この話は元々あった文章+30分加筆の低クオリティです。文章にあまり期待しないで下さい。
俺の勤務している常磐線沿線にある村立病院の病室の前で、制服姿の俺は立っていた。今、病室では警察官が時雨に聞き込みを行っている。
「嬢ちゃん、もう一度、嬢ちゃんの名前教えてくれる?」
「僕?僕は時雨だよ。」
「だから名字もだよ。」
「名字も何も、そんなの無いよ。」
何度も何度も時雨に名字を聞いても、無いの一点張りで、聞き込みをしている2人の警察官は頭を抱えていた。まあ、通常考えて、名字の無い子って居ないからな。
「・・・。捨て子かな・・・。」
「これは施設に預けた方が・・・。」
「どうする?そうした方が一番無難だぞ。」
「「うーん・・・。」」
対処に困っている警察官達は、時雨の目の前で相談し合う。俺は、この子は艦娘だろうと仮説を立て、家にまだ十分余裕があると思い、「俺が預かります。」と、言っていた。
「車掌さん!?」
「施設なんて可愛そうです。俺の家で育てます。」
警察官が驚いているが、今ある選択肢の中で1番良いのは俺が育てることだ。普通の人間とは違う艦娘を施設に入れて、価値観などの違いからいじめとかにあってしまったら大変だ。
俺の申し出を聞いた警察官のうちの1人は、分かりました、御本人からの承諾もいただけませんか?と言い、別の部下らしき警察官は、無線で連絡を取り始めた。
「分かりました。どう?時雨ちゃん。家、来る?」
「君は?」
「君を助けた運転手の相棒の曙 悠だよ。こんな身なりだけど女性だ。」
首をかしげながら俺の方を見てくる時雨に俺は、一応、自己紹介をした。
「へー。だから女性の格好なんだ。で、君の家には他に誰かいるの?」
時雨は、俺の心に傷をつける言葉を言った。恐らく、無意識だろう。まあ、初対面の人にはよく言われてるからね。だから、俺はもう慣れてるよ。もう・・・。あれ?目から雨が・・・。気のせいだ。
「・・・山城とか扶桑とかね。他の西村艦隊の子達はまだ居ないけど。どう?」
「行く。」
「決断早!!!」
直ぐに俺の家に来る事が決まったので、スーツに着替えた後、直ぐに俺の住む自治体の役場に時雨とともに行き、養子の手続きを行った。だって、時雨は警察官に見つかった子だからね。このあと、何か分かったからって呼ばれた時、戸籍が無い!!!とかなったら困るからだ。そして、そのまま帰宅した。
「はいっ。今日から家で預かることになった曙 時雨ちゃんです。名字が曙で、名前が時雨だ。」
「駆逐艦、時雨だよ。みんな、よろしく。」
「駆逐艦曙よ。」
「同じく漣でーす。」
「同じ駆逐艦同士、仲良くしろよ?」
「「はーい。」」
「分かりました。」
帰宅後、直ぐに山城と日向以外の艦娘皆に時雨を紹介した。尚、戸籍を入れた事もちゃんと事情を言ってあるので、みんな納得してくれた。ちゃんと艦娘みんなの分を養子として入れるという大きな代償を払ったおかげでね。え?山城と日向は何処にいるのかって?それは・・・、
「瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲瑞雲」
「瑞雲瑞雲うるさいわね!!!」
「君も瑞雲教に入るんだ。時代はZU☆I☆UNだっ!!!」
日向が隣の部屋で山城に布教をしている。最近、日向が改になり、瑞雲を手に入れたので、瑞雲師匠になってしまっている。山城も、一応改になっているけど、日向の様に瑞雲に侵されていない。・・・。日向にとって瑞雲は麻薬かなにかか?
「山城ー。時雨だぞー。」
「え!?時雨!?」
「オウフッ!」
・・・いつから日向はエン〇ケスになったのだろう。あ、大丈夫だ。首の骨は折られてないし、死んでもない。ただ、山城が時雨が来たという嬉しさで邪魔な日向を排除するためにみぞおちを殴っただけだ。
「ふへへ・・・。時雨だあ・・・。」
で、時雨のところに行った山城は、扶桑が着任した時の様な満面の笑みになっていた。もう「不幸」って言うのやめろよ、山城。
俺はそう思いながら片手にチューハイを持ち、縁側に出た。縁側は、五月蝿い家の居間とは違い、静かだった。俺は縁側に座り、足を庭に出すと、プルタブで缶を開け、チューハイを飲み始めた。
しばらく、星空をぼーっとしながら見ていると、後ろから足音が近づいてきた。後ろを見ると、そこには、今日、俺が引き取った時雨が居た。
「提督、ちょっと良いかな?」
「ああ。」
時雨は、スカートの中が見えないように、俺の横に座ると、俺が座っているように縁側を椅子替わりにして足を庭に出して、座った。
5分くらい沈黙が続いたあと、時雨が沈黙を破った。
「どうして僕を引き取ったの?」
「俺の家が一番安全だと思ったんだ。・・・違う艦娘も他にいるし、俺も女性だからだ。・・・まあ、完全な自分の思い込みだがな。」
俺は、そう言うと、またチューハイをひと口分だけ口の中に流し込んだ。
「優しいんだね、提督って。」
時雨はそう言いながら微笑み、俺の方を見ていた。俺が時雨を引き取ったことなどの事情を知らない運転手には悪いが、引き取ってよかったな。と、半日程で俺は実感出来たのだった。