文書一通り手直ししてみました
一番古い記憶のはじまりは色の記憶、夜の黒と、炎の紅と、手のひらと頬についた赤
それからだれかの「早くここから逃げなさい 私は後から追いかけるから」という声 たぶんおかあさんの声
いわれたとおりにそこからはなれた はなれていつしか草むらに入り森についていた
森ではどこからとも無く「こっちにおいで」「こっちはあんぜん」「こっちでまってればあのひとはきてくれる」と声がする
声とかすかな光に誘われ森の中を行く 森の中を行き大樹の根元へ誘われる 大樹の根元で声の主達がこちらの目前に現れる
手のひらくらいの背丈 背中の羽 そしてなにより 尖った耳はいつか寝物語で読み聞かせて貰った絵本でみた容姿そのまま
彼らは、――所謂、妖精だった――。
「ここでいっしょにいよう」「ここならあんぜん」「ここでまってればあのひとはきてくれる」 と声はいう
「逃げなきゃ」と僕はいう。
「なにから」「どこへ」「どうやって」と声は問う
「せっかくだからもっとおくへいこう」「わたしたちのおうちへいこう」「わたしたちのおうちであのひとをまとう」と声は誘う
なんだろう
逆らわなきゃいけない、拒絶しなければいけない、耳を貸してはいけない、いけないはずなのに…その声はとても耳に心地いい。
声に抗おうと首を振る 耳をふさぐ だけど…
「きみ、おもしろい」 「まほうのさいのうがある」 「だけどまだおさない」
「おもしろいからひきだそう」 「ワタシたちとあソべるようにシテあげヨう」「アタマとカラダをイじってしまオう」
「?? オモシロいナ なにかマじってる」 「ココじゃないどこカ イマじゃナイいツカのきおく?キロく?」 「イシやいたがしゃべッてヒカってる? オモしろイ」
「セッカくだからヒッぱりだそう」 「オクリものだゾ よろコべヨ」 「おおバんブるマい キマえいイ」
「マエのあかゴはざんねンだった」 「マホウつかいガこなケレばツレていケた」 「コンドはつれテいけル さァつれレテイこう」
「「「ツレてイこウ」」」
アタマのナカでこえがひびく、めをあけていられない、せめてこえをあげないと、でも……もう………ねむ……い…………
――薄れ行く記憶の末尾は、愉しそうに笑う幾つかの声だった――
「……。」
「…ーい。」
「おーい坊主、そろそろ入管の手続きだ、そろそろ起きろー。」
相乗りしていたおじさんに声をかけられ目を覚ます。
何かぼんやりと夢を見ていた。
あれだろうか、故郷を離れての生活に対しての不安とか?
ありえそうではある、あるのだがどうもそれだけどはないだろう。
乗り合い馬車に揺られて少しの間程うたた寝をしていたらしい。
まぁ道中に1つアクシデントもあったしその解決に助力もしたのだ、
多少の目こぼし位は許してもらうとしよう。
さて、何で事の起こりはそう、15歳の誕生日の数ヶ月ほど前の事だったかな
周囲の皆、生活をともにしている年長のお歴々から
「お前、成人したら身の振り方どうするの?」
と問われ
「さて、どうしたもんだろ? さしあたって現状はやりたいこともないし、
このままここで骨を埋めるものいいのかね。」
と何の気なしに軽く答えてみたら孤児院長をはじめとした周囲の面々ほぼ全員から「冗談だろ?」とか「ちゃんと考えろ!」とお叱りをうけ
たまたま視察に立ち寄っていた孤児院の出資者?のジュリアおばさんからも
「魔法使いの才があるのになんて勿体ないことを、
とりあえず王都の高等魔道学院に受験だけはしてみて、
それから身の振り方は考えてみたらどう?」
と半ば呆れられながら王都へ行く事を薦められたというのが理由か。
とりあえず現状確認ついでに自己紹介かな
名前はクレント・マーサリー 15歳の男で孤児だ。
両親は小さい時に事故で亡くなったらしい。
らしいというのはその事故以前から直後の記憶がなく、両親のことも落ち着いてから周囲にいた大人、孤児院長から聞いた話だからとしかいいようかない。
記憶がないというもの、どうやら両親が遭った事故の直後に俺だけまた別の事故に遭っていたらしく、その後遺症ではないかという見立てになっている。
後遺症云々という点ではもう2つ、どこかの他所の記憶というか記録が意図せずにふと頭をよぎるというのと、
極度の疲労やら緊張、魔力制御の不具合で身体にちょっとした影響が出るというのもあったか。
何でも俺には魔法使いの適正があったらしく両親の最期を看取ってくれ、そして俺を別の事故から助けてくれた魔法使い、【先生】から魔法に関して一通りの手ほどきと、
いくつかの魔道具を少し早い成人の祝いという事で頂戴した。
一通りの手ほどき、とはいってもやはり得手不得手は出てきてしまい得意な魔法は魔力・物理障壁といくつかの能力向上付与効果と治癒魔法、
後は索敵魔法と身体強化が多少使える程度だ。
後は異空間収納を初等高学年次~中等生時分に覚えた。コレは本当に便利だな、色々と応用も効きそうだし運用できる魔力が上がったら色々試してみたいな。
ちなみにこの世界での魔法は魔力を制御してイメージで発動するというものらしい。詠唱とかは各人、魔法使いの好みという感じらしいが、その辺りはよく知らない。
【先生】も詠唱で魔法を使うことは稀だったし、魔法について書かれている文献も院長先生や初・中等学校に所蔵してある図書のなかでもあまり見受けられなかったしな。
そういやこの国かつては魔人騒動で荒廃したとか何とかいってたっけな。その影響もありそうだけどまぁ考えても詮無いか。
【先生】からは
「とりあえず基礎と自衛に関しては私の出来る範囲では教えた
後は自学するなり新たに師を見つけるなり好きにやるといい」
といってたっけな。まぁ前者の自学ということなら手隙きの時間に魔力制御は続けてるけどね、自己流ではあるけど。後者は1度とある人物のお誘いを断っちゃったしな。
その辺りの話はおいおいすることもある……んじゃないかな?
とまぁ韜晦はこの辺にして、一応の故郷?である王国国境付近にある村落から王都にある高等魔法学院の入試説明会へとやってきた、という訳なんだが。
なんでもこの国では15歳になるとそれなりに優秀な子はその才能を伸ばすとかいう趣旨で各種高等学院の受験資格を得るとかって話だったか?
とりあえず村の手伝いやら諸々の厄介事を年齢相応にこなして、魔法の才能を認められて高等学院への入学を勧められて王都入り、
で、今は乗り合い馬車から降りて院長先生に言われた待ち合わせ場所へ向かって徒歩で向かっている、といった状況。
王都というだけあって大きい都市なんだし場所は案内板なり巡回してる衛士なりに尋ねればいいかな?
王都見学などは興味が無いわけではないけど、とりあえずは待ち合わせを優先すべきだろう、先方を待たせるのもどうかと思うし。
王都での道中、巡視の衛士のお兄さんに道を尋ねたりしつつ何とか待ち合わせ場所へ到着。王都案内の冊子も貰ったはいいけど、とりあえず遅刻はしてなさそうなので安堵。
まずは指定された場所の大きさに圧倒、ついで中に入り調度品やら内装の品のよさ格調高さにしばし……佇む…………
しかし待ち合わせ場所がこんな豪奢なホテルのロビーとは……院長曰く
「案内役はこっちでツテを頼って確保しといた、
色々と教えてもらうといい、色々とね。
後、何か厄介事があったらヒュロドスの名を出していいよ。
悪いようにはしない筈だから。」
と意味深な言葉とともに送り出してくれた。ちなみに王都行きの見送りにも来てくれて、当面の滞在資金と学院への提出書類やら仮の身分証を持たせてくれた。
……しかし持たせてくれた金額といい書類の手続きといい、つくづく謎の事務処理スキルと人脈保有してるなぁ院長。
そういえば案内についてくれる人となりについては一切教えてくれなかったな、あの院長のことだし妙な謀を仕込んでいるのは想像できるけど……さて?
保護者の企みに7:3の好奇心と不安を抱いていると
「あなたが今日来る事になってる子かなぁ?」
と誰何があり声のした方に意識を向ける
そこには……
「はぁい、はじめましてぇユーリ・カールトンっていいまぁす。
あなたがクレント君、でいいのかなぁ?」
春の妖精、または詩人の愛人といわれれば信じそうな程、見目麗しい容姿の女性が声をかけてきた。
「ええ、そうです、はじめまして、カールトンさん。
クレント・マーサリーと申します。
なにぶん都会での所作には疎いので、迷惑をお掛けすると思いますが
どうぞよろしく」
内心の緊張、確実にバレてるだろうな、コレは。あーあ、なーんか笑い堪えてるよまぁ仕方ないけど。
「ふっくく……や、ゴメンなさいねぇ。うん、もう大丈夫。
あぁそれとぉ、そんなに固くならなくていいかなぁ。
後ぉ私のことはユーリでいいよぉ」
どうやらこっちの緊張お見通しですね。しかも幾らか気を遣ってくれているようだ、年上の余裕かな?これは。
「ではユーリと、わた、俺のことはクレント君でも呼び捨てでも構わない
うん、どうもこう鮮やかな返答はできかねるな。もう少し慣れないとだ。」
ここでへんに見栄を張ってみても見透かされるだろうし、なにより案内を依頼している身でもあるし。
「じゃぁじきに慣れてくれてくれる事に期待するわぁ。
それでまずはぁ一緒にお昼をって考えてるのだけれどどうかなぁ?」
とてもありがたい提案に感謝を。
出発直後の夜明け前に朝食と馬車内で軽く間食は摂ったが、道中の一件やら待ち合わせやらで慌ただしくしてたしな。
「とりあえずぅ、何か食べながら今日これからの予定についてぇちょっと確認していきましょうかぁ?」
「ん、助かる。そういえばもうそんな時間か。どおりで空腹を感じるわけだ。」
さて王都での初食事、何がでますことやら……
昼食を摂りながら今日と今後の予定を詰めていこう、ということで案内されたのは少し歩いた先にあったオープンテラスの喫茶店。
メニューはトーストセットでドリンクはホットの紅茶を選んでみた。何故かユーリも同じ注文をしていた。
オススメのランチメニューと建て黒板には書いてあったが気になる味は…うん普通だ。
「本当は他の人気店のでって考えていたんだけどぉ、ゴメンねぇ、
中々予約も取れなくってぇ。」
申し訳なさそうにユーリがこちらに謝罪を述べる。
「や、そこまで気をつかって貰わなくてもいいのだけどね、
それより他にも人気店がある、という話を聞けたのは正直うれしい」
とフォローになっているのかどうかわからない言を返しておく。もちろん本音だ。
「それはどぉもぉ、あぁそうそう、待ち合い馬車の職員さんの話では
キミの乗ってた馬車さぁ、かなり遅れるかもって聞いてたのだけど
何かあったのぉ?」
トーストを食べ終えて紅茶に砂糖を加えながらユーリが尋ねてきた。
「あーやっぱ聞かれるか……まぁ隠す理由もないし良いかな話しても、
実は小・中型の魔物の群れが道中で現れてね……」
あっ……ユーリの手が止まった。やっぱり食事中にする話題ではなかったかなぁ迂闊だった。
「魔物の群れといっても先だって追ってたらしいハンターの皆さんで
あらかた討伐されてたし残りの掃討を少し手伝ったのだけど……
って、申し訳ない、食事中にしていい話題ではなかった。」
さっそくやらかしてしまった……、天下の往来でしかも楽しい昼食時、これはちゃんと会話を選ぶべきだったなぁ。
「うん、まぁ聞いたのはこっちの方だしぃなんかゴメンねぇ、
少し手伝ったって言ったけどぉ一体なにをしたのぉ?」
とりあえず覚えてる範囲で話してみるか。
「まず、乗ってる馬車に物理障壁を張って、
次に路肩の石を風魔法で魔物に飛ばして牽制と
後は前衛のハンターの得物に硬化・鋭化付与して
手傷を負っていたハンターの応急治癒だったかな?」
順立てて話してみたのはいいのだけど、あれ? ユーリ何か固まってる? なんで? 普通に支援だけやってたってのを話しただけだよね?
「で、あらかた終わった後はちょっと馬車に軽量化をかけて速度上げて、
足止め食らった時間の帳尻を幾らか合わせようと……」
「うん、もういいわぁ…ありがと。この話はもういいかなぁ」
硬直から復活したユーリに話題を打ち切られてしまった。
「さっきまでの話は置いといてぇ、クレント君、
役所と学院の場所は案内確定としてねぇ、他に案内が必要なトコとかあるかなぁ?」
これはまたありがたい提案だ。せっかくなので甘えてしまおう。
「では王都のハンター協会と雑貨屋、食糧品の店の場所を
教えてもらえると物凄く助かる、
っと教えて欲しい施設はこのメモとさっき貰った冊子に」
ユーリにあらかじめ知っておきたい施設の名を書いておいたメモと衛士さんにもらった冊子を手渡す。多少癖字ではあるが読めなくはない……筈だ。
「あぁうん、ありがとぉ、さっき言った役所と学院はいいとしてぇ
雑貨屋と食糧店……ふんふん……んぅ? 何かぁ魔物ハンター協会の字が? 歪んでる?」
受け取ったメモと冊子を見ながらユーリが確認をとってくる。
「あーそれは多分討伐の手伝いの後、
ハンターの人に王国の協会に立ち寄ってくれって言われてね、
書き加える途中でうつらうつらとしたせいかな?」
早朝の出立だったし慣れない場所での遭遇戦だったのだ、つい安堵から気を抜いてもと思うがイカンわな。うん……これも反省。
「自前の魔道具を使って魔力の底上げをしたせいかな、
遭遇戦で色々と後先考えずやっちゃったから……」
「ちょっとクレント君?今ぁ、魔道具っていったぁ?!」
あれれー? なんかキャラ変わってません? ユーリさん……
「うん、確かに自前の魔道具って言った」
はておかしい事言ったかな?
「さっきも付与魔法についてぇさらっと流しちゃったけどぉ、
ちょぉっと詳しく聞いてみたいなぁ私ぃ」
「詳しく話せる内容というほどのものでもないのだけど、
初等学校上がるか上がらないかの時分に魔法の才能があるってわかって
村に逗留していた魔法使いに師事していたってだけだし……」
詳細な説明は省いていいだろう、おそらく知ってるだろうし。
「で、中等学園最終年の時ににちょっと色々とあって
少し早い成人の祝いってことで貰った、のだけど。」
「ふぅーん、おおまかに聞いてる話ともあってるしぃ、
この話はこのあたりでいいかなぁ」
なんか尋問めいてきたなぁ、おそらくユーリにはそういう気はないんだろうけど。
「そうしてくれると助かる、
とりあえずユーリだけこっちのことを知ってるというのは
どうにも落ち着かない、さっきの例もあるし、無理にとはいわないが
色々と齟齬を起こすかもしれないからできれば
姓名・今日の宿と施設の案内を依頼している以外のことも
知り合っておきたいと思うのだけどどうだろう?」
「そぉねぇ、こっちがサプライズを仕込んでいたのだけどぉ、
さっきの話を聞いた後じゃぁ効果は望み薄みたいだしねぇ
ちょっと同級生ができるかもぉってはしゃいじゃったかもねぇ」
んん?同級生?ということは、だ。
「さっきの言に不躾を重ねるようですまないが、もしかして同い年なのかな?」
「そうよぉ、どうも周囲からはぁ年相応にみられないのよねぇ……
初対面の人にはぁ特に」
「左様で、むむむ……気の利いたフォローの一つでもできればいいのだろうけど、
すまない。」
「なにがむむむよぉ。フォローに関しては将来に期待するわぁ……
ってぇこんなやりとりさっきにもしたわねぇ、フフッ」
「あー確かホテルのロビーでだったかな?
全く自分のことながら進歩のない事夥しい限りで」
「じゃぁそっちの方もぉ今後に期待ってことでいいかなぁ?
ん、そろそろ出ましょうかぁ?」
「うぃ、では王都案内、よろしくお願いします」
昼食を終え喫茶店を出る、昼食代はユーリが奢るといってきたのだがさすがにそれはないだろうと思い、何とか割り勘まで譲歩してもらった。
「さっきの会計はこちらで全部持ってもよかったのだけど……」
「一応は案内を承っている身だし、ねぇ?」
そこをいわれると返す言葉がないな、確かに院長先生から路銀をもらっている手前、散財はできないとはいえ、だ。
「そういえば、今日はウチに泊まるというのはいいとしてぇ、明日からはどうするのか聞いてもいいかなぁ?」
「構わないよ、とりあえず明日は役所に行って市民証の更新手続きをして、
それからは領主様の王都屋敷に厄介になることになってる、
試験に向けて勉強しつつ屋敷の手伝いとか、万が一試験に落ちた後の善後策として
お屋敷で小間使いとして雇ってもらえれば、とか考えてるけど…」
「あららぁ、ここ来る前にあれだけの事やっておいて合格する自信がない
ってどうなのよぉ」
「そうはいっても魔道具のフォローと実戦っていう特殊な環境での魔法行使だったし、
何よりどういう試験内容かも知らない訳でね」
「多分だけどぉ同年代ならせいぜい障壁を展開してやり過ごせれば
上出来だと思うわよぉ、それをさぁ……」
「そういうものですか」
「そういうものですぅ」
どうもそういうものらしい。
「というか中等学院での魔法制御の特別教室はどうしてたのぉ?」
「授業は受けてみたかったのけど、放課後の特別授業の扱いだったのと、
加えて通っていた中等学院が遠方だったのでね、
教室の授業を受けていたら翌日の授業に差し障る程度には。」
「あぁ、寒村だったわねぇ出身地」
「そ、とはいえ魔法の手ほどきは【先生】から一通り受けてたし、
一応皆伝ということにはしてもらっているので、ね」
我ながらよくあの苦行から生還できたと思う、というかアレから間髪入れずにまた厄介事を抱えたんだその後の数日間くらい腑抜けてていいのでは、とも思う。
「せっかくだし、こっちからも1つ質問を、
ロビーでほぼ決め打ち気味に声かけてもらったのだけど、
そんなに露骨におのぼりさんやってたのかな?」
「それは否定できないわねぇ、
でもぉ話で聞いてた通りの背丈と髪型に髪の色と眼の色と
割とわかりやすい特徴があったから、という方がぁ正解かなぁ」
「身長と頭髪後は眼の色か、後者2つは割と魔法で弄れるとしても、
身長はもう少し自前で欲しいとこだな」
「何かちょっとおかしい発言があったけど聞かなかったことにするわぁ…」
はて、何かおかしい事とかいったかな?
などととりとめのない雑談をしつつも、目的である王都の案内も役所・高等学院・ハンター協会・雑貨・食糧品店と見て回り、
そろそろ夕暮れ時に差し掛かった時分にユーリから、
「そうそう、後1つ話で聞いてはいたことでぇ、クレント君さぁ、
何か中等学年の時に病気療養してたって話だけどぉ今は何ともないのぉ?」
「そうだな、どういえばいいのだろう、
日常生活を送る上では多少体力の低下がちょっと問題なのと、
あともう1つ個人的に厄介な後遺症があって」
「厄介なってぇ何があるのぉ?」
「本当に個人的な症状で他人様に何か影響する類のやつではないのだけどね、
ただ下手をすると明日の朝あたりにやらかすかもしれない」
「私としてはぁ、もうそれなりにぃ君の話にも深く考えるの投げかけてるし、
アレかなぁ性別が変わっちゃうとか?」
「ん、ああ何だ、ちゃんと院長から話聞いてあったのか。
ま、そうだよね話は通してあるよね」
「えっ?」
「えっ?」
月末発売の新刊楽しみです