デート・ア・無限サバイブ・鏡像の戦士   作:にゃはっふー

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 キュ~ン・・・キュ~ン・・・

神崎士郎「この物語はタグに無いキャラ崩壊ほどの疑いがある・・・この戦いを見たくないものはすぐに見ないことをお薦めする・・・この物語は、全ての物語を無視した物語・・・それでも見る覚悟があるのなら、戦う覚悟があるのなら・・・戦え、五河士道、自分自身を守るために・・・」
神衣「つまり士道がひどいめに遭う物語です」
神崎士郎「それでは、始めるとしよう・・・」


番外編!?

 ある日、電脳空間から帰ったり云々後、ある朝だった。

 チャイムが鳴る、電話が鳴る、正直うるさいこの上ない。

 それは共に寝る鞠奈も同じであり、パジャマ姿で起きあがり、文句言って来いと言う目で私を見るが、何故同じ布団なんだろう。彼女の部屋を作ろう、そう思い、玄関へと歩く。

 

「誰だ」

 

 私が扉を開けると、

 

「か、かむ」

 

 すぐに閉める。

 なぜかって、友人が女装していた。

 目の前にいたのは五河士織、友人の女装姿だ。まさか目覚めたとは思わなかった。

 

「友人は死んだ」

「悲しいこと言わないで話を聞いてくれ~・・・」

 

 玄関先で泣き崩れる友人だが、女装して何故来たのだろうと、静かに開ける。

 そしてマジマジと見る。

 確かに女性だ、女装服着た女性だが、

 

「・・・」

 

 割とびっくりしている、私は初めて困惑した。

 目の前にいるのは、ボイスチェンジャーを使わず、本当に胸を持った、本当の女性が、そこにいた。

 再度扉を閉めた。

 急いで鞠奈がいる布団に急ぐ。

 

「どうし」

 

 鞠奈を押し倒すように私は布団の中に倒れる。

 鞠奈はすぐさま真っ赤になり、口を開き、煙を頭から出していた。

 

「な、あっ・・・」

「このまま寝よう、私は悪い夢を見ている」

「あっ・・・あっ・・・あうっ」

 

 意識を手放す鞠奈だが、私は気にせず寝ることにした。

 悪い夢だと思いながらだが、ドラグブラッカーが招き入れた。

 結果私は、この問題に首を突っ込む羽目になる。

 

 

 

「ま、鞠奈はどうした・・・」

「少し気を失って、なかなか目を覚まさない。俺も少し困惑した、すまないな士織」

「やめて!! このまま定着するからやめて神衣!!」

 

 本気で叫ぶが、少し考えながら、缶コーヒーを飲む。

 まず士織の話を聞くと、目が覚めたら女の子になっていたらしい。

 悪い夢なら良いが、夢ではない。悲しいが夢ではない。

 

「あーどうなってるんだろうな」

「少しは考えてくれ・・・頼むよ神衣・・・」

 

 泣きじゃくる士織に、頭を悩ませる。

 しかし、

 

「俺じゃなく、琴里を、フラクシナスを頼るって選択肢は無いのか?」

「琴里に!! いまの状態を琴里に知られろと!?」

「・・・どこまで性別が変わってる?」

「・・・」

 

 もの凄く小さな声で、聞かないでぇ・・・と呟く。

 これは朝起きたら、もの凄く困惑していた士道を考えたくないので放棄する。

 ため息を吐きながら、缶コーヒーを一気飲みしてから、

 

「分かった、令音さん達は諦めろ、琴里を通さずに俺から連絡する」

「うん・・・ありがと・・・神衣・・・」

 

 美少女が微笑む中で、とりあえず真っ黒ノートの一品にしつつ、俺はフラクシナスに連絡する。

 内容、士道が未知の影響で士織になった。冗談無しに成ったため、司令琴里に連絡はしてないことにして連絡して、至急調べて欲しい。

 友人の裏切りにより、妹に速バレした士織であった。

 

 

 

 フラクシナス館員達の後日談では、琴里は愕然として、一度精霊化しかけるほど困惑したらしいが、いまは精神が安定して、精密検査している。

 私の隣には、士道の実妹、真那もいて、心配そうにしていた。

 

「兄様が姉様になるなんて、これは一大事でいやがりますっ。とりあえず、ランジェリーショップに行きやがりましょう」

(少し可哀想だな士道・・・)

 

 缶コーヒーを飲みながら、鞠奈はあくびをしながら、私のラボにアクセスして操作している。正直、オーディン本人がいるから代わりにしろと言う顔があるが、無視させてもらう。

 

「それで、士道の状態はどうなの、令音」

「生物上、完璧と言って良いほど女性だよ琴里。シンはいまは完全に女性になっている、断言しよう」

「断言されても・・・原因は分かりますか?」

「我々の方では原因不明だが、オーディン側はどうだろうか?」

「いま検索中~」

 

 めんどくさそうにしているが、その側で祈るようにしている士道を見て、仕方ないわねと少し本気を出す。

 缶コーヒーを飲みながら、琴里は精神安定のために、飴を加えている。

 士織も不安からか、お腹を押さえて、少し辛そうだ。

 何も聞かない。色々と精神的に辛い士道のために何も聞かない。

 何が辛いって、カメラで凄く映像が残されている。

 もう涙が枯れたか考えるをやめている士道であった。

 

「・・・ん? 少し待って、士道、少し待って」

「なんかわかったのか!?」

 

 希望が宿る目で鞠奈を見る。鞠奈はやめろと近づく士道を拒絶しつつ、フラクシナスの一部モニターに、アクセスしてデータを見せた。

 

「これは?」

「契約モンスターは本来、ある一定期間、生命エネルギーを与えないと、契約者であるライダーを襲う設定らしいのよ。だけどオーディンは、生命エネルギーを独自に作って、それをモンスター達に与えてるわ。ちなみに私は普通の食事で、トイレとか行かずに済んでる」

 

 そこ言うことかと、少し明かさないで欲しい情報を言う。

 生命エネルギーは少し、霊力に近いのを前々から確認済みであり、それを知られたくないのだが、仕方ないか。

 

「鞠奈さんからのデータと、霊力データの波長は似て非なる物ですね」

「ですが、これは・・・現在の士織さんの霊力波長に、少し似た物がありますね」

「なんですって!?」

「鞠奈?」

「これはオーディンも知らないはずよ」

 

 それはそうだ、私自身が驚いた。

 だがこれはまさかの、私達側の問題か?

 

「これは少し調べないといけないわね、こいつ借りるわ、手がいるかもしれないから」

「俺か? いいか琴里」

「・・・仕方ないわね」

 

 そう言いながら、鞠奈を凄く睨む。にらみ返す鞠奈。

 そして士道に、

 

「まあなんだ、一日だけだと思っていろ、向こうも変な用件は出さないだろ」

「神衣・・・ありがと」

「気にするな」

 

 そして鏡の中に引きずり込まれ、そして、

 

「鞠奈、情報は」

「確かよ、士道から生命エネルギー反応があったわ、もの凄く微弱よ」

「ドラグブラッカーはこのまま士道の護衛、私はラボですぐに原因究明する」

 

 そう言ってすぐに移動する。

 

「急がなければいけない」

「? どうしてそんなに焦るのよ」

「まず私が関わっているのもまずいが、焦る理由は別にある」

 

 そう、

 

「士織モードしかも女性状態で、精霊達の反応が怖い」

「・・・!!?」

 

 事態の大きさに気づき、鞠奈も急いでラボに向かう。

 

 

 

 ある撮影現場で、次々と一発OKをたたき出す、プロを越えたプロがいた。

 その日の彼女のオーラと気迫に、仕事がまた来るが、いまの彼女にはどうでもいい話でしかない。

 分からない、自分でも分からない。

 何かが自分を駆り立てている。

 

「それじゃ、次の次ぐらいの仕事が終われば、お休みもらえるんですね~」

「時間によるけど、いまの状態なら問題ないわ。むしろこのまま突き進みましょう美九!!」

「はい~がんばりますよ~」

 

 そう、彼女は微笑むが、一瞬、そう一瞬だけ・・・

 

 狩人のような、眼光のような光が宿った・・・

 

 

 

 カメラ良し、数々の乙女のたしなみよし・・・

 

「・・・」

 

 何故かは分からない、だけど私はいま動かなければいけない。

 そう直感が動く、彼の下に行かなければいけない。

 

「待ってて士道・・・」

 

 鳶一折紙、動く。

 

 

 

 なぜか寒気を覚える士織、しばらく地上で休むよと言ったのがいけなかったのか、付いた瞬間、気を失った。

 

「ん、うん・・・」

 

 目を開けると身体が動かない。

 それに声を上げようとするが、それも出来ない。何かに塞がれている。

 

「あらあら~」

 

 その時、全身からあせが吹き出す。

 聞きたくない声、そしてそれは目の前に広がった。

 

「起きましたか~し・お・り・さ・ん♪」

 

 微笑む彼女は時崎狂三、膝枕されているようであるが、手足が縛られているし、口に布が巻かれている。

 静かに頬を撫でられながら、くすくすと周りから狂三の笑い声が聞こえる。

 

「ウーーー」

「あらあら可愛いですわ士織さん♪ あまりのかわいさに・・・色々悪戯したくなりますわ・・・」

 

 そう言って、三人の狂三がすっと影から現れる。

 ミニスカートに、少し大人なランジェリーと、スクール水着、それを見せられて絶句する。

 

「士織さん、ど・れ・を、着てみたいですかぁ♪」

「ウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ」

 

 そして多くの狂三が近づいてくる。

 だが、キイィィンゥゥゥと言う、音が鳴り響く。

 

「士道!!」

 

 暗黒龍ドラグブラッカーと鞠奈、そして従者モンスター達が次々と現れる。

 それに盛大に舌打ちすると、真那も駆けつけた。

 

「姉様無事でいやがりますか!?」

「あんたそれ逆に傷えぐるからね!! ドラグブラッカー」

 

 吼えるドラグブラッカーに、士道はこれほど頼りになる光景はないように、目を輝かせる。

 そして鞠奈は叫ぶ。

 

「まずいわよ、鳶一折紙や美九も気配に気づいて動き出したわ!! このままじゃ天宮市は滅びるわよ」

「ウゥ!!?」

 

 困惑するが、仕方ないように鞠奈は言う。

 

「それだけじゃなく、八舞姉妹も女物の服を持って探しに出向き、十香と四糸乃ぐらいね、まともにあんたを助けようとしているのは・・・ただカメラは持ってたけど」

 

 絶望して、何か死にそうな士織を見ながら、鞠奈はよっと拘束具を破壊する。

 モンスター達は粉々に砕かれたり、ドラグブラッカーが咆哮したり、廃屋が壊れ出す中で、急いだ方がいいかと呟く。

 僅かにコードのようなものを纏い、僅かに霊装を纏う姿は、まるで半封印状態の精霊と同じだが、彼女は十香達と違う。残りのエネルギーは別の物を使う。

 

「ガイ、ストライクベント!!」

 

 メタルホーンを取り出す。ガラスのようなものであり、いまの鞠奈の能力で創り出された鏡像である。

 

「オーディンと神衣を信じて行きなさい!! 逃げ切らないと女の子として、何されるか分からないわよ!! むしろ男として大切な何かを完璧に失うわよ」

「わ、わかった!!」

「ドラグブラッカーついて行きなさい!!」

「キッヒヒヒヒヒ」「逃がしませんわ逃がしませんわ」「士織さん、お待ちになってください」「可愛い可愛いお洋服着せてあげますわ♪」

 

 

 

 士道は泣きたくなった、誰もいない展望台にて、どうしてこうなったんだろうと心底思っているとき、

 

「し・・・どうさん・・・」

『うっわ~女の子になったっての、ホントなんだね~』

「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

 

 見られたくない子に見られた。

 サファイヤのような綺麗な瞳が、穢れた自分を見つめている。

 

「その・・・綺麗ですよ、士道さん・・・」

『ホントホント、このままでも問題ないよ士道く~ん』

「やめてえぇぇぇぇぇぇもう殺してくれぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 その叫び声の中、十香までやってくる。もう何もかも終わった気がする。

 

「シドー」

「十香・・・」

「シドーなのか!? 本当におなごになっているのか・・・」

 

 驚く十香に、これ以上見て欲しくないように顔を背ける。だが十香は、

 

「シドー気にするでないぞ」

「十香・・・」

「私達はシドーがなんだろうと関係ない、私達が精霊でも友と言ってくれたように、シドーがなんであろうと友であることは変わらない!! シドー」

「十香」

 

 うれしさで涙がたまる、そして、

 

「よし、とりあえず町に出ようぞ!!」

「なんでだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!!?」

 

 拒絶させるとは思わず、十香はびくっと驚く。

 

「い、いや、せっかくシドーがおなごになったのだ。一緒の服など、着てみたいではないか!?」

「いやいいか十香、俺はいまは女でも男なんだ!! だから」

『別にいいじゃないシドーくん』

「わた、しも、一緒の服、着たい、です」

「・・・・・」

 

 絶望がまた彼を蝕み始める。

 だが真の絶望は始まったばかりだ。

 

「し・お・り・さ~~~ん~~~」

「!!?」

 

 その声に、綺麗な透き通った声、それに全身から冷や汗を流し出し、振り返る。

 

「おおっ、美九か」

「はい十香さん♪ ああ士織さん♪ ホントに士織さんでしかも本物の♪ 神様ありがとうございますぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。さあさあさあさあさあさあ、まずは私の家でお茶会しましょう、ケーキありますよケーキ♪ 大丈夫ですよ・・・大丈夫です、本当に大丈夫です」

「大丈夫じゃないよねそれ!?」

「ケーキ!?」

 

 その時、二人の顔色が変わる。待って、こちらを見た瞬間、野獣のような光を宿した目でこっちを見た。

 その時だ。風が吹き抜いた・・・

 

「くっくっくっ、風吹くところ八舞あり」

「宣言、士織は我ら八舞のもとに来るのです」

 

 そう言って現れる八舞が風と共に現れる。

 その瞬間、一人の武装した少女も現れた。

 

「士織、迎えにきた・・・大丈夫問題ない。私に任せて」

 

 絶望が、悪夢が、士織を囲む。

 もう逃げられない。ここで彼女達に連れて行かれたら、何かもう、戻れない気がするのは気のせいじゃない。

 そう思ったとき、

 

『すまないな、時間がかかった』

 

 黄金の戦士が光り輝き現れた。

 

 

 

 彼にとっていま信頼度が上がる様子を感じながら、さすがに呆れる。

 そしてリセットベントのカードを取り出す。これならば能力キャンセルで、士道の中のエネルギーを消せる。

 

『このカードでいま戻す、これでこの騒動は終わるはずだ』

「ほ、本当」

 

 その時、スナイパーライフルがカードを貫こうと弾丸が放たれる。

 それをガードベントで防ぎながら、次に霊装を纏い、迫る八舞姉妹。

 それは瞬間移動するが、鳳凰召錫ゴルトバイザーを奪われる。

 

『・・・・・・・・・・精霊達』

「貴方は信用できないだけ、けしてまだ士道を士織に戻して欲しくない訳ではない」

「そう言うことだ黄金の戦士よ!!」

「宣言、そのカードは破壊させてもらいます!!」

「なんでだよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」

 

 士道の叫びに戸惑うのは四糸乃と十香のみであり、瞬間移動に対して、美九が音波で攻撃してくる。これではガードも何も意味がない。

 

『・・・』

 

 考えるが、いまの状態で従者モンスターも使えない。なぜならばいま狂三を抑えているため、ドラグブラッカーも呼べない。

 ゴルトフェニックスは呼べるが、強すぎる。危険すぎた。

 ゴルトバイザーもない以上、いやあっても、ソードも使えない。

 

『だからと言って、このままというわけでもいけないからな・・・』

 

 攻撃できない相手と言うのはここまで面倒なのかと、龍騎である彼の行動が無謀だと心から思いながらも、変える気はない。

 静かに腕を組みながら、カードをデッキに隠して、精霊達と対峙する。

 

『問題ない、所詮は半精霊だ』

 

 そう思ってたときもあった。

 何かは知らないが、戦闘力が普段より上がる精霊達。

 だが本当に問題ない、一瞬の隙を突き、手鏡を投げる。砕かれた手鏡だが、それを入り口に、リュウガがカードを手に入れる。

 フェイクベントで作りだした、偽物の俺だ。

 

「悪いなみんな」

「神衣!? また黒い龍の鎧纏うか!?」

「反論、まだ士織で楽しんでません、まだ早いです!!」

「楽しむってなにを!?」

「大丈夫、女の子同士でもいける」

「折紙さんはなに言ってるの!?」

 

 とにかく、これでいいと、散らばるガラスを見る。

 その時、何かが迫った。

 

『!?』

 

 何かが飛び出て、オーディンはそれを払う。だが、

 

「ははっ、油断したな」

『!? バカな、なぜ貴様が存在する!?』

「!?」

 

 その男は凶悪な笑みを浮かべながら、立ち上がる。

 首を鳴らしながら、紫のデッキを見せつけた。

 

「まずい!?」

 

 ガラスから蛇が現れ、毒液をまき散らすが、リュウガが前に出て、ダメージを負う。

 その時、リセットのカードも蛇が手に入れ、その男の下へと来る。

 

「くっ、がっ・・・」

「神衣!?」

「おにいちゃん!!」

 

 精霊と折紙が変身が解けた俺の元に集まり、ドラグブラッカーが周りで警護する。

 私はそれを見た、あり得ないが、少し合点が行く。

 

『そうか、貴様、五河士道に自分のデータを混ぜ込み、顕現したのか、浅倉威』

「そう言うことだ、オーディン。せっかくの祭り、あれだけで終わらすなよ?」

 

 それは愉快そうに笑いながら、紫のデッキを構える。

 

「ライダーはライダーらしく、殺し合おうぜ・・・変身!!」

『貴様・・・いいだろう、カードも返してもらうぞ』

 

 オーディンも構える中、王蛇と成った浅倉だが、あるカードを盗られた。

 そう、疾風の、

 

『サバイブ』

 

 姿が変わる、王蛇サバイブ。予定はされていて、奴は繰り返しの中でその姿を現したことがある。

 剣のようなものに鞭が付く、その大剣を構えながら、狂い笑いしながら向かってくる。

 だがそれでも、

 

『無駄だ、私を倒せるのは、最後の一人のみだ!!』

「なら俺が最後だ!! 苛々させるな、行くぜ!!」

 

 

 

 三体のモンスターを従え、呼び起こした王蛇。そんな中、剣と剣がぶつかり合う。

 

『やはりサバイブで強化されているか』

「あっはははははは」

 

 狂いながら戦う中でも、こちらが押されている。理由は明白、モンスター達が時折十香達に狙いを定めるため、そしてフェイクベントの俺を維持するためだ。

 それだけでなく、鞠奈の方にも意識を向けながら、従者モンスターを使役している。向こうもまだ終わっていない。

 意識を裂きすぎであり、そんな中で戦う相手で無いことは明白だった。

 こんな中で俺を参戦させても足手まとい、傷の所為で戦えないようその場にいてもらおう。

 精霊達も前に出ようとするが、モンスター達は瞬時にミラーワールドに入り込み、攻撃をかわすなど、自分達の戦いは、二つの空間を行き来して戦う。

 

「ちっ、鏡なる空間の戦士相手には、ちと分が悪いか」

「同意、夕弦達が完璧に足手まといです」

「このままでは・・・そうだ」

 

 十香は何か思いついたように、俺からデッキケースを手に取る。

 

「十香何を!?」

「無論、ドラグブラッカー行くぞ」

 

 ドラグブラッカーも困惑するが、十香がそれをかざした。

 

「変身!!」

 

 

 

『!!?』

 

 驚き、ミラーワールドに乱入して、モンスターをなぎ払う十香に驚く。

 その手には彼女の天使があるが、霊装が違う。

 黒い龍をモチーフにした、黒いワンピース姿の、十香であり、精霊とライダーの力を待つ、姿であった。

 髪をなびかせ、得意げに言う。

 

「待たせたな」

「アッハハハハ、面白くなってきたな」

『悪いことではないのだが・・・まあいい、ともかくかたづけるぞ』

「うむ!!」

 

 時間をかけさせるわけには行かない。ゴルトセイバーを二本構え、突撃する。

 それに楽しそうに斬り合う中、ドラグブラッカーを通し、言葉を理解した十香がデッキからカードを取り出し、左腕の籠手にセットする。

 

「『鏖殺公(サンダルフォン)』ファイナルベント!!」

 

 巨大な剣に黒い炎がまとわりつく、それに王蛇を取り押さえる。

 

「お前」

『悪いが同じサバイブ同士、どちらが耐えきるか、試そうか?』

「・・・はっ、いいなそれ」

 

 そして二人へと振り下ろされる黒い炎の剣、大地や大空を切り裂く。

 

 だが片方は瞬間移動で避け、一人はモンスター達を犠牲にしてタイミングを遅らせたため、避けた。

 

『やはりか!!』

「当たり前だ!!」

 

 お互いに落ちている剣を取り、交差し合う中で斬る。

 

『はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』

「アァァァァァァァァァァァ」

 

 二人から斬撃の切り傷から光があふれ、変身が解けるが、オーディンは羽根であり、それに浅倉ははっと笑う。

 

「偽物か・・・俺を捕まえたときに入れ替わってたか」

 

 そう言いながら、カードを二枚、疾風のサバイブとリセットを十香へと投げる。

 それを受け取る十香。そして浅倉は静かに歩き出す。

 消えながら、また新たな戦いの場へと歩くように、また歩いていった。

 

 

 

 鏡の世界から帰還した時、ふうと一息つく俺である。

 あの時、フェイクベントは瞬間移動の応用で、入れ替わりできるようにしていてよかったと思いながら、十香はリセットベントを使う。

 すると、士織から光があふれ出し、そして、声が元の士道に戻る。

 

「士道、ボイスチェンジャーだ」

「ああ悪いって、なんでだよ!?」

「その状態でいいのか? 胸もない状態だからバレバレだけど」

「うっ・・・」

 

 渋々ボイスなどつけながら、鞠奈や琴里も、事態説明のために集まり、フラクシナスに移動する。

 

「つまり、電脳空間で作った、仮面ライダー王蛇こと、浅倉威って男が、暴れ足りないから、完全削除から外れてたのよね。他の奴はあのまま消えたようなものだけど、まさか最後には消えることを承諾していたはずのデータなのに、戦いたいから消えないって思考で、今回の騒動って訳」

「士道の女性化はなんだったの?」

「さあ、それは分からないわ。偶然としか言いようがないらしいわよ」

 

 そう言いながら、十香からリュウガのデッキを取り上げて説明する鞠奈。

 私としても予想外と言う結果だ。データとは言え、あの男を使用したのが裏目に出たのは確かだ。すまないな士道、色々とすまない。

 

「さて、それじゃ士織さん、デートに行きましょうか♪」

「嫌だーーーーーお家帰るーーーーー」

「ケーキケーキ♪♪」

「たの、しみです・・・」

「女子会みたいね、神衣兄は?」

「俺はいいや、鞠奈は」

「私はオーディンに言われて、少しは生命エネルギーデータ、ここに置いてくわ。向こうも少し悪いと思っているのか、許しているし、あんたもいないんじゃね」

「ああん、残念で~す~」

「それでは、供物祭りとしゃれ込むとしよう」

「宣言、楽しみです」

「姉様、ついででいやがりますから、洋服も買いましょう。せっかくでいやがりますからお揃いで」

「結局助かってねえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

 

 そんな友人の悲鳴を聞きながら、私は静かに思う。

 今日も平和だと・・・




浅倉威「まだ暴れたりねぇな・・・」
神崎神衣「もう出てくるな」
耶倶矢「私もデッキがあれば・・・」
十香「変身したぞ」
鳶一折紙「私の出番・・・」
時崎狂三「あらあら、私、さらったとき何もしてないと誰も言ってませんわね。うっふふふ、なにしてたんでしょうか?」カメラなど持って。
士道「・・・・・・・」

お読みいただき、ありがとうございます。
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