いや本当にいつもいつも更新滞ってしまいすみません…
と、懺悔はこの辺にしまして。
今回は作戦会議編です。彼方君の頭が冴えわたります。
脳を震わせながらお楽しみください!
~前回のあらすじ~
とある昼下がり、昼食を食べていた彼方達。途中、曜とイチャイチャしだす彼方。おいそこ変われ!
そこに理事長から呼び出しを食らう。以前の話では小原鞠莉ことマリーが理事長を勤めるはずだったがそこにいたのは彼方の因縁の相手で実の父親、江口政孝がいた。
「ね、ねぇ彼方君…千歌ワケわかんないよ…どういうことなの?」
理事長室からの帰り、目にうっすら涙を浮かべた高海が俺に聞いてきた。渡辺は俯いたまま肩を震わせている。
こんなことがあっていいのだろうか。親父が俺にだけ嫌がらせなり成績操作をするならいい。これは俺と親父の問題だからだ。なのにあろうことか関係のない約二百人の浦女生をも巻き込もうとしている。もう恨み云々以前に人間として軽蔑する。
ここまで考えて、自分が案外冷静な事に気付く。しかし驚きはしなかった。
今すべきことは取り乱す事にあらず。俺のto doはこれからどうするかを考えることだ。
「…二人とも、放課後暇か」
「「………?」」
「俺の家に来い。作戦会議だ」
「まず、状況を確認するぞ
①本来理事長になるはずの小原鞠莉ではなく父親である江口政孝が理事長になっている。曰く、「小原ホテルを金で買収した」と。
②浦の星女学院に俺以外の男子が来る。そいつは腹違いの俺の兄弟で名前を江口披方という。
③詳しい理由はわからないが浦の星女学院を潰す事が目的らしい。」
「まぁそれはわかっているけど…一体なんの作戦会議」
「…結局のところ、天の邪鬼なんだ」
「「え…?」」
「俺は今回二つの意味で驚いた。そのうち1つはお前らと同じ困惑が混じっているものだ」
「じゃあもう1つは?」
「あまりにも温すぎるんだ。アレがあの程度の脅しですむはずが無い。」
実際、俺が母さんから聞いた父さんの話というのは数えるくらいしかない。最終的に父さんの本質に気付いたのはかよねぇ達に保護された後、警察によって本格的な捜査が始まってからだ。
「ヤツの行動原理は支配欲と自己満足だ。それを満たすためらどんなことでもするし、それが満たされなくても何でもする。まぁ、それに気付いたのも最近なんだが…つまり一言で言うと人間のクズだ。」
「そんな人に私達の学校乗っ取られちゃったの…?許せない!」
「うん!私達の学校を守らないと!」
「よし、じゃあ問題を一つずつ解決していくぞ」
~①理事長が突如変わった事について~
「じつはこれは既に原因がわかっている。張本人に聞いてみた。」
「そ、そうなの?」
「まぁね。一応知り合いだから。」
―時は遡ること三時間前―
『マリー!一体どういうことだ!?』
『あら…いきなり電話なんて何事デェスカ?』
『理事長になるんじゃなかったのか!?なんで理事長じゃないんだ!』
『ち、ちょっとカナタ…一回落ち付いて』
『お、おう…それもそうか…』
『カナタから連絡が来ることは予想済みだったよ。なんせ相手が相手だからね…』
『それで、一体これはどういうことなんだ?』
『多分、貴方が聞いた通りで間違いないよ…買収されたの。浦女を。うちは公立じゃなくて学校法人だから…正直、なんでもありなの』
『でも学校ごと買い取るなんて聞いたこと無いぞ…そもそもマリーはどうやって理事長になる予定だったんだ?』
『さっき浦女は学校法人って言ったでしょ?つまり、みんなが月々払ってる授業料やら入学金やらで成り立ってるのはわかるわね?』
『そりゃそんくらいは…んで?』
『彼方もそろそろわかってるかもしれないけど…浦女って生徒の数に対して職員の数が多すぎると思わない?』
『あっ…そういえば確かに』
『生徒数が少ないということは必然的に集まるお金も少なくなる。さらに今いる職員にも毎月給料を払わないといけない。これで経営が成り立つわけないでしょ?』
『だが浦女は表向きは問題が無いように運営できていた…………あぁ、そういうことか』
『察しが良くて助かるわ♪』
『つまりマリーの家、小原ホテルが一枚噛んでるって事だろ?そのコネ使って理事長になるって算段か…』
『perfect!けどまぁ、とんだ邪魔が入ったわけだけど…』
『…案外冷静だな?』
『そりゃあね。だって私、浦女は買収されたなんて思ってないもの。』
『何…?どういうことだ?』
『脅しよ』
『脅し?』
『別に自慢する訳じゃないけど、うち日本でもかなりお金持ちの部類に入ると思うのよ』
『だな』
『でも彼方から聞いた話や身なりを見るに彼がとてもお金持ってるようには見えなかったわ。むしろその逆。』
『あぁ…俺もそこだけが疑問だったんだ。アレは金を持ってるはずないのにどうしてって』
『だから何かをちらつかせて浦女を乗っ取った"ように見せてる"って考えたわけ』
『だとしたら一体何をネタに脅されてるんだ?』
『言っておくけどうちはかなりクリーンな会社よ?こっそりデータベース調べたから間違いない。』
『お、おう……とにかくやるべき事はわかってるんだな?』
『ええ、もちろん!』
『なら協力しない手は無いな。出来ることは全部やってやる!』
「…ということだ。だからまぁ厳密に言うと解決の糸口が見つかったと言うわけだな」
「そっか…でも、これに関しては私達が力になるのは難しくない?」
「同感だ。だから次だ。」
~②浦の星女学院に俺以外の男子、江口被方が来ることについて~
「俺はあいつと話をしてみようと思う。」
「でも、とても味方には見えなかったな…ちょっとチカ怖かったかも…」
「それに何歳かもわからないからね…」
「うん、まぁ実際俺初対面の人間基本的にダメだしかなり無理ゲーの予感しかしないけど」
「「ちょっとちょっと…」」
「とりあえずどうにかはするよ。ただ万が一って事もある。そのためにも二人には後ろにいてほしい。」
「万が一って?」
「緊張で俺がぶっ倒れたときの保険だ」
「そんなにダメなの!?仮にも兄弟だよ!?」
「うん、わかってはいるんだがな…」
とりあえずこれで重っ苦しい雰囲気はどうにか払拭した。確かに重っ苦しい話題ではあるが、だからこそ明るい調子でいきたい。その方が高海と渡辺もやりやすいだろうし何よりストレスにならない。
~③江口政孝の目的について~
「こればっかりは考えても仕方ない。諦めよう。」
「そんなあっさり諦めていいの?」
「当たり前だ。アレがなに考えてるかなんて検討つくわけない。思考の迷路にハマって抜けれなくなるのがオチだ」
「でも浦女を潰す、って言ってたよね?」
「あくまで憶測だがそれははったりと見て問題無いだろう。さっき話したけどそもそも乗っ取られてる可能性すら低いんだ。余計なことに費やす時間も労力もない」
「うぅーん…えっと、つまりどゆこと?」
高海さんは理解が追い付かなかったらしい。
「わたしもちょっと理解が追い付いてないところはあるけど…つまり被方君を懐柔してこっちに引き込む、って事でいいの?」
「まぁ、そんなところだ。これには二人に協力を仰ぐことになりそうだ。」
「もちろん協力はするけど…具体的にはどうするの?」
そこで俺は口角をあげた。その質問を待っていたんだ。
「スクールアイドルだよ。直接コミュニケーションが取りづらいからあえて間接的に訴えかけるんだ」
「あぁ、なるほど!それは確かにいい考えだね!」
「なんかうまく彼方君に回されているなぁ」
「そういうな渡辺…ただな、誤解を招かないように言っておくが俺はこれが目的でお前らのスクールアイドル活動を推したわけじゃないからな。色々考えた結果こうなっただけだ。」
「わかってるよ。私達は君がそんな人じゃないって知ってるもん。ね、千歌ちゃん!」
「もちろん!だから、まずは桜内さんをこっちに引き込まねば…」
「あはは…」
やるべき事は確定した。達成は決して簡単ではない。それでもやるしかない。
なせば成る。なさねばならぬ、何事も。なさぬは人の情けなりけり。
ということでいかがでしたでしょうか?
イチャラブ成分なぞ皆無な状態でお届けしましたが、一応今回の話が浦女絶対防衛線編のターニングポイントになります。
次の更新がいつになるかは作者自身もわかりかねますが今後の展開をぜひ期待していてください!
それではまた!アディオス!