インフィニットストラトス 〈THE WOMAN G MYSTER〉 作:ジャッジ
八月十五日の事件以来ラウ・ル・クルーゼとリボンズ・アルマークそして如月烈花を見たものはいない。
事件の後、捜索隊を動員し彼らを探したが…見つかったのは彼らや何者かのISの残骸、それから…如月烈花が何時も着けていた紫色のバンダナだけだった…
一夏side
あの事件から四ヶ月と少し過ぎた十二月二十八日、俺と箒そして日本の代表候補生である更識簪はモルゲンレーテのアリーナでとある機体のテストをしていた。言うまでもなくガンダムだ。
「凄いな…この機体は。」
「これがガンダム…世界を救う力…」
箒も簪も驚きを隠せない様子だった、俺も使っててわかる。こんなモン並みのパイロットじゃ扱えないという事が。
「こんな凄い機体を烈花は最初っから使ってたんだな…」
「あげゃ、どぉだその機体は?」
「フォンさん。」
あの後生き残ったフォンはモルゲンレーテに、貴音はIS学園に入り二人とも監視が続けられている。
「まぁこれも、新生亡国機業に立ち向かう為の戦力だ。そこそこ強くねぇと太刀打ち出来ねぇからな。」
そうだ、あの二ヶ月後『新生亡国機業』を名乗る連中に学園が襲われた。三分の一の施設が破壊され生徒会長だった簪の姉、更識楯無さんも行方不明となっている。皆は楯無さんは裏切ったって言ってるけど…俺は信じる。とその時目の端に三機のISを見つけた、俺の視線で気づいたらしく二人ともそっちを見る。
「フォン、あれは何なんだ?」
「ん?ああ、ありゃぁ…最後の切り札だ。」
「切り札…亡国機業と戦う為のか?」
「ああ、そうだとも。」
「よう社長。」
フォンの返答に未だ疑問が残っていた俺達の前にデュランダル社長が現れる。切り札か…
「名前はなんて言うんですか?」
「あの機体は…ヴァルヴレイヴだ。」
「「「ヴァルヴレイヴ?」」」
そう、と言って社長はそれらの方を向き、険しい目をして機体を見る。
「革命機ヴァルヴレイヴ…それは世界を救う機体だ。」
「革命機…」
「ヴァルヴレイヴ…」
「世界を救う…機体。」
五人の視線の先には真っ白な機体と、白とオレンジそして、白と金色のISの製作作業が行われていた。
セシリアside
「さて、久しぶりですわね。」
新年まで後三日と迫った今日、IS学園の正面ゲート前に立っていました。本国への報告、オルコット家の職務そして、両親の墓参り。
本来なら殆どの生徒は帰郷しているのに寮に戻るとシンさんと鈴さんに会いました。
「おお、セシリアか。この間帰ったばっかりなのにもう帰ってきたのか?」
「ええ、向こうにいる方が肩身が狭くて…こちらの方が気楽ですわ。」
「あ〜あ、やっぱ私も帰らないとダメかな?」
「報告だけでも済ませた方がいいですわよ。」
そう言い部屋に戻り用意していた花束を持って海岸に出ます。そう今日はわたくしの大切な人、如月烈花さんのお誕生日なのです。
海岸に着くと手にした花束を海へと流します、お姉様…どうしてわたくしを置いて逝ってしまわれたのですか?あの時約束した筈です、必ず帰ってくると…その時、何処からか歌が聞こえてきました。
(これは…『翼をください』…どうして?)
「歌はいいねぇ、...歌は心を潤してくれる。
リリンが生み出した文化の極みだよ」
声がした方向を向くと、そこには流れ着いたと思われる流木に座っている男がいました。
「あなたは…何者ですの!」
「僕はカヲル、渚カヲル。本国から聞いていないのかい?五人目の適性者だよ。」
「五人目の…適性者?」
そういえば…本国にいる時に聞いた事があります。五人目の適性者が現れた、と。
「それに一つ朗報がある。如月烈花は…生きている。」
「それは本当ですの⁉」
「ああ、何故ならね…ようやく始まったばかりだからだよ。」
「はぁ?」
「言うなれば、序曲の終わり…まだこの物語はプロローグだったのさ。そして遂に始まった…そこに主人公が居ないと、話にならないだろう?」
…な、何を言ってらっしゃるのでしょうか?お姉様が生きてるのは確かに嬉しい、だかそれとこれとの関係は…
「いずれわかる日が来るさ。」
と言って彼は何処かへと歩いて行く。そしてわたくし達はこの言葉の意味を知る事になるのはもう少し、後の事です。
GO TO THE NEXT !!!!!
次章予告
新たに発足した『新生亡国機業』その業火はIS学園に留まらず世界各国を包み込んでいく。そして、それを見兼ねた女神は一つの作戦を実行する。
次回
インフィニットストラトス
〈THE GEMINI G MYSTER〉
プロローグ
「反抗声明」
長き序曲が終わり、今物語は新たに再起動する。
感想、ご意見今までありがとうございました。これからもよろしくお願いします!