IS学園の異端児   作:生存者

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第69話

 

「ふぅ、以上で午前中の競技は全て終了しました〜。これより昼休憩に入るので1時間後に集合して下さい。食事は食堂か、持参した弁当で各自で取ってください。では〜」

 

 

「終わった〜あとは最後の競技さえ出来れば今日は終了ね」

「最初から最後の競技を見せ場にするつもりなんでしょ、たっちゃん」

 

「あはは、ばれちゃったか」

 

「元から隠す気なんてないでしょ」

 

生徒のプログラム表には書かれていない最後の競技に2人は笑顔を見せ合う。

 

 

「あ、景品も渡しておかないと。あ。黛ちゃん、裏で販売してた写真持ってきて」

 

「うぅ私のコレクションが・・・」

 

この後、集まって来た女子による写真の争奪戦が起こる。購買とは関係なく、まるで薬物のような裏ルートでしか手に入らなかったかなり際どい写真に、若干息が荒くなる人もおり。同時刻に男子3人は妙な寒気に襲われていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

女子が一通り出て行った後、寒気に襲われていた3人も昼食のために戻った。一夏はいつものメンバーに連れていかれ、秋十はどこかへ行ってしまったが、特にやることもないので自分も同じ場所に昼飯を食べる事にした。

 

「・・・なんで来た」

 

「学校内ならどこに行ってもいいだろ?まして屋上くらいはな」

 

食堂に置いてきたおにぎりを持ち、屋上に来ると予想どうり先に来ていた秋十が長椅子に座っていた。しかし、食べていたのは栄養補給食品。まあ、スーパーでも売ってるカロリーメイトだ。

 

「そんなの食ってないでもっとまともなものを食べろ」

 

持っていた中から一つのおにぎりを投げて渡す。

 

「わざわざ、どうも」

 

「お疲れ、大変だったな。午後もまた疲れるだろうし、最後にはなんか企んでるなあの人」

 

 

 

 

 

 

「いや〜買い物だ」

 

「えへへ、これが男の子の・・・」

 

「大丈夫かな、あの先輩」

 

「気にしても始まらないわよ。私は欲しいものが手に入ったし、先に行くわね」

 

自分の欲しいものだけをさっと選び終わり、一夏の元に行った鈴とそれを追いかけるようにティナも慌ててついて行った?

 

「なあ、この弁当箱の山はなんだ?」

 

「あ、これは先生達と私達の分の昼ごはんよ。一夏君と上条君に作ってもらったわ」

 

「弁当ってそんな簡単に作れるのか。どれどれ・・・」

 

と軽い気持ちで見たフォルテは言葉が出なくなった。一つ一つ弁当の中身が被ることがなく、体育祭に相応しい食べ物で埋め尽くされていた。

 

「これ、もらっていいか?」

 

「え?ちょっ、それは私の!」

 

 

 

 

「なんか騒がしいな」

 

「女子の話なんか理解できるか。くだらない事で盛り上がれるのはあれくらいだ」

 

「その呼び方やめた方がいいぞ」

 

「知るか」

 

とのんびり過ごしている2人は時間になるまで2人で暇つぶしをしていたが、もう1人はそうとはいかなかいのか。

 

 

「一夏さん。一緒にお昼にしませんか?」

 

「一夏、僕と一緒に」

 

「兄上、ぜひ私と」

 

「ああ、分かったよ。とりあえず落ちいた方が」

 

「一夏〜私と一緒に・・・」

 

「「「あなたはダメ!」」」

 

「なんでよ!」

 

と食堂で騒がしくしていた。

 

 

もう一方では

 

「これが今の男子学生のレベル!?あり得ない、必死に勉強してるのに」

 

「食堂のおばちゃんも驚くわね」

 

「私、教師やっていけるのかな」

 

「あなた、家庭科の担当よね。あの3人ってそんなに出来るの?」

 

「私の兄貴がこのくらい出来れば」

 

「私の弟なんて手伝ってもくれないわよ?」

 

「弟として欲しいな〜」

 

「いや、私はお兄さんとしての方がいいな」

 

「あの強さと合わない性格だからな。弟の方がいいな、色々と楽しめる」

 

「あんたの楽しいって、危ない方じゃないよな」

 

「さぁどうかしら?」

 

とガールズトークで盛り上がっていた。

 

 

 

 

「ではこれより午後の競技を開始します〜まだまだ巻き返すことは出来るので頑張って下さい。あと、競技の前に賄賂を渡して勝つのは禁止なので、その場合は失格になります」

 

「もちろん、そんな人はいないと信じているので頑張りましょう!午後、最初の競技は大縄跳び!またベタな物ですが全員で気持ちを一つにやりましょう!」

 

 

 

「俺らで回すのか?」

 

「そうなるな。誰が飛ぶか・・・」

 

「おい、なんでこっちを見る」

 

「よし、秋十頼んだ」

 

怪我をしている人を除いて、基本的には全員参加と言うルールが設けられてしまった為、誰かが中で飛ばないとならない。回し手が体力のある男子2人でやるとして余った1人に飛んでもらうのだが、秋十に少しでもクラスの人との溝をなくせるように配慮したのだが、始めてみると、回し手の顔を見て顔を赤くして飛ばなくなる人が続出してまともな結果が出なくなった。

 

 

 

「次は騎馬戦ですが、ただの騎馬戦ではありません!お互いの水着を取り合ってもらいます!」

 

「ルールは騎馬戦と同じく、時間終了までにより多くの水着を持っている人の勝利・・なんてつまらない終わり方にはしません!最後の一騎にになるまで戦ってもらいます!」

 

「で!気になる審判員は?」

 

「もちろん、男子に・・・え、私に変わってる!あ・・・ごほん、えっとでは審判を務める楯無です。皆さん怪我のないように」

 

一瞬だけ睨まれていたのは気にしない。簪から事前に知らせてもらったので名前を変えておいた。本音を言うと見たい衝動もある、それでもその後のことを考えたら見ない方がまだマシだ。

世の中にはそれを見たら死んでもいいと豪語する人間もいるが、そう言う奴ほど絶対に見ることはできないだろう。

 

「変えてよかった・・・一生は自覚よりはましだ」

 

「元は誰がやるんだ?」

 

「俺と一夏と秋十」

 

結局、全員がはめられそうになっていたのを何とか回避できたまでは良かったが、いたずらの大好きな楯無さんに後で何もされないことを願っていた。

 

「見るだけなら自由なので、男子も観戦して構いませんとの事です」

 

いやいや、しませんよ。したい気持ちもあるますけども。

 

 

 

観客席から一歩離れた席から見守る2人の教師はこの雰囲気を楽しんでいるが1人はあまり優れた顔つきではなかった。

 

「皆さん、楽しそうですね」

 

「ああ、更識も元からそのつもりでやりたいと言ってきたからな。生徒の心に傷を癒すのには教師だけでは不十分だ」

 

「しかし、色々と気になる事があるな」

 

「まだ逃げ回っている残党ですか?」

 

今は逮捕していると情報が一切報道されることはないが、ネットなどでは情報が漏れて憶測が飛び交っている。

 

「いや、それは時間の問題だ。私が気になるのは何処かの人間が壊滅させたはずの組織が何故復活したのか。そして、襲撃される原因の一つでもある上条当麻が一体何者かの2つだ」

「原因?」

 

当日、薬品の投与をされて記憶がなく。後日意識が戻ってから詳細を聞いていた。

 

「ああ。裏社会で名を知らない組織だが、一切情報が出てこない世界を裏から操ると言われた亡国企業の事だ」

 

「亡国企業・・・確か1年ほど前に壊滅したと、そんな噂がありましたね」

 

「しかし、その組織の元幹部と戦闘員の2人と、普通に会話を出来る時点で既にただの学生とは言えない。他にもおかしな点が出てくるがここでは話しきれんな。また別の機会にしよう」

 

いつも縛り方になっていた髪を解いて、再び髪を結び始めて行く。

 

「え、その髪型は」

 

 

 

 

「これで全ての競技が終了しました〜得点は集計し終わっているので今から発表していきます!」

 

案の定というか、クラスの分け方に偏りがあるお陰で織斑先生のクラスがかなりの競技の優勝を取り、総合優勝も獲得した。と楽しい時間も終わりが近づいて、もう終わりか〜と声が漏れ聞こえてくる。しかし、進行をしている楯無さんが少し笑顔になっていた。

 

 

「では、皆さん。忙しいと思いますが、これより模擬戦がこのアリーナで行われるので席に戻って下さい」

 

「10分後には始まるので、席に着いたあとは静かにお願いします」

 

と急な放送にほとんどの生徒が困惑したが、きちんと指導がされているのかすぐに動き始め5分後にはほとんどの生徒が席に着いて静かに始まるのを待っていた。

 

 

 

「では、これより模擬戦を始めたいと思います。ではAピットから・・・第2回モンド・グロッソ優勝、世界ランクの2位の第2のブリュンヒルデと言われたアリーシャ・ジョセスターフ選手!」

 

専用機のテンペスタに乗りアリーナの中を一周回り配置に着くと、放送室の黛さんも反応して次の選手の紹介に移る。もちろん、女子達はこぞって歓喜を上げている。

 

 

「そして、Bピット・・・IS学園の教師にして初代ブリュンヒルデ。公式戦無敗の世界最強の操縦者、織斑千冬選手です!」

 

先程と同等かそれ以上の声で耳を塞いでも頭に響く音がアリーナ中に響き渡る。よく見ると隣の織斑兄弟は姉の姿を見てずっと固まったままだった。

 

 

「第2回モンド・グロッソから数年が経ち。まだ勝敗の付いていないこの勝負に、優勝者なアリーシャさんが優勝会見に出ないと言う事態まで起こりました。しかし、2人はこの再会を気に決着をつけようとなりこの場を借りて因縁の対決に終わりを迎えたいと思います!」

 

「では第2回モンド・グロッソ決勝。アリーシャ・ジョセスターフVS織斑千冬の試合を始めます!両者、準備に入って下さい!」

 

 

 

アリーナの中央で向かい合う王者

 

「ねえ、千冬。あなたは私が負けたらここで教師をすると言ったなら、私からの要求にも答えるわよね」

 

「もちろんだ、ただし限度もあるが」

 

「ふふ、大した事じゃないわ。もし、私が勝ったら・・・一夏君を恋人としてもらって行くわね」

 

まさかの要求に少しだけ眉が動く。決して予想していなかった訳ではないが、もうそんな事になったかと頭を抱えたくなっていた。

 

「・・いいだろう。ただし、本人がいいと言ったらの話だ」

 

 

 

 

「なあ、何話してるんだ?」

 

「わかる訳ないだろ」

 

遠目から見て読唇術で会話を理解できるような人はいない為、その会話を知るものは2人しかいなかった。

 

 

 

管制室では教員もこの世紀の勝負を見逃さんと警備までもが仕事を放棄して見学していた。そんな中、

 

「これは録画しておかないとね」

 

「え、ナターシャさん。撮るんですか?」

 

「同僚の友人からお願いされて。それに二度と見れないかもしれないから」

 

「呼ぶことは出来なかったんでしょうか」

 

「それが前の事件で自宅謹慎中で」

 

アメリカ代表でもあるイーリスがここに来ていたことを知っている山田先生はそれを聞いて納得していた。しかし、手持ちのビデオカメラでは画質が悪くしっかりと映像が撮れなかった為、後日データをコピーしてもらい送っていた。

 

 

 

と時間も経ち開始数秒前になり客席は静まり返った。その間もカウンドダウンが続き、

 

「では試合を開始!」

 

合図が鳴り、歓声が上がる。そんな中、2人はお互いに愛用しているブレードとランスを構えたまま硬直していた。

 

「先に来ないのか?」

 

「あなたこそ、先手は譲るわよ」

 

「そうか、では・・・行かせてもらおう」

 

強者どうしの激突、お互いの攻撃、防御、カウンター1つにとっても全てに力がこもっている。世界でも指折りの実力者の試合は時間に経つにつれてシールドエネルギーは次第に減って行くものの、両者僅差の戦いが続いた。

 

 

「これが世界トップクラスの戦いか」

 

剣さばきやランスの攻め方。そして、高速の戦闘でミスなく攻防戦を続ける技術には感心していたが、周りにいる人のように心を奪われる事はなかった。

 

 

 

均衡した戦いが続き、お互いがそれぞれ切り札を出すか迷っていた。

 

「中々の腕だ。前より重くなっているな」

 

「あなたが引退した後もやっていたし、最近も生徒とも手合わせしてるのよ。2度と負けるつもりはない」

 

「なら私は、負けるつもりも。あの2人を誰にも渡すつもりはない」

 

ブレードの発色が変わり、アリーシャはシールドエネルギーが徐々に削れて行くの気づく。

 

「・・・決着を付けるの?」

 

様子を見ながら、自らの機体の単一使用能力を作動させる。

 

「そろそろ潮時だ。あまり人に見られるのも、好きではない」

 

「私の速さにそれが当たるかしら?」

 

「最速がお前だけだと思うな。内にも得意な奴がいる」

 

 

 

「「いざ、勝負」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回また、投稿まで時間が空きます。すみません
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