自慢の兄ずら!   作:しましょー

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『ラブライブ!サンシャイン!』並びに『ぐらんぶる』提供の下、スクールアイドル要素0で作者がお送りいたします。


バカとオタクとシスコンと女神

「松浦さんの連絡先を紹介してほしい?」

 

「あぁ。海に来たからには難破の一つや二つやってこいと友達に言われてな。なかなか見知らぬ女の子に声をかける勇気が出なかったんだが、今度こそ、と思って君に声をかけたというわけだ。」

 

俺は見知らぬ女の子じゃねぇ。そして海に来るたびに難破してたら身が持たんわ。

松浦さんの連絡先を教えて欲しいと声をかけてきたのは、前話の不審者の片割れで髪が黒い方の北原伊織さんだ。

見た目についての詳しい描写は苦手なのでGoogleの画像検索で『ぐらんぶる』で検索してください。間違っても『グランブルー』じゃないからね!

 

ちなみにもう一人の今村さんもこのナンパ作戦に乗り気らしい。「伊織には負けねぇ…。」とか言ってた。

 

「いやでも、俺から連絡先を聞き出してもそれはナンパしたことにはならないと思いますよ?そういうのは本人からじゃないと。」

 

「むぅ。やっぱりそうか。最悪電話帳に登録さえしとけば友人たちには自慢できるから良いかと思ったんだが。」

 

「ダメですよ(主に個人情報的な意味で)。」

 

溜息をつきながらそう答えると、二人はせっかく着たダイビングスーツを脱ぎ捨てて土下座しながら

 

「「俺たちのナンパに協力してください!」」

 

とか言い始めた。いやちょっと待てなぜ全裸になった。

 

「「あぁ、いつもの習慣で。」」

 

これが大学生か…(違う)

 

 

 

 

 

「とはいってもそれに協力することで俺にメリットはあるんですか?」

 

「ふむ。メリットか…。何かして欲しいこととかあるか?」

 

ちょっと考えてみる。まぁ特にはないんだけど…。

あぁでもこの人たち伊豆大学って言ってたんだよなぁ。

 

「じゃあ今度大学の案内をしてくれませんか?俺も伊豆大学を受けようと思ってるんですよ。」

 

「マジか!いくらでも案内するよ!」

 

どうせなら勉強も教えてもらおうっと。

ってな感じで女の子の連絡先を手に入れるより早く俺と連絡先を交換したお二人でした。

 

「みなさーん!準備できましたか-?女性陣はオッケーですよー。」

 

松浦さんの声がドアの向こうから聞こえた。…女性陣?

 

「あぁ。俺たちは今回ダイビングサークルの1年生だけで来てるんだが内訳がな。男二人と女二人なんだ。まぁいないものとして考えてくれれば良いぞ。」

 

今村さんはそう言っていたが…。ナンパとかできんのか?これ。難破しそう…(しつこい)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

更衣室から出て、受付がある待合室に行くと松浦さんとダイビングサークルの人らしき女性二人が待っていた。

 

「おっそいよ~!伊織も耕平も!…ってあれ?この人は?」

 

そう言って声をかけてきたのはショートカットで、元気そうな女性。…自分の語彙量のなさが嫌になる。よろしければGoogleで検索を。

 

「あぁコイツは国木田だ。」

 

驚異の雑さ。伝わるかい!

そんな紹介だから女性二人が不審な目でこっちを見てるじゃないですか…。

 

「突然すいません。潜る時間が被っただけで、別に一緒に潜るわけじゃないんですけど…。」

 

そういって弁解するも

 

「まぁ待て国木田よ。ここであったのも何かの縁だ。私達と一緒に潜らないかね?」

 

とか言ってくる北原さんがそこにいた。やべぇ目が笑ってねぇ。

 

「…じゃ、じゃあ僕も一緒に潜らせてもらおうかなぁ…。あ、松浦さんも一緒にどう?」

 

「私はお客様方がいいならそれでいいけど…。」

 

どうです?と女性陣の方に向き直る松浦さん。男性陣は彼女がしゃべっている途中でサムズアップして了承のサインを出してた。

 

私達もそれでいいけど…と返事をしてくれたお二人に一通り挨拶を済ませる。

さっき声をかけてきた黒髪ショートカットの女性が吉原愛菜さん。もう一人の茶髪でクールそうな雰囲気の女性は古手川千紗さんというらしい。

二人ともなかなか…いや、かなりの美人である。

 

どうしてこんなに綺麗な人たちが身近にいるのにナンパする必要があるのだろう。

気になって後で聞いてみたら今村さんは「3次元に魅力を感じない。」とか言っていた。それは今からナンパしようとしている人の台詞じゃねぇ。

しかも北原さんと古手川さんは従兄弟らしい。ならしょうがない…のか?

 

 

 

 

 

6人で潜ることになったため、各自荷物を持ち、桟橋まで歩く。

その道すがら、男衆3人はさっそくミッション①をスタートさせた。

 

~ミッション①~

 

「いいですか。ナンパというのは基本的に相手に『連絡先の交換ぐらいは…』と思わせたら勝ちです。ならどうするのか。」

 

ゴクリとのどを鳴らす2人。ちなみに女性陣はだいぶ前を歩いているので聞かれてない…と思う。

 

「もっときつい条件をふっかけて、そこからだんだん譲歩していけば良いんですよ。これは交渉術の基本でもあります!」

 

「「おぉ~!」」

 

感心したような声を上げる2人。

ちなみにこの情報は以前ネットで調べたのでそこそこ信頼できるはずだ。…なんで調べたのかって?ただ興味を持っただけだよー(棒)

 

「じゃあまず俺から行ってくるぜ!」

 

トップバッターは北原さん。

たったったっと松浦さんの横へ走っていき、

 

「松浦さん。毎朝俺のために味噌汁を作ってくれませんか。それが嫌なら電話番号でも交換しません?」

 

………場に沈黙が流れる。

 

突っ込みどころはたくさんあるが、一番は言い方ではなかろうか。世間の人はそれを脅迫という。

 

「お、お前は何いきなりプロポーズしとるんじゃ~!」

 

吉原さんが真っ赤にしながら北原さんにくってかかった。顔を真っ赤にして。…お?そういうことか?

古手川さんはゴミを見る目でそのやりとり…というか主に北原さんを見てた。どんな目って言えば良いんだろうなぁ。『ギャグ漫画日和』のウサ美ちゃんが、クマ吉くんを見るような目かな。

 

ちなみに言われた松浦さん自身は苦笑いだった。

 

 

 

~ミッション②~

 

「全く伊織は常識というものがないから失敗するのだ。ここは俺に任せておけ。」

 

「面目ない…。」

 

「それで?国木田。次は何をすれば良いのだ?」

 

3秒前まで自信満々だったじゃないですか。

 

「そうですねぇ。じゃあ、自分の良さをアピールしてみましょう。そして、向こうから『あ、この人なら連絡先を教えてもいいかな』と思わせるのです!」

 

「なるほど…。俺の良さか。」

 

今村さんは背も高く、顔もイケメンで普通にしとけばかなりモテると思う。ちょっとオタクが入っているのかもしれないが、今日初めて会った人にそれはバレないだろう。

 

「よし!じゃあ行ってくるぜ!」

 

自信満々に駆け出していった。そして

 

 

 

 

 

「僕はこれのおかげで女の子の気持ちがよく分かるようになりました。だから……だから僕と一緒にエロゲーをしませんか?」

 

「今生の最後の言葉はそれで良いか耕平ぇ…!」

 

吉原さんが地獄の底から響くような声を発した。そりゃそうだ。

逆にあなたの良さはそこで良いのかと不安になってしまう。

古手川さんはゴミを見るような目で見てた。どんな目と言えば良いんだろうなぁ。『ギャグ漫画日和』の曾良くんが松尾芭蕉を見る目かな。

 

ちなみに言われた松浦さん自身はどん引きしてた。これは北原さんよりマイナスかな…?

 

 

 

 

 

~ミッション③~

 

「まだやるんですか…?」

 

惨敗したお二人がスゴい表情で俺に迫ってくる。

 

「当たり前だ。まだ成功してないからな。」

 

「というか俺たちにアドバイスしても成功しないんだから、今度は本人に行かせてはどうだ伊織よ。」

 

し、心外だなぁ!ちゃんとしたアドバイス(ネット調べ)を踏みにじったのはあなたたちじゃないですか…!

しかし俺の反論は届かず、俺が松浦さんの番号を聞き出すことになってしまう。

え?電話番号知らないのかって?俺の電話帳に入ってる女性は家族を除けば、マリーぐらいだぞ。

 

 

 

「しょうがないですね…。じゃあ俺の秘奥義を見せてあげましょう!」

 

そう言い残し女性陣に近づいていく。

逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ!よし!

 

覚悟を決め息を吸い

 

「松浦さん!電話番号を教えてください!」

 

そう言って頭を下げた。こういうのはストレートに言うのが一番だったりするんだよ。

 

「「おい!国木田!おい!」」

 

後ろでなんか騒いでるけど無視。頭を下げ続ける。

…どうだ…?

 

松浦さんは溜息をつくと

 

「さっきから騒いでたのはこれ?」

 

はい。そういうことです。

後ろから二人も合流して頭を下げ始める。…客観的に見るとすごく情けない構図。

 

「別に良いですよ?私もお教えしたいと思ってましたし。」

 

「「「ま…マジか!」」」

 

「「ほら見ろ!俺たちが良い印象を与えてたからだぞ!きっと!」」

 

それはない。

 

「ただ、今携帯持ってないのでダイビングが終わってお帰りになるときで良いですか?」

 

「「もちろんです!ありがとうございます!」」

 

そのあと普通にダイビングをした。喜びに満ちあふれた二人のテンションがうざかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ!今日も良い海だったな!そう思わぬか国木田よ!」

 

「海から上がってもテンション高いよこの人達は…。」

 

え?ダイビングの描写が全くなかったって?

それはそうだろう。そういう漫画なんだから、『ぐらんぶる』ってのは。

ちなみに今は着替えも終わって受付の前でゆっくりしてるところ。

 

「皆さん今日はお疲れ様でした。じゃあさっき言ってた電話番号お教えしますね。」

 

わいわい騒いでると松浦さんがそう言って俺たちの携帯を操作し始めた。

 

「はい。どうぞ。」

 

手渡された俺の携帯を見てみると

 

『松浦果南:090-○○○○ー××××』

 

とちゃんと書かれていた。

おぉ…ついに女子の連絡先がこの手に…!

 

形容しがたいニヤニヤ顔で残る男性陣を見てみると、手を天に掲げて喜んでいた。

 

「ちょ、ちょっと1回電話してみて良いですか?」

 

興奮した北原さんが発信ボタンを押す。

 

Prrrrr Prrrrr

 

「はい。松浦ダイビングショップです。」

 

「いやいや、松浦さん。自分の携帯にかかってきた電話なんだからもっとフランクに…出ても…あれ?」

 

見ると松浦さんが手にしているのは固定電話。お店のもの…?

こちらを見て満面の笑みで

 

「またのご利用お待ちしておりますので、ご予約はこちらの電話番号からお願いします。」

 

と言う松浦さん。

それを見てなんとも言えない微妙な表情をする男衆。

 

あれ…でも俺の携帯に登録されていた番号は固定電話用の番号じゃなかったような…?

そう思ってチラッと北原さんの携帯をのぞき込んでみると、やっぱり055(沼津の市外局番)から始まる番号が登録されていて、俺のとは別だった。

 

不思議に思い本人の方を見てみると俺の視線の意味を察したのか

 

「まぁこれからお世話になるかも知れないからねっ。」

 

とはにかむように言われた。

 

北原さんたちは何のことか分からなかっただろうが…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちょっとドキッとして勘違いしそうになりました。

だが俺はすぐに勘違いして黒歴史作ってしまう系の男の子じゃないのだよ。

 

ま、たぶんお客さんとして…もしくは…スクールアイドル…かな。

そこらへんを聞くつもりだったのにバカ騒ぎして忘れてたな。ま、今度でいいや。

北原さんたちがレンタカーに乗って帰るのを見届けた後、俺も帰宅しましたとさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だが、北原さんは後日松浦さんに教えてもらった番号を『松浦果南(実家)』と登録して友人たちを驚かせたらしい。

涙ぐましい努力である。









前回から登場している『北原伊織』『今村耕平』並びに今回登場する『古手川千紗』『吉原愛菜』はラブライブ!のキャラでもなく、オリキャラでもありません。

『ぐらんぶる』という漫画に登場するキャラです。
この漫画も静岡×ダイビング、ということで出張ってきてもらいました。
この漫画、原作が『バカとテストと召喚獣』の井上堅二先生ということで、非常に楽しい作品となっておりますので一読をお勧めします。

キャラはゲストみたいな感じなので、今後また登場するかどうかは定かではありません。





…投稿遅くなりすいません。ちょっと想像以上にリアルの9月が忙しいのと、ソシャゲも忙しいのとで執筆できませんでした。

なるべく週一くらいのペースで投稿したいと思ってますので、ゆっくりお待ちください。


あと、個人的に3年生推しが増えたのではないかとこの前のアニメを見て思いました。
残念ながらこの作品のメインヒロインは花丸ちゃんですので、皆様のご期待に添えるかどうか…。



そこっ!名ばかりヒロインとか言わない!3年生メインとか言わないっ!
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