料理人の極   作:暁美ほむら

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どうも初めまして!
今回は食戟のソーマの2次小説を書いていきます!
これからも宜しくお願い致します!


壱話〜地上げ屋がなんだ!〜

1話

カチャカチャ…

 

「…………………」

 

沈黙が流れるこの場所で、食器の音だけが響いている。そんなところで、2人の料理人が勝負をしていた。その2人の間には女の子が1人座っており、真剣な顔をして何か悩んでいる。しばらくすると何かを決め、ついに顔をあげた。

 

「こっち!」

 

「おぉー決まったぁ!料理勝負は今日も親父さんの勝ちー!」

 

そう、勝負していた2人の料理人とは親子である。親の方の名を幸平 城一郎といい、ここ『食事処 ゆきひら』の店主である。現38歳で、ボサボサの髪と無精髭が特徴の男である。

 

もう1人の子供の方の名前を幸平 創真という。現15歳で赤髪、左眉に傷があるのが特徴である。ゆきひらのキッチンには3歳の時から立っており、経験なら同年代の誰にも負けないと思っている。

 

「むー………どうやら今日のところは俺の負けのようだな!」

 

「一度でも勝ってからいいやがれ……たく。まだまだ修行が足りねーな創真」

 

座り込み文句を言う創真に呆れながら話す城一郎。もはや観衆からすればいつもの光景であった。そんな時何かを思いついたように城一郎がニヤニヤと笑った。

 

「そろそろ500敗目に届くんじゃないか?」

 

「はー!?調子のんな……まだ489敗目だ!」

 

「割と届こうとしてんじゃねえか」

 

創真と城一郎はこれまでたくさんの料理勝負をしてきており、現在も創真は負け記録を更新中である。確かにお互い素晴らしい料理を作るのだが、どこか創真の料理には欠けている部分があるらしい。

 

「さて、そろそろ店をまともに開くか」

 

「おう!今日も開店だな!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「あ〜食った食った!ごちそうさま!」

 

「また来るよ!」

 

「まいどありー」

 

帰宅ラッシュの起こる時間が食事処 ゆきひらの1番忙しい時間帯だが、そのラッシュもこの2人の客で終わりらしい。城一郎は客が来る気配がないので、今日はもう閉店しようかと片付けを始める。

 

「創真、七輪の火落としてくれ……創真?」

 

声をかけても返事のない創真を訝しむ城一郎。ずっと考え事をしているようで、顎に手を当て店の真ん中で立ち尽くしている。

 

(どうせまた『あいつ』のこと考えてんだろうな……ま、ほっとくか)

 

 

 

 

 

創真side

(今日の炒飯……後3回は鍋を振るべきだった。後数ヶ月で中学卒業……そしたらもっと料理の修行ができる!1日もはやく親父を超える!そしてこの店を背負って立つ料理人になる!最終的には、『姉さん』にも認めてもらえるように……)

 

俺がそう思っていたら店の扉が開かれた。

 

「ごめん下さい。アーバンライフプランナーの峰ヶ崎です」

 

そういい、ズカズカと厳つい黒服のおっさんと峰ヶ崎と名乗る女の人が入ってきた。どう見ても客ではないが、一応対応しておくか。

 

「ご注文は?今日のオススメは金目鯛のお造りと……」

 

「申し訳ありません。本日はですね、先日お話ししたプランについて改めて説明したいと思いまして」

 

そういい、峰ヶ崎は何枚かの資料を取り出した。あぁ、またあれか。

 

「要はアンタは地上げ屋でここを立ち退けって話でしょ?こないだ聞いたよ。帰りな。この店を潰す気は全然ないんで」

 

こういう輩は大抵強く言っても引かねえ。適当に諦めるまで流すしかないか。そう思っていたら峰ヶ崎が机の上にスッと名刺を置く。

 

「名刺を置いていきますので、いつでもご連絡ください。しかしこのご時世、小規模の店舗経営はますます厳しくなるでしょう。毎日の仕入れにも頭を抱える店も多いと聞きます」

 

聞き捨てならねえ、この俺と親父と『姉さん』が大事に守ってきたこのゆきひらがそんなことになるはずがない。

 

「…….ウチはそんなことないっすよ。『ゆきひら』はいつ何時でも責任を持ってお客様様の望む品を提供します」

 

「まあ!素晴らしい!サービス業の鏡だわ!………じゃあもしも、客の求める料理を出せなかったら」

 

そう言うとこっちにズイッと身を乗り出してくる。

 

「どういう形で……責任を取るのかしら?」

 

カッと頭に血が上った俺はパッとトングを手に取り、峰ヶ崎の名刺を七輪の上に落としていた。

 

「……そんときゃ、いさぎよく店たたんで廃業でも何でもしてやるよ」

 

「二言はありませんね?」

 

出て行こうとする峰ヶ崎の最後の言葉で本格的に切れた俺はバッと親父に向き直る。

 

「親父!塩だ!塩を撒くんだ!」

 

「勿体無いから却下」

 

親父に塩を撒くように言ったが速攻却下されてしまった。くそ、あいつら言いたい放題言いやがって。お陰でこっちも色々言っちまった。そう、色々……

 

(やべ、勢いに任せて色々入らないことまで言っちまったか……まあ、なんとかなるか。それに)

 

「この程度のこと乗り越えられねぇようじゃ、姉さんに笑われちまうな」

 

「なんか言ったか?」

 

「いや、なんでもない」

 

俺がボソッと呟いたのが聞こえたのか親父が反応したが、俺の返事を聞くと「そうか」といって片付けに戻った。

 

(これから頑張るから、応援してくれよな姉さん。そしてまた会えたら、今まで頑張ってきた分いっぱい褒めてくれよな。)

 

そう思いながら、創真は外に出てゆきひらの暖簾を取り外した。

 




ソーマと並行してニセコイの方も進めていきます!
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