自慢の兄ずら!   作:しましょー

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まるちゃんにキッズケータイを持たせました。原作改変です。…ホントにどうでもいい報告でした。
後書きではちゃんとした報告をします。たぶん。


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ゼロ票。

 

 

 

 

 

 

 

東京のライブバトルで『Aqours』が得た票数である。

もちろん最下位。他にゼロ票のグループがあったわけじゃない。純粋に単独で最下位だった。

 

そして彼女たちは壁にぶつかり、悩んでいる。

たぶん前向きな考えよりは暗い考えの方に傾いているのではないだろうか。

 

ライブで失敗したわけじゃない。それがさらに追い打ちをかけているのかも知れない。

自分たちの精一杯を出せたのにも関わらず、誰からも票を入れてもらえなかった。

それがどんなに辛いことなのか。

当事者じゃない俺は口が裂けても分かるとは言えないが、俺の役目は6人のフォローだと思う。

 

ま、まぁよっちゃんは復活したみたいだけどな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺たちは駅から港へと移動した。

あまり人目が無いところで落ち着いて話したかったからだ…ダイヤさんが。

みんなで座れるところを探し、落ち着いたところでダイヤさんが口を開く。

 

「あなた達は歌えただけ立派ですわ。私達なんて…。」

 

…ん?私達?

皆も疑問に思ったのかダイヤさんに不思議そうな顔を見せる。

それに気づいたのか

 

「昔浦の星にもスクールアイドルがあってですね…。」

 

と教えてくれた。

 

「ええぇぇぇぇ!そうだったんですか!?」

 

「いや徳丸さん。あなたは知っていたでしょう。」

 

「皆の気持ちを代弁してみました。」

 

マリーから教えてもらってました。実際に当時会ったこともあるし。

でもあんまり詳しいことは知らない。昨日も松浦さんから聞くチャンスはあったものの格好つけて『大事なことは親友のマリーから聞きたいから。』とか言ってて知らない。

 

「徳兄ぃはなんで知ってたずら?」

 

「昔マリーから教えてもらった。ダイヤさんともその時に会ったことあるぞ。」

 

「夜空はなんでも知ってるずら?」

 

「それは知らん。」

 

「それなら私達に言ってくれても良いじゃないですか~!もしかしたら理事長とかからアドバイスもらえたかも知れないのに…。」

 

千歌ちゃんが抗議してくるが、教えたところでこの3人が素直にアドバイスしてくれるとは思わない。

それに、今はやってないという時点でなにか地雷のような気がしたからな…。秘密にしといた。

 

「徳丸さんなりの考えがあったのでしょう。たぶん彼なりの考えが…たぶん。」

 

「おいその"たぶん"をやめろ。せっかくのフォローが台無しじゃねぇか。」

 

なんかダイヤさんは俺をいじって遊んでる気がする。

ジト目でにらむと目をそらしやがった。

そのまま気を取り直して本題に戻る。

 

「おっほん!…話を元に戻しますけれど、私達は昔東京に呼ばれたとき歌うことすらできなかった。その点であなたたちは立派ですわ。だけど、歌えたところで通用しなかった。その点をどう()()に活かすかを考えなさい。」

 

6人は下を向いて沈黙する。やはり、外部の人に事実を突きつけられるとイタいのだろう。

…今後…か。

今彼女たちに言うべき台詞は何だろう。生半可なことを言ったら逆効果だと思う。

『もうちょっと頑張ればなんとかなる。』『地元じゃ無かったから仕方が無い。』『呼ばれただけでも名誉なことだ。』

そんな言葉じゃ…。これからにつながらない。

 

いま必要なのは自分たちの立ち位置を確認すること。

ラブライブに挑戦し、優勝を目指すことがどれほどのことなのか、そして自分たちはスタートラインに立ったばかりでライバルたちは先に進んでいるということを受け止めなければならない。

もう一つ必要なのは…。

 

「ま、まぁ!私たちは始めたばかりなんだし!これから頑張っていこうよ!」

 

…千歌ちゃんが俺が飲み込んだ言葉を発する。

空元気。端から見ても無理していることが分かる痛々しい笑い顔だった。

 

それを見たAqoursのメンバーもなんとも言えない表情を浮かべ、返事をするものはいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「素直になれよ。」

 

「…え?」

 

 

 

…気がついたら口に出していた。

ダイヤさんがあちゃーって表情をしているけど気にせず続ける。

 

「これから頑張ろうとか、始めたばかりだから仕方ないとかじゃなくて、悔しいなら悔しいって言えよ。そうやって燻ったまま無理矢理その気持ちを飲み込んでも次にはつながらねぇよ。」

 

「特に…特に千歌ちゃんはAqoursのリーダーなんだ。君がそこで立ち止まってしまったら後ろには誰もついてこないぞ。」

 

沈黙。Aqoursのみんなもダイヤさんも俺の顔をビックリしたように見ている。俺がこんなことを言うのが意外だったのだろうか。

千歌ちゃんは…千歌ちゃんだけはひとり俯いていた……かと思うと

 

「これくらいで心が折れるんならスクールアイドルなんてやめ「あ~もうっ!うるさしうるさしうるさしうるさしうるさしーーー!」ってええぇ!?」

 

顔を真っ赤にして叫びだした。な…なに?これがゆとり世代…?

 

 

 

 

 

 

「わかってるっ!分かってますよっ!でもわかんなかった!私だっていろいろ考えてたのに!リーダーっていうか、言い出しっぺとしてしっかりしなきゃとも思ってたっ!なのにっ…それなのに…!」

 

「格好つけて『素直になれよ。』なんて言っちゃって!私そこまでバカじゃないですからねっ!?」

 

そこまで思いっきし叫ぶ。そして息継ぎして

 

 

 

「徳丸さんのバカーーーーーーーーーっ!」

 

捨て台詞を残して走り去ってしまった。は、はやっ!

 

「ちょっ、千歌ちゃん!?」

 

追いかけようとするが、曜ちゃんと梨子ちゃんが俺の腕をつかみ、制止させる。

 

「徳丸さん!私たちが追いかけますから!」

 

「千歌ちゃんの扱いは長年の付き合いの私が心得てますから!(余計なことしやがって!千歌ちゃんに厳しい言葉を言うのは私の役目だったのに!)」

 

なんか曜ちゃんの笑顔が怖いんだが…。

 

「お、おう。よろしく頼むわ…。」

 

そう告げると二人は千歌ちゃんを追いかけて行ってしまった。残されたのは俺と1年生組とダイヤさん。

誰も言葉を発しようとしないのでアイコンタクトで質問する。

………言い過ぎましたかね?

 

と、まるが近づいてきて俺の肩に手を置き

 

「言い過ぎずら。」

 

と慰めるように言った。オゥ…やっぱりそうか…。

 

「ルビィちゃん。まる達も行くずら!」

 

「え、花丸ちゃん!?ぴ、ピギィィィィィ!」

 

あぁルビィちゃんの声が遠ざかっていく。どうやら一年生組も千歌ちゃんのところに行くらしい。よっちゃんも「ヨハネも暗黒に呑まれたリトルデーモンの心を救いに(以下略)」と追いかけていった。

 

「…ダイヤさんは行かないんですか?」

 

「はぁ…。私が行ってどうするんですか。」

 

溜息とともに、呆れられたように言われてしまった。

そうだよな。ダイヤさんはもう伝えるべきことは伝えてるもんな。流石ですわ、お姉様。略してさすおね。

 

「まったく。あそこまでストレートに言わなくても他に言い方があったでしょうに。」

 

うぐっ。ツンデレのダイヤさんに気持ちの伝え方について言われるとちょっとクルものがあるな。

 

「まぁでも言ってることは間違ってませんから。私も言いたかったことを憎まれながらも言ってくれたことには感謝してますわ。」

 

「あれ。ダイヤさんも思ってたんだ。」

 

「ええ。千歌さんが『負けたのはしょうがない』みたいなことを言ったのでちょっとプチンと来ましたが…。徳丸さんが言うとは意外でしたわ。」

 

「俺だって言うときは言うさ。ダイヤさんともAqoursを支えていく約束をしたしな。」

 

「そう言って前回まで働かなかったではないですか。」

 

まだそのネタを引きずるのか。

 

「なんだかんだ徳丸さん甘そうですから。今回も見逃すのかな~と。もし見逃していたら…。」

 

「見逃していたら…?」

 

「少なくともあなたがいる限りルビィのAqoursの参加は許しませんね。」

 

…あっぶね!サラッと試されてたよ。しかも失敗したら俺じゃなくてルビィちゃんに迷惑かかってたし。

なんとか今回の試験は合格したようだ。

 

「さ、あなたも追いかけて来なさい。今なら千歌さんも落ち着いているでしょう。お迎えに来てくださっている親御さんたちには私から言っときますから。」

 

ヤバいダイヤさんかっこいい…。

 

「さすおね!」

 

「さ、さすおね?なんですの?それは。」

 

最高級の賛辞です。

そう言い残し俺は千歌ちゃんたちの方へ走り始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ。あいつらどこ行った!?」

 

かっこよく走り出した俺は千歌ちゃんたちを見つけられず、走り続けていた。

千歌ちゃんのことだから海岸線をずっとまっすぐだろう。とか思ってまっすぐ走ってきたがアテが外れたようだ。

 

これがなぜかヒロインのいる場所を察知できる世の鈍感&難聴系主人公と俺との違いかとバカなことを考えながら走る。

残念ながら千歌ちゃんレーダーは俺にはついてなかったらしい。

 

しょうがないから妹レーダー(携帯のGPSとも言う。まるはキッズケータイなので家族から居場所が探せるのだ。)を起動させ、見てみると少し先の海上で反応していた。

…海上てオイ。

 

何してんだ?

 

 

 

その疑問は合流してみると分かった。

 

「悔しいよっ!だって0票だったんだよ?あんなに頑張って練習して、衣装も曜ちゃんが可愛いのを作って、曲も梨子ちゃんがスゴいのを作って、カワイイ一年生が三人も入ってくれたのに…!誰からも評価されなかったんだよ?悔しいに決まってるじゃんっ!」

 

そこには膝まで海につかって、梨子ちゃんに抱きつきながら泣いている千歌ちゃんと、それを見守るAqoursのメンバーがいた。

どうやら千歌ちゃんもメンバーの前でようやく素直になることができたみたいだ。

…俺がいない方が良かったのだろうか…。

 

砂浜で軽くへこんでいる俺を誰かが見つけたようで、6人ともこっちに向かってきた。

俺の前で一列に並ぶ。俺の正面には千歌ちゃんが立った。

 

「と、徳丸さん。」

 

先に千歌ちゃんが口を開く。

 

「さっきはバカとか言ってすいませんでした!私たちのことを思ってのことだったのに…私思わずカッとなっちゃって。」

 

「いいよ。ってかこちらこそゴメン。当事者じゃない俺が口やかましく言ったら反発したくなっちゃうよな。それに言い過ぎだった。ホントにゴメン。」

 

二人して頭を下げ合う。

そしてほぼ同時に頭を上げたときには千歌ちゃんは笑顔になっていた。

さっきまでの虚勢を張った笑みではなく、いつもの明るい笑顔に。

 

「私も許します!えへへ、じゃあこれで仲直りですね!」

 

そう言って右手を差し出してきた。

 

「あぁ。仲直りだ。」

 

その手をつかみ、がっちりと握る。

その手は女の子の柔らかい手だったが、千歌ちゃんの意志の強さを伝えるようにこちらを強く握りしめていた。

 

「じゃあ最後に一つ良いかな。」

 

「なんですか?」

 

そのままの体勢で千歌ちゃんに聞く。

 

「東京から帰ってきたAqoursに必要なことは現状を素直に受け止めることと、もう一つ。この体験から明確な目標を掲げて欲しいんだ。」

 

Aqoursとして活動する上での軸になるものを。

μ'sは廃校を阻止するためにスクールアイドルを始めたらしい。千歌ちゃんはそんな彼女たちに憧れたと言っていたが、憧れだけじゃこれから先やっていけない…と思う。もちろんきっかけとしては十分だが。

そう告げた俺に対して、なぜかクスクスと笑い出すAqoursの6人。

 

「…どうした?なんか俺変なこと言ったか?」

 

「いえ…、さっきちょうどその事について話し合ったんですよ。」

 

答えてくれた梨子ちゃんと、それに頷くメンバー。

 

「じゃあ教えてもらってもいいかい?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「Step! ZERO to ONE (0を1に!)」」」」」」

 

 













書いてて気づいた。0→1へ。Step ZERO to ONE。

さて、ご報告が3点ほどございます。
①以前お伝えしていた、お気に入り100件&UA1万件突破記念の三題噺は絶賛執筆中でございます。お題は厳正なるあみだくじで決めました。そのためのアプリもダウンロードして。
お題の1つがマジでキツイものを引き当ててしまったので、難航してますが、なんとか9月中にはあげたいです。お題を出してくださった方々には心より御礼申し上げます。…ムズイの出しやがって。

②SSサークルの1つであるザミフォアに参加させていただきました。ハーメルンでサンシャインの連載をされているメンバーが多数所属されておられます。
伊崎ハヤテさん。ゐろりさん。かをりさん。なこHIMさん。
え?作品がわからない?そんなあなたはハーメルンの小説検索で『原作:ラブライブ!サンシャイン!』で探してみてね!読まないと後悔するよ!
…まぁ私のような駄作者と比べてもはるかに文才をお持ちの皆さんですので、Aqoursのさらなる魅力に気がつけると思います。
あ、コラボとかやってきますので。

③デレステ楽しいです。スクフェスも楽しいです。
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