デート・ア・無限サバイブ・鏡像の戦士   作:にゃはっふー

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ここから先、少し物語の演出をメインに前書きなど無かったりします。
前もって言っておきました。それではどうぞ。


第19話・過去

 過去の世界、鏡の世界でそう判断した。

 

「過去って、何年くらい?」

「五年前、俺がこの世界に来るくらいか・・・」

「ということは」

「琴里が精霊になった事件・・・」

 

 それに確か、鳶一折紙の両親が死んだ事件でもある。彼女はそれで、琴里ことイフリートに憎しみを抱き、襲いかかってきたのだ。

 これはどういうことだ? なぜ我々は過去にいるのか?

 

「過去・・・時間・・・まさか、狂三か」

「確かに、時崎狂三には、時間を逆行する能力がある」

 

 静かに万由里が告げる中で、ならばなぜ自分達は過去にいるか分からない。

 ともかく、考える。

 

「まず過去と言うことは、どういう意味か分からない。なにより鳶一だ、なぜ反転していたかだ・・・」

 

 しかも特大の絶望、まるで全て失ったと言うより、それよりも酷い。

 あんな顔をするライダーはそうそういなかった。それほど酷い、絶望した人間の顔。

 

「・・・いや」

 

 逆に考えろ。それは逆に、そう言った人間にデッキを渡していたではないか。

 そう、親を殺された者、愛する者を失った者などと・・・

 

「・・・両親の死になにかあったか?」

 

 知らない事実に絶望した。そうとしか考えられない、と、

 

「爆音? これって」

「神衣」

「ああ、鏡の中で、折紙の両親を捜す」

 

 

 

 そして知る、鳶一夫妻を殺したのは、ファントムへと攻撃を仕掛けていた精霊、鳶一折紙だった。

 それを知り、絶望に落ちた時、彼女は消えた。

 過去への逆行の時間が切れて、強制的に元の時代に戻ったと知るのは後になる。

 そして過去の鳶一折紙に、士道が近づく。その様子は幼い士道ではないのは分かる。

 士道もまた、未来から来たのだと知り、このとき、鳶一折紙を支えたのは紛れもない、五河士道であった。

 

「・・・これが真実か」

 

 それを鏡、鏡界面から見る。ふらつく少女を見るしかできない我々だが、現代に変化が起きた。

 それに士道が動く。

 

 

 

「士道の奴、独り言のようになにを呟いて、行動していると思ったら・・・」

 

 とある建物の屋上、なぜか衣服が違う、医療用の眼帯をつけた狂三だった。

 それを見て、ああと思う。

 

「まさか時間逆行の重ね掛けで、また戻る気か?」

 

 タイムベントのようだと思いながら、確かに可能だろうが、無駄だ。

 そして色々と理解した。

 

「時間逆行、狂三の弾丸は撃った者を過去に送るもの・・・リンクしているのか、それとも撃ったもの以外の時を戻しているか知らないが、だから俺も過去に戻っていたのか?」

「それは私達、貴方と契約して、無限サバイブの効果を受けている者達も」

「従者はいないがな」

 

 そしててまた過去へと逆行する。

 

 

 

「ねえ、士道はなにしようとしてるのかしら?」

「独り言から察するに、狂三とは会話できてるようだ・・・そしてここは」

 

 幼い頃の琴里がいる公園、そこを見る高校生。写メ。

 どうやら、

 

「士道は鳶一の反転回避に、親の敵として認識している敵を、その場から居なくなって欲しいと交渉する気だな」

「つまり、ファントムと会話?」

「ああ・・・だが、それで全てが丸く収まるかどうか」

「・・・できないの?」

「・・・タイムベント、私が前の世界で、何度も戦いを繰り返した力だ」

 

 時間の逆行による、調律は何度もした。

 だが、それでも直らない出来事がある。

 仮面ライダーナイトは秋山蓮、仮面ライダー龍騎は城戸真司。

 烈火と疾風のサバイブカードもまた、最終的に彼らの手に渡る。

 それだけでは収まらなかった。

 

「城戸真司、奴は逆行の中で一番変化し、一番変化を受けなかった」

「どういうこと?」

「城戸真司は時に二重人格者になる際もあったし、ナイトになり、秋山蓮の意志を継いだりと、我々の予想を超えた行動を幾度もなく起こした。そしてついには、タイムベント、時間の逆行による、記憶抹消にもうち勝てるようになっていった」

「・・・それって」

「奴は特別だった、必ず、何かを引き起こし、戦いを壊した」

 

 だから言える、時間のやり直しは、必ず効率のいい結果は生まれない。

 むしろ、やるリスクが高いことに、気づいた。

 

「何度やり直しても、私達は神崎の願いを叶えることはできず、消滅した。時間の逆行は意味はない。過去は変えられない、良くも悪くもな」

 

 その言葉に黙り込み、そして琴里がイフリートになり、事件が起きる。

 これも止められない、止めればいままでの出来事。フラコシナスなどの事件が大きく変わる。これもまたリスクの一つだ。

 変えすぎれば、とんでもないことが起きると、知っている。

 

 

 

 ファントムは琴里の側から離れ、士道が狂三の力で来た未来の人物と知ったそぶりで話す。

 我々から見ても、ノイズ、姿や声が視認できない。それはモンスター達もだ。

 そして、

 

「えっ・・・」

「まだ君に『私』の姿を見せるわけにはいかないから、仮の姿で失礼するけれど・・・せっかく君と会話できるのに、障害越しじゃ、味気ないからね」

 

 そう微笑む彼女は・・・

 

「変身!!」

 

 鏡の中からそれは現れ、私はゴルトセイバーを取り出す。それに全員が驚く。

 

「オーディン!?」

「!?」

「なぜだファントムッ、なんで貴様が凛祢の姿をしている!?」

 

 オーディンの声が違うため、士道は驚愕する。

 鞠奈達も鏡から現れ、牽制する。

 

「ちょ、オーディン声、声!!」

「どうしたの、オー」

「黙れッ」

 

 二人の少女は驚き、目を見開く。

 剣を向ける少女、ファントムはこちらを見て、静かに目を細める。

 

「そう・・・君が、異世界の、消えた人間ね」

「貴様、私が何者か分かるのか!? いや、もうそれはいい、なぜ凛祢の姿だ!? 彼女は生きているのか、貴様のもとで、答えろ!!」

 

 その様子を見ながら、微笑むファントム。

 

「無駄だよ、君は彼女を切れない、そんなものを向けたところでね」

「!」

 

 その言葉に剣先が揺れ、オーディンは黙り込む。

 様子を見て静かに見つめ、そして告げる。

 

「君こそ、なぜこの世界にいるんだい? 君はもう、どの世界にも存在しない、消えた人間だ」

「・・・それこそ私が知りたい、消えることも、無くなることももういい・・・だが、彼女は」

「悪いけど、答えることはできないよ、オーディン」

「・・・」

 

 しばらく黙り込む二人に、士道の問いかけが始まる。

 自分の力、ファントムの目的。だが答えることは出来ない。

 そしてファントムの目的が精霊の反転なら、鳶一折紙のことも言えないため、詳しい説明も出来ないため、彼女はここでまだやることがあると言う。

 

「なら力づくで止める!!」

「できるの? 彼女の姿の私を」

「・・・貴様・・・」

 

 オーディンから感情がこもった顔が、そして全員がその場に動けなくなる。

 それにはオーディンは力を使えばふりほどけるが、できない。

 ファントムは士道にほほえみかけて消えたあと、残された。

 

「・・・五河士道』

 

 声を変えて話しかけるが、まだ終わってないと言い、走り出す。まだ抗うらしい。

 

「ちょ、士道!? おーいや、神衣、いいの!?」

『・・・時は、歴史は変えられない。否、変えたところで変わらない』

 

 そう呟き、二人と共に戻ることを考え、動く。

 そう変わらない。なにも変わらなかった。

 ただ間違えただけだ、私は・・・

 

 

 

「おはよう」

「・・・ああ、おはよう」

 

 いつも思うが、万由里でも、鞠奈でも、至近距離で起こすのがはやりなのか聞きたい。いつも目の前に顔があり、髪の毛の香りが花に来る。

 私としては、朝食の香りだけでいいのだがなと思いながら、

 

「昨日、鳶一折紙が精霊を襲撃したことが無くなっている」

 

 そう言いながらも、傷は残っているため、私はまず傷をフェイクベントで隠した。

 お弁当を作り、朝食を作る鞠奈。

 万由里はニュースやら新聞紙を広げたりと、色々情報を渡す。

 

「・・・ともかく、鳶一折紙の襲撃は無くなっている。フラクシナスは」

「問題ないわよ、いま確認したけど、傷一つ無い・・・どうなってるの?」

「何かが変わった、士道が何かしてだ」

 

 そうタイムベントのように、何かが変わったのだ。その結果がこれだ。

 経験から、何が変われば、何をすればこうなるか考え、そして、

 

「そうか、鳶一夫妻を助け出したな、士道」

「!? それって」

 

 鳶一折紙は親の復讐心から、いまの鳶一折紙がいる。その夫妻が助かれば、歴史が変わるのは必然である。

 

「ああ・・・鳶一折紙が、ASTに入る切っ掛けが無くなっているはずだ。おそらく、学園に鳶一折紙はいない」

 

 

 

 その通りであり、士道はアホな顔をして過ごす。

 正直、それは鳶一折紙が戦いの場から消えて、幸せになったってことだと言えばいいのだが、俺は知らないことだ。鳶一折紙? 誰だ?としか言えない。

 あの後、我々の動き、情報がどう食い違っているか、鞠奈に頼んで、鞠亜から仕入れている。念のために、従者モンスターも町にはなっている。

 

「・・・本当に変わったのか?」

 

 その一言と共に、鞠奈が慌てて来た。

 

「まずいわよ神衣っ、鳶一折紙は精霊のまま、しかも反転体のまま」

「・・・なぜ、平和なんだろうな」

 

 話によれば、狂三と同じ、最悪の精霊として、精霊殺しと言う識別デビルとして、活動しているらしい。

 こうなると話が別だ、この時代の鳶一折紙を探さなければいけない。

 缶コーヒーを一気にのみ、明日に備え、驚愕する。

 隣のクラスに転校生で現れた・・・




色々見てないのに、見ているかのようだ。

神崎達の計画、そのやり直しはきっと日数考えるのがばかばかしくなるほどだと思いますので、みなさんもそう思ってください。

微調整でタイムベント使う時もあったでしょうからね。何年もあれば、一日だけとかもあったのでしょう。

それでは、お読みいただきありがとうございます。
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