そんな彼方にアザレアの花束を   作:ゐろり

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みなさんおはヨーソロー!ゐろりです。
さて、お久しぶりの投稿です。
今回はアニメに無い展開です。
今更ですが自分は志満ねえも好きなんだと気づかされました。
それではどうぞ!


第十話~昼飯の彼方に~

 

~前回のあらすじ~

亡き母のコネというか根回しやらで浦の星女学院に転入してきた彼方。彼は女子に人気だった事に気づいちゃいない…。

 

 

「疲れた…」

帰ってからすぐに畳に寝転がる。まだ昼下がりだというのにこの疲労感は一体なんなんだ…

浦の星女学院転入一日目。高海と渡辺のせいで偉く疲れた。

「さて、昼飯はどうすっかな…」

思考を巡らせてると高海から電話がかかってきた。

『あ、もしもし?彼方君?』

「なんだ高海か…」

『なんだってなによーぅ!』

あぁプリプリ怒っていらっしゃる姿が想像できる。冷たい泉に素足を浸したりはしない。

「まぁ怒んなよ。んで何用?」

『あ、そうそう。これから曜ちゃん呼んでうちでお昼食べようと思ってるんだけど…彼方君も一緒にどう?』

「え、マジでいいの?」

『うん♪マジもマジ。マージマジ!』

「マジーロ!」

マージマジとか言ってくるからフリなのかと思った。魔法戦隊な。

『…は?』

が、違ったらしい。というか恥ずかしさで危うく母さんの所へ逝っちまうところだったぜ…

「……………いや、なんでもない。じゃあ何時に十千万行けばよろしくて?」

『一時くらいには来てね!』

「ほいほーい」

そこで電話は切れた。やった、昼飯代が浮いた!しかしまぁ…あれだ。これからはフリかフリじゃないかどうかをしっかり見極めていこう。恥ずかしい…。

堕天使ヨハネの動画を見ながら時間を潰しているとそろそろ出かける時間になった。

「んじゃ行くか」

家のすぐ裏なので歩いて一分かからない。

「こんにちはー」

「あ、彼方君!いらっしゃい!」

「お?千歌、お前男の知り合いいたの?」

玄関から入ると見知らぬお姉さんがいた。志満さんはもっとこう…おしとやかな感じだったから違うし一体…

「あれ、美渡ねぇ彼方君と会うの初めてだっけ?ほら、こないだ美味しいバームクーヘンくれた…」

「あー!あのうまいバームクーヘンくれた子か!」

「どうも、はじめまして。春からこの裏に住んでます江口彼方です。」

「ほぁー…確かに志満から聞いてた通り礼儀正しい。千歌と同い年だなんて想像できねぇ…」

「ちょっと!?みんなでよってたかってミソッカス扱いしないでよー!」

「あ、あたしは千歌の姉の高海美渡だ。よろしく!」

「はい、よろしくお願いします」

挨拶を交わしたところで美渡さんがずいずいっと身を寄せてきた。

「…ちなみに、千歌とはデキてるのかな?かな?」

「ちょおっと美渡ねぇ!何聞いてるのさ!?////」

まだ会って1ヶ月もたってないのに何考えてるんだこの人…

「確かに高海は可愛いが付き合うとか浮わついた話は考えたことも無かったな…」

「ありゃ、それじゃあ脈なしか…つまんないのー」

「わ、私で遊ばないでよー!////」

「そうよ、あんまり千歌ちゃんで遊ばないの」

高海が遊ばれていると志満さんが降りてきた。ほう、三姉妹揃ったな。

「あ、志満さん。ご無沙汰してます」

「彼方君いらっしゃい。ご飯そろそろ出来るから部屋に来てね?」

「「はーい」」

高海と美渡さんが行儀よく返事を返す。すると玄関がまた開いた。

「こんにちはー!」

「あら曜ちゃん、いらっしゃい!ご飯出来るから皆と部屋行っててちょうだいね。」

「はーい」

こちらも行儀よく返事。志満さんがなんだか皆のお母さんみたいだった。

「よっす」

「お、彼方君来てたんだ!」

「まあな…高海に呼ばれて。」

「志満さんのご飯スッゴイ美味しいんだよ!」

「そりゃ楽しみだ。」

そうこうしてると奥から鼻腔をくすぐる香ばしい匂いがたちこめてきた。

「じゃあ奥の部屋行こっか」

「だな」

しばらく歩いて部屋に入るとあらビックリ!お昼にしてはちょっぴり豪勢なメニューが並んでいるじゃありませんか!

メニューは白米に味噌汁、麻婆豆腐にピクルスの盛り合わせ。腹が減って仕方なかった俺の胃袋には暴力的なまでに響く。

「お、おぉ…スゲェ!」

「ふっふーん!志満ねぇの料理はスゴいだろう!」

「千歌ちゃんが作ったわけじゃないのにねぇ…」

渡辺が苦笑いでボヤく。本当だ、なぜお前が得意気なんだ…

「ささ、早く食べちゃいなさい。覚めちゃったら美味しくなくなるわよ?」

「「「「いただきまーす!」」」」

「はい、召し上がれ♪」

まずはメインのおかずである麻婆豆腐を一口食べてみた。

「ん…!?これは!」

「彼方君どう?」

「うまい、ウマイです!これ丸○屋のやつより断然ウマイ!手作りですか!?」

「まあね。おきに召したようで何よりだわ♪」

「はぁ…すげぇ。俺志満さんの飯だったら毎日だって飽きません。なんなら作ってほしいまであります!」

自分の素直な感想を述べた瞬間、さっきまで和気藹々として食卓の場が急にぴりついた。

急に志満さんは顔を赤くしながらぼそぼそ呟いた。

「あ、あの…私まだそういうのはちょっと…////まずは、お付き合いしてからというかその…////」

「あ、あれ?志満さーん?どうしたんですかー?」

心配になって問いかけてみると大きな溜め息3つ。…俺がなんかしたんですかね?

「彼方君が志満ねぇを口説いたことも驚きだけどまさかの無意識…」

「志満はああいうの慣れてないからなー」

「彼方君女の子の敵だね。」

「なんでだよっ!」

 

しばらく談笑しながら飯を食ってると渡辺が高海に質問していた。

「ねぇ千歌ちゃん。スクールアイドル、本気でやるの?」

「うん!だって、今まで何にもやってこなかった私が初めてなにかやりたいって思えたんだもん!」

「はぁ…お前まだ言ってるの?こんな田舎町じゃ無理だっつの」

どうやら美渡さんは高海のスクールアイドル活動に対して後ろ向きな考えらしい。確かに、いい場所ではあるのだがここは確かに田舎なのだ。美渡さんの意見も一理ある。

「もう、美渡ったらまた水を差すような事を…」

(*`Д´)ノ!!!←こんな感じの顔で怒る志満さん。可愛い。

志満さんは素直に応援するらしい。

「あ、じゃあ彼方君はどう思うの?」

麻婆豆腐をもしゃもしゃ食べながら考えを巡らせてると渡辺が唐突に聞いてきた。

「俺?俺は―――――」

もう隠さなくてもいいかと一瞬考えた。高海の掲げる目標である「μ'sの様に輝きたい」というものが俺には酷くあぶなかっしく写るのだ。約二年間俺はμ'sの皆と過ごしてきた中で彼女達の苦労談はいくつも聞いてきた。そんな俺だからわかる。

 

この目標は高過ぎると。

 

別にスクールアイドルに反対なわけでは無いのだ。その目標がいけない。

だが覚悟はあるのだろう。高海の語り草や目を見れば一目でわかる。だから、この事を言って良いのか酷く迷ってるのだ。

「…いいとおもうぞ。そもそも俺が口出しするような事じゃないしな」

結局色々考えた挙げ句俺は自分の考えを封印した。実際俺が口出しして良いことでは無さそうな事は確かだからな。

「本当!?ほら、彼方君も良いって言ってくれてるよ?」

「えー…?」

「よかったわねぇ、千歌ちゃん」

「………………」

高海三姉妹がキャツキャウフフ(一部何か違う)してるなか、俺の微妙な返事を見逃さない人がいることに俺はまだ気付かなかった。

 

 

高海の家を出た後家の手伝いがあるとかで高海はそのまま家に残った。つまり、今俺は渡辺と二人きりである。

「ねぇ、彼方君何か隠してるでしょ?」

でも、あまりいい雰囲気とは言い難かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回に向けて最大の伏線を残しました。
変なところで切ってしまってすみません…
それでは、また!
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