【完結】星のカービィ~社長秘書の独白~   作:FA-UMA

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社長秘書と嘘つき

 ハルカンドラに来てからの生活といえば研究に研究、たまに異空間を冒険して更に経験と成果を研究に捧げる。そんな年頃の女とは思えないような油と汗に塗れたものだった。

 境遇を考えれば仕方なく、可哀想だという考えにもなりそうなものだが、これは割と彼女の自業自得だというところも大きくある。必要以上に研究の闇に飲まれてしまったのはスザンナ自身の責任なのだから。

 しかしながら、楽しみが無いというわけではない。こうして研究室でマホロアと二人してくつろいでいるのがその証拠だ。

 研究はエナジースフィアと自立駆動兵器に関してがメインだが、たまには息抜きもしたくなる。スザンナが作り上げた最高傑作、それこそが自動お菓子製造マシーンである。

 

「んっん~」

「ンママ~」

 

 昔からスザンナの好物はアイスだったのだが、ハルカンドラという火山が中央に位置する惑星に来てからは身体が更に冷たいものを欲するようになってしまっていた。

 最初に作ったのはバニラ味のみのシンプルなアイスマシーン。ここから複数種のアイスを作れるように改造され、更にはアイスを使ったパフェなどのデザートを作れるようになり、果てにはアイスが関係していない他のお菓子まで作るようになった。

 夢のマシーンである。マホロアがこの機械目当てで入り浸ってしまうようになったのも当然だったのだろう。

 

「で、ローアの方はどうなのよ?」

「ン~?」

 

 食べるごとに身体がアイスと同化しているのだろうか。だらけて溶け流れるようにして机に突っ伏すマホロアを揺り動かしながら、いち早く正気に戻ったスザンナがこうやって食卓で顔を突き合わせている理由を思い出す。

 所謂、定例会議である。エナジースフィア回収担当のスザンナ、ローア修復担当のマホロア。こうやって会議という名のお茶会を行うのはここ数年の恒例行事になっていた。

 

「八十パーセントぐらいカナ。まだ使えナイ施設はあるケド、ただ飛ぶダケなら大丈夫だと思うヨ。そっちは?」

「一回異空間に出るだけでエナジースフィアは十個、メタルジェネラルに使うのが二個だから八個の儲けネ。月一で行くとして……百二十個まで、後一年よ」

「ワオ」

 

 つい最近まで酷い回り道を続けていた彼女からしてみれば、とてつもない進歩だと言えるだろう。

 やはりドゥビアやザンキブルだけでは戦力に問題があると判断した彼女は、結果的にメタルジェネラルにもエナジースフィアによって作られたバッテリーを積み込むことにした。

 メタルジェネラルは前述の二機に比べてエネルギーの消費も激しい大喰らいで、バッテリーを一つ作るにしてもエナジースフィアが二つもいる。それでも圧倒的なパワーを笠に着たことによって作業の効率は大きく上がり、枯渇寸前だったエネルギーはたったの数ヶ月で安定圏にまで達していた。結局のところ、世の中は力が全てなのだ。

 効率は良くなったが、スザンナの心には慢心も油断も存在していない。このまま目標まで駆け抜け元の世界にまで帰還する、もう悠長に研究などを続けている時間は過ぎてしまった。

 

「八十パーセントっていうことは、そっちも後一年ぐらいかしら。もう難関は終わったんでしょ?」

「マアネ。飛ぼうと思ったら飛べそうなんだけど、無理して墜落なんてしたくないし……そっちに合わせてゆっくり直すヨ。ここまで来たら一年ぐらい変わらないデショ?」

「……そうネ」

 

 六年。いや、もう少しで七年だろうか。確かにこうも長い時間をハルカンドラで過ごしているのだから、たった一年違ったところで何だというのかと思ってしまう。

 それに、文句を言ったところでマホロアがやる気をだすとも思えない。何時の間にか立場は完全に対等になっているような気もするが、だからといって彼が言う事を聞くかというと話はまた別である。

 何にせよ、マホロアとの付き合いも長くなった。改めてそれを感じてみても、だから何だという感想しか浮かんでこないのだが。

 

「そういえばあんたって、ローアが復活したらどうするの?」

「エッ?」

 

 そんな質問を投げかけたのは気まぐれを起こしたからだ。

 予想していなかった言葉に呆気に取られたのだろう、珍しくもマホロアは言葉に詰まってスザンナの目的を探るように目を細めた。

 少し考えた後に、彼は何気ないことのように言う。

 

「そうだネ、とりあえずランディアを倒すヨ」

「ランディアって、あのドラゴンでしょ?」

「ローアのエネルギーが万全になったら、倒セルはずなんだヨォ!」

 

 そんな事は聞いていない。言ってやろうと思ったが、こうやって誤魔化し始めたマホロアの相手をするのは面倒なので、これ以上の追及はしないでおいた。これ以上話を繋げたら、次に来る言葉は分かりきっている。

 

「ネエ、手伝」

「却下」

「まだ言い切ってないヨォ!?」

 

 纏わり付いてくるマホロアを蹴っ飛ばしながらモニターの向こうに見える禍々しい火山の姿を眺め、また面倒な事に巻き込まれそうな予感がするとスザンナは大きく溜め息を吐いた。

 ランディアといえば、デンジャラスディナーと呼ばれる火山の主だ。マホロア曰く邪悪な竜だということらしいが、どこまでが本当なのかはまるでわからない。たまに空を飛んでいるところを見かけるのだが、全くこちらを襲う素振りも見せない辺り邪悪ではないのだろう。

 貧乏くじは引かないに限る。損得勘定とビジネスでは人の情など無価値なものだ。彼とは一種の共同体ではあるものの、本質は利害の一致。それ以上の関係になどなった覚えは無い。

 

「しょうがないカァ……アレ、今日の食事当番ってスザンナだよネ。準備しなくてイイノ?」

「そうだっけ。冷蔵庫の食材、何残ってた?」

「何ガあったっけ、後で見とくヨ」

「お願いするわ。そろそろお菓子の素材も無くなってきてるし補充しとかないと」

「そっちはボクがやっておくヨォ。ダカラそろそろ、ローアにもあのお菓子マシーンを」

「却下、めんどくさい」

「!?」

 

 そのはずなのである。

 

 

     ☆

 

 

 更に半年が経過した。

 研究は更に進み、メタルジェネラルはローパーなどでは相手にならない程に強くなっている。その結果、エナジースフィアの回収は予想を遥かに上回るペースを刻み、そろそろ目標の百二十個に届くのではないかというところにまできていた。

 恐らくは後一回の遠征で全て集まるだろう。そうすれば元の世界に帰還出来る。やっと、父に会えるのだ。

 

「はい、オカエリィ」

 

 幸せ気分で研究所へと帰還したスザンナの表情はすぐに何とも言えない苦々しいものに変わった。少なくとも、年頃の娘がしていい顔ではない。

 研究所でマホロアがくつろいでいるのは別にいつも通りなのだが、今日はどうにも様子が違う。

 

「何よアンタ、お酒なんて飲んでるの? っていうかどこから持って来たのよそれ」

「キニシナイキニシナイ。そんなのじゃモテないヨォ」

「駆除されたいのかしら?」

「冗談だからスプレー構えるのはヤメテくれないカナ!?」

「チッ」

 

 この男は不快をばらまくゴキブリだ、だからこの場で根絶やしにしなければならない。本気でぶっかけてやるつもりで手に取ったスザンナ特性強力殺虫剤は、必死の懇願によってようやく部屋の隅に投げ捨てられた。

 マホロアの顔はほんのりと赤い。本当にどこで調達したのやら、ワインらしきものが入っているビンは既に開けられたものが残り半分、カラのビンも一本、未開封のものもまだまだたくさん見受けられる。

 

「と、とりあえずスザンナも飲もうヨ」

「馬鹿言わないでよ。アタシ、まだ未成年なんだけど」

「エッ、今日で二十歳デショ?」

「えっ?」

 

 一瞬のフリーズの後、コンソールを叩いてカレンダーを起動したスザンナは思わず息を呑んだ。確かに今日は彼女の誕生日なのだ。

 こんなことすらも自分は忘れていたのか。まるで盲目だ、研究と目の前の結果以外に何も見えていない。

 

「座りナヨ、嫌なことがあったらお酒っていうのが大人の楽しみ方らしいヨ」

「まるでアンタが大人みたいな言い方ネ」

「そりゃあそうダヨ、千歳超えてるシ」

「……」

 

 その冗談は聞き飽きた。

 差し出されたグラスにはなみなみと紫色の液体が注がれていて、マホロアは何かを期待するかのようにニヤニヤと憎たらしい笑みでこちらを見つめている。

 ならばと、スザンナは向かいの椅子に座る勢いのままに一気飲みを敢行した。

 

「うえっ、何これしっぶーい!」

「ぶどうジュースじゃないんダカラ。ホラ、早く慣れテ慣れテ」

「ちょ、勝手に入れないでよ!?」

「アレレー? 天才研究者のスザンナ様はたったコレっぽっちのワインも飲めナイのかナー?」

「……やってやろうじゃないの!!」

 

 しかめっつらを晒しながらも、舐めるようにしてちびちびとワインを飲んでいく。

 一杯目よりは慣れたのか飲みやすくなってきたようにも思えるが、やはり独特の渋さは口の中に溜まって気分を悪くさせた。

 暫く無言で格闘していると、マホロアが何かを差し出してくる。見覚えのある白と薄い黄色で彩られた食べ物。チーズだった。

 

「合うヨ」

「……あら、ホント」

 

 一つ手に取って食べてみると、ワインとチーズのそれぞれの特徴的な匂いがが上手く中和され、良い塩梅の味が広がる。

 少しだけまたワインを口に含む。先程とは打って変わって、すんなりと喉を通ってくれた。

 それからは無言が続く。普段はお喋りなマホロアも、今日は何故か黙りこくったまま早いペースで水を飲むかのようにグラスを傾けるだけだ。

 珍しいこともあるとは思うが、彼にもその時の気分というものがあるのだろう。いつも通り、大して彼のことは気にならない。

 それよりも問題は、気付かない内に自分が二十歳になっていたというところだ。

 この世界に飛ばされて七年半。そうか、そういえばもう成人と呼ばれる年齢に達してしまっていた。

 思うところは何も無い。というか、実感が全く湧いて来ない。

 

「プレゼントをネ、あげようかなッテ」

 

 暫くして、唐突にマホロアはそんなことを言い出した。

 

「プレゼント?」

「ウン。誕生日のお祝い。欲シいでショ」

「何よ、急に。どうせろくなのじゃないんでしょ?」

「……ボクはスザンナのこと、頭良イと思ッテたんだけどナ」

「は?」

 

 言い方が何となく癪に触った。馬鹿にするようではなく、真面目にそんなことを言う彼にらしくなさを感じてしまったのだ。

 何を。そう聞こうとして気付く、気付いてしまう。ワインとチーズ、二つが指し示す意味に。

 マホロアは、どこからこれを持って来たんだ。

 

「まさか、まさか……」

 

 かつてもそう、彼はヒントをくれていた。かき氷のシロップはハルカンドラには存在しない。それらしい果物が無いので味の再現が出来ないからだ。

 そして、ワインとチーズもハルカンドラでは作れない。ぶどうも、ミルクも無い。これらはどこから生み出されたのだろう。いや、生み出すことは不可能だ。どこからか持って来たのだ。

 結論は一つ。調達出来る場所は、一つしかない。

 

「ローアはもう飛べるのね!? それも、とっくの昔に。アタシが異空間に行ってる間に、元の世界に行ってた!!」

 

 机に拳を振り下ろしながら立ち上がる。空のビンが床に落ちて割れるが、二人はそちらを見ようともしなかった。

 

「アンタ、何で黙ってたのよ! 飛べるのならアタシを向こうの世界に」

「帰シてくれてもよカッタ。ナンテ、そんな甘イことは言わないヨネ?」

「っ!?」

 

 マホロアはやっぱり無表情のまま。今までの彼とはまるで違う顔だった。

 

「そうダヨ、とっくの昔にローアは直ッテタ。だけど、ソレをキミに言わナカッタのは何デだと思ウ?」

「……エナジースフィアを、集めさせるため」

「正解。船が動いテモ、力がナクちゃランディアは倒せナイ。ダカラどうしてもエナジースフィアが必要だったんだヨ。でも、ボクにはエナジースフィアを集メル方法が無イ。困ッテ、困ッテ、ソンナ時に君が来た」

「ずっと、利用していたのね。アタシを」

 

 答えは頷き一つだった。

 怒りが霧散して、ただただ呆然としてしまう。スザンナはマホロアを信じていたわけではない、胡散臭いやつだという評価は一度足りとも崩したことがなかった。

 だけど、だけども、こんなのはあんまりだ。共同体のつもりだった。信じていなくても、家族のように思っていたのに。

 

「利用し利用される。そんな関係のつもりだったのに。……そう、利用されてたのはアタシだけだったのね」

「イヤ、最初からオカシかったんだヨ。そもそも、ボクが君をチャンと向こうの世界に送ル、なんて約束を守ル保証は無カッタんだカラ」

「……しょうがないじゃない、しょうがないじゃない!! 信じるしかなかったんだもん、アタシは!!」

「そうダヨ。だから君ハ簡単にローアっていう餌にツラレテしまったんダ。信ジテないだなんて、自分では思ッテタみたいだけどネ」

「あっ、ああぁっ!!」

「プレゼントだヨ。キミを元の世界に返してアゲル。……オメデトウ」

 

 全身の血の気が引いていく。目の前のマホロアの顔すらもまともに見れない。

 この七年半は何だったのだろう。無駄な時間を経て、こうしてワインなんかを飲めるまで年齢を重ねてしまった。

 自分だけではない、元の世界も勿論時間が経ってしまっている。父は、娘を失ったまま一人で過ごしているのだ。

 怒りは、やっぱり出て来ない。騙されていた自分が馬鹿だったのだから。信用など出来る相手ではないとわかっていたのに。

 

「ネエ。何で、今更ネタバラしをしたと思う? ボクが黙ッテおけば、君とはそのままサヨナラ出来たかもしれナイのに」

「……そんなこと、わからないわよ」

「ボクも、ワカラナイんだヨ。何でなんだろうネ。コレもプレゼントのつもりだったんだケド、ワカラナイんだ」

 

 スザンナが顔を上げると、マホロアはプイっと横を向いてしまった。

 ぼやけた思考の中で疑問を感じる。はたして、彼の顔が赤くなっているのは酔っぱらっているからなのだろうか。もっと他の理由があるのではないか。

 そういえば、さっき彼は言っていた。嫌なことがあったら酒というのが大人の楽しみだと。

 この酒には意味があるのではないだろうか。深読みすれば、つまり。

 

「あっ、アンタ……」

「ン?」

「アンタまさか、隠してるのが気まずくなってホントのことぶちまけちゃったの!?」

「ブフゥッ!?」

 

 指摘を受けたマホロアが紫のシャワーを発射し、そのまま咳き込んで椅子から転げ落ちのたうち回る。

 対し、スザンナは興奮しきったまま彼へと詰め寄った。

 

「情が湧いたわね、アタシを騙してることが申し訳なくなっちゃったのね。だから、お酒に頼ったこんなばらし方して! プッ、クククッ、アハハハ、ダッサ!! ダッサーイ!!」

「ゲホッ、ちょ、チョットチョット。何笑ってるのサ!! ダサいのはそっちでしょ、七年半も騙されてたくせに!!」

「その騙されてた奴に懐柔された奴の言い訳なんて、負け惜しみにしか聞こえなーい」

「ち、違……ムキー!!」

「キャー! 否定出来ないからって暴力に訴えるなんてサイテー!」

 

 飛び掛かって来たマホロアを正面から受け止め、二人はゴロゴロと床を転がる。

 スザンナは笑って、マホロアは羞恥心に狂って。次第に攻撃を止めないことにスザンナがマジギレして本気の殴り合いが始まったのに、最後は二人共笑っていて。

 そして最終的には、どちらがワインを多く飲めるかという戦いで勝敗が付けられた。

 怒りもある、悲しみもある。ただ、それを塗り潰す程に嬉しかったのだ。

 自分が見ていたマホロアは、決して嘘なんかではなかったということが。

 

 

     ☆

 

 

「生まれて初めてお酒で吐いたわ」

 

 次の日に何故かトイレの中で目覚めたことを思い出し、スザンナはしかめっ面のまま拳を握り込んだ。

 こんなことを勢いのまま詳細に話してしまったのは、相手が無機物だったからだろう。誰の記憶にも、どこの記録にも残らなければ話したって自分の気が晴れるだけだ。

 

「それから一週間後にエナジースフィアが全部集まって、あいつはアタシをこの世界に送って、あっさりとそれでサヨナラ。何でもないように、じゃあねの一言で行っちゃったわ。……もう、二年前ね」

 

 本当に呆気ない別れだった。長年の付き合いだったはずなのに、本音をぶつけ合ったはずなのに、終わってみればこんなものだ。

 今はどこで何をしているのかもまるでわからない。ランディアを倒せたのか、それとも返り討ちにされてしまったのか。気にならないと言えば嘘になる。もう一度会いたいという気持ちもある。

 きっとお互いに、自分で思っている以上にあの生活を楽しんでいたのだろう。

 結局、あいつとの関係は何だったのだろうか。当時でも分からなかったのだから、今となってはもう尚更分からない。

 

「で、すぐにパパにところに帰ったんだけど……あの有様。もう、せっかく帰ったのに忘れられてて本当にムカついたわ。何をやっても思い出さないし、どれだけ必死にアプローチしても冷たくされるし。髪飾りも頭文字にする徹底っぷりだったのにね。だから強引な手を打っちゃったの」

 

 久しぶりに会った父は変わり果てていた。優しかった彼は消え去っていて、ただ目標も無く会社を繁栄させるための鬼として銀河に君臨していたのだ。

 娘を失う切っ掛けになった星の夢を信じ、ただ言いなりになって指示の通りに行動する。まるで、機械の一部になってしまったように。

 見ていられなかった。だから、星の夢を失えば元に戻ってくれるのではないかと思い至った。

 結果はあの通りだ。もう、心どころか父の肉体すらもこの世には残っていない。

 

「可能性はあると思ったんだけどね。あの時計、今でも大事にしてたみたいだし」

 

 動かなくなった懐中時計を、ハルトマンは大切な物だと言って肌身離さず持ち歩いていた。聞けば中の部品を総取り換えすれば修理は可能だったらしいが、それでは別物になってしまうから断ったのだという。

 きっと、ハルトマンの中にはまだゲインズが残っている。そう信じた行動は、またも彼を殺してしまったのだ。

 また、スザンナは選択肢を間違えた。自分の人生は間違いだらけだと、何度自嘲しただろうか。

 

「……死んで当然の奴だったのよ、あんなの。そう思わなきゃ、やってられないわ」

 

 俯き、唇を噛み締め、涙がこぼれそうになるのを必死に堪えた。

 星を侵略して機械化し、自分の利益のためだけに横暴を省みない。人道に反した行為だ。あんなことをする父を見ていたくはなかった。

 もし元に戻ってくれないのなら、決着は自分の手で。そう思って、どんな形であっても傍にいるために秘書として働いていた。そして思わぬ形で決着が実現した。

 納得もしていない、悔いもある。だけど、精一杯にやったのだ。そうでなければ何も報われない。

 

「本当にそれでいいのか?」

 

 声がする。顔を上げると、見知った顔がそこにはあった。

 

「メタ、ナイト……!」

 

 翼をはためかせ、光の中から彼は遺跡に降り立った。

 




=スザンナとワイン=
 弱そう(小並感)
 ポンコツ、ヒステリック、天才、嘔吐。ラノベのヒロインかな?

=お菓子製造マシーン=
 当然ながらそれらしい食材なんてハルカンドラには無いので、スザンナが一から研究して必死に味の再現をしました。
 勿論砂糖も取れないので合成甘味料を大量に使い、それ以外にも化学物質をふんだんに盛り込んだ美味しい毒に仕上がっています。
 こいつら、将来は絶対に身体壊しますね。

=マホロアについて=
 目の前に不用心な女の子が落ちて来た、仲間にしますか?
 はい、捕まえて自分はサボりながら働かせます。でも流石に七~八年ぐらい一緒にいたら情も湧く。
 実際のところ魔法的な戦闘力はあるようですが、今作ではマスタークラウンの後遺症で力が付いたという設定(ご都合主義)で今は無力扱いにさせていただきました。
 Wiiの時点でムービーで飛んでたとか、そんな現実的な話は聞きたくないのです(震え声)
 千歳、千歳と繰り返していましたが、これは私がマホロアはフロラルド出身だと考えているからです。セクトニアとタランザが千年以上生きているらしいので、彼ももしかしたら……というところですね。

=時系列=
 この後にすぐに星のカービィWiiが始まり、マホロアは誅されて昇天します。何でか普通に生きてましたけど。
 つまり、今作ではWiiの二年後にロボボが起こりました。トリデラはWiiの少し前ぐらいだと思っています。
 実のところ、今作はトリデラ→Wii→ロボボという時系列で構成していますが、こういった二次小説外ではトリデラ→ロボボ→Wiiが正史ではないかと私は考えています。
 なんというか、Wiiの謎のクライマックス感もそうなんですが、メタナイトやらとの関係が明らかに他作品よりも良好になっているんですよね。色々な冒険を繰り広げた後、最後の世界がWiiなのではないか……そんな私の妄想です。
 
=メタナイト=
 カッコいい、ただそれだけ。次回はこいつとスザンナの話。
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