一人は風のように戦場を駆け、愛する者の為に、そして親友と共に駆け抜けた。
私は何だったのだろう。私は結局なんなんだろう?
それでも、いまは違う。
彼女の為にも・・・戦い続けよう、私が私である限り!!
疾風の翼に乗り、迫る騎士を睨み、無数の車輪が迫る。
だが二枚のカードが触れてもいないにのに宙に舞う、盾と銃、二つの武器へと収まる。
『シュートベント』『ソードベント』
龍の銃から剣が生まれ、盾は弓矢のようにそれを貫く。
相手へと接近する際、空中舞台と化した敵の舞台へと降り立つ。それは大蛇のように動き回り、自分の分身のように、リュウガを生み出す。
【偽りがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、俺が、俺こそが城戸真司だぁぁぁぁぁぁ】
「黙れ」
無数のコードが伸び、向かってくるがそれを切り伏せ、撃ち抜く。
足下からも腕が伸びるが、すでに知られている攻撃なぞ避けること動作無く、切り伏せながら、三匹のモンスターも空から攻撃する。
シュートを解き、新たなカードがデッキから出てきて、剣を抜くと同時に鳴り響く。
『トリックベント』
無数の増える騎士に、困惑する。二刀流の剣が敵を斬る中で、それは本体へと迫る。
【己ッ】
「貴様では俺には勝てない」
【ふざけるな虚像が!!】
「・・・俺はもう、無ではない」
剣を振るい、龍の剣で背後の車輪を受け止めながら、それごと敵を斬る。
「俺は神崎神衣、最後の一人。仮面ライダーナイトだ」
静かに告げて、リュウガを睨む。
【フザケルナアァァァァァァ】
黒い炎をはき出すが、それに飛び、烈火と煉獄の龍に飛び乗る。
そして、
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
【!!?】
二つの天使を振るう十香を見ながら、間に合ったようだと、相手を見る。
「十香、大技を放て、それに続く」
「うむ!! 分かった」
「行くぞ」
精霊の力を集めた十香、その斬撃に乗せるように、疾風の翼ダークレイダーが風を巻き起こす。
その周りを飛翔する、烈火と煉獄の龍は、炎を溜める。
『ファイナルベント』
その音と共に放たれた斬撃に、竜巻が放たれる。
それに二つの炎も巻き込まれ、ナイトは飛翔する。
剣を取りだし、突きつけるように竜巻に巻き込まれる。マントを纏い、それは一つの鏃のように、風と炎を纏い、斬撃と共に激突する。
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
【フザケルナアァァァァァァァァァァ】
ケルビエルを撃ち抜く弾丸のように、それを貫くが、回転する鏃を止めているリュウガがいた。
高台へと激突する中、マントを翻し、距離を取り、斬り合う二人。
「ケルビエルを砕いても尚動くか」
【あれは所詮器!! いまの俺には必要ない!!】
「そうか」
【貴様を倒し、俺は俺に成る!!】
剣と剣がぶつかる中で、静かに、
「悪いが・・・俺は負けることはない!!」
瞬間、腰に下げたドラグランザーツバイで撃ち、それに怯んだ瞬間、ブラックドラグランザーが迫り、吹き飛ばす。
『ファイナルベント』
翻る煉獄龍の背に飛び乗ると同時に、煉獄龍に変化が起きる。
炎をまき散らしながら、対象を硬化させて動きを止めた。
その回転のままバイクへと姿を構え、その回転のまま走行、スピードを上げてそれは回転する刃のように、敵へと迫る。
【!!】
「消えろ幻影!!」
吹き飛ぶリュウガは砕けながら、地面へと転がり、すぐに立ち上がるが、そこにすでに畳みかけるように、剣を構えるナイトが現れた。
一閃、それがリュウガへと放たれる。
吹き出す炎の中、リュウガは姿が消え、そこにいるのは、コートを着た浮浪者のような男だった。
それは紛れもなく、
【わた、しは・・・きえ、ない・・・】
「・・・」
幻影の顔は見えない、まるでそこから消えていくように・・・
【私・・・こそ、ほん、もの・・・だ・・・】
「・・・かもしれない、だが俺は捨てた」
剣で斬り、それがトドメとばかりに、消滅する。
静かにそれを見ながら、
「さらばだ、過去の私・・・」
小さく、誰にも聞こえないように、そう呟いた。
空から万由里達が下りてくる。ケルビエルが消えるように、万由里もまた、光に包まれている。
「万由里!!」
「どうする、このままじゃ万由里は・・・」
士道達が焦る中、一枚のカートが万由里の元にと落とされる。
それを投げた男に、琴里は睨みながら呟く。
「オーディン・・・」
『それで契約精霊に成れ、君が新たな存在になり、この世界を裁定する気があるのならばな』
「・・・」
万由里は黙りながら、それを見ていた。
私もまたそれを見ながら、静かにそれは鏡、いつの間にか現れた鏡の中に姿を消す。
「!? 待て!! 万由里、消えるなよ!!」
「神衣!?」
その鏡の中に入り込み、私は彼を追った。
「どこだ、どこだ神崎!!」
鏡の世界の中、変身を解き、町を走る。
そして彼は、そこにいた。
「神崎」
「・・・お前とこうして出会うとはな」
「神崎・・・」
その姿は少しずつ消滅し始めている。
それを見ながら、静かに近づいていく。
「なぜお前がここにいる? お前は」
「あの戦いの後、タイムベントが発動した」
「バカな!! タイムベントの強制発動も何も解除したはずだ!! もう戦いは終わったはずだ」
「ああ、戦いは終わった。次の世界に、ミラーワールドは存在しない、戦いが終わり、私の願い、多くの者達の願いは叶った」
「・・・なに?」
その言葉が信じられない。なぜそんなことが起きている?
「忘れたか? お前はお前で、ミラーワールドのエネルギーを確保していた。それがタイムベントを発動させた。秋山蓮が新たな命を、いや、願いを叶えると同時にだ」
「最後の一人、奴の願い・・・」
「その願いが叶った世界、それがいま私達が居る世界だ」
それに驚きながら、だがと付け加える。
「だがお前はいない、なぜならば戦いの中、それがお前が払った代価だから。だからお前は私達の世界からはじき出された、お前はミラーワールドの力と共に、この世界へと流れ着いた」
「・・・私が、そんな存在とはな。皮肉も良いところだ」
もしも秋山蓮の願いが、全ての者達を救うものであるのなら、きっと平和な世界だろうと思いながら、それに苦笑する。
その様子を見ながら、
「神崎神衣」
「神崎・・・」
「お前はいまのお前の願いのために、戦え」
「神崎」
「私はゴルトフェニックスが生み出した最後の幻影だ、もう伝えることは伝えた。私の役目は終えた、それは神崎士郎であったお前の使命も・・・いまのお前は、神崎神衣。精霊を守り、精霊の真実を探求する科学者。仮面ライダーだ」
「・・・」
その言葉に、静かに頷こう。
「お前の願いが叶うことを祈ろう、さらばだ。友よ・・・」
「・・・さらばだ、神崎」
消える神崎を見ながら、私はやっと神崎神衣として、この世界に来た気になりながら、その世界から背を向けて歩き出す。
四体のモンスターを従えて・・・
白紙のカードは後一枚、どうやらドラグレッターとダークウイングが二枚の白紙らしい。そして万由里に使用したおかげで、もう一枚だが、その意味を考える。
万由里と鞠奈には全て話し終えて、いまこうして過ごす。
ナイトに変身した衝撃でインカムは破壊、新しく頑丈な物を用意するらしい。
高台で町を見ながら、デッキを懐にしまう。
「どうしたの?」
万由里がそこにいて、私は苦笑する。
「検査は終わったのか?」
「ええ、しばらくは様子見。ケルビエルも世界のシステムから離れて、貴方の監視役として、活動してるわ」
「・・・そうか」
「オーディンのことは言ってないわよ」
「気にしてないさ、琴里達は信用してる」
「そう」
空を見ながら、静かに思う。
「私は過去の世界で、間違っていた。だが今度は間違えることは許されない・・・過去に裏切った者達、全ての謝罪のため、そして仮面ライダー達のために、私が私、神崎神衣であるために、俺は戦う。精霊の謎を知るために」
「・・・」
そう決意する神衣に微笑む万由里、静かに近づき、
「神衣」
「なん」
振り返ると、顔が側まで近づいていて、気が付けば、口を塞がれていた。
しばらくキスされながら、すぐに離れる。
頬を赤く染めながら、飴を加えて微笑む万由里。
「私も信じる、貴方を、神崎神衣。仮面ライダーを」
「・・・そうか・・・」
少し動揺しながらも、私は静かに頷く。
しばらくして電話から、デートの誘いで助けて欲しいと、精霊達に追われている士道に呆れながら、俺は歩き出す。
仮面ライダーナイト 装着者神崎神衣状態。契約モンスター 無双龍ドラグレッター 闇の翼ダークウイング
ソードベント二種類 ガードベント二種類 ストライクベントドラグクロー ナスティベント トリックベント ファイナルベント二種類 アドベント二種類 サバイブ烈火
仮面ライダーナイトサバイブ烈火 契約モンスター 烈火龍ドラグランザー 疾風の翼ダークレイダー
ドラグライザーツバイ用 ソードベント シュートベント
ダークライザーツバイ用 シュートベント
烈火龍ドラグランザー用カード ガードベント
疾風の翼ダークレイダー用カード ブラストベント
その他 トリックベント アクセルベント ファイナルベント二種類 アドベント二種類
契約精霊、或守鞠奈 万由里。
煉獄龍契約者、仮面ライダーオーディン。基本的にドラグブラッカーは彼が主。