いままでオリ主目線で進めておいてなに言ってるんだろう?
朝、私が目を覚ますと、
「う~にゃ!!」
琴里が腹の上でサンバを踊っている。ちらちらとスカートの中が見えているのだがいいのだろうかと思いながら、私が起きようと声をかけた。
「琴里、なぜ俺の上で踊る?」
「おお、おはようだ神衣お兄ちゃん!!」
「どいてくれ琴里、体を起こせない」
そう言って白リボン琴里はは~いと言ってどいてくれた。なんなんだろうなと思いながら、頭をかき、時計を見て、誰かがリビングで騒いでいるのを知る。
「今日はみんなで神衣お兄ちゃんの家で食事なのだ~」
「俺の許可は」
「妹特権なのだ」
「・・・わかった、着替えるから部屋から出なさい」
「おお、さすが神衣お兄ちゃんっ。わかってる♪」
前はこのようなことはなかなかなかったのだが、なにかあったのだろうか?
そんなことを考えつつ、すぐに着替え終えて、リビングに向かう。
リビング、確か洋風のテーブルだったか?と、普段使わない場所を思い出しながらリビングを見ると、十香と四糸乃、よしのんがいて、エプロン姿の士道がいる。
「神衣、お前、缶コーヒーばっか飲んでないか? 冷蔵庫の中、全部それしかなかったぞ」
「別に良いだろう、野菜と肉、魚はバランスよく食べている」
そう言いながら、十香達にも挨拶する。この状況下、いったいなにがあったんだろうかと考えながら、私は静かに過ごす。
「十香がさ、お前はまるで自分のように一人だって言って、それからかな、今日のことになったのは」
学校へ向こう途中で士道に聞くと、そのようなことになっていたらしい。
「わざわざそんなことに・・・十香と違って、好きで一人だと言うのに」
「まあそういうな、俺も少し、お前の力になりたかったしな」
「俺の力? はっ、精霊救ってるんだ、もう十分だ」
私の研究のためにも必要だと、心の中で思いながら、士道は前を見る。
「お前に助けられたこと、少し思い出してな」
「助け出す? ああ、火災の時か。気にすることか?」
「気にするよ、お前、俺とかわらないのに、琴里のこと考えたり、俺の面倒見てくれたり・・・そのあとだって、助かった」
「・・・」
それがドラグブラッカーをかばう動機になったのなら、私にとって-以外のなにものでもないなと思いながら、士道は言う。
「ドラグブラッカー」
「ん?」
「黒い龍の名前みたいなんだ。琴里や折紙、町の人守ってくれたのに、オーディンは切り捨てようとした・・・」
少しの怒りを感じながら、そうかと呟く。
「俺は精霊を助けたい、ドラグブラッカーも、そう思ったんじゃないかって思う」
「ふ~ん」
ドラグブラッカーが? あり得ない。
「もしまた彼奴がカードで操られるのなら、彼奴からカードを取る」
「その心は?」
「精霊だけ助けて、一緒に守ってくれた奴を見捨てるのはおかしいだろ?」
そう言って走る士道を見ながら、はあと内心ため息を吐く。
くだらない。
私はそう思いながら、空を見た。
「・・・どちらにしても、私を阻めるのは烈火の戦士だけだ」
そう小さく呟き、歩き出した。
「13人の戦士、仮面ライダーによる戦い。これにより、効率よく生命エネルギーを集める。神崎、これに何か意見はあるか?」
「あるな、私達が負けた場合、優衣を助けられない。なにより、ミラーワールドは不確定要素が多い。お前の理論ではエネルギー物資の世界らしいが、それがどうして俺達の子供の頃、考えたものが存在する」
暗闇の中、いい質問だと、それは言う。
「想像力、精神力、そう言ったもの、それがたまたま君達と波長があった。いや違う、ミラーワールドは君達が作りだしたんだよ、この時間、子供の時に」
「なん、だと・・・」
驚愕する神崎に、私はタイムベントでその瞬間を見せた。
それを見て、神崎も頷く。本当にたまたまだ。たまたま、ミラーワールドが生まれる瞬間を見た。
「君達がたまたま望んだ瞬間、ミラーワールドが生まれた。たまたまさ、たまたま世界が分岐した、歴史の分岐点だよ君達は。偶然という名のね」
「・・・」
黙り込む神崎。そして静かにカードを取り出す、ゴルトフェニックスを封印したカードであり、もう一枚。
「この世界のエネルギー研究はすでに終わっている。あとは完全契約して、私が君になり、君は戦士、仮面ライダー達を見いだし戦わせろ。早くても遅くてもダメだ、多く殺させ、多く死なせ、強い願いへの渇望、多くの命をミラーワールド内にため込まなければいけない」
「・・・わかった」
そう言って、カードを受け取る。サバイブの二枚だ。
「このカードは、正義側と渇望側の二人に渡せ、必ずぶつけ合い、必ず一人は生き残る。それが他のもの達を破棄するだろう」
「・・・そして無限を持つお前が倒すか」
「【私】が倒すの間違いだ、神崎士郎」
「・・・まあいい」
そして静かに、カードを受け取り、私はデッキを構える。
「お前はいいのか?」
「なにを?」
「オーディンに、私になれば、いずれ、お前と言う存在は消滅する。それでいいのか?」
「世界の真理を知る、私は私の研究に必要だと思ったものを切り捨てるだけだ、何が問題ある?」
そう当たり前に言い、デッキを差し込んだ。
その様子を見ながら、苦笑する。
「私も相当だが、お前も狂っている・・・研究の、知識を生かすことだけに自分すら切り捨てるとはな・・・」
『・・・』
神崎士郎は【神崎士郎】を見ながら、静かに、12のデッキと、そのモンスター達を見つめる。
「ならば始めよう、優衣を生き返らせるために」
「『最後の一人を決めるまで、戦い続けよう』」
一人の男はそうつぶやき、果てしなく続く戦いが始まる。
その戦いは烈火と疾風、二人の思いに阻まれると知らずに・・・
そしいま、彼は新たな道を進んでいます。
その道にいま、かげりが差し込みます。
オリジナル要素満載、凛祢ユートピア。
オーディンとしていまだ生きる彼は、彼女と出会い、何を思う?
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