「……さて、行くか」
夜。零課からの依頼を受け、準備が完了した。
依頼内容は、日本に在住しているチャイニーズマフィアとヤクザの逮捕又は殲滅。数名だけ生き残させておけばいいらしい。人数は五十人程度が居るらしい。そして、今日は裏取引が行われる日らしく、一気に捕まえちまおうぜ?的なノリだ。
「ん?」
部屋を出て、寮を出る。寮からすこし離れたところに、黒のベンツが止まっていた。
「学園島にベンツって、場違いにもほどがありますよ。先輩」
「つべこべ言わず行くぞ」
「へーい」
気ダルな返事を返し、ベンツに乗る。運転手の名は櫻井 将人。俺の先輩で、俺の父親の元部下だ。銃の腕が良く、殺りあってもギリギリで勝つか、負けるかのところだ。まあ、もっと性質が悪いのはあのバ課長なんだけど。
「手助けはいるか?」
「無用。先輩はヤクザども遊んどいてくださいよ」
ベンツを降りて、マフィアが居るであろうところに行く。ヤクザは先輩が相手をしてくれる。
場所は港で、時間的には人っ子一人も居ないはずだが、先を進んで行くと、異様な集団を見つけた。
「さってと、お仕事お仕事っと」
ホルスターからSOCOMを抜き、照準を合わせる。
パシュンッ
「
一応挨拶すると、全員が手持ちの銃を向ける。コワー
「
まあ、別に大したことなんだけどね。だって――
「――
――皆殺しにするんだから。
ザシュッ!
雑魚の額にナイフが突き刺さる。うわー。映画版の英雄王さんみたいに血が噴出してる。
「
「ダメなんだよなぁ、これが」
超能力を発動させ、左目に赤の十字の紋章が浮かぶ。
撃ち出された銃弾は、2m前で軌道が変わり、地面にめり込んだ。
「華々しく散らしてやるから感謝しろよなァ」
刀『八重桜』を抜く。右手に刀を持ち、左手にSOCOMを持つ。
『殺しすぎるなよ?』
「……了解。疾風迅雷」
Bluetoothから先輩の声が聞こえる。若干銃声や悲鳴が混じっている。
ザンッ!ザシュッ!グサッ!
ダンッ!ダンッ!ダンッ!
一直線に疾走すれば、バタバタと大量の死体が出来上がる。超能力で俺にかかっている重力の方向を変える事により、落下運動と同じ様な状態にして、速度を上げる方法だ。
「先輩、そっちどうですか?」
『ん?もう終わるぞ。そっちは?』
「こっちももう終わります」
『んじゃ、さっさと終わらすぞ』
「了解。……と言う事だ。さっさと死んでもらうぞ」
再び、疾風迅雷で駆逐する。残りは四人になった。一応手錠を付けさせておく。
「先輩。こっち終わりました」
『こっちも今さっき終わった。生き残りは?』
「四人――」
パシュンッ
「――失礼。三人です」
やたらと一人が煩かったから殺した。俺たちにこんなことして、ただで済むと思うな。とかほざいていたけど、だからどうした?
『お前にしては多いほうか。後は他の奴に任せて帰るぞ』
「了解」
若干失礼なこと言ってたけど、まあ、あってるしいいか。
先輩との合流地点で、ベンツに乗り込み、帰路につく。
「龍夜。お前、暇だろ?行くか?」
「嫌だ。どうせキャバでも行くんでしょ?だったら一人で行ってください」
なぜバレたという表情を浮かべる。この人は、高一の時に、任務帰りにキャバに俺を連れ込んだことがある。しかも酒を飲まさせられた。だから、この人との任務後はすぐに帰る事にしている。
「着いたぞ」
「お疲れ様です」
「おう。じゃあな」
ベンツを降りて、寮に戻る。そのついでにコンビニで飯を買いに行く。
弁当を見ても、そんなにいいものがなかった。おにぎりをいくつか買って、コンビニを出る。
「レキ?」
「こんばんは」
コンビニを出たら、レキと鉢合わせした。カロリーメイトが切れたのか?
「……血の匂いがします」
「なっ!」
返り血を浴びた覚えはないのに!
「図星ですね。殺したのですか?」
「いや……その……」
「殺したんですね?」
「いや、だからな――」
「殺したんですね?」
「だから――」
「殺したんですね?」
「……はい」
結局折れてしまった。だって、なんかやばかったんだよ。言葉で言い表しにくいけど。
「もう、人を殺さないでください」
「……善処します」
まぁ、無理だと思うがな。なぜか零課の依頼で、殺人衝動のような物がでる。医者(イ・ウーの)に診てもらったが、異常なし。どうしたものか。まあ、武偵として居る時にではしないから、今はあまり気にしていない。
レキと別れて、部屋に戻り飯を食べて寝た。シャワーは朝でいいか。取りえず疲れた。今日はいろいろあって疲れた。