べ、別にタグ詐欺とかなんかじゃないんだからね!!
…それではどうぞ
第一話~東京の彼方に~
「彼方くーん!そろそろ行かないと新幹線間に合わないよー!」
「わあってるよー」
俺の名前は江口彼方。ついこないだまで近所にあるUTX学園って所に通ってたんだが、訳あって二年生から静岡県の学校に転校することになった。
「切符もった?お弁当は?」
「どっちも大丈夫だっての。ったくどんだけ心配してんだよかよねぇ…」
さっきから俺の事を異様なまでに心配してるこの人は小泉花陽。一応俺の従姉妹に当たる人であり伝説のスクールアイドル"μ's"のメンバーだった人だ。昔からの仲なんで俺は「かよねぇ」と呼んでる。
「だっておばさんから『彼方をよろしく』って言われてたんだよ!?そりゃあ心配もするよ!」
「…そっか、母さんが…か」
「…挨拶、していかなくて良いの?」
「いいよ別に。今更って感じだし」
そう言って俺は居間の奥にある仏壇をチラッと見た。
「そんじゃあ行ってきまーす!」
「向こうに着いたら連絡ちょうだいねぇー!」
「ほいほーい」
こうして俺は静岡県沼津市を目指すことになった。
~同じ頃~
「梨子、本当に一人で大丈夫?」
「お母さん心配しすぎだよ…向こうにはお父さんだっているし」
「そうは言っても心配なものは心配なのよ」
私は桜内梨子。ついこないだまで近所にある国立音乃木坂学院に通っていましたが諸事情により単身赴任中のお父さんがいる静岡県沼津市に引っ越すことになったのです。
「ハイハイ…それじゃあ新幹線来るから行くね。」
「向こう着いたら連絡寄越しなさいよー」
程なくして東京駅に到着。新幹線乗り場を探しているのだけど…大変困った事になりました。
…新幹線の乗り場ってどこ?
十分位前に「心配しないでー」ってお母さんに言ったばっかりなのに!?ああ、どうしようこのままじゃ間に合わないよぅ――――一人で四苦八苦していたその時、奇跡は起きました。
「あのー…何かお困りですか?」
私と同世代くらいの男の子が声を掛けてくれたんです。
昨日から絶賛夜更かし明けで死ぬほど眠い俺氏としては新幹線で眠りたい。早急にホームに向かうべく足を進めてると――――――涙目でおろおろしながらあっちに行ったりこっちに行ったりしている美少女を見つけた。どうしよう、助けるべきなのだろうか…しかし俺にコミュ力なる物は存在しない 出来ればこのまま無視して通りすぎたいけど…
母さんに良いところ見せたいし、ちょっと頑張ろうかな
「あのー…何かお困りですか?」
よし!初対面の女の子相手には上出来だ!よくやったな俺!…これでからぶったら俺引きこもろうかな…
「え、えっと新幹線の乗り場が分からなくて…」
「ちょっと切符見せてもらっても良いですか?」
幸い東京駅構内の経路はよく分かってる。後はホームさえ分かれば…
「ってなーんだ、俺と一緒じゃん…」
「えっ…そ、そうなんですか?なら是非連れてって下さると嬉しいかなぁ…なんて。えへへ…」
な、なんなんだこの可愛すぎる生き物は!?え、ちょっと待て、これはやばい。萌え死ぬ。
「こっ、こちらこそ!」
さっきまでの眠気は一瞬で吹き飛んだ。そりゃあねぇ…?
「あ、そういえばまだ名乗ってませんでしたね。俺は江口彼方。今年から高校二年です。」
「あ、同い年だったんだ!私は桜内梨子。今年から高校二年だよっ」
「マジか…大人っぽいしてっきり年上だと思ってたよ」
「ええっ!?そ、そんなこと無いですよ…」
すごい顔真っ赤にして照れてる。うん、文句なしに可愛い!神様、最高の旅立ちをありがとう。向こうでもやっていけそうです。
「じゃあそろそろ行くか」
「うん!」
そういえばどこに行くんだろ…べ、べつに聞いても大丈夫だよな?気持ち悪がられたりしないよな?
「そ、そういえば桜内は一人でどこに行くんだ?」
「私?私はね―――――」
三時間後、俺は目的地である静岡県内浦に来た。…いや。俺たちは、が正しいな。
「まさか行き先まで一緒だったとは…」
そう、俺と桜内は乗る新幹線どころか最終的な行き先までビンゴしていたのだ。三時間前までは美少女と喋ったぜひゃっほーぅい!だったが今はそんなこと言ってられない。
「こんなことって実際にあるんだね…」
「…俺桜内と家隣でも驚かないわ。」
「やめよう。そういうのネットじゃフラグって言うんでしょ?」
「………………つかぬ事をお聞きしますがご住所は?」
「―――――――――よ」
「…………ははっ」
思わず笑ってしまった。何故なら。
「…我が家の真後ろだわ」
「…うん。私驚かない。」
「「ふぅ…」」
「ま、とりあえずこれからはご近所さんとしてよろしく頼むぜ!」
「そうね、よろしく!」
「じゃあそろそろ新居に行くK…」
出発しようとしたその直後、携帯がなった。
だれなんだ一体…と思いつつも桜内にジェスチャーで待っててと伝えてから画面をスワイプした
『彼方くん!?大丈夫!?生きてる!?』
「電話に出た第一声がその質問はおかしいだろ!?」
案の定かよねぇだった。
『それでどう?着いたの?』
「一応は…。なんか東京駅であった美少女と新幹線の席やら行き先やら家の場所やら色々同じっていうマジで意味がわかんない状況」
『ええっ!?なにそれ、イミワカンナイッ!』
「真姫さんの持ちネタパクんなよ」
まあ確かにイミワカンナイッて言いたくはなるんだが。
「ま、後はどうにかなりそうだから心配はいらんよ」
『そう?じゃあ、頑張ってね!ファイトだよっ!』
「だから人のネタパクんなって…」
それ穂乃果さんのだし。さて、本当にそろそろ新居に行かねば…
…どうしよう。さっきから顔が熱くて仕方ないっ!
なっ何が東京駅であった美少女よ!本人目の前にいるのよ!?もう恥ずかしすぎるよぅ…
「おーい桜内ーそろそろ行くぞー」
一人で赤くなってたらいつの間にか江口くんの電話が終わってたみたい。はぁ…そろそろお父さんのとこ行かないと。
「ねぇ、さっきの電話って誰から?」
「ついこないだまで同居してた従姉妹だよ。生きてるかどうか確認された」
「江口くん確かに弱そう…(笑)」
「(笑)じゃねえよ…まったくこんなんで日本で一番人気のあるスクールアイドルだって言うんだから笑わせるわ」
「スクール…アイドル?なあにそれ?」
愚痴を溢す江口くんから謎の言葉が出てきました。…うん、確かに自分でも流行とかに疎いのはわかってる。だからってそんなちょっと言葉にするのが難しいような顔しなくてもいいと思うんだけど!?
「…うそ、だろう?秋葉原住んでたんだから流石に名前くらいは…いや、それ以前に君音乃木坂だったんだろ?いくらなんでも…」
「だ、だってずっとピアノしかやってこなかったんだもん!」
このあとスクールアイドルについて大体のことは教えてもらってたりしたらいつの間にか家に着いていました。
「じゃ、俺はこっちだから。」
「うん。またね、江口くん!」
桜内と別れた俺は新たな家に入った。どうやら賃貸らしくちょっと古い感じがするけど案外嫌いじゃない。気持ちが
「今この地に、我が新しき砦を創造する!」
だいぶ厨二臭い台詞を吐いてた。事情があるにせよ初めての独り暮らしにはワクワクするぜ!
さて、サンシャインのアニメがスタートしましたね!
中学生のなけなし小遣いでCDコンプしてやるぜ!
それでは、次のお話で会いましょう!