[1]ノーゲーム・ノーライフの世界にチート転生者がきたようです   作:型破 優位

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1ピースとONE PIECEは関係ありません。


勝利への1ピース

三人称side

 

「ただいまぁーっと。」

 

「お、おかえり、どうやら上手くやったようだな。」

 

「当たり前だろ?俺、なめられてんのかなぁ?」

 

「冗談だって。まぁ、お疲れ。」

 

そう軽口を叩き会う空と佑馬。

 

「あの・・・ちょっといくつかいいですの?」

 

「ん?どうした?」

 

「まず、一つめ、これはどういうことですの?」

 

っと言って出したのは、『種の駒』

 

「あー、それね。東部連合とのゲームのチップとして使っただけだ。安心しろ。」

 

「あー、なら安心ですね♪ってなると思っているんですの!?何勝手にかけているんですの!?せめて審議くらいは「安心しろって言っただろ。」でも・・・」

 

「まずな、俺らが負けるなんて確率、1%もねーんだよ。逆に考えなよ、『種の駒』をかけられるほど自信があるってさ。」

 

「・・・わかりましたわ。でも、なんで佑馬が『種の駒』をかけられたんですの?」

 

そう、王、『全権代理者』でない佑馬が、何故それをかけられたのか。

 

「ああ、"盟約に誓って"ゲームしたんだよ。俺が負けたら『種の駒』の所持権を持つことにしたんだ。期限は今日が終わるまでだけどね。」

 

「あ、なるほどですわ。」

 

佑馬が何故負けなければならなかったのかは、言うまでもないだろう。

 

それを知ってるが故に、佑馬も承諾したのだから。

 

「それじゃあ、最後に、ある意味これが一番気になってましたわ。」

 

『種の駒』よりも気になること...?

 

っと全員ハテナを浮かべたが

 

「なんで佑馬とジブリールは腕を組んでいるんですの!?」

 

そう、佑馬とジブリールは腕を組んでいたのだ。

 

手からグレードアップしたのである。

 

「「「「あ・・・」」」」

 

全員が察した。

 

こいつ、まだ知らなかった、と。

 

「あー、なんでかって、付き合ってるからだ、腕組みくらい普通だろ、な?ジブリール」

 

「当たり前のことと、私も記憶しておりますよ♪」

 

「え、付き合ってたんですの...いや...でも種を越えての恋愛は歴史上前例がありませんわ...」

 

そう、前例がない。

 

"残っている史実には"という文がつくが。

 

「前例は覆すためにある!俺や空、白はどういう存在だったのか、教えたまえよジブリール君!」

 

「はい♪マスターや佑馬は既知をも覆す未知な存在でございます♪」

 

「ということだ、ステフ。問題ない。」

 

「はぁ、もういいですわよ・・・」

 

そういってガックリと肩を落とすステフ。

 

ジブリールが若干嬉しそうにしてるのは気のせいではないだろう。

 

「んじゃあ、通達がくるまでゆっくりと休んでいますかぁ。」

 

そういって、空と白がくつろぎ始めるが、

 

「白、少し話がある、空が見える距離まででいいから、来てくれないか?ジブリールはここで待っていてくれ。」

 

と言って歩き出す佑馬。

 

「早く戻ってきてくださいね?」

 

「・・・?」

 

こくん、と首を傾げながらも佑馬についていく。

 

「ここらへんが限界かな?」

 

「・・・ぅ、ん・・・。」

 

ちょっと震えている白。

 

「まず、一つ白に言っておきたいことがあるんだ。」

 

「・・・ん、」

 

「白は確かに空とずっと一緒だ。ただ、近いうちに少しだけ離れるときがある。その時、白は絶望に陥るはずだ。そうなったとき、俺に頼ってこい。絶対その謎を解く鍵になることを約束するよ。」

 

こくん、と首を傾げる白。

 

何を言っているのかわからないようだ。

 

「まぁ、わからないよな。一応頭の片隅に残しておきな。あと、このことは他の人には内緒な。」

 

「・・・わかった・・・」

 

「そんじゃあ、待ちますかね。」

 

と言いながらジブリールの元へもどっていった。

 

 

 

東部連合に宣戦布告してから一週間。

 

・・

空が『人類種の駒』を賭けたという噂がどこからか広まった。

 

国王選定戦の際、空が森精種の間者を破り。

 

天翼種も表向きは空が破ったことになっているため、「空こそが他国の間者ではないか」という気運が高まり。

 

ただでさえ空に対して反感を持っていた貴族達が扇動、デモが発生。

 

エルキア城は人垣に包囲され、連日罵倒の言葉を浴びさせられていた。

 

「ソラ・・・もう抑えておくことは出来ないですわよ・・・」

 

と、疲れて足取りでステフがこぼす。

 

空達に対する疑念は、大臣たちの間にすら広まっていた。

 

中には今、あのデモの中に参加している大臣すらいる始末である。

 

「こっちについていた貴族達も、今回の件はさすがに擁護出来ないと・・・大臣達もボイコットし出しましたし、エルキアは今、事実上の無政府状態にありますわ・・・」

 

空への不信感は、ステフとて同じだろう。

 

それでも必死で収めようと奔走していたらしきステフ。

 

手を打ち尽くしたのか、へたっと床に座り込んで報告する。

 

「おつかれステフ。けど、東部連合とのゲームが終われば、全て解決する。」

 

相変わらず王座に座り、白とゲームしてるだけの空。

 

ステフをねぎらうが、同時に、苦笑して言う。

 

「俺らが他国の間者だぁ?おせぇよ。森精種を破った時点で疑っとけよ。」

 

といって、国民を嘲るように笑う空に、やはりステフの不信感は、拭えない。

 

「・・・どうする気ですの?外はデモまで起こってますわよ。」

 

「別に、好きにやらせとけ。」

 

デモなんてしても、この世界では無意味だ。

 

空達の決定に不服があるなら、全権代理者の権限を奪うしかない。

 

だが、誰も挑みに来ない。

 

つまりは、みんなその程度の覚悟ということだ。

 

「・・・で、ソラはこの一週間、何をしてるか、聞いても宜しいですの?」

 

それは半分皮肉で、半分は本音から説明を求めていた質問だったが、返ってきた言葉は簡潔。

 

「待ってる」

 

「・・・東部連合が、受けるという返答を、ですの?」

 

「んー、いや、それはまだ困るなぁ、もうちょっと待ってほしい。」

 

「あ、その件ならたぶん大丈夫だぞ。いろいろかまかけていたから、恐らくあと5日は返事はこないよ。」

 

と、近くにいた佑馬が答えた。

 

かまかけたというのは勿論嘘なのだが。

 

「そうか、助かるわ。東部連合の前に、"ピース"があるんだよ。つか、おせーな。」

 

そう誰へかわからない不平をこぼす空に。

 

ふと、佑馬の近くにいたジブリールが、反応する。

 

「マスター、これは・・・」

 

だが、ジブリールが何か言う前に、それを遮って空が言う。

 

「ああ、やっときてくれたか。待たせすぎじゃね?」

 

そう、言う空の視線の先を辿る一同。

 

しかし、その視線の先に、誰もいない。

 

佑馬はその先をみて口を吊り上げて笑っている。

 

ジブリールは、何かの気配だけは感じているらしい。

 

だが、ステフにも、そして。

 

白にすら、見えていないものと、空が会話する。

 

「ああ、用件はわかってる。当然、いつでもいいぜ。」

 

そう言って、膝上の白をすっと持ち上げ、立たせる。

 

そして自身も立ち上がり、周囲を見回す。

 

白、ステフ、佑馬、ジブリール、そして。

 

空と佑馬は見えている『ソレ』を不敵に睨んで。

 

空は深く息を吐いて、白に向かって、言う。

 

「白、よく聞いてくれ。」

 

「・・・ぅん?」

 

「俺は、お前を信じてる。」

 

「・・・白も、信じてる。」

 

即答で応じる白に、だが笑顔だけを返して。

 

「白、俺らは、いつも二人で一人だ。」

 

「白、俺らは、約束で結ばれている。」

 

「白、俺らは、少年漫画の主人公じゃない。」

 

「白、俺らは、常にゲームをはじめる前に勝ってる。」

 

淡々と、意味の汲み取れない言葉を連ねてく空に、

 

「・・・にぃ・・・?」

 

何か、とてつもなく、嫌な予感が込み上げて。

 

不安げに白が、兄を呼ぶ。

 

その声に応えるように、微笑んで、妹の頭を撫でる空が言う。

 

「東部連合を飲み込む為の、最後のピースを手に入れて来ようぜ。」

 

そして、ソレに向かって、笑って言った。

 

「さぁ、ゲームを始めようか?」




これで小説2巻はほぼ終了です!
3巻突入します!
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