城下町の緋色   作:朔月ふらの

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息抜きで書いてる筈なのに物凄く書きやすいんですよねぇ…
まぁリリなのはストライカーズから書いてるので、
色々詰めてしまったりとかしてるんで自業自得なんですが(

それではどうぞ。


2話

『視聴者の皆さんこんにちは。今週の櫻田ファミリーニュースは王家ご兄弟全員に来て頂いております!』

 

『ご存知の通り、王族の方々には特殊能力が備わっています。本日はあるゲームに挑戦して頂き、その能力を披露して貰います!』

 

「え、そんなの聞いてないよ!?」

 

週末、父様が言っていたTV出演の日である。まぁTVに出るとだけしか言われてないからねみんな。今日はちゃんと持ってきておいてよかった。

 

『そのゲームとは、『【危機一髪、ダンディー君を救え!】』』

 

内容としては、目の前にあるビルの屋上に置いてあるぬいぐるみをそこの籠に入れてポイントを集めると言ったゲームみたいだね。

 

『皆惜しみなく力を発揮し、国民の皆様に自分達の事を知って貰う様に頑張って欲しい』

 

父様からも激励の言葉を貰った。

因みに罰ゲームもあるらしく、城のトイレ掃除をやらされる様だ。

あ、茜ちゃん今トイレ掃除の方がマシとか思ったな…安直だなぁ。

 

「僕はこのビル登ります!」

 

輝ちゃんの能力は【怪力超人(リミットオーバー)】、凄い力が出る能力である。ただ、輝ちゃんはそそっかしいので力加減を間違える。

 

「よし、あたしだって!」

 

光ちゃんの能力は【生命操作(ゴットハンド)】、生物を成長を操る事が出来る能力で、今は近くの木を一気に成長させる。しかし光ちゃんは少し抜けている所があるので…

 

「ふぇえ!?伸び過ぎたー!!!」

 

成長させ過ぎたりする事がよくある。因みに効果は24時間維持されるので、今回だと救助されるか24時間経たないと地上に降りられない。後で回収してあげよう。

 

「よく考えたら自分が登るなんて効率悪いですねぇ…」

 

かな姉様の能力は【物質生成(ヘブンズゲート)】、あらゆる物質を生成する事ができる能力だが、デメリットとしてかな姉様の口座からソレに見合う金額が対価として引落とされる。

今回は1体200万程のドローンを5体生成した様だ。普通なら破産しそうな金額だがかな姉様は株等で既に意味がわからない貯蓄があるので問題無いらしい。

 

「何か運動会の玉入れみたいだなぁ…」

 

輝ちゃんがボヤきながらも点数を稼ぐ。そっか玉入れか、その手があった。後でお菓子を買ってあげよう。

 

「私も頑張らなくっちゃ!」

 

みさちゃんの能力は【感情分裂(オールフォーワン)】、最大で7人の分身を生み出す事ができる。みさちゃんはかなり良い子なんだけど、分身ちゃん達は各々特化されているためクセがある。まぁ総じて良い子ではあるんだけどね。

 

「え、そうなの?ごめんなさい、ちょっとわからない…」

 

「栞、何話してるの?」

 

「あのね、折角消火栓さんが近道を教えてくれたんだけど、わからなくて…」

 

「何だって?」

 

「B2、荷物用エレベーター、27階で乗換え」

 

「あぁ〜あのルートね」

 

しおちゃんの能力は【物体会話(ソウルメイト)】、有機物・無機物問わず会話する事が出来る。非常に便利なので、しおちゃんに許可を貰って僕も能力で使える様にしてる。

 

あお姉様の能力は【完全学習(インビジブルワーク)】、1度学習した事はすぐ覚え決して忘れない能力…と公式発表されている。色々あるのだが僕は自分の能力で既に知っているがそれはまた別の機会に。

 

「じゃあ俺も。ずっと映りっぱなしってのもな」

 

「うわぁぁあ忘れてたぁぁああ!!!!」

 

修兄様の能力は【瞬間移動(トランスポーター)】、自身と自身の触れたものを一瞬で移動させる事が出来る。こっちも大変便利なのでこれまた許可を得て僕も使える様にしてる。

 

『皆様存分に能力を発揮され、ゲームも盛り上がってまいりました!』

 

ここまででまだ動いてないのは僕とはるちゃんと茜ちゃんだけか…あんまり目立ちたくないし最後に動くとしよう。

 

「僕がビリになる確率は…」

 

『おっと、ここで遥様にも動きが!』

 

はるちゃんの能力は【確率予知(ロッツオブネクスト)】、あらゆる可能性の確率を知る事が出来る。個人的にはこの能力が1番取り回しが難しいと思ってる。何故なら確率を予知するだけの能力なので、確実性は余り無い。まぁこれは僕が何かする時1か0でしか考えられないからなんだけどね…

 

「姉さん、取り敢えず落ち着いて?」

 

はるちゃんはやっぱり茜ちゃんと動くか。あんまり茜ちゃんに構い過ぎるとみさちゃんが拗ねちゃうよ?

 

「これ以上目立つの嫌だし、別にビリでもいいよ…それよりはトイレ掃除の方が──」

 

「茜ちゃん、お城のトイレいくつあるか知ってる?」

 

「僕も詳しく知ってるわけじゃ無いけどあの大きさだからね。細い所とかも数えたら…」

 

はるちゃんがそこまで言うと茜ちゃんの顔がだんだん青くなる。赤い髪に青い顔って色合い悪いなぁ…

 

「それに、お城に行けば色んな人に会う事になるよ?」

 

「やるわ私!絶対に9位になってみせる!!」

 

そう言って茜ちゃんははるちゃんを伴って飛んで行った。

改めて茜ちゃんの能力は【重力制御(グラビティコア)】、自身と自身の触れたものの重力を操る事が出来る。前回はこの能力で空を飛んだのだけども…

 

「茜ちゃん、能力使うんだったらスカートは…あ、能力使うって知らなかったねそう言えば」

 

さて、そろそろ僕も動くとしよう。先ずは光ちゃんを助けに行かないとね。

 

『さぁ、遂に緋様が動かれる様です!』

 

『次男緋様の能力は【能力付与(スキルエンチャント)】、あらゆる物質に能力を付け使用する事が出来ます!今回は自前のアクセサリーを使用する様ですね』

 

これが僕の公式発表されている能力である。今回使うのは修兄様の能力と髪を自在に操る能力でいいかな。3つ以上使おうとすると体質のせいで非常に疲れてしまう。

 

『おっとこれは修様の能力でしょうか。一瞬で光様の所まで移動しました!』

 

「お待たせ光ちゃん。怪我とかしてない?」

 

「ひぃちゃ〜ん!凄く高くて怖かったよー!」

 

「よしよし、次能力使う時はちゃんと気を付けようね」

 

そう言って屋上に能力で移動してダンディー君を光ちゃんに数個渡す。

 

『先ずは光様を助けた緋様!何だか微笑ましいですね〜』

 

「ひぃちゃんありがとう!」

 

「いえいえ。これ位あればビリになる事は絶対ないから、気を付けて籠に入れるんだよ?」

 

光ちゃんはは〜いと元気よく返事をして屋上から出て行く。

さてと、今度は僕がビリにならない様にしないとね。

 

『さてお次は、髪を操る能力でダンディー君を掻き集めてながら屋上の縁へ向かいます!ここから一体どうするのでしょうか?』

 

そんなもの決まってる…こうするんですよっと!

 

『お、お見事…屋上から下の籠目掛けてダンディー君をホールインワン!髪で集めたダンディー君を順番に投げ入れております!』

 

「相変わらず出鱈目な身体能力だな。身体の方は大丈夫か?」

 

「今のとこは大丈夫だけど、この分だと明日は筋肉痛かなぁ…」

 

「兄上、大丈夫ですか?僕が入れてきますよ?」

 

「ありがとう輝ちゃん、でもちゃんとしたゲームだし自分の力でやらないとね」

 

そう言って輝ちゃんの頭を撫でると少し残念そうだが嬉しそうな顔をする。

それにしてもゲームで筋肉痛とは自分で言ってて悲しくなってくる…

 

「お前も大変だよな…って何やってんだあいつら?」

 

「大方はるちゃんが良かれと思ってやった事が茜ちゃんの羞恥心に触れたんだろうね。でもこの軌道はちょっと危ないかな」

 

もう少し多めに持っておくべきだったなぁ…

付けている指輪に能力の上書き(・・・・・・)を実行し指を鳴らす。

 

「ハァ、ハァ…輝ちゃん…大丈夫?」

 

「はい、ありがとうございます兄上!ですが兄上の方が大丈夫なんですか!?」

 

輝と修の前には空中で静止している茜と遥、能力使用の反動により髪が真っ白になった緋がいた。

 

「輝ちゃんが大丈夫なら僕も大丈夫だよ。修兄様、悪いけど能力で僕達を砂浜にでも飛ばして貰える?」

 

「わかった。でもお前は休んでた方がいいんじゃ無いか?」

 

「向こうで能力解除したら休むよ」

 

そう言って修兄様に何処ぞの浜に飛ばして貰い、茜ちゃん達に使った能力を解除する。

すると顔面から砂浜に突っ込む茜ちゃんとはるちゃんのFCメンバーには聞かせられない声が聞こえた。

 

 

 

「いててて…大丈夫?」

 

「大丈夫じゃないよ…緋兄さんが居なかったら今頃大惨事だよ…」

 

「残念だが2人とも、お前らが突撃してきた時点で緋が大惨事だ」

 

修兄様が声をかけると、2人はビクッとして恐る恐るこちらを向く。

 

「し、修ちゃん…ひぃちゃんは大丈夫…?」

 

「今回は総白髪に鼻血だ。茜、能力を使う時は気を付ける様に言われてただろ。遥も、何したか知らんが茜を暴走させるなよ」

 

「「はい…」」

 

「2人とも怪我してない?修兄様もそんなに怒らないで」

 

修兄様は怒る事がそもそも無いからビックリするんだよね。会社設立した時以来かな?

2人とも無事な様なので修兄様に会場まで戻して貰ったら既にゲームは終わっていた。

 

順位は以下の通りとなっていた。

 

1位 :修兄様

2位 :かな姉様

3位 :輝ちゃん

4位 :僕

5位 :みさちゃん

6位 :あお姉様

7位 :しおちゃん

8位 :光ちゃん

9位 :はるちゃん

10位:茜ちゃん

 

うん、光ちゃんに複数持たせててよかったよ。それにしてもはるちゃんはいつの間に…手品師になれるんじゃないかな。

 

「それでは国王選挙、現時点迄の順位を発表致します!」

 

司会が次に進めると、大きいモニターに世論調査の順位が表示される。

 

「まだ始まったばかりと言う事で、票の差にそこまでの開きはありません」

 

4位 :奏様

5位 :栞様

6位 :光様

7位 :岬様

8位 :遥様

9位 :輝様

10位:修様

 

となっていた。あれ、あお姉様と茜ちゃんはわかるとして、何で僕の名前が無いんだ?

 

「えぇ…わたし6位!?」

 

「うぅ、栞に負けた…」

 

「え、何で?私まだ呼ばれてない!」

 

弟妹よ、強く生きるのだ。茜ちゃんはこの間捕物があったからね。忘れ…たいのか。

 

「続きまして、第3位は…茜様です!」

 

「よかったぁ…って全然良くないじゃん!」

 

あれ、茜ちゃんが3位なのか…もしかして兼業で過労させる工作なのか?これは何としても1位をあお姉様に取って頂かなくては…でもあお姉様もなる気ないからなぁ。と言うかやる気がない人が上位を占めるってどうなのさ…

 

「果たして4月の順位発表1位を獲得するのは、大方の予想通り長女の葵様か!国内外問わず人気の高い次男の緋様か!」

 

バンっと効果音が鳴ると共に1位と2位の名前が表示される。

 

1位 :緋様

2位:葵様

 

あうあうあー…ナンダコレハ、テロナノカ!?

 

その日は各々思う所がありさっさと寝てしまった。

因みに髪は母様のご飯を食べて暫くしたら元の色に戻りました。

 

 




緋君の虚弱体質は程度がランダムです。
軽ければ汗が滲む程度、重ければ集中治療室にぶち込まれる感じです。
ランダムと言っても、どう言う能力をどう使用したかによって違いが出ます。

大体そんな感じです。
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