメガバズーカランチャーのビームに灼かれていた。
バトルフィールドが解除される。残ったのはボロボロになった百式が一つ。
「よく頑張ってくれた、百式…!」
その前でデュオが叫ぶ
「クソォォォ!!あんな事言うんじゃ無かったぁぁ!!」
「先生?男に二言なんて…あるわけ無いですよね?」
ナナは悪い笑顔を浮かべてデュオに擦り寄る。
「…そうだ!悠里、こいつらに飯を食わして…」
「久しぶりに外のお肉が食べたいですわね?」
シャアはデュオの肩に手を置く。
「と、いう事です、先生。」
「…ハァ、しょーがねぇ、奢りだ奢り!今から焼肉屋にでも行くぞ!」
「やったー♪」
ナナは手を上げて喜ぶ。
「ところでよ、シャア?」
「どうしましたか、先生?」
「上手いな…お前…下手すりゃヒイロとも渡り合えるんじゃねぇの?」
「…ヒイロとはいったい?」
デュオは思い出したかのように手を振ってごまかす
「あぁ、気にしないでくれよ、俺のダチだ。」
「せんせー!シャアー!早く行こうよー!」
リムジンに乗ったナナがこちらに向かって叫ぶ。
「早くしないと先生の財布からお金が無くなりますわよ〜」
「何ィ⁈そりゃマズイ!早く行くぞ、シャア!」
リムジンに飛び乗る二人。
その後焼肉屋の外で財布を見ながら項垂れている、神父服の男がいたそうな…
デュオの最初で最後の戦闘かも…?まぁデュオに関しては別の場所で戦うかもしれません。
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